この「ミラノ・マッドネス」シリーズでは、来たるシーズン9ファイナルズに向けて、選手たちの考えていることや、舞台裏での出来事について取り上げていきます。
第4回はヨーロッパから。LeStream Esportの Valentin “Risze” Liradelfoです。

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原文:https://siege.gg/news/1093-risze---we-want-to-take...



記事:Erudito_4625 / 2019年5月7日 / 読み終わるまで:6分



復讐に燃える新造チームのキャプテン。どんな結果が待っているかは、誰にも分からない。

今シーズンのプロリーグ、前半戦が終わった時点でLeStream Esportが2位だったことには誰もが驚いた。新たに結成したロースター陣で臨んだDreamHack Winter 2018は、ただただ面白味に欠けていたように映ったがために、元Milleniumの中核メンバーがこうまで爆発するとは誰も予想していなかった。Valentin “Risze” Liradelfoに率いられたこのヨーロッパチームは、シーズン9の前半戦で4勝2敗1引き分け。Team Empireのすぐ後ろについていた。


DreamHack Austin 2018を制したときのMilleniumのメンバー。このときは2人だけがLeStreamに引き抜かれていった。(※訳注:Millenium出身は後にAceeZも加わって3人となる)


シーズン8の開始時、MilleniumからはTheophile “Hicks” DupontとRiszeの2人だけ。つまり他のヨーロッパのチームと比べても、一つのチームとしては極めて新しい方だったと言える。しかし選手一人ひとりが類い希な才能を持っていたことで、今シーズンでは波に乗った。全員が自らに課せられた重責を果たしたのだ。

LeStreamの登場は一種のサプライズだった。しかしシックス・インビテーショナル2019では、2戦ともあっさり負けてしまいファンにショックを与えた。北米のチームEvil Geniusesとの戦いはとりわけ不出来なもので、大会から早々に消えてしまった。
自己最高記録こそ破れなかったが、プロリーグのシーズン後半ではRiszeがチームを五度の勝利に導いた。負けたのも引き分けたのも一回のみ。終わってみればTeam Empireとは3ポイント差だった。


LeStream Esportのロースター


感動的な再起を見せ、シーズン9ファイナルズへの出場資格を得たLeStreamは、このオフライン大会という好機に乗じて記録を打ち立てようと狙っている。Evil Geniusに対しては、この前のツケを払わせようと舌なめずりをしているはずだ。もっともそのためには両チームとも、ミラノの準々決勝でLATAMのチームを倒さなければならないのだが。

今シーズンの成績や、LeStreamのミラノに向けた展望について、SiegeGGはRiszeに連絡を取り、いくつか質問をさせてもらった。


今シーズン、チームは素場らしい成績を残しました。Team Empireにほんの3ポイント差だったんですから。シックス・インビテーショナルの後でどうやって状況を好転させたのでしょう?

うーん。役割の変更が割とうまくいったんだと思います。Alphamaは本当はハードブリーチャーなんですけど、もっとサポート職にも回して、むしろHicksに裏取り警戒のようなことをしてもらったんです。Hicksはチームに命令を出しながら攻撃を組み立てて、必要に応じて別働隊を助けにも行けました。この役割変更が上手くいったんでしょうね。



うちでは次の試合の準備にも時間をかけていました。BO1の試合なので、BO3よりは準備が楽だったんです。ですが、たとえばTeam Empireにはかなりの準備時間を割きました。この前勝てたのはそのおかけでず。


今シーズンはどんな風にそれぞれの役割を固めていったんでしょうか?

これは本当にうまくはまりました。まず、Alphamaはサポートとハードブリーチャーです。ハードブリーチャーをやるときは主にMaverick以外を使います。Moverickは今後もAceeZが使うことになるでしょう。裏取り警戒をするにはうってつけのオペレーターなので。それからUUNOには第一エントリー・フラッガーを。Hicksは裏取り警戒と、必要に応じて二番目のサポート役です。彼はZofiaを使うことが多いですね。現在のメタにはとてもうまく機能してくれるオペレーターです。

AceeZは二番目のエントリー・フラッガー。また必要に応じて敵の背後から急襲もしてもらいました。僕は臨機応変に、フレックス職をやらせてもらいました。なので基本的に、シーズン前半から変わったのはAlphamaとHicksをサポート職にしたことくらいですね。それが本当にうまくいったんです。


皆さんのオンライン大会での成績は、今のところ冴えないものです。オンラインでの成長をオフラインに繋げるために、どんな準備をしているのでしょうか?

オンラインの成長とオフラインとは、準備すれば繋げるようなものなんでしょうか。準備がどうこうではなくて、自分たちの試合をするだけです。これが本当に大切なんです。たとえばシックス・インビテーショナル。僕たちはちっとも自分たちの試合ができていなかった。その後でチームみんなで大きく成長していったんです。

なので、必要なのはオンラインと同じようにプレイするよう集中することです。準備してどうにかなるものではありません。これはひとえに経験がものを言うんだと思います。今の僕たちにはオフラインの経験が多少はある。だから普段通りの戦いを披露する準備はできてる。そう言えると思います。


LATAMの強豪FaZe Clanと対戦することになりますね。LATAMとEUとでは、プレイスタイルはどう違うのでしょう。あるいは、どう似ているのでしょうか?

違う部分もあるにはあるけど、それ以外は同じです。たとえばFaZe Clanなんかは、防衛は極めて型通りなんです。言ってみれば、往々にしてメタに忠実な守り方をするんです。でも攻撃になると、Finkaを出してきたりするんですよ。あのピックの仕方は他のチームではあまり見ません。グレネードを4つ持ってるのに、ガジェットはちっとも使わない。
Thatcherを連れてこなかったりもする。きっともっと攻撃的なプレイスタイルを採るためなんでしょうけど、ああいうところはLATAM勢はとても似通っている。つまりFaZe Clanは、LATAMとEU、それぞれの側面を兼ね備えたチームだと思いますね。


準決勝に進めばEvil Geniusと激突する可能性があります。リベンジのチャンスですが、わくわくしますか?


LeStreamはシックス・インビテーショナル2019で、Evil Geniusに1-2で敗れた。(※訳注:0-2)


もちろんですよ! もし準々決勝の時点で対戦が無くなったら、それはもう悲しくなるでしょうね。でも願わくば、お互い準決勝に勝ち進めたらいいですね。こっちはリベンジができるんですから。両チームとも準決勝に行けたら、きっと最高の試合になるでしょう。今から楽しみですよ。


ESLが「同じリージョンから出場した2チームは準々決勝では対決しない」というルールを廃止したことについては、どうお考えですか?

争点がよく分かってないので強く言えないんですが、なんでそのルールを廃止してしまったんでしょう? 今のところ分かっているのは、Fnaticが準々決勝で野良連合と鉢合わせるということ。どちらかは、他のリージョンのチームと一試合も戦えないことになってしまいます。既にリージョン内のリーグ戦で戦ってきた者同士が…なんででしょうね? でも正直に言って、僕は本当にはっきりした意見は何も持ってないんです。


今回の大会で、注目に値するのはどのチームでしょうか?

今大会はすべてのチームが観戦に値します。どのチームもシーズンごとに非常に成長していますから。でも一つだけ選べというなら、DarkZeroですね。オフラインではあまり試合をしていませんが、その一方で非常に組織的なプレイをします。オフラインで全力を出したらどんな風になるのか、見てみたいです。あそこは本当に強いチームだと思います。

うちの防衛が荒削りだった頃、DreamHack Montrealで彼らと対戦しました。あの時点でもう本当に強かったし、チームとして組織立っていました。


準々決勝、さらに準決勝では、あなた方以外でどこのチームが勝ち進んでいくと思いますか?


シーズン9ファイナルズの対戦表。Evil GeniusesとLeStreamは対戦できるだろうか。


まずはEvil Genius。彼らにはリベンジしてやりたいんですよ。それからTeam EmpireよりもDarkZeroを挙げたいですね。彼らが課題となっている点を解決できれば、ロシアのサイボーグ軍団が相手だろうと、勝てない理由はないでしょう。ましてあそこは僕らの知る「Empire」の体をなしていない状態です。

あとはFnaticですね。野良連合との闘いは接戦になるでしょうが、制するのはFnatic。つまり準決勝はDarkZeroとFnaticになるわけですね。これもまた激しい戦いになる。それでもFnaticが決勝に進みます。私のカンがそう告げてるんです。

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ミラノのファイナルズは5月18日と19日に行われる。LeStreamは今日まで走り続けてきたその輝かしい努力が実を結ぶのか、はたまた潰えるのか。ミラノ大会の開催前や、試合中、そして大会が終わった後でも、SiegeGGで最新情報のチェックをお忘れなく。

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