作成者:ruslan
まったく新しいボクシングの教科書―誰でも、パンチ力が2倍・3倍になる!(リンク先はamazon購入ページ)
個人的評価:☆4.5(5点満点)
内藤大助はじめボクシングのトレーナーにして、HAYATO、郷野聡寛、所英男ら競技を問わず格闘技界を縁の下で支える野木丈二トレーナーの本です。
「100年先の練習をやれば、絶対に負けない」
高校時代の恩師小出監督のセリフを胸に、氏のボクシングキャリアだけでなく、キューバでのオリンピック選手養成所の見学など様々な経験と試行錯誤の末に最先端のトレーニングを追求する野木トレーナーのノウハウが載せられています。
パンチを当てるためのポジショニングはどうすれば良いのか。
パンチを打つとき膝はどのように曲げれば良いのか。
左フックの軌道はどうすれば良いのか。肘はどのように使えばいいのか。
なぜ右腕の前腕は垂直に保つのか。
競技を通して感じる様々な疑問点を理論的に分かりやすく説明されています。
特にパンチを振りかざし方、ショートでの打ち方、そしてロードワーク論はまさに目からウロコでした。
驚いたのは理論だけでなく、野木トレーナーの課すハードルがとても高いこと。
サンドバックを30分間または60分間休みなしで打ち続ける、という時間だけを聞いただけで吐き気がしそうなメニューを、1分間180発を最低条件に絶え間なく続けなければならないそうです。
ロードワークにしても800メートル走を2分24秒ペースという陸上選手並みの基準を5〜8本。
または坂道を使ったビル・トレーニングを1時間。(もちろんその後にジムワーク)
ボクシング世界王者クラスの選手は想像を絶する練習をしているんだろうな、と漠然と考えていたのですが、その想像を2歩も3歩も越されるような信じられない練習内容です。
しかしあくまで根性論ではなく、ボクサーとして必要な素養を効率よく身につけるための手法に過ぎません。
努力をするのは当たり前。その努力を正しい努力に変えるためにこの本があります。
この本には基本事項と少しの応用パターンが紹介されているのみですが、これらのことを自己流で完璧に網羅している人は誰一人いないでしょう。
何より野木トレーナーの考えの一端に触れられるだけでも、十分購入に値します。
本当は☆5をつけたかったのですが、ここで「5」をつけてしまうと他に「5」を付けるべき本があるので、敢えて差別化を図りたいと思い「4.5」としました。
苦心して不満点を挙げるならば、紹介されている理論が「なぜそう言えるのか?」という疑問点をこの本だけでは完全に解消できないからです。
しかし「強くなる近道 力学でひもとく格闘技」をあわせて読むことで、その疑問点を解消できます。
「うねり動作による運動の連鎖」「SSC」など科学的な分析手段を知識として取り込んだ上で、本著を読むと「これはこういうメカニズムだからこうなっているんだ」と理解できます。そうすることで、より練習効率も上がるでしょう。
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個人的評価:☆4.5(5点満点)
内藤大助はじめボクシングのトレーナーにして、HAYATO、郷野聡寛、所英男ら競技を問わず格闘技界を縁の下で支える野木丈二トレーナーの本です。
「100年先の練習をやれば、絶対に負けない」
高校時代の恩師小出監督のセリフを胸に、氏のボクシングキャリアだけでなく、キューバでのオリンピック選手養成所の見学など様々な経験と試行錯誤の末に最先端のトレーニングを追求する野木トレーナーのノウハウが載せられています。
パンチを当てるためのポジショニングはどうすれば良いのか。
パンチを打つとき膝はどのように曲げれば良いのか。
左フックの軌道はどうすれば良いのか。肘はどのように使えばいいのか。
なぜ右腕の前腕は垂直に保つのか。
競技を通して感じる様々な疑問点を理論的に分かりやすく説明されています。
特にパンチを振りかざし方、ショートでの打ち方、そしてロードワーク論はまさに目からウロコでした。
驚いたのは理論だけでなく、野木トレーナーの課すハードルがとても高いこと。
サンドバックを30分間または60分間休みなしで打ち続ける、という時間だけを聞いただけで吐き気がしそうなメニューを、1分間180発を最低条件に絶え間なく続けなければならないそうです。
ロードワークにしても800メートル走を2分24秒ペースという陸上選手並みの基準を5〜8本。
または坂道を使ったビル・トレーニングを1時間。(もちろんその後にジムワーク)
ボクシング世界王者クラスの選手は想像を絶する練習をしているんだろうな、と漠然と考えていたのですが、その想像を2歩も3歩も越されるような信じられない練習内容です。
しかしあくまで根性論ではなく、ボクサーとして必要な素養を効率よく身につけるための手法に過ぎません。
努力をするのは当たり前。その努力を正しい努力に変えるためにこの本があります。
この本には基本事項と少しの応用パターンが紹介されているのみですが、これらのことを自己流で完璧に網羅している人は誰一人いないでしょう。
何より野木トレーナーの考えの一端に触れられるだけでも、十分購入に値します。
本当は☆5をつけたかったのですが、ここで「5」をつけてしまうと他に「5」を付けるべき本があるので、敢えて差別化を図りたいと思い「4.5」としました。
苦心して不満点を挙げるならば、紹介されている理論が「なぜそう言えるのか?」という疑問点をこの本だけでは完全に解消できないからです。
しかし「強くなる近道 力学でひもとく格闘技」をあわせて読むことで、その疑問点を解消できます。
「うねり動作による運動の連鎖」「SSC」など科学的な分析手段を知識として取り込んだ上で、本著を読むと「これはこういうメカニズムだからこうなっているんだ」と理解できます。そうすることで、より練習効率も上がるでしょう。
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