この「ミラノ・マッドネス」シリーズでは、来たるシーズン9ファイナルズに向けて、選手たちの考えていることや、舞台裏での出来事について取り上げていきます。
今回はFnaticのEtienne “Magnet” Rousseauです。

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原文:https://siege.gg/news/1105-magnet-----we-couldn-t-...


記事:InfiniX / 2019年5月12日 / 読み終わるまで:5分

激闘となった今シーズンのAPACを無敗で抜け出したFnaticだが、Etienne “Magnet” Rousseauはもっと大きな目標を見据えている。
長い間、APACは4つのリージョンの中でも最弱とされ、北米やEU、南米のプロリーグ・ファンからはそっぽを向かれていた。今年の始め、シックス・インビテーショナルで野良連合が力強いパフォーマンスを見せたにもかかわらず、準決勝ではTeam Empireに頭を垂れたがために、APACリージョンは未だ多くのファンから過小評価されたままとなっている。
しかしMagnetとFnaticにとって、 今大会はAPACがもっと上を目指せることを示すときだ。Fnaticが、その実力を見せるときが来た。

Magnetの旅路はシーズン6、APACチームのMindfreakから始まり、リーグ戦で2位についた。APACのオフライン大会での出来は、多目に見ても及第点といったところだったが、Nicholas "Punisher" StefanouがEthan "RizRaz" Wombwellと交代したことでスキルが飛躍的に向上し、シックス・インビテーショナル2018には難なく進出した。グループステージを抜けるとは思われていなかったリージョンが勝ち進んだのだ。一つの成果が出た。だがこれは、今日よく知られたFnaticからすれば、控え目なスタートに過ぎなかった


Magnetと仲間たち。MindFreak在籍時、シックス・インビテーショナル2018にて。(写真:Ubisoft)


2018年4月12日、FnaticはMindfreakのロースターを獲得した。このオーストラリア・チームが、インビテーショナルでTeam Liquidを、さらに後にTeam EmpireとなるRoom Factoryを倒して本戦に進出したことには誰もが驚いた。チームは大企業を後ろ盾にその技量を磨き上げ、世界の舞台に立った。しかしシーズン8ファイナルズでは、準決勝まであとわずかというところで、最終的にチャンピオンとなるG2 Esportsに敗れた。

直近の大会であるシックス・インビテーショナル2019でも、準々決勝で野良連合に0-2で敗れたことで、オーストラリアのファンの中には幾らかがっかりした者もいたことだろう。その大会はAPACの躍進ぶりを知らしめるには十分だったが、Fnaticにとってはただ単に、準決勝に進めるほどには成長できていなかった、というだけの話だった。

そして今、 Magnetと彼のチームメイトたちに、世界の観衆の前でその力を証明するチャンスが再び巡ってきた。これまでの大会では彼らの弱さが露見してしまったが、今回は決勝まで勝ち進んで、Fnaticは大舞台においても度外視してはならないチームであることを世界に証明するときだ。
第1ラウンドでは野良連合と対戦する。APACチームのうち、準決勝へ進めるのは一方だけ。シックス・インビテーショナルで野良連合に敗れたことはまだ記憶に新しいだろうが、今度は自分たちの番だと思っていることだろう。


シックス・インビテーショナル2019会場でのMagnet(写真提供:Bruno Alvares)


APACで最も支配力のある2チームがシーズン9ファイナルズで対決するその前に、SiegeGGはMagnetにインタビューの機会を得て、もうすぐ始まる今回の大会について考えを聞かせてもらった。


またしてもFnatic対野良連合です。やはりこの抽選結果にはがっかりしましたか?

決勝戦で会おうぜってお互いにモチベを上げてたのに、最初に野良連合とやらなくちゃいけないなんて本当にクソだよ。初めて「世界」に出始めた頃から、いつも「Fnaticと野良連合、VS世界」っていう風に思ってた。だからキャリア7度目の対決をしなくちゃならないのは本当にがっかりだよ。


相見えるのはこれで7度目。ちなみにインビテーショナルの準々決勝と、シーズン9のAPACファイナルズを合わせた計算です。親しい間柄であると、何か良い面はあるのでしょうか?

7度目なわけだから、一つのチームとして考えたとき、野良連合に驚かされるようなことはないと思う。しかも互いに気心が知れてるから、今回のトーナメントでは他のチームへの準備により多くの時間を割けることになる。だからって、野良連合への準備は中途半端でいいってわけじゃないけどね。


ミラノの野良連合にはYoshiNNGO選手が登場する予定です。チームが新たに躍動すると予想されていますが、彼らへの準備にはどんな影響を与えていますか?

YoshiNNGOがいようがいまいが、こっちの準備は変わらないよ。野良連合は攻撃的なチームから、超攻撃的なチームに変わるとは思う。新しい選手はまたしてもマシーンみたいなスキルの持ち主だからね。ただ言わせてもらえば、野良連合の最大の弱点は、Wokkaのような才能がもうチームにはいないってことだ。俺が間違ってたことを、YoshiNNGOが証明する可能性はあるかもしれないけどね。


シーズン9APACファイナルズのFnatic(写真提供:Ubisoft)


AerowolfはCloud9を片付けた後、あなたがたにも激しい試合を強いたことでこちらを驚かせてくれました。オンラインのリーグ戦があった後で、彼らがあんなにタフだとは予想していましたか?

俺たちはずっとAerowolfへの準備にかかりきりだった。向こうはオンラインの試合をどうにか抜け出したチームなんだけど、俺たちは頻繁にスクリムをしてるから互いのプレイを知ってんだ。しかもAerowolfっていうのは、いつもオフライン・トーナメントに向けた準備の仕方が上手いんだ。だからオンラインのときの彼らと比べちゃいけないんだよ。
ただ今シーズンのAPACファイナルズで優勝したのは、最も臨機応変が利いて、撃ち合いにも強いチームだった。つまり俺たちってこと。


今大会に備えて、皆さんはロンドンでブートキャンプをしているのでしょうか? それともまた日本に行かれるのでしょうか?

ロンドンにあるFnatic本社でブートキャンプをするよ。ロンドンならミラノへはひとっ飛びだ。キャンプではEUや北米のチームと効果的なトレーニングをするから、大きなトーナメントを前に、俺たちが求める最高にクオリティの高い練習ができる。


今回の大会で、注目に値するのはどのチームでしょうか?


Magnetによれば、LeStreamが注目株とのこと(写真提供:LeStream)


俺はLeStream Esportに注目すべきだと思う。あそこは試合の準備に多くの時間をかけるし、マップごとの戦い方や、あの素場らしいチームワークに変化をつけていくこともできる。ただ俺に言わせれば、大会で彼らはプレッシャーと戦うことになると思う。だから緊張に打ち勝って欲しいと願ってるよ。もし首尾良くいったら、対戦するのが恐ろしいチームになるだろうね。


Team Empireは弱体化していますし、Dark Zeroにとっては2年ぶりのプロリーグ・ファイナルズです。野良連合は仲の良い敵といったところで、G2は不在です。今シーズンはFnaticが決勝まで進めるのでは? というか優勝できるのでは、と言ってしまってもいいでしょうか?

正直言って、こんなに良い対戦表は他に無いね。と言って別に、他のチームを舐めてかかっていいというわけじゃないけど、今回は決勝まで進める好機なんじゃないかと思ってる。こっちはファイナルズでの目標を果たすために、手練手管、なんでも使うつもりさ。優勝できたらなお嬉しいね。


準々決勝、さらに準決勝では、あなた方以外でどこのチームが勝ち進んでいくと思いますか?

Evil GeniusはImmortals相手に接戦になるだろうけど、それでも勝つと思う。LeStreamはFaZeを倒して、Team EmpireはDarkZero Esportsを倒して、そして俺たちは、野良連合を倒す。

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ミラノでのファイナルズは5月18日と19日に開催され、FnaticはAPACの誇りを示すそのときを待ちわびていることでしょう。ミラノ大会の開催前や、試合中、そして大会が終わった後でも、SiegeGGで最新情報のチェックをお忘れなく。

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