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賢者さま(最終回)


兄弟たちは数え始めました。数えてはまた、変えぞたのです。そのたびごとに父親の遺言をまた、読みました。馬はまず、半分に分けなければなりません。そして3分の1、9分の1です。

18頭の半分は9頭となり、18頭の3分の一は6頭となり、18頭の9分の1は2頭です。疑問はありませんでした。それぞれ、約束通りの分け前を受け取ったのです。しかし賢者の馬は残っていたのです。奇跡がおきたことは、明らかです。

そのために、兄弟たちは馬をつれて賢者さまのところへ急ぎました。その人は、彼らを見ても、それほど驚いていないようでした。ただ、ほほえんで、自分のあごひげをなでていました。そして、尋ねました。「お元気かな。子らよ。あなたたちの満足どおりに動物を分けることができましか?」

「はい!」兄弟たちは言いました。「ああ、心からありがとう。本当に奇跡なんですよ!私たちそれぞれ正当な分け前をもらったんですけど、ああ、賢者さま、あなたの馬が余るのです。」

「おお、わが子らよ!」賢者は返事をしました。「あなたがたへの指示がなされるように!私は、あなたたちの和解のために本当に、私の最後の馬をあげたのです。ただ、私も言いたいのは、天の導きは公平であり、それが天のみ心であるならば、私の馬を私に後日、戻してくれるだろうということです。そしてあなた方は見ているのです。すなわち、天のはからいで私に自分の馬をすでに戻してくれたことを。しかし、あなたがたに示されていることはなくなることはありませんし、自分たちの必要なものは供え物になることは決してありません」

困った兄弟たちは家路につきました。そして驚くべき経験をすべての友だちと知り合いに知らせました。すると、その人たちは、それぞれにそのことを再び、もっと別の人に話しました。だんだんに、世界中の人たちは、その賢者と彼が17頭の馬を使っておこなった奇跡について知るようになりました。

賢者の名声は何世紀の間も衰えることなく続いたのです。疑い深い算術家は鉛筆と紙をもって、秘密の計算を成し遂げるまでになりました。その時、彼は皮肉で言ったものです。「見よ、美しい奇跡だ」

しかしながら、その紙切れは失われてしまって、今では、賢者の能力に疑いをもつ各人は自分で計算しなければならないのです。
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