人工言語のヴォラピュクを学ぶための場、ヴォラピュクで遊ぶためのスペースをつくってみましょう。

文法

(主に)すべては過ぎ去った昔…

ヴォラピュクの講座05は同じように、前のセクションに続きます。さて、一時間、一日、一週間、一ヶ月、一年は、その以前のものを引き継いでいます。時間は過ぎてゆくので、私たちの現在は次第に少なくなり、一方では私たちの過去は、さらになお、だんだんと多くなってゆく、このことは疑いようがありません。

logob= 私は見ている elogob = 私は見た、あるいは、私は見ていた(少し前、昨日、先週、先月、昨年)

ヴォラピュクにおいて、出来事はまだ起きていること、あるいは長期、短期の時間の中で、すでに起きていたことと考えられています。完全に理解するために、仮に、私たちは特別な「タイムカプセル」の中に入って、ある行為の部分となったものとしましょう。実際に、時制という言葉は、動詞(状態、存在、生成、行為を表す)という語句を使って「時間の要素」を描写する方法なのです。

上の例文では、「elogob」(私は見ていた/私は見た)というのは現在と衝突しているのです。その理由は、この言い方は、日常生活の出来事についておしゃべりするために使われているのですから。私たちにとって、本質的に現在につながっている過去なのです。

しかしながら、もっと遠くのもうひとつの過去があるのです。すなわち、「一年前に彼に合った」と言う時、おなじ興奮はいくらかなくなってしまっているようです。おそらく、「私は彼に(以前は)合っていた」とか、「彼に合ったことがあった」という別の言い方です。それはだんだんと遠くなってゆく過去であり、歴史的な判断にさえなっているものなのです。次の2つの例を見てください。


Adelo logob oli = 今日、私はあなたに会っているところだ(いま)。《To-day I see you (now)》
Klu, elogob oli = したがって、私はあなたに会っていた(まさにおわったところ)。《so, I've seen you! (just finished)》

Ädelo älogob oli = 昨日、私はあなたに会った(その時に)。《Yesterday I saw you (at that time)》
Klu, ilogob oli = したがって、私はあなたに会っていたのだった(すべては終わったこと)。《I'd seen you! (over and done with)》

分かりましたか?はじめのグループは「今この時」と「近接過去」について言及しているのに対して。二番目のグループはもっと遠い過去についてのことです。

したがって、ヴォラピュクでは、現在時制は「今ここで」を示すために語頭の母音字なしです。これはそれ自身で時間の概念を表現する語句として近代ヴォラピュクで改良されています。たとえば、del=日です。すでに知っているように、現在完了は語頭の母音字 E- によって示されています。そして今回、学んだことは、語頭の母音字 I- はさらに遠くの過去に私たちを連れて行くということです。

さらに要点のおさらいとして、もし行為者(私/私たち・彼/彼女・人・それ/それら)が、被行為者(生物/非生物の存在や、事物)に対して何かをおこなっている時、それは「能動態」といわれているです。一方、「あなたは(私によって)見られている」と言いたいときは、それはもはや能動ではなく、「受動態」となります。すでに私たちはヴォラピュクの受動態に親しんできたので、次は残りのものが規則的に行われる方法を見てゆきましょう。
Palogol (fa ob)あなたは(私によって)見られている
Pelogol (fa ob)あなたは、(私によって)見られていたことがある(今もそうだ)
Pälogol (fa ob)あなたは、(私によって)見られた(過去のある時点で)
Pilogol (fa ob)あなたは、(私によって)見られていた(過去から見た視点で

ゆえに、「現在」は「近接過去」に溶け込み、そして「定過去」に溶け込み、最終的には「完了過去」になってゆくのです。光陰矢の如し!


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