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19年3月9日 第3分科会 議事録8

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 また、これに伴いまして、修士課程あるいは学士課程の年限の在り方も研究してまいりたいと思っております。

 更に、このような大学院教育の強化に伴って、院生は学業に専念する必要があると思っております。アルバイトをしているようでは話にならないわけで、徹底して学業に専念するということが必要だろうと思っておりますので、優秀な院生が意欲を持って大学院に進学し、勉強に専念できる、そういった意味の、白石委員がおっしゃいましたけれども、経済的支援の充実が不可欠だろうと思っております。

 私が今申し上げましたことは、主な国立大学の理工系の状況でございますが、医学部の教育に関しましても、また、人文社会科学についても、それぞれさまざまな課題・問題があるのではないか。それぞれ状況は違うと思いますので、それぞれの分野に応じて大学院を抜本的に改革すべきだろうと思っております。

 大学院は今申し上げましたようなことで、人材養成の目的、つまり研究者を養成する、あるいは専門職要人養成によりまして、年限あるいは体制が多様なことから、この再生会議の第三分科会委員数名からなるワーキングチームを設置して、毎回各分野の有識者から御意見を伺いながら、具体的な検討を行ってまいりたいと思っております。

 要するに、世界に開かれた美しい日本は、知識基盤社会である 21世紀にグローバルな競争と協調の中で発展しなければならないと思っております。特に、天然資源を持たない日本にとりましては、知と人材こそ宝でありまして、その要である大学院の教育の充実のため、皆さんの御理解を賜りたいと思っております。

○川勝主査 野依座長、どうもありがとうございました。
 それでは、お手元に大学院関係の基礎資料もあるようでありますので、その説明を事務局から。

○山中副室長 時間も押しておりますので、大学院について資料5ということで基礎資料がございますので、また、大学院につきましては中嶋先生を中心に中教審の方でおまとめいただきました「新時代の大学院教育」という冊子はこれもまた後ほどご覧いただければと思います。

 資料5が大学院関係の基礎資料でございますけれども、野依先生からございましたが、2ページ目、3ページ目にありますように、今日本の大学院に学生で 26万人が入学しているという状況でございます。ただ、2ページにありますように、国際的に見ますとまだ学部学生に関する大学院生比率というのが 8.3%ということで、アメリカ、イギリス、フランス等に比べて少ないという状況等がございます。

 また、一番初めに若干申し上げましたけれども、資料7、資料8がございます。先ほど白石先生からもございましたが、2月 27日、2月 26日ということで直近のものでございますが、資料7は経済財政諮問会議で民間4議員の方から出された資料でございます。研究予算の選択と集中、それから、オープンな教育システムの拠点としての大学・大学院、それから、国立大学運営費交付金の配分ルールといったファンディングの点についての御指摘がございます。

 また、資料8は、イノベーション 25の中間報告ということでございますけれども、ここでも一番最後のページで大学の改革についての主たる検討課題ということで、国際化、国際競争力、理系・文系の見直し、AO入試、ファンディングの問題等が触れられているところでございます。こういうことでございますので、野依先生が出されました大学院とともに学部も含めました、あるいはファンディングの問題も含めました点につきまして、第三分科会の方で野依先生の作業チームの班でございますけれども、御検討いただければありがたいと思います。

○川勝主査 どうもありがとうございました。それでは、今の御説明、または資料の説明に基づきまして、どなたからでも御発言をいただきたいと思います。

○中嶋副主査 ただいま野依座長からの御提案に大賛成です。このままいくと日本は単に国際社会に遅れるだけではなくて、アジアに比べても数段大学院教育が劣っているのではないかと。勿論分野によってかなり違うと思うんです。しかし、少なくとも人文社会系を考えますと、本当に優秀な学生なり院生が欧米の大学に行って、PhDを取るということがごく普通になってきている。それは同時に、日本の大学院がいかに空洞化しているかということだと思うんですけれども、やはり国際競争力ということから考えますと、アジアでもシンガポール大学と、東大は別格にしても日本の大学が競争力を持っているかということ1つだけ見ても大きな違いがあるような気がいたします。

 そういうことを考えますと、非常に重要なんですが、特に教育が非常に問題だと思います。リサーチユニバーシティとしてはかなりのところに行くんですが、少なくとも人文社会に関して言うと、二十数年前に OECDが日本の社会科学について調査をした状況とほとんど変わっていないところがあると思います。ですから、このままいくと大変危機的なことになるんですが、1つさっき野依座長がおっしゃった自校出身者、つまり純粋培養が依然として多いわけです。これも打破しなければいけないわけですが、そのためには、学部教育、特に教養教育をきちんとしないと、どうしても今のような形に、だんだん上に行って足りないところを上で補うという形になると思うんですね。アメリカなどの場合、例えばハーバードの大学に行く場合には、優秀なカレッジ、リベラルアーツのカレッジから行くのが普通ですよね。そういうシステムをどうつくるかということが大学院の強化とともに重要で、このところ学部の方が逆に空洞化されているという問題もあると思います。

 それから、私自身が日本の大学院について非常に反省もし、私自身 1992〜1993年に掛けて1年間、アメリカのカリフォルニア大学のサンディエゴ校で教鞭をとった経験があるんですけれども、とにかく勉強しますね。日本の大学院はちょっとゼミでもやらせて、少し先生が指導して、それでペーパーを書いて終わりというところが多いんじゃないですか。

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2007年05月25日(金) 12:27:39 Modified by nipponkamoshjka




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