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18年12月21日 総会 議事録7

議事録1         10 11 12 13 14 15


○葛西委員 私は項目的に見るとよく整理されてわかりやすくまとまっていると思います。
 (1)〜(5)の骨子は、議論されているポイントを一応きちんと書いている。文章の書き方として言うと、例えばゆとり教育を見直すということをはっきり書いた方がいいと思います。いじめに対する対処策も具体的に書いた方がいいだろうという意見もそのとおりだと思いますし、教育委員会制度についても、踏み込んだ具体的な意見を出した方がいいというのはそのとおりだと思いますが、骨子をまとめるということになると、ここはこのぐらいでまとめておいて、後は本文ができるときまでに詰めていくという方がいいのではないかと思います。

 今、骨子の段階で踏み込んだものを出して、そこに争点が集中してしまいますと、戦術的にはあまり得ではないのであって、情報管理がきちんと出来るような仕組みとタイミングの中で、最後に整理して出すという方法がいいのかなと思います。問題意識はほとんど全く同じでありますが、戦術論として、この1次案の骨子というのは、今の時点ではこのぐらいで整理しておいた方がいいと思いました。

 2番目に、川勝委員がお話になったところですが、私は、メッセージ性を強くする、インパクトを強くするためには、何をやるかということが先に来るべきだと思います。ですから、「学力向上」、それから「安心な教室」ということを先に出して、そのために必要な手だてとして先生の問題、あるいは教育委員会の問題、そして教育そのものの問題ときて、さらにより大きく社会全体で考えようという様に具体論から総論に広がっていく構成の方がいいと思います。最初に総論を持ってきますと焦点がぼけると思います。ですから、これはまさにこのままの方がいいと思います。

 それから、骨子の文言について3点ほど申し上げます。ここで文言を議論する意味はあまりないのかもしれませんが、「学力向上」という中で、詰め込み教育には逆戻りさせないとありますが、おそらく詰め込み教育をやると行政側が指導したことはないはずです。「詰め込み教育」という言葉は教育行政を批判する側が勝手につくった言葉と理解していいと思います。ですから、この言葉を使うというのはよくない。また、「逆戻り」という言葉もよくないので、ここでは「知識の詰め込みにとどまらないよう留意する」といったような言葉で、ポジティブに書いた方がいいのではないかと思います。

 それから、3番目に「恩師に出会える学校」というところで、「優れた教員を採用し、教育現場の多様化と専門性向上を図る」というくだりがあります。「優れた教員」というのはあまりにも抽象的でありますから、野依座長、小宮山委員が前に言われたと思いましたが、「専門的知識と人間力の高い優れた教師」というように具体化した方がメッセージが伝わりやすいのではないかと思います。

 それから、後段の部分で、「教育現場の多様化」という言葉は一体何を意味するのかよくわかりませんし、「専門性向上」というところも、教える内容についての知識を意味しているのか、それとも教える技術、つまり教育学専門の大学院で習うようなことを意味しているのかが判然としません。ですから「教育現場の多様な要請に対応するように図る」という形にして、「専門性」という言葉は、優れた教員の資質の中の方に入れた方が意味がはっきり伝わるのではないかと思います。

 あと、ずっと後の方になりますが、今後検討すべきことという中で、「『入口』重視から卒業認定などの『出口』重視へ」と書いてありますが、AからBへという単純な対置法は、マスコミが多用する書き方であり、ここではそうではなく「「入口」重視のみならず「出口」も重視する」というようにした方がいいと思います。入口も大事だけれども、出口も大事だという表現をする方がより適当かと思いました。
 以上、老婆心のようなものでありますが意見を申し上げました。

○野依座長 どうもありがとうございました。委員の先生方のコンセンサスとして、「社会総がかり」でということはキーワードになると思うんですね。その中で、どういうふうにここに表現するかというと、それを一番前にするのか、後にするのかということがございます。タイトルが「社会総がかり」ということでなっておるので、それでいいのではないかという気もしております。表現を検討させていただきたいと思います。
 中嶋委員どうぞ。

○中嶋委員 いろいろ御意見が、かなり根本的なまとめ方について、あるいは会議の在り方について出たのですけれども、私もその点は同感でして、事務局がこれをまとめるに際しても、安倍総理が「美しい国へ」を書かれていますが、あれは、物すごいメッセージだと思うんですよね。

 それから、国会での演説、ここの会議の第1回がとってもよかったんですね。安倍さんというと、何となく伝統重視で、それとともに「開かれた日本へ」というメッセージがありましたよね。ああいう非常にロマンのあった文章がみんな消えちゃっているというのが非常に残念なんですよ。骨太というのはまさにそういうことだと思うんです。だから、これをまとめるにあたり、安倍さんの書かれたものを、これは安倍内閣のための会ですから、いつも座右に置いておいて、それを見ながら文章を書いていただけるともっと違ったものができると思います。

 それから、まず教育ということは、若干ひけらかすようなことで恐縮ですけれども、英語では「エデュケーション、エデュカシオ」から来ているんですが、東洋的文脈では、「教えて、これを育てる」という孟子から出ているんですね。

 「教えて、これを育てる」ということは、まさに詰め込みなんですよ。このまとめだと、詰め込み教育がいかに悪いかというメッセージになっちゃっている。具体的に幼児教育にもかかわったんですけれども、暗記と繰り返し、そのことによって自ずと幼児のうちから型を学ぶんですね。そういうことがなくなっちゃったから崩壊していると思うんだけれども、何となくそういうことも含めると、もし詰め込み教育が言葉として誤解を招くなら、そこは考えてもいいんですけど、そういうことがあります。

 それから、例えば9月入学、これ安倍さんのメッセージなんかに出てきましたよね。大学人としてはなかなか言えなかったことを総理が言っているんですよ。これは私からすると、私の意見としてはグローバルスタンダードに合わせる。それが物すごく必要なことですよね。

 だけど、それ以外に、3月に卒業して9月までの5か月間、これをどういうふうに使うか。未履修問題も高校3年間の3年目は受験で、みんな受験になっちゃうからああいう問題が出るわけで、3月までちゃんと高校生らしい勉強して、それから受験準備をして十分なんですね。

 その間に社会奉仕もしたり、ボランティアでもいいし、安倍さんがおっしゃっていたような、言ってみれば、海外での奉仕活動でもいいし、そういう経験を、イギリスなんかはそういう制度やっています。一遍入学して許可をもらって、1年間海外で、言ってみれば遊んでくるかもしれない。この遊びが物すごい若い者に大きな教訓になるわけですから、そういうことを、せっかく我々も議論した。

 今、大学人は法人化して一段落で、これでやれやれと思っている。それでは日本の高等教育は良くならないんですよ。
 だから、それを提起することによって大学人も、また、次に大きな潮、うねりが来るのだということを自覚しながら、自分の大学、特に高等教育を見直すわけですから、それらのことを含めて、抜本的にまとめ方なり、会議の在り方を考えていただかないと、おっしゃったように、この会議、何のためにあるかということになると思いますね。

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2007年05月28日(月) 06:48:26 Modified by ID:MR4HHjnzyQ




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