タグ
アツイ会議
気になる情報
教育再生会議HP?
議事録?
イベント?
学習?
サービス?
挑戦?
ニュース?
Wiki内検索
最近更新したページ
最新コメント

18年12月21日 総会 議事録12

議事録1         10 11 12 13 14 15


○野依座長 どうもありがとうございました。
 一通り委員の方々から御意見いただきましたので、大臣。

○伊吹文部科学大臣 ありがとうございました。まず、お手元に配付されております教育基本法が、約60 年ぶりに改正になりまして、これは言うならば、教育の憲法です。この下に三十数本の教育関係の法律があります。これをこの教育基本法の理念にのっとって、また、皆様の御意見を伺って、安倍総理が決断をして直していくというためにこの会をお願いしているという御理解でよろしいと思います。

 それから、今、予算編成が進んでおりますが、公務員の給与の削減その他で自動的に減るものは、これは仕方のないことですが、それ以外の分野について、教育を最優先の課題と安倍内閣は位置づけておりますので、政策経費としては大体4%ぐらいの増を、総理の強い意思で確保しております。ただ、将来のよき教師にどのような優遇措置を講じていくかについてはまだまだ議論が煮詰まっておりませんから、財務省にお願いして、今年は早急な対応はやめてもらっている状況です。

 それで、国会で衆参合わせて190時間ほど御審議いただいた感想を率直に申しますと、先ほど浅利先生がおっしゃったように、この会は教育再生にかける安倍総理へのいろいろな助言、アドバイスをしていただく会だということで私はいいのだと思います。したがって、法律があろうと、閣議決定があろうと、それを超える議論を率直にしていただかなければ、この会は存在意味がありませんし、また、皆さんにお願いをしているということは失礼なことになります。

 ただ、同時に、皆さんがおっしゃったことが、そのままできるという誤解だけは解いておいてもらいたい。たくましくなければ生きてはいけないけれども、やさしくなければ生きている値打ちがないという言葉と同じように、現実を忘れてはやはり政策はできないけれども、理想を持っていなければ政策をやる値打ちがない。その理想を語っていただければいいわけです。

 国会議論をというお話が、先ほどよりありますが、国会で議論をするためには、皆さんのお話を法案として内閣が国会に出さなければならない。ですから行政権を持っている内閣としては、先ほど陰山さんがおっしゃったのをそのとおりだと思って聞いてました。

 なるほどあることを変えようと思ってやりますと、それは達成できる。しかし、そのことから起こってくる副作用も必ずあるということです。例えば教育委員会は、私は今のままでいいとは決して思いません。しかし、では、教育委員会をやめて、教育の行政権をどこへ移すのか。自治体の長に渡すのか。民主党案のように自治体の長はみんな選挙で選ばれます。

 知事にはジェンダーフリーの大御所のような方もおられますし、ある町村では共産党が持っている。あるところではごりごりの保守的な町長がいるというようなときにもバランスの上に物事を判断しなければならないという教育行政の立場があります。

 先ほど来、お話を伺っていて、これだけ多様な御意見を事務局が1つにまとめるというと、こういうことになるのかなと思って私は聞いておったのですが、むしろ小宮山先生がおっしゃり、川勝先生がおっしゃり、陰山先生もおっしゃったように、この会のあり方としては、骨太な理念を私は大いに語っていただいて、その中で、安倍総理がその理念に沿って行政を指導しながら国会と対応していくというのが私は一番よろしいのではないかと思います。必ずあることを直そうとすると、そのことは直りますが、副作用が出てくるわけですから、そのバランスを考えながら動かしていかねばならないということです。

 国会でずっと審議をやっておりまして私が感じたことは、抽象的な言い方ですが、教育には効率の視点が欠けているということです。市場原理という言葉はあまり適切ではないと思いますが、国民の税金を預かって、義務教育に国と地方と合わせて10 兆円のお金を入れている限りは、そのお金を効率的に使うという意識がないとだめです。

 今は残念ながら効率は最後にどこで保たれているかというと、供給者側が努力をしているのではなくて、需要者側が、受験競争という形ですべて背負わされていて、供給者の方にどれだけの努力があるか。そこの効率を維持していくためにはフェアネスをはっきりと持っていかないといけない。今回の未履修の問題などを見ていますと、これは教育界の率直に言えば村上ファンドといえるでしょう。ありていに言えば。それをだれが、公正取引委員会という立場、あるいは証券取引委員会という立場で効率のフェアネスを維持してあげるかということを考えると、今の教育行政は責任の所在が明らかでない。

 だから、ここへひとつ魂をしっかりと込めて、筋を通した上で、いろいろ立派なことを考えていかないと、結局無責任体制のまま、皆さんが語ってくださった理想に手をつけてもなかなかうまくいかないなというのが私の感想です。ここに書いてあること一つひとつは、みんないいことが書いてあると思います。

議事録1         10 11 12 13 14 15

2007年05月28日(月) 06:44:40 Modified by ID:MR4HHjnzyQ




スマートフォン版で見る