概要

カルドの戦いとは、蜉蝣時代の戦乱の中で、アルファ688年6月、アル国軍とシャリアル国軍の間に起きた戦いである。

戦闘に至るまでの背景


▲687年3月における勢力図

アル国は、蜉蝣時代到来以前から北のロッド国と戦い続け、先年もラウラの戦いで敗北を喫したばかりであった。
しかし、暴君であるルドリアの野心は、乱世の到来と共に更に燃え盛り、民衆への搾取によって急激に戦力を立て直しつつ、東のシャリアル国も侵略の視野に捉え始める。
ルドリアは、自らの血族であるミルズを総指揮官に据えると、アル国四天王を伴わせて出陣させる。
対するシャリアル国も、国主メスロー自らがシャリアル三牙王を率いて迎撃に向かう。

戦闘経緯

アル国は、後世において「国、組織が失敗する全ての要因を持っている教典」と呼ばれている。
優秀な人材を数多く抱えながら、トップに立つ人間がことごとく問題を抱えていたため、歴史の転換点において常に失敗を繰り返し、滅亡を迎えたためである。
先のラウラの戦いで敗戦にも関わらず、この戦いにおいてもアル国は、自分たちの内情をそのまま世間に示す形となった。

国境の小競り合いで連戦連勝を重ねたザグルスメリアは、ひたすら進撃を望み、メネシスフェルドはあまりにも簡単に敵陣を突破できたことから慎重論を語る。
ザグルスたちはそれを臆病と笑い飛ばして勝手に進軍し、総指揮官であるミルズルドリアの親族だから総指揮官になっただけの女であり、戦場を自分の遊び場と考えていた為、無茶な進軍を進めさせた。
隠密の情報によりこの内情を知ったメスローは、伏兵を配置しやすいリッヅ山地をあえて無防備として、全軍を後退させた。
これにより、「慎重に進んだ結果、敵の奇襲などなかった」という形となったアル国軍において、ザグルス達は更にメネシスの慎重論を嘲笑、そのまま進軍し、戦列は伸びきっていく。



だが、山地を抜けた平地であるカルドの地で、シャリアル国軍が待ち構え、突出してきたザグルスメリアを一斉攻撃する。
先行した部隊の異変を知ったレディナスフェルドたちが救援に駆けつけようとするが、カルドの地は狭く、山地で隊列が延びきったアル国軍は、シャリアル国軍の攻撃に次々とさらされていく。
シャリアル三牙王の猛攻はすさまじく、アル国四天王は次々と撃破されていき、ザグルスのみこの攻撃に耐え切ったが、既に戦局は決まり、ザグルスは味方に構う事なく、真っ先に戦線を離脱した。

戦いの結末

ルドリアは、自らの親族であるミルズを総指揮官として大勝利を収めることで、一族の地位を磐石なものにするつもりだった為、この敗戦に怒り狂ってミルズを投獄、処刑した。
シャリアル三牙王の勇名は広がり、逆にアル国四天王は、所詮先祖の武勇に頼った名誉職と国内ですら陰口を叩かれる様になる。


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