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18年12月21日 総会 議事録5

議事録1         10 11 12 13 14 15

 さらにまた、留学生が多いということから、留学生会館のようなものがございますけれども、これは留学生の側からすると、いわば出島といいますか、あるいは唐人屋敷といいますか、いわば隔離された形になり、我々の善意とは別個の印象を持ってお帰りになる方が多いので、日本の教育がこれまでは、「日本人による日本語による日本の青年のための教育」だったわけでありますが、日本で行う高等教育は、内外の先生、こうしたものを十分に考慮に入れて、内外の学生、若者のためにも行うのだと。したがって、そこで内外の区別はしないという思い切った、そうした学生あるいは研究者の魅力の中心になるような、そういう学問立国・教育立国というようなものを出口に置いて考えねばならないと、こういうことでございます。

 そうした中で、ここで第1次報告案でおまとめいただきましたような初等・中等教育がどうあるべきかということを考えると。
 そうしますと、当面の課題、全部で5つ書かれてありますが、冒頭で「社会総がかりで教育再生を」ということでありますので、(1)、(2)、(3) 、(4)、(5)の中の「社会総がかりで教育再生を」というのをトップに持ってくるべきだというふうに思います。

 なぜかというと、これは今まで教育が教育者という職業集団に委ねられていたと。そのことに対する反省が「社会総がかり」ということで出てきておりますので、したがって、企業人も、それから父母は言うまでもありませんが、地域コミュニティもすべての人が実は子供の教育にかかわると。言いかえますと、それは自己も教育しなければならないということで、そこで生涯教育というもの、これは教育基本改正法にもうたわれておりますけれども、それが入ってくると。したがって、「社会総がかり」ということが一番の基礎であるということであります。

 そして、その次に大切なのは、何といっても教師であります。したがって、3番目に「恩師に出会える学校」とありますが、これが2番目に来るべきであるというふうに存じます。
 いかなる教育も優れた教師に出会わない限り、これは教育の任務を果たすことができません。したがって、これが2番目に来るべきではないか。それが我々の議論した中でも出てくる帰結ではないかと存じます。

 そしてそこで何を教えるかというときに、ここで基本的な学力を、そして真理に対して偽り、うそはついてはいけない、善に対して悪をしてはならぬと、美しいものを大切にし、醜いことはしてはならぬと、そのような、命を大切にする、あるいは地域を重要視するというものが、つまり何を教えるかというものか入ってくるということで、そこで今低下している学力というものが入ってこよう。

 同時に、また、そこで心の規律あるいは社会規範というようなものを教えねばなりませんので、この(1)と(2)というのは、いじめを許さないということよりも、むしろいかにして積極的な、豊かな心を持つ子供たちを育てるかということで、これは教える中身であろう。

 最後に「責任ある学校、教育委員会」というふうな、そのような評価のもの、あるいは管理の体制がそれに応じてくるのではないかということで、これは恐らく首相の学力というものに対する今日の憂慮から、冒頭に置かれているのかと存じますけれども、我々は、その学力が、今低下しているその理由を考えた帰結が「社会総がかり」と。つまり全国民一丸となって、この問題に取り組むべきであるということではないかと思うわけです。

 そうしまして、教える内容でありますけれども、地域の人たちが一人ひとり当事者となって教えるということでありましたが、何を教えるのか。しからば、今のような、英・数・国・理・社だけでよいのか。英・数・国・理・社というのは、そのうち数学や理科というのは普遍的な言語でありますから、これはある意味で画一的でなければなりません。

 しかしながら、「美しい国土」をつくるということであれば、おのれの国、なかんずく郷土についての知識や理解がなければ、それについてどういう手だてもないということでありますから、したがって、理科や数字を別にいたしました社会とか歴史とか文化というようなものに関わるものについては、これは深く地に根ざすものでなければならない。

 そうしたものであってこそ初めて地域総がかりでそれを教えることができるということで、教える内容の中に、旧来は総合学習のように言われていましたけれども、ふるさと学とか郷土学とか、これは世界の中で自分の地域がどういう立場にあるのかということで、いかにして多くの観光客をここに持ってくるか、あるいは日本をして地域の一翼として、アジアの人たちにどう貢献するかとか、地球環境のために自分たちの地域に何ができるか、そういう意味でのグローバルに開かれた環境、あるいは地域学というものでなくてはなりませんが、平たく言えば、ふるさと学のようなものが教えられねばならないであろう。

 したがって、ゆとり教育の見直しというのも、誰が教えるか、教える中身は何か、そのようなことと併せて、日本がこれまでのいわば明治維新以来の強い国づくり、それに応じた欧米の学問というものから、地についた日本発の学問というものをしていく。それが地域おこしになり、国おこしになり、そしてそれが欧米社会から学者や学生さんたちを集める。すなわち国際力を持つ国になるのであろう。

 そういう流れの中で、この第一次報告案を、若干の物語性といいますか、起承転結をつけて組みかえられれば、我々の言うことが十分に反映されるのではないかと思っております。

○野依座長 どうもありがとうございました。
 理念の問題とどういう問題を解決するのか。それからメッセージ性を持たなければいけないということでコンパクトにしなければいけない。なかなか大変な問題含んでおりましたけれども、お三方の主査から御意見をいただきしまた。あと委員の方々から御意見をいただきたいのですが、大臣何か。

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2007年05月28日(月) 06:50:39 Modified by ID:MR4HHjnzyQ




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