ビジネス会議を成功させるためのやり方・進め方のルール

会議の目的と同様、良い会議はゴールが明確です。会議には必ず議題があります。そしてゴールは議題に対するアウトプット(成果物)のことです。ですから、議題とゴールは常にセットでなければなりません。

議題とゴールの組み合わせの例としては、以下のようになります。

[例1]
議題:今期の売上目標について
ゴール:今期の売上目標額を決める

[例2]
議題:コスト削減について
ゴール:コスト削減についてアイデアを5つ出す

[例3]
議題:車名について
ゴール:車名A案と車名B案のいずれかを選ぶ

ゴールが必要な理由は、目的と同じで「どこに向かって進むのか?」という方向性のことだからです。具体的なゴールを決めずに話し合いを始めてしまうと、参加者はそれぞれが好き勝手に話を始めてしまい、話し合いたい議論ができずに無駄な時間を過ごすことになります。たとえば、下記のような会議。

佐藤 「今日は、来月の販促について話し合いたいと思います」

鈴木 「そういえば、先月の販促は最悪だったな。天気も悪かったし。雨が降ったときは傘とかレインコートを用意しておくようにしたほうがいいよ。ほら、近所のスーパーで特売やっているから、多めに買っておくといいよ」

高橋 「来月の販促はお金をかけて盛大にやろうよ。夜景のきれいなホテルの会場で芸能人呼んじゃうってのはどうかな?」

田中 「芸能人なんて呼んでも、金だけかかって販促の効果は上がらないでしょ。それよりも新聞広告だよ。読売、朝日、日経に全面広告なんてどうかな? 効果抜群じゃない?」

佐藤 「来月の話ですから、すぐに実行可能な案を出したいのですが……」

高橋 「それじゃ来年でもかまわないからさ、ホテルの会場を検討してみない? 半年先から予約できるから今から検討しておこうよ」

田中 「でも費用対効果を考えたら新聞広告のほうがいいんじゃない? もう少しコスト意識が大事だよ」

この会議では参加者がそれぞれ好き勝手に話をしてしまい、なかなか目指す方向へ進みません。参加者それぞれは会議に貢献しようと発言しているつもりなのですが、それぞれが目指す方向がバラバラです。その結果、思い通りに意見の集約ができず結論に至ることができていません。

このように、具体的なゴールを決めずに会議を始めても効果的な話し合いはできません。ですから会議の前にゴールを決め、参加者全員が同じ方向に進むことが必要なのです。

ところで目的とゴールの違いは何でしょうか?ここでは目的とゴールの違いについて説明しておきましょう。電車で例えるならば、目的は「終点」、ゴールは「途中停車駅」です。出発駅から終点までの線路上にゴールが存在するのです。出発駅から終点までにいくつかの停車駅がある場合もあるでしょうし、いきなり終点に到着する場合もあるでしょう。

いずれにしても目的があって、ゴールがあるということには変わりありません。そしてゴールは目的と同じ方向に向かっているということなのです。



目次

付録


プロフィール

高田ヨシノリ
システムエンジニア

メール:ytakada30@gmail.com

◎元気な仲間を増やす!
◎強いチームを作る!
◎楽しい職場に変える!

産業カウンセラー
PMP(プロジェクト・マネジメント・プロフェッショナル)
ハーマンモデルファシリテーター

管理人/副管理人のみ編集できます