リアルタイムのころには見てゐない回。すなはち、これが初見といふことになる。
が、なぜか淑玲のお爺さんが殺されるところは記憶にあるんだよなあ。不思議。
例によつて紳助竜介の「三国志のことならなんでも知っている人形劇三国志の解説者島田紳助です」「同じく松本竜介です」ではじまるのだが、この直後にVTRが流れるのがなんとなく新鮮。しかもこれまたなぜか万里の長城が出てくるんだなあ。
このVTRで、「あー、とりあへず、孔明が死ぬまでは放映するんだらうなあ」といふことがわかることになつてゐる。
最初から見てゐて気がつくのは題字。
題字が、後の放映回とかなりちがふ。
少し線が太いかな。
オープニングの「川本喜八郎」といふ字は、後々もつと横に長い形になつてゐると思ふ。
あとちよつとにぢんだ感じがある気がする。
それと、話に入つたあと文字の背景が暗くなつたりするんだよね。これも後の放映回にはない気がする。話の内容にはあつてるんだけど、多分読みづらいといふ感想があつたんぢやないかなあ。
最初に出てくる人形は十常侍。
蹇碩が、先代の山崎屋にそつくりなんだよねー。つい脳内で河原崎権十郎の聲に吹替へてしまつたりする。
次の場面で、紳々竜々が無実の罪でつかまることになる。その手前に出てくる罪人を乗せた車とか、なんとなくモンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイルを彷彿とさせるものがある。「無実の罪も罪は罪」みたやうなへりくつとかね。
紳々竜々がつれて行かれた牢屋には、関羽がつながれてゐる。
この関羽がまた惚れ惚れするやうないい男でねえ。目を閉ぢてゐるさまもよければ、ふつと開けたときのやうすもよし。ただ、なぜか髭がまばらな感じがする。この回から見れば気にならないのかもしれないけど。
関羽は、婦女子にいたづらを働かうとしてゐた役人を害したかどでつかまつてゐたのらしい。「演義」には「土地の役人の無理無体を腹にすえかねて斬って棄て」とあるが、無理無体が具体的になつてゐるわけやね。
関羽の脱獄に便乗した紳々竜々が次に出会ふのが、玄徳。
以前から、玄徳の耳たぶは確かにデカいと思つてゐたが、腕も長かつたのか、と、あらためて気がつく。腕の長さつてあんまり気にならないのかも、見てゐても。
人形の衣装つてあまり縫ひ目が目立たない。多分、裾なんかは縫つてないんぢやないかと思ふ。糊でとめてるんぢやないかなあ。でもここに出てくる玄徳の衣装は、縫ひ目がわかるやうになつてゐる。胴抜(ぢやないけど)のやうになつてゐるから、敢て縫ひ目を見せてつましい感じを出してるんだらう、おそらく。
そして盧植もなぜか胴抜(ぢやないけど)。
洛陽に旅立つた玄徳が、淑玲に出会ふんだが、ここの淑玲が實にうつくしくてよい。淑玲、時々ただの田舎の女の子みたやうな映り方してるときがあるんだよね。初登場といふこともあつてか、或は玄徳と一緒にゐる効果か、ヒロインな映り方をしてゐて見惚れる。
淑玲の弟、聲がほかの人々とちがふ。この回は聲の出演に「劇団若草」とあるせゐだらうか。まだ松橋登と森本レオも出てきてないしね。蹇碩なんかも第3回とかはせんだみつおになつてゐるけど、この回はちがふ気がする。
これまたなぜか、張角と玄徳は盧植の塾で学んだ仲といふことになつてゐる。
張角は玄徳の先輩なのらしい。なんてこと。
ここで張角が「革命」といふことばを口にするけれど、ちよつと違和感があるな。
この時点の中国で云ふ「革命」と、張角の云ふ「革命」がなんとなくちがふもののやうな気がするからだ。
張角の云ふ「革命」つて「フランス革命」とかに近いものなんぢやあるまいか。
張角と一緒にゐるところを官軍に踏み込まれて、玄徳ひとりだけが捕まつてしまふ。
ここに曹操登場。
曹操は玄徳の為人を一目で見抜いて釈放するんだが、ここの曹操が「近衛の青年隊長」のやうで實にやうすがいい。
玄徳・関羽・張飛の出会ひは「演義」とかとちがふ。
玄徳と関羽は、といふか、関羽が一方的に玄徳を見て感心するところからはじまる。
玄徳は張角に捕へられてあはや殺されやうといふところ。それを見てゐた関羽がそれとなく助ける。
関羽と張飛は、張飛の立て札がなければ出会はなかつた。
ここの張飛のへりくつが「ベニスの商人」。張飛、なかなか知恵がある。悪知恵ともいへるけど。
で、立て札が原因で喧嘩になつた関羽と張飛、そこに偶然あらはれる玄徳、といふ感じで三人は出会ふ。
桃園は、美芳の店の裏手なのかな、とも思ふが、張飛の家の裏なのかもしれない。
いづれにせよ、ところは楼桑村なのらしい。第18回で張飛がさう云ふてゐる。
といふことは、だ。
盧植の元から洛陽に旅立つた玄徳は、大して進んでゐなかつた、といふことか。
ひとまづ玄徳・関羽・張飛の三人が義兄弟になるところでこの回は終り。
「演義」の一回の半分くらゐだらうか。
董卓も出て来ないし。
でもまあ、曹操は出てきてるし、とりあへず、主要な登場人物は出しましたよ、といふところなのか。
が、なぜか淑玲のお爺さんが殺されるところは記憶にあるんだよなあ。不思議。
例によつて紳助竜介の「三国志のことならなんでも知っている人形劇三国志の解説者島田紳助です」「同じく松本竜介です」ではじまるのだが、この直後にVTRが流れるのがなんとなく新鮮。しかもこれまたなぜか万里の長城が出てくるんだなあ。
このVTRで、「あー、とりあへず、孔明が死ぬまでは放映するんだらうなあ」といふことがわかることになつてゐる。
最初から見てゐて気がつくのは題字。
題字が、後の放映回とかなりちがふ。
少し線が太いかな。
オープニングの「川本喜八郎」といふ字は、後々もつと横に長い形になつてゐると思ふ。
あとちよつとにぢんだ感じがある気がする。
それと、話に入つたあと文字の背景が暗くなつたりするんだよね。これも後の放映回にはない気がする。話の内容にはあつてるんだけど、多分読みづらいといふ感想があつたんぢやないかなあ。
最初に出てくる人形は十常侍。
蹇碩が、先代の山崎屋にそつくりなんだよねー。つい脳内で河原崎権十郎の聲に吹替へてしまつたりする。
次の場面で、紳々竜々が無実の罪でつかまることになる。その手前に出てくる罪人を乗せた車とか、なんとなくモンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイルを彷彿とさせるものがある。「無実の罪も罪は罪」みたやうなへりくつとかね。
紳々竜々がつれて行かれた牢屋には、関羽がつながれてゐる。
この関羽がまた惚れ惚れするやうないい男でねえ。目を閉ぢてゐるさまもよければ、ふつと開けたときのやうすもよし。ただ、なぜか髭がまばらな感じがする。この回から見れば気にならないのかもしれないけど。
関羽は、婦女子にいたづらを働かうとしてゐた役人を害したかどでつかまつてゐたのらしい。「演義」には「土地の役人の無理無体を腹にすえかねて斬って棄て」とあるが、無理無体が具体的になつてゐるわけやね。
関羽の脱獄に便乗した紳々竜々が次に出会ふのが、玄徳。
以前から、玄徳の耳たぶは確かにデカいと思つてゐたが、腕も長かつたのか、と、あらためて気がつく。腕の長さつてあんまり気にならないのかも、見てゐても。
人形の衣装つてあまり縫ひ目が目立たない。多分、裾なんかは縫つてないんぢやないかと思ふ。糊でとめてるんぢやないかなあ。でもここに出てくる玄徳の衣装は、縫ひ目がわかるやうになつてゐる。胴抜(ぢやないけど)のやうになつてゐるから、敢て縫ひ目を見せてつましい感じを出してるんだらう、おそらく。
そして盧植もなぜか胴抜(ぢやないけど)。
洛陽に旅立つた玄徳が、淑玲に出会ふんだが、ここの淑玲が實にうつくしくてよい。淑玲、時々ただの田舎の女の子みたやうな映り方してるときがあるんだよね。初登場といふこともあつてか、或は玄徳と一緒にゐる効果か、ヒロインな映り方をしてゐて見惚れる。
淑玲の弟、聲がほかの人々とちがふ。この回は聲の出演に「劇団若草」とあるせゐだらうか。まだ松橋登と森本レオも出てきてないしね。蹇碩なんかも第3回とかはせんだみつおになつてゐるけど、この回はちがふ気がする。
これまたなぜか、張角と玄徳は盧植の塾で学んだ仲といふことになつてゐる。
張角は玄徳の先輩なのらしい。なんてこと。
ここで張角が「革命」といふことばを口にするけれど、ちよつと違和感があるな。
この時点の中国で云ふ「革命」と、張角の云ふ「革命」がなんとなくちがふもののやうな気がするからだ。
張角の云ふ「革命」つて「フランス革命」とかに近いものなんぢやあるまいか。
張角と一緒にゐるところを官軍に踏み込まれて、玄徳ひとりだけが捕まつてしまふ。
ここに曹操登場。
曹操は玄徳の為人を一目で見抜いて釈放するんだが、ここの曹操が「近衛の青年隊長」のやうで實にやうすがいい。
玄徳・関羽・張飛の出会ひは「演義」とかとちがふ。
玄徳と関羽は、といふか、関羽が一方的に玄徳を見て感心するところからはじまる。
玄徳は張角に捕へられてあはや殺されやうといふところ。それを見てゐた関羽がそれとなく助ける。
関羽と張飛は、張飛の立て札がなければ出会はなかつた。
ここの張飛のへりくつが「ベニスの商人」。張飛、なかなか知恵がある。悪知恵ともいへるけど。
で、立て札が原因で喧嘩になつた関羽と張飛、そこに偶然あらはれる玄徳、といふ感じで三人は出会ふ。
桃園は、美芳の店の裏手なのかな、とも思ふが、張飛の家の裏なのかもしれない。
いづれにせよ、ところは楼桑村なのらしい。第18回で張飛がさう云ふてゐる。
といふことは、だ。
盧植の元から洛陽に旅立つた玄徳は、大して進んでゐなかつた、といふことか。
ひとまづ玄徳・関羽・張飛の三人が義兄弟になるところでこの回は終り。
「演義」の一回の半分くらゐだらうか。
董卓も出て来ないし。
でもまあ、曹操は出てきてるし、とりあへず、主要な登場人物は出しましたよ、といふところなのか。
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