創造論とインテリジェントデザインをめぐる米国を中心とする論争・情勢など

批判サイド>否定論・陰謀論を信じる理由

共和党脳


国民の半数が創造論を信じているというのは、社会的あるいは心理学的な何らかの原因を疑うところ。学術的成果を求めて、1990年代あたりから心理学者たちが研究を始めた。ひとつめのアプローチは目的論選好。そもそも、人間のスペックとして、何もしないと創造論支持になるのではないかという疑いである。目的論な思考は別にキリスト教に依存するものではなく、広くありそうである。

たとえば、「オゾン層は地上を有害な紫外線から守るために存在する」といった目的論を選好する比率と宗教や年齢や人種などの関係の調査研究が進んだ。人間に目的論選好があるなら、創造論の一掃は困難。より目的論思考する幼いときに創造論を家庭で注入されているなら、それを覆すのは無理筋かもしれない。

このあたりから派生して、さらにそもそも科学の論理と人間の自然な思考があってないのではという研究群もでてきた。

それに絡んで、進化論は正しいと回答している人も、自然選択を理解していないという調査も行われた。単純でありながら「突然変異+自然選択による進化」というアイデアが自然な思考とあってないのか、誤解続出する。


この創造論支持とは別に、陰謀論や株式相場の迷信などについての探求も始まっている.. このコントロールの喪失と回復には、否定論・インテリジェントデザイン・政府支持・神への信仰などが絡んできて面白いことになっている

一方、米国における政治課題のひとつ「地球温暖化」について、民主・共和党支持者の間の意見が大きく乖離していく10年という現象が関心をひく。15年くらい前は、民主党支持者と共和党支持者の間に温暖化についての意見の乖離は見られなかったのが急変している




この急変に何が絡んでいるのか? 民主党支持者と共和党支持者は何か違ってないか?という疑問がわく。そこでわかってきたことは生理的な反応の違い。表層にあるイデオロギーや政策の違いよりも、はるかに深いところで、民主党支持者と共和党支持者に差異が見られることが実験でわかってきた。たとえば、共和党支持者には「世界を黒か白かで見て、不確実性に不寛容で、しかし経験への開放性の欠如(という性格特性)を持ち、閉鎖性を必要とする」傾向がみられる

もちろん、Chris Mooneyが指摘するように、「多くの形質について我々は広く分布しており、それらのうち幾つかの形質は我々をリベラルに向かわせ、別の形質はその逆の効果を持っている」そして「保守の心理はまったく正常であり、多くの利点がある(そしてもちろん欠点もある)」

とともに、時間制限・注意力散漫・酩酊・恐怖・潔癖などによりリベラルも一時的に保守にシフトすることがわかってきた。熟慮している間に食われてしまう自然の脅威の中で生きていくには、即断即決や決断を完遂する意志などが有効だろう。現代における、そのような反応のひとつが、「読まずにタイトルだけで反論」というもの。熟慮していると負けるという自然の脅威の中と変わらない人間の、適応的な反応だ。即時に敵味方を識別し、敵を徹底的に叩く。識別を間違ったかもという逡巡は死を招きかねない。共和党脳は危機のときには効果的に機能するだろう。革命の推進するのもまた。

このような調査研究は以下を示唆している。
  • 彼らは馬鹿でもなけれは、狂ってもいないし、異常者でもない。あえて言うなら、戦闘モードよりであること。
  • 高学歴な共和党支持者は賢明であるが故に、より温暖化否定論を支持する。陰謀論者は彼らの中では首尾一貫している。

ただ、それなりに創造論や温暖化否定論や陰謀論にまつわる心理学が見えてきたとはいえ、その対策方法が米国で出来ているかというと、全然できてない。


広告「共和党脳」

Republican Brain
なぜ、かくも多くの共和党支持者が、人類活動が原因である気候変動をデマだと思うのか? よく言われる理由は2つある。ひとつは、否定論者は物を知らないのだというもの。そして、もうひとつは、否定論者は企業に買収されているというもの。しかし、ベストセラーライターであるクリス・ムーニーはいずれも支持しない。事実、彼が指摘するように、より高い教育を受けた共和党支持者ほど、気候変動の懸念を否定するのだ。なぜ、そんなことが起きるのか? そのひとつの理由は、「動機づけられた推論」という心理現象にある。これは、自分が信じていることに合った証拠だけを好んで受け入れるというものだ。しかし、クリス・ムーニーはこの「共和党脳」で、「動機づけられた推論」が認識の氷山の一角だと言う。保守とリベラルはイデオロギーが違うだけではなく、その心理も違っていることを裏付ける証拠が積みあがってきている。どうして、メインストリームの科学を否定し、経済やアメリカの歴史や外交政策についての専門家たちのコンセンサスを否定する共和党支持者が増大しているのか? 大半の専門家が一致している意見を、どうして共和党支持者たちは受け入れないのか? なぜ、共和党支持者たちは、日々、事実と戦い続けているのか? その答えは、それが彼らを構成する要素だということだ。

なぜ、今日の保守が、より誤ったことを信じるのか? リベラルよりも新しい考えに反対するのか? 新しい事実に直面しても、自らの信念を変えないのか? ときには、抗いがたい証拠にも、さらに挑んでいくのは? その理由を求めて、クリス・ムーニーは脳スキャンや世論調査や心理学実験をさぐる。

その答えは、政治的な好みに強く反応する、測定可能な性格から始まる。確実なことに執着する人ほど、保守になりやすい。そして、新しいことを切望する人はリベラルになりやすい。驚くことに、新しい経験への開放性や、潔癖性は、財産や教育よりも、その人が保守かリベラルかの指標になる。自分の家を小奇麗にして、世界を黒か白かで見る人は、たぶん、共和党に投票するだろう。新たな生活を求めて大都市に引っ越した人は、たぶん民主党に投票するだろう。左翼と右翼の、何が正しいかついての今日>戦いの大半は、この開放性や好奇心の基本的な違いによって説明がつくとクリス・ムーニーは言う。

良きリベラルであるクリス・ムーニーは、これらの発見が民主党支持者について意味するところも、さぐっていく。民主党支持者は、優柔不断の日和見主義者だろうか? ときにはそうだろう。 しかし、自閉症とワクチン、原子力など、民主党支持者の心に近い問題については、共和党支持者と同じように独断的にならないだろうか? 彼の探求は、驚くべき結論へと導かれる。

リベラルの心理にも、保守の心理にも、進化的利点がある。にもかかわらず、現代社会でのリベラルと保守の政治的衝突は危機的である。きわめて多くの有権者たちは、どんな強い証拠があろうとも、事実をそのまま受け入れることは決してないようなのだ。したがって、水掛け論な政治討論の方法を根本的に変えなければならないのだと、クリス・ムーニーは言う。

そして、「共和党脳」は間違いなく議論を巻き起こす、共和党支持者が否定する、説得力ある科学的知見の長いリストを提供する。

[ Republican Brain ]

「共和党脳」〜読まずに批判する保守・共和党支持者〜

Republican Brain
[ Chris Mooney: "The Republican Brain on the Republican Brain" (2012/04/20) on Truthout (op-ed)]
共和党脳についての共和党脳

私は新刊本「The Republican Brain (共和党脳)」で、どうして保守は科学についてのみならず、たとえばオバマ大統領がイスラム教徒か否かといった事実について誤るのかを理解したいなら、(利益団体の影響や保守哲学などの)政治の表面だけ見ていてもわからないと論じた。そして、さらに、左翼と右翼を分かつ根深い心理学的特徴を見なければならないと。

このとき、保守主義、特に現在の米国の保守主義を伴う傾向のある、いくつかの心理学的特徴があることに気付くだろうと、私は論じた。この傾向とは、科学者やリベラルという「リアリティを基礎とするコミュニティ」のメンバーの、微妙で不確実性を含んだ思考スタイルと自然に対立するというものである。これらの特徴には、世界を黒か白かで見て、不確実性に不寛容で、しかし経験への開放性の欠如(という性格特性)を持ち、閉鎖性を必要とするという、権威主義が含まれる。

そこまではいい。しかし、私は「共和党脳」という本、そしてこれらの論について難問があることをわかっている。これらの特徴が本当に政治的保守主義を描写しているのなら、この本「共和党脳」に示されている内容に対して、政治的保守はどのように反応するだろうか? 出版社はさらに republicanbrain.comで、この本が「共和党支持者が拒絶し否定する、説得力ある科学的発見の長々しいリストを加えている」と約束している。それは本当だろうか?

さて、この「共和党脳」が発売されて数週間がたち、答えが見えてきた。それは、「保守主義の研究の成長について保守がさらに学びたいと思う」という理論には良くないものだ。

事実はこうだった。本の発売前から、保守は読まずに、私が「保守は異常だ」と言っていると攻撃してきた。私はそんなことはしていない。「イデオロギーの心理学」と呼ばれるものについての科学的研究すべては、多くの形質について我々は広く分布しており、それらのうち幾つかの形質は我々をリベラルに向かわせ、別の形質はその逆の効果を持っている。しかし、分布の範囲は自然で正常なものだ。おそらくは、人間のオペレーティングシステムの標準機能だろう。

本が出版されて、この現象はAmazon.comで続いた。★ひとつのレビューはどれひとつとして、問題となっている話題について知らないことを示していた。さいわい、リベラルもそこで活動していて、私を擁護してくれていた。

そして、次はMSNBCのS,E, Cuppだ。「保守あるいは共和党支持者が科学を攻撃する」という考え対する彼女の反応は、まず「腹立たしい」というものであり、そして科学への攻撃だった。特に彼女はRick Santorumの「気候研究はニセ科学に基づいている」という誤った主張をそのまま繰り返した。

さらには、逆張り気候ブログのJudith Curryだ。彼女は「共和党脳」を読んでいないことを認めた上で、「防御性は保守の脳にハードワイヤードされている」と私が主張していると述べた。そんなことは私は論じていない。

実際に「共和党脳」を読んで、合理的な批判をしてきた保守がひとりいた。しかし、その批判は「共和党脳」の指摘を証明するたぐいのものだった。彼の名はKenneth Silber, 穏健というより、RINO(名ばかりの共和党支持者)であり、Daily BeastのDavid Frum's book clubのために「共和党脳」をレビューしていた。そう、保守の背教者David Frum. 私は「共和党脳」でFrumを称賛した。FrumもSilberも、現在の共和党で卓越しているたぐいのSantorumスタイルの心理学的保守の代表ではない。だからこそ、わかると思うが、Silberが批判の前に本を読むことは、まったく予測できた。

実際、保守および共和党支持者が本を読まずに攻撃することは、あらゆる理由で予測できた。それはまさしく「共和党脳」で書いた2003年の出来事に基づいている。そこで、私は、「政治的イデオロギーの心理学的実証についての大規模かつ重要な研究」を、National Reviewが「保守はクレージー」という研究だとして攻撃したことを描写した。しかし、もちろん研究は「保守がクレージー」だと主張しておらず、そのようなたぐいのことも主張していない。

実際、私が「共和党脳」執筆のためにインタビューした研究者たちはすべて「保守の心理はまったく正常であり、多くの利点がある(そしてもちろん欠点もある)」と強調していた。保守な批判者たちは、実際には問題とした研究について読んでいないか、何らかの理由で、そのようなニュアンスを取り上げることができないようだった。

この例はまったくのアイロニーだ。問題となった研究が「リベラルと比べて保守はニュアンスの欠落と曖昧さへの非寛容」に関するものだった。これについて喜んで引用したいのは、当然のことながら、何も示さずにニュアンスについて書こうとしたアン・コールターの記述である:

Whenever you have backed a liberal into a corner - if he doesn't start crying - he says, "It's a complicated issue." Loving America is too simple an emotion. To be nuanced you have to hate it a little. Conservatives may not grasp "nuance," but we're pretty good at grasping treason.

リベラルをコーナーに追い詰めて、リベラルが泣き出さないなら、リベラルは「これは複雑な問題だ」と言う。米国を愛することは非常に単純な感情だ。ニュアンスするには、ちょっと嫌いになればいい。保守はニュアンスはわからないかもしれないが、反逆を把握することは非常に得意だ。


ある意味、これはまったく笑える。しかしまた、これは深刻な問題を提起している。好むと好まざるとにかかわらず、「政治的左翼を選択する者と右翼に傾く者の間の深い心理の違い、そして心理的反応の違い」を科学はますます明らかにしてきている。ここで問題がある。政治的スペクトルの片側だけが、この知識を探求し、受け入れるのか? もう片方は、それが攻撃ではないのに、自動的に攻撃だと解釈するのか? 我々の次の政治的科学の戦いは、政治の科学についての戦いになるのだろうか? それはまさしく、科学が政治について明らかにしていることの反映そのものではないか。

ここで悲しいことは、新たな研究はより寛容と理解を推進し、我々の二極分化を再統一するのを助けることができるものだが、それには、研究が何を意味し、何を意味していないかについて、理解し話さなければならない。

明確な点がひとつある。共和党支持者と保守が何を言おうとも、我々はこの鐘を止められない。科学の発展を止められない。止めようとすべきでもない。それが、いつものように、好むと好まざるとにかかわらず、科学を前進させ、新たな知識を作り出す。

「The Republican Brain (共和党脳)」は、増大する我々の知識に少しだけ貢献しようというものである。「共和党脳」は政治心理学者Everett Youngが計画し、144名の学部生が実行した、新たな心理学実験に迫る。我々は「保守の論理はリベラルより防御的であり、自らの信念を強化するものだ」という考えを検証しようとした。少なくとも、地球温暖化や原子力のような政治的話題については、この考えを穏健に支持する証拠を見出した(政治と無関係な話題にはこの影響は見出されない)。

しかし、それは我々の大きな発見ではないことが判明した。最大の発見はどこからともなく出てきて、我々に直面した。

これが我々のデータが示した結果だ。この研究に参加した保守はリベラルよりも、我々のエッセイを読むのに少しの時間しか使わなかった。被験者たちに気付かれないように、我々はタイマーをセットし、ミリ秒単位で我々が読むようにコンピュータ画面に提示したエッセイを読むのに被験者たちが費やした時間を計測した。そのエッセイが被験者の信条を支持するものであるか、反対するものであるかには関係がなかった。政治的話題と政治と無関係な話題の間にも違いは見られなかった。被験者が経済的保守、社会的保守、権威主義などのどれであるかにも関係がなかった。あらゆる保守が、我々のエッセイを読むのに時間を使わなかった。

良きリベラルであり、科学的不確実性とニュアンスの必要性を理解するには、この発見が引き続き行われる研究で再現することが必要であることに注意しなければならない。我々は、たった一度だけ、ひとつの大学のひとつの学部生集団でこれを発見しただけなのだ。だから、注意深くならなければならない。

それでも私は「共和党脳」が発売され、保守が読まずに攻撃するという結果について考えずにはいられない。


一時的な「共和党脳」化

The Republican Brain (共和党脳)」でChris Mooneyは、左翼と右翼を分かつ根深い心理学的特徴の重要性を書いている。それに関して、Chris Mooneyは補足として、一時的に「共和党脳」な状態になれば、リベラルは一時的に保守にシフトするとことが幾つかの研究で示唆されているという話を書いている:


Distraction. Several studies have shown that “cognitive load” -- in other words, requiring people to do something that consumes most or all of their attention, like listening to a piece of music and noting how many tones come before each change in pitch -- produces a conservative political shift.

ある研究では、たとえば、リベラルと保守の被験者に、(リスクを知りながら、無防備なセックスをして感染した)自己責任なAIDS患者という架空の集団への政府ヘルスケアの拡張すべきか否かを質問した。認知的負荷のないリベラルは、注意力散漫ではなく、感染が自己責任の結果であるという事実にもかかわらず、そのような人々を助けたいと回答した。しかし、認知的負荷のあるリベラルは、このようなAIDS患者は当然の結果を得たという理由で、はるかに保守に近い回答をした。(この研究では認知的負荷では保守の見方は変わらなかった。)

Drunkenness. Alcohol intoxication is not unlike cognitive load, in that it cuts down the capacity for in-depth, nuanced thinking, and privileges economical, quick responses. Sure enough, in a recent study of 85 bar patrons, blood alcohol content was related to increased political conservatism for liberals and conservatives alike.

The drinkers still knew whether they were liberal or conservative, of course. But when asked how much they agreed with a variety of statements of political principles -- like, “Production and trade should be free of government interference” -- higher blood alcohol content was associated with giving more conservative answers.

酩酊: アルコール酩酊は、深い微妙な思考の能力を小さくして、経済的かつ迅速な反応を強める。確かに、85人のバー常連客に対する最近の研究では、血中アルコール濃度と、リベラル及び保守の政治的保守度の増加と関連していた。

もちろん、酩酊者は自分がリベラルであるか保守であるかを忘れていなかった。しかし、「生産と貿易へ政府は介入してはならない」といった、様々な政治的原則についての同意度を問うと、血中アルコール濃度が高いほど、保守的な回答をしていた。

Time Pressure. In another study reported in the same paper , participants were asked how much they endorsed a variety of politically tinged words, like “authority” and “civil rights.” In one study condition, they had to see the term and respond to it in about 1.5 seconds; in the other condition, they had 4 seconds to do so. This made a political difference: Subjects under time pressure were more likely to endorse conservative terms.

時間のプレッシャー: 同じ論文で報告されている別の研究では、被験者たちに「権威」や「市民権」などの政治性のある単語について、どれくらい支持するか質問した。ある実験条件では、被験者たちは単語を見て、1.5秒で回答しなければんらなかった。別の実験条件では4秒見ることができた。この差が政治的な違いを作った。時間のプレッシャーのかかった被験者たちは、より保守的な単語を支持した。

Cleanliness/Purity. In another fascinating study , subjects who were asked political questions near a hand sanitizer, or asked to use a hand wipe before responding, also showed a rightward shift. In this case, political conservatism was being tied not to distraction, but rather, to disgust sensitivity -- an emotional response to preserve bodily purity.

清潔さ/純粋さ: 別の魅惑的な研究では、手の消毒剤の近くで政治的質問をされたり、質問の前に手を拭くように求められた被験者たちは、右翼方向にシフトした。この例では、政治的保守は注意力散漫にはならなかったが、嫌悪感、すなわち身体的純粋さを保つような感情的な反応にシフトした。

Fear. After 9/11, public support for President George W. Bush also immediately swelled. In fact, a study showed that Bush’s approval ratings increased whenever terror alert levels were issued by the Department of Homeland Security. Meanwhile, the phenomenon of “liberal hawks” who wanted to attack Iraq was much remarked upon. Why is that?

The answer seems to involve the amygdala, a region of the emotional brain that conditions our life-preserving responses to danger. Its activity seems to have political implications: When we’re deeply afraid, tough and decisive leaders are more appealing to us. So are militaristic and absolute responses, like going to war and the death penalty; things like civil liberties, meanwhile, matter less to us.

恐怖: 9/11の後、ブッシュ大統領に対する国民の支持は一気に増加した。ある研究で、国土安全保障省によってテロ警戒レベルが出されるごとに、ブッシュ大統領の支持率が増加したことが示されている。一方、イラクへの攻撃を求める "リベラルタカ派"の現象は、はるかに大きかった。その理由は何か?

答えは、扁桃体すなわち、危険に対して生命を温存しようと条件づける感情的な脳の領域が関与しているようである。この領域の活動が政治的意味合いを持っているようだ。我々は非常に恐れているとき、タフで決断力のある指導者はより魅力的に見える。戦争に行くとか死刑といった軍国的あるいは絶対的反応は魅力的であり、市民の自由などは大した問題とは思えなくなる。

It is unlikely that all of the phenomena discussed above involve the same cognitive mechanism. For instance, disgust sensitivity is probably operating through a different part of the brain than fear sensitivity. Still, priming people to feel either fear or disgust (or the need for cleanliness) seems to favor political conservatism, and politically conservative candidates.

以上の現象がすべて同じ認知メカニズムによるものだとは考えにくい。たとえば嫌悪感は恐怖感とは異なる脳の領域で働いていると考えられている。それでも、恐怖や嫌悪感(あるいは清潔の必要性)は政治的保守主義および政治的に保守な候補者を選好させる。

[ Chris Mooney: "5 Ways to Turn a Liberal Into a Conservative (At Least Until the Hangover Sets In)" (2012/04/12) on Crux/DiscoverMagazine]

我々はこの現代文明の中にあっても、野獣に怯える自然の中での生活と変わらない何が、物事の判断に影響しているようである。






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