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19年3月9日 第3分科会 議事録13

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○川勝主査 小宮山委員に、社会総がかりというのを受けて、それをシステムにすればどういうふうになるのかということの見取り図といいますか、青写真を描いていただいて、目下我々は教員の質を上げる、そのためにいわば教育大学院みたいものをつくって、そこで研修していただくという、割と部分的な認識でいたわけですけれども、今日お話を承りましたところ、これは今の教育システム全部を一から洗い直すようなお話でありまして、研究内容、それから、教員の質、現在の教員の先生方を研修する、それを全部一つにして、教育総合経営のようなイメージでなさっておられるので、文科省が3月から導入されたいわゆる教職大学院システムなどと比べると、はるかにスケールの大きい構想でありまして、恐らく即この構想が腹に入るというわけにもなかなかいかないと思いますし、しかし、これは少なくとも 10年後を見据えた現実性のある、あるいは機関に根ざした将来性のある構想だと拝聴いたしました。どういうふうにしていったらいいか、とりあえず残された時間が余りありませんけれども、御意見をいただきたいと思います。それでは、門川委員、野依座長という順番でお願いします。

○門川委員 遺伝のことは幼稚園で教えているんですね。「ゾウさん、ゾウさんお鼻が長いのね。そうよ、母さんも長いのよ」と、あれは遺伝なんです。同時に、母さんが好きなのよと。母さんのようになりたい。遺伝と環境、教育のことを親子で学ぶ歌だと、私はそうも理解して話しています。しかし、幼児教育の大事さ、家庭教育の大事さ、親子の関係づくりにもつながる「遺伝」という言葉は、確かに中学校の学習指導要領に載っていませんね。

 小宮山委員の構想ですけれども、私は現実性があると思います。京都市では、教員養成支援をちょうど 10年間掛けていろいろなことをやってきました。再生会議委員の現地派遣として、山谷補佐官や委員の方々に、京都市のカリキュラム開発支援センターをごらんいただきました。教育委員会の中に教員養成支援室をつくり、また、塔南高等学校に教育みらい科という全国で初めての教員養成学科をつくり、そして、教師塾をつくり、カリキュラム開発支援センターをつくり、48の大学と共同研究等の協定を結び、そして、大学の研究と教育現場を融合していく。そして、1,800人の学生にボランティアとかいろいろ学校現場に入ってきてもらうとか、そういう大学と学校現場とを融合していく取組を進めています。学問研究と教員養成と現場の教育実践の融合、特に授業力の向上を目的としています。それから、福祉も含めた社会のいろいろな動きと融合するようなシステムをつくっていこうということもやっている。小宮山委員の提案はこれを一つの大きな大学のようにしていこうと、大学側から見られたことだと思うんです。ですから、教育院構想と京都市の、狙いは同じではないかと思います。

 また、京都教育大学と京都の私立大学とが全国でも初めてだと思うんですが、なかなか法的に難しい面もあるんですが、連合教職大学院をつくろうと準備を進めています。大学院では学費は大学でしか出せないので、法的には京都教育大学の一研究組織ということになるんですけれども、京都の立命館や京都女子大、同志社女子大、佛教大、龍谷大、京都産業大学等が全部一緒になって教職大学院というのを連合でつくる。そして、そのキャンパスは京都市の教育センターであり、学校現場であるというものをつくろうとされています。それで、社会人もそこに入ってきて、大学院で勉強して教師になろうと、あるいは現職教員も行こうと、こういうようなことを融合していくような取り組みを京都市も参画しながら進めています。その一つの核が京都市のカリキュラム開発支援センターで、ここで現場の実践と大学の研究とを融合していきます。これは教育院構想と非常に似ているなと思っています。

 このカリキュラム開発支援センターの中には、授業研究と同時に、学校の校内研修のサポートチームをつくっている。そして、現場の実践を研究・サポートする。そして、今後、教員免許更新制が導入されますね。 10年ごとに 30時間の講習を受けることになりますが、私は余り画一的にやったらいけないと思うんです。大学で座学を受ける必要はあまりない。

 このカリキュラム開発支援センターは夜も土曜日もやっています。ですから、ここでカリキュラムを開発し、自分で研究授業をやる。それを公開する、それを専門家が見てよかったら認定していくとか、そういう実践に根ざしたようなものをやっていくべきだと思います。その研究のカリキュラムがよければ、それをデジタル化して全国発信しようということを今やっているわけですけれども、ただ、個人情報とかいろいろありまして、それをクリアするのがなかなか難しい面があるんです。これらを含めてこの教育院構想は非常にいいんです。ただ、東京に拠点をつくって地方と連携するという考えではなしに、各地方にも拠点があるネットワーク型の組織にして…。

○小宮山委員 そのつもりです。

○門川委員 東京中心にならないように、全国津々浦々の教育実践がそれぞれボトムアップ、かつ、ネットワークで高めていけるようなことは可能だと思いますし、結局は授業力向上につながる。知の爆発の時代に、そこと教師の授業力と子供の創造性の開発ということをつなげてほしいなと。画一と受身から自律と創造へ、教育改革の理念の実現へということです。よろしくお願いします。

○川勝主査 決して、小宮山委員は東京大学中心と言っておられるわけではありません。だから、むしろ京都ベースでそれができるというお話として受けなければいけないと思います。

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2007年05月25日(金) 12:18:29 Modified by nipponkamoshjka




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