今日は大晦日。
えりちゃんと自分の家の大掃除を終えて一段落。
もう日が暮れかけています。
「はぁ〜１年過ぎるのはやぁ〜…」
こたつでぼやいてるれいな君。
隣ではえりちゃんがｸﾞｰｽｶいびきをかいてます。
「まぁ今年は男友達と初詣行くからって言って福岡戻らんかったけん､えりと一緒に年越せると♪ｗ」
嘘はともかく幸せそうなれいな君､えりちゃんに寄り添って夜の為に昼寝しておくみたいですね。
「おやすｍ−…」
「おじゃましますなの！」ﾋﾞｸｯ！！「さ､さゆ！？」
「おじゃまするのだ！」
「おじゃまするやよ〜」
ﾊﾞﾀﾊﾞﾀと３人がれいな君の家へ入って来ます。
「あー寒かったの。」
「急に押しかけちゃってｺﾞﾒﾝね。」
（ヤ､ヤバイっちゃ………）
なぜﾔﾊﾞｲのかと言うと…実はれいな君､ほんの１０分前に､えりちゃんに１発抜いてもらっていたんです。ｗ
そしてそのままこたつへ…つまり下はｽｯﾎﾟﾝﾎﾟﾝのままでﾎﾟｰｸﾋﾞｯﾂが直でこたつの温もりを味わっている状態なﾜｹです！
「こたつ暖かそーなの♪」
そんなれいな君の状況を知るよしもなく､さゆみんがこたつの中へ…一瞬冷たい空気が股関を撫でます。
（///…………ん！？あのﾃｨｯｼｭの塊は…ﾔﾊﾞ！）
目線の先にはこたつの上で丸まってるﾃｨｯｼｭの山が…。それ目掛けてｷﾞｭｲﾝと手を伸ばすれいな君。
「き､今日は寒いけんね､れいなも鼻水結構出てしまったと！」
早口かつ棒読みでそう言い放ち､ﾃｨｯｼｭをﾊﾞｻっとごみ箱へほうり込みました。
あっという間の出来事で３人はれいな君の勢いにちょっとﾋﾞｯｸﾘしてますが…
（我ながら上手くごまかせたと！ｗ）
……まぁ良いでしょう（^_^;）
「で､でもなんで皆してｳﾁに来たと？？」
「れいな君ん家で忘年会と新年会を一挙にやるから是非来てくださいってｶﾒに誘われたのだ。
せっかくだから愛ちゃんも誘って来たんだけど」
「忘年会と新年会を一挙に…？？」
良く見ると３人とも泊まる道具が入ってるのか少し大きめの鞄を持って来ています。
（言い出しっぺのえりは身一つかいな...）
あれこれしてるうちに愛ちゃんとがきｻﾝがこたつに入って来ましたよ。
（………ﾔﾊﾞ///しかもよりによってがきｻﾝが隣ったい///）
《ちなみにこのような状況です》
ﾃﾚﾋﾞ
愛
垣 重
猫亀
「はぁ〜せっかく美少女と先輩達が来てくれてるのにｺﾞﾁｬｺﾞﾁｬうるさいの。えりー！さゆみんが来ましたよぉ！」
「んん−…………ｸﾞｩ……ｳﾍﾍｗ」
「ひ､ひどいの｡｡｡」
「寝ぼけてるのだ…」
「まぁ､寝たい時に寝るのが１番やよ。そういえばこないだも−………」
３人は楽しく喋ってますが､れいな君はそれどころじゃありません｡
（パ……パンツどこっちゃ！？）
会話そっちのけでパンツを探すれいな君｡
辺りをｷｮﾛｷｮﾛ見回してます｡
（えりの早業でいつ脱がされたか覚えてないっちゃん！…………あ､あれは！）
れいな君とがきｻﾝの後ろにＬ字型に並べた２つのｿﾌｧの間からパンツが覗いてます｡
（ｷﾞﾘｷﾞﾘ届かないっちゃん……体伸ばせば届くけど皆にばれてしまうと……でもこの角度だとさゆから…ﾏｽﾞｲ）
さりげなく隣に置いてあるごみ箱をｿﾌｧの隙間の前へ移動させます｡
（とりあえずこれで大丈夫。後でさりげなくゴミを捨てる振りして､こたつの布団がはだけないよーに気をつけながら､パンツを……）
「あっ､ごみ箱動かさないでよ｡今捨てよ−と思ってたのに｡」
ごみ箱を動かすと同時にがきｻﾝがごみ箱を求めます｡
（が､がきｻ−ﾝ！そりゃないっちゃん！！）
「先輩にいじわるしたらいかんよ〜」
「れいな､意地悪なの！」
「ち､ちがうと！ここに置いてたらｲｶ……じゃなくて普通に臭いから離しただけったい！か､代わりにれいなが捨ててあげると！」
そう言ってゴミを捨ててあげると､「ついでにｺﾚも」と次々とゴミを渡され、机の上のゴミを自らの手で一掃してしまいました。
（す､捨てるゴミがなかっ！）
せっかくの作戦もがきｻﾝの真面目さに阻まれてしまいましたね……
「そーだ！すっかり忘れてたけど､今夜はお邪魔するかわりに晩御飯作ってあげるのだ！」
「じゃじゃーん！」
さゆは得意げに野菜やらなんやら入ってるﾋﾞﾆｰﾙ袋をれいな君に見せつけます｡
「どうせさゆは作れないから､がきｻﾝが全部やるっちゃろ｡」
「酷いの！材料費はさゆみ持ちなの！そんなｺﾄ言う子には食べさせてあげないの！」
「まぁまぁ。じゃあれいな君､ｷｯﾁﾝ借りるね｡さゆもちょっと手伝ってね｡」
「ラジャー！」
がきｻﾝとさゆがｷｯﾁﾝへ向かいます｡
「がきｻﾝもさゆもｽｺﾞｲんねぇ｡私はぶきっちょだから料理とかできないんやよ｡」
愛ちゃんが申し訳なさそうに呟きます｡
「れいなもできんし､ここで寝てる奴なんて危なっかしくて包丁とか絶対持たせられんし｡」
「それもそうやね｡ｗ」
愛ちゃんにﾌｫﾛｰを入れつつも､どうにかパンツを取る方法を必至で考えてるようですね？れいな君｡
（………とにかくこの状況愛ちゃんがﾄｲﾚにでも行ってくれれば………）
飲み物を勧めたりさするも､愛ちゃんはそんな気配を微塵も感じさせず､れいな君に話しかけ続けます｡
（くっそ〜…どーにかして愛ちゃんを…………あっ！そーいえば！）
「そーいえば今日は愛ちゃんの好きなK-POPのｸﾞﾙｰﾌﾟがﾃﾚﾋﾞに出演するったい！」
そう言うとﾘﾓｺﾝでﾃﾚﾋﾞを点けます｡
「それならもう録画してあるやよ｡」
「いや､でもせっかくだから生で見る方が良いったい！」
無理矢理ﾁｬﾝﾈﾙを変えるとｲｹﾒﾝが並んでる画面が現れます｡
「おぉー！」
れいな君ん家に来てから１番の盛り上がりを見せる愛ちゃん｡
（よし！今のうちにパンツを……）
「どーしたの？」
愛ちゃんの歓声に触発され兎がﾋﾟｮｺﾝと覗きに来ました｡
（う､兎め〜！）
「なんだ愛ちゃんの韓流好きかぁ｡さゆはあんな男共には興味ないの｡」
そう捨て台詞を吐き､がきｻﾝのもとへ戻ります｡
（興味ないなら出てくんな！…………よーし……今度こそ……）
「れいな君はどの人がｶｯｺｲｲと思う！？」
「れ､れいな！？（今度は愛ちゃんかいな！）」
「うん！」
愛ちゃんが目をｷﾗｷﾗさせてます｡
（か､可愛いと……って､そんな場合じゃなか！ここは慎重にいかないと………）
この間同じような質問をされた時､適当に答えてしまった結果、愛ちゃんのお気にのﾒﾝﾊﾞｰじゃないﾒﾝﾊﾞｰを選んでしまい､
１時間かけて《この人のここが良い》《この人は絶対ｵｽｽﾒだから》などと説教された事が脳裏を過ぎります｡
（確か愛ちゃんのお気に入りはあの右から２番目の黒髪の人だった気が……）
「れ､れいなは右から２番目の黒髪の人が良いっちゃ…」
（当たれ〜〜……ﾄﾞｸﾝﾄﾞｸﾝ）
ﾐﾘｵﾈｱに出たらこういう気分を味わうんだろう感じてしまう程の緊張感に
普段汗をかかないれいな君も自然と額から汗が吹き出してしまいます｡
（ﾄﾞｸﾝﾄﾞｸﾝ……）
「やっぱり！？さすがれいな君！」
とびっきりの笑顔を向けた後､再びﾃﾚﾋﾞの画面にかじりつきます｡
（ふぅ〜……………良かったぁ……あぁ…………なんか疲れたと………いかんいかん！気合い入れ直して次こそは！）
万全を帰す為しっかりと布団がかかってるのを確認し､ゆっくりと体を伸ばして行きます………
「ふぁ〜〜〜…あれ？愛ちゃん？」
「！（えり！？）」
あらら､ｷｯﾁﾝからの良い香りに目が覚めちゃったんですかね｡
ここにきてｴﾛ元帥が復活しちゃいましたよ｡
「えり､おはよー｡やっと起きたんやね｡」
「あっ､おはよーございます｡ってかなんで愛ちゃんがえりの家にいるんですか？」
目を擦りながらいきなり突拍子も無いことを言い出します｡
「えりの家じゃなかと！」
「あっ､れーなぁ！ｗってことはここれいなの家！？」
「人の家と自分の家間違うとか図々しいっちゃんね……」
「今日はれいな君ん家で忘年会と新年会やるんでしょ！？」
「あれ−？そーだったっけぇ−？」
相変わらずﾃｷﾄｰですね｡｡｡
「お待たせ〜♪熱いから気をつけてね｡」
さゆがﾌﾗﾌﾗと危なっかしく鍋を持って来ました｡
「作ってあげるって言っておいて鍋で悪いけど､味には自信があるのだ！あっ､ｶﾒぇ！おっはよー｡ｗ」
「あぁー､がきｻﾝもいる−！ｗおはよーございやーす！」
「酷いの酷いの！さゆみもいるの！なんかこーゆーの今日２回目なの！！」
「さゆ！暴れると危ないやよー！」
そーこーしてる間に､がきｻﾝが取り皿に鍋をよそって配り終えましたよ｡
「それじゃあ皆で､いただきまーす！」
「「「「いただきまーす」」」」
皆お腹が減ってたのか､鍋にがっつきます｡
「おぉ！鍋おいしいっちゃん！」
「さゆみが作ったから当たり前なの！」
「「「「いや､さゆはなんもしてないでしょ｡」」」」
さゆ以外の４人が一斉に突っ込みます｡
「な､なんでそんな息ﾋﾟｯﾀﾘなの！？４人とも酷いの！」
笑い声が絶えること無く､鍋はみるみる減っていきます｡
「はぁ､鍋食べたら暑いちゃんね｡」
完全に気が緩み思わず布団をﾊﾞｻﾊﾞｻさせちゃいました｡
ﾎﾟｰｸﾋﾞｯﾂが３回程視界に入ってきたれいな君｡
（！やばっ！忘れとった！！えりに見られてしまったかも……！）
「こら田中っち！」
（ﾋﾞｸｯ！）
突然の怒声にﾋﾞｯｸﾘしてるれいな君｡
「食事中にそんなﾊﾞﾀﾊﾞﾀしたら埃が舞っちゃうのだ！そんなに暑かったらこたつから出なさい！」
「い､いや！やっぱり外は寒いと！れいなはちょっと暑いくらいの方がしっくりくるったい！」
全力で否定するれいな君｡
「れ−ななんかおもしろーい｡ｗ」
（ﾄﾞｷｯ！……………でもこの反応はﾊﾞﾚて無いっちゃね………うん………
最初はえりに頼んでパンツ取って来てもらお−と思ってたけど､良く考えたらえりにﾊﾞﾚるのはそーとーﾏｽﾞｲったい……
もしﾊﾞﾚたら､こたつの中でいじくり回されてしまうと……いや､もしかしたら…………
おもむろに立ち上がるえりりん｡
れいな君の背後に回り込み､れいな君の腕ごと上半身を抱き抱えこたつから引きずり出し立たせます｡
「えっ！？」
急の出来事に対応できないれいな君｡
ご自慢のﾎﾟｰｸﾋﾞｯﾂをがきｻﾝの目の前に晒してしまいます｡
「あぁっ！……み…見らんでぇ///」
なんとか隠そうとするも､えりりんに自由を奪われｼﾞﾀﾊﾞﾀするしかないれいな君｡
れいな君のｼﾞﾀﾊﾞﾀ16ﾋﾞｰﾄに合わせ､ちびれいな君がﾌﾟﾗﾌﾟﾗとﾌﾞﾚｲｸﾀﾞﾝｽを始めます｡
それを見つめながらさゆみんと愛ちゃんがｺﾞｸﾘと喉を鳴らします｡
その喉の動きに気づいたれいな君｡
これから起こるであろうお祭りがﾌｯと一瞬頭を過ぎります｡
一方がきｻﾝも顔を真っ赤にしてるものの､目の前にある可愛い亀さんから目を逸らせない様です｡
恥ずかしさと開放感でちびれいな君は触る間もなく大きくなってしまいましたよ｡
えりりんはちびれいな君を優しく撫で､いつものシンプルかつ洗練された深みのある手つきで攻めていきます｡
「はっ…………あん…………………え､えり……み…皆の前で……は………」
否定するものの自然と喘ぎ声が溢れてしまいます｡
おや？れいな君の喘ぎ声に愛ちゃんとさゆみんが吸い寄せられてやってきましたね｡
２人とも目を逸らすことも､瞬きさえもすることなく１点に標準をﾛｯｸｵﾝしてます｡
そのまま２人とも手を伸ばし､愛ちゃんはﾄｩﾙﾄｩﾙﾌﾀｺﾞﾀﾏｺﾞに手を添え､さゆみんはえりりんの手に手を添えます｡
……やっぱりさゆみんはﾎﾟｰｸﾋﾞｯﾂよりえりりんの手つきの方が気になるみたいですね｡｡｡
「あっ………うぅ…………ふ､ひゅう……………」
れいな君の男の子とは思えない可愛らしい吐息だけがひんやりとした部屋に響きます｡
すると､えりりんがそっとれいな君の耳元に口を寄せ､れいな君だけに聞こえるように小さく囁きます｡
「こんな大勢の女の子に囲まれてるのに攻められて感じてるなんて､れーなってｴｯﾁ過ぎですよ｡ｗ」
「そ…………そんなこと………」
そうは言ってもﾋﾞｸﾋﾞｸ身体を震わせていて全く説得力がありません｡
相変わらずﾊｧﾊｧと息の漏れる音しかしない閑散とした空間に水を差すが如く､突如新たな効果音が…
「あむ………ずずずずず」
ただ小さな吐息をこぼすだけのれいな君に焦れてしまったのか､愛ちゃんが袋を吸いはじめましたよ｡
「あぁん！…あ…いちゃん………そ､それは……ダ………メ………………あぁ……」
早くも限界が近づいて来ました｡
それを悟ったえりりんは､ちびれいな君ががきｻﾝの目の前５�僂箸い�所までれいな君を押していきます｡
目を閉じ快感に浸っているれいな君はそんな状況を知るよしも無く…………
「あぁ！……ｲ､ｲｸｩ！…………んにゃぁ！……」
ﾄﾞﾊﾞﾄﾞﾊﾞとがきｻﾝの顔面に白ｼﾞｬﾑを吐き出します｡
「……はぁ………はぁ……………え？…あっ！…が､がきｻﾝごめんっちゃぁ！///」
完全にｲｯた後､自分の分身の行方を確認するために目を開けて､
やっとがきｻﾝの顔にﾄﾞﾛﾄﾞﾛのﾌｧﾝﾃﾞｰｼｮﾝを塗りたくってしまった事に気がつきます｡
そんな中､れいな君の声が聞こえてるのか聞こえてないのか､
がきｻﾝはほぼ放心状態でﾎﾞﾙﾃｰｼﾞの収まっていくちびれいな君を凝視しています。
れいな君が恥ずかしさと申し訳無さに顔を俯けていると､耳元で少し大きめの声がします｡
「がきｻﾝ♪れーなのおちんちんｷﾚｲｷﾚｲしてあげてください♪ｗ」
「え､えり！」
先程のれいな君の言葉の時とは打って変わって､えりりんの言葉にﾋﾟｸｯと反応したがきｻﾝ｡
口を半開きにしながらゆっくりと顔を近づけていきます｡
「がきｻﾝ………い､いけんてぇ………………それだけは………」
普段真面目ながきｻﾝにそんなことはさせられないと涙を目に浮かべながら必至に身体を逸らせようとするれいな君｡
しかしがきｻﾝは口を少し大きく開け……
「ﾊﾟｸｯ」
「あああああぁぁぁぁあぁ！！」
…………………………って妄想でどこまでいってん……れいなやっぱ変態なんやろか…………///）
あれ､今のはれいな君の妄想だったんですね｡｡｡（あーぁ残念…）
（………まぁ､でもえりにﾊﾞﾚたら十中八九こーなってしまうと…………絶対ﾊﾞﾚたらﾀﾞﾒったい！[ﾊﾞﾚたいけども！]）
そんな妄想でこたつの中ではﾎﾟｰｸﾋﾞｯﾂが完全に天を向いてます｡
独りﾄﾞｷﾄﾞｷして､視線を落としているれいな君に気づいて､がきｻﾝが声をかけます｡
「大丈夫？もしかして鍋美味しくなかった？それとも私が叱ったこと気にくわなかった？」
少し上目使いで不安そうに尋ねてくるがきｻﾝ｡
不安の現れなのか口が半開きになっていて､さっきの妄想と映像が重なります｡
「ﾄﾞｷｯ！……ち､違うとよ！がきｻﾝの言った通り布団ﾊﾞｻﾊﾞｻしたのは非常識だと思って､反省してたっちゃん！」
少し空回り気味に返答するれいな君｡
あら､珍しく素直なの｡とさゆみんに指摘され､苦い思いを味わいます｡
（なんか､このﾀｲﾐﾝｸﾞでその発言はﾑｶﾂｸったい…）
食事もあらかた終わり､皆でごちそうさまをした後､
特にれいな君を脅かすような事件も起こらず､ﾃﾚﾋﾞを見ながら談笑する平和な時間が流れます｡
「あー､そろそろ【感じてはいけない温泉宿２４時】が始まるね−｡」
相変わらずなんて番組名だと思いつつも､まだそんな時間かとれいな君ははぁ､と息を吐きます｡
れいな君にとっては長く感じた時間も､皆が押し入って来た夕方からはまだ２時間くらいしか経っていません｡
「番組が始まる前にお風呂入ってこよーよ！」
「あっさゆみも行くの！」
いつもと変わらず､鏡のようにえりちゃんの動きについていくさゆみん｡
「どーせなら､先輩方も一緒に入りましょ−よ！れーなん家のお風呂広いから４人くらい楽勝ですよ！」
なぜえりがれいなの家のお風呂の大きさを知っているのかという疑問が生まれるのではないかと､
れいな君は少し動揺しますが､そんな疑問も生まれず､「いーねー皆で入ろぉ！」と
がきｻﾝが愛ちゃんの手を引っ張ってこたつから出ます｡
「れいなも一緒に入る？」
えりちゃんが怪しい笑みを浮かべて堂々と聞いてきます｡
後ろで顔を赤く染めてるがきｻﾝと愛ちゃんにﾄﾞｷｯとしながらも､
明らかに不満げな表情と嫌らしい表情を浮かべる２人に向かって
「入らんし！れいなは食器片付けてると！」と強めに言い放ちます｡
「もう､恥ずかしがり屋さんですね！ｗ」
と言い残しえりちゃんは３人を引き連れてお風呂場に向かって行きました｡
「…もし､入るって言ったら一緒に入れたんかいな……？」
１人取り残されたリビングで思わずそんなことを口走ってしまいます｡
「いやいや………そんなことはいけんったい………今のうちにパンツを…………」
そう言ってこたつから出て立ち上がりま……
ﾊﾞﾀﾝ！！
「着替え持って行くの忘れたのだ！…………ｴｯ！？」
ﾄﾞｱを勢いよく開けて着替えを取りに来たがきｻﾝ､下半身丸出しでこたつから出て来たれいな君と鉢合わせます｡
「が､がきｻﾝ！？」
慌ててしゃがみ込み､こたつの布団を引き寄せます｡と同時に鍋がひっくり返り､
わずかに残っていた汁がぶちまけられます｡
「「あっ！」」
２人とも条件反射で転がる鍋のもとへ駆け寄ります｡
「「はっ！」」
しかしすぐに今の状況を思い出し､れいな君はﾎﾟｰｸﾋﾞｯﾂをﾌﾟﾗﾌﾟﾗさせたて屈み込もうとする体勢のまま…
がきｻﾝは制服とﾜｲｼｬﾂを脱いで来た様でＴシャツにスカートという格好で完全に屈み込んだ状態のまま固まります｡
…気まずい空気が流れます…
「がきｻ−ﾝ！先に皆で入ってるね−！」
乾いた声が別世界の音のように響き渡ります｡
がきｻﾝは返事をせず､倒れた鍋に手を差し出したままﾌﾘｰｽﾞしてます｡
れいな君はもはやどーしよーもないと､前を隠そうともせず全身固めたまま､腰だけを曲げた状態から徐々に腰を立てていきます｡
すると､視線を上げたことによって､屈んでいたがきｻﾝの胸元がﾕﾙﾕﾙなＴシャツの中からﾊﾞｯﾁﾘ見えています｡
ほのかな胸の谷間がﾌﾞﾗに守られています｡
そーなるともはや何も考えられなくなっていくれいな君｡
体の硬直に擬態せるかのようにﾎﾟｰｸﾋﾞｯﾂも硬直していきます｡
がきｻﾝも間接視野でその様子を感じとってしまい､さらに顔が紅潮していきます｡
先に理性が消えたのはがきｻﾝでした｡
おずおずと視線を上げ､鍋に伸ばしていた手をそのまま上へ持ち上げていきます｡
「あっ……………がきｻﾝ……………」
れいな君が発した小さなの声も２人にはとてつもなく大きな音に聞こえてきます｡
手が触れようかという所で､再び風呂場の方から大きな声がします｡
「がきｻ−ﾝ！体洗う順番決めるから早く来てよー！」
その言葉でリビングの２人に理性が戻り､身体の硬直が解けます｡
「わ､わかったー！今行く−！」
「な､鍋はおれが片付けてお､おくと…」
がきｻﾝが返事し終えると同時に､低く小さな声でそう呟くと､がきｻﾝはｺｸｯと頷き立ち上がって､
一瞬目を合わせた後､小走りでやって来た道を戻って行きました｡
つづく...
えりちゃんと自分の家の大掃除を終えて一段落。
もう日が暮れかけています。
「はぁ〜１年過ぎるのはやぁ〜…」
こたつでぼやいてるれいな君。
隣ではえりちゃんがｸﾞｰｽｶいびきをかいてます。
「まぁ今年は男友達と初詣行くからって言って福岡戻らんかったけん､えりと一緒に年越せると♪ｗ」
嘘はともかく幸せそうなれいな君､えりちゃんに寄り添って夜の為に昼寝しておくみたいですね。
「おやすｍ−…」
「おじゃましますなの！」ﾋﾞｸｯ！！「さ､さゆ！？」
「おじゃまするのだ！」
「おじゃまするやよ〜」
ﾊﾞﾀﾊﾞﾀと３人がれいな君の家へ入って来ます。
「あー寒かったの。」
「急に押しかけちゃってｺﾞﾒﾝね。」
（ヤ､ヤバイっちゃ………）
なぜﾔﾊﾞｲのかと言うと…実はれいな君､ほんの１０分前に､えりちゃんに１発抜いてもらっていたんです。ｗ
そしてそのままこたつへ…つまり下はｽｯﾎﾟﾝﾎﾟﾝのままでﾎﾟｰｸﾋﾞｯﾂが直でこたつの温もりを味わっている状態なﾜｹです！
「こたつ暖かそーなの♪」
そんなれいな君の状況を知るよしもなく､さゆみんがこたつの中へ…一瞬冷たい空気が股関を撫でます。
（///…………ん！？あのﾃｨｯｼｭの塊は…ﾔﾊﾞ！）
目線の先にはこたつの上で丸まってるﾃｨｯｼｭの山が…。それ目掛けてｷﾞｭｲﾝと手を伸ばすれいな君。
「き､今日は寒いけんね､れいなも鼻水結構出てしまったと！」
早口かつ棒読みでそう言い放ち､ﾃｨｯｼｭをﾊﾞｻっとごみ箱へほうり込みました。
あっという間の出来事で３人はれいな君の勢いにちょっとﾋﾞｯｸﾘしてますが…
（我ながら上手くごまかせたと！ｗ）
……まぁ良いでしょう（^_^;）
「で､でもなんで皆してｳﾁに来たと？？」
「れいな君ん家で忘年会と新年会を一挙にやるから是非来てくださいってｶﾒに誘われたのだ。
せっかくだから愛ちゃんも誘って来たんだけど」
「忘年会と新年会を一挙に…？？」
良く見ると３人とも泊まる道具が入ってるのか少し大きめの鞄を持って来ています。
（言い出しっぺのえりは身一つかいな...）
あれこれしてるうちに愛ちゃんとがきｻﾝがこたつに入って来ましたよ。
（………ﾔﾊﾞ///しかもよりによってがきｻﾝが隣ったい///）
《ちなみにこのような状況です》
ﾃﾚﾋﾞ
愛
垣 重
猫亀
「はぁ〜せっかく美少女と先輩達が来てくれてるのにｺﾞﾁｬｺﾞﾁｬうるさいの。えりー！さゆみんが来ましたよぉ！」
「んん−…………ｸﾞｩ……ｳﾍﾍｗ」
「ひ､ひどいの｡｡｡」
「寝ぼけてるのだ…」
「まぁ､寝たい時に寝るのが１番やよ。そういえばこないだも−………」
３人は楽しく喋ってますが､れいな君はそれどころじゃありません｡
（パ……パンツどこっちゃ！？）
会話そっちのけでパンツを探すれいな君｡
辺りをｷｮﾛｷｮﾛ見回してます｡
（えりの早業でいつ脱がされたか覚えてないっちゃん！…………あ､あれは！）
れいな君とがきｻﾝの後ろにＬ字型に並べた２つのｿﾌｧの間からパンツが覗いてます｡
（ｷﾞﾘｷﾞﾘ届かないっちゃん……体伸ばせば届くけど皆にばれてしまうと……でもこの角度だとさゆから…ﾏｽﾞｲ）
さりげなく隣に置いてあるごみ箱をｿﾌｧの隙間の前へ移動させます｡
（とりあえずこれで大丈夫。後でさりげなくゴミを捨てる振りして､こたつの布団がはだけないよーに気をつけながら､パンツを……）
「あっ､ごみ箱動かさないでよ｡今捨てよ−と思ってたのに｡」
ごみ箱を動かすと同時にがきｻﾝがごみ箱を求めます｡
（が､がきｻ−ﾝ！そりゃないっちゃん！！）
「先輩にいじわるしたらいかんよ〜」
「れいな､意地悪なの！」
「ち､ちがうと！ここに置いてたらｲｶ……じゃなくて普通に臭いから離しただけったい！か､代わりにれいなが捨ててあげると！」
そう言ってゴミを捨ててあげると､「ついでにｺﾚも」と次々とゴミを渡され、机の上のゴミを自らの手で一掃してしまいました。
（す､捨てるゴミがなかっ！）
せっかくの作戦もがきｻﾝの真面目さに阻まれてしまいましたね……
「そーだ！すっかり忘れてたけど､今夜はお邪魔するかわりに晩御飯作ってあげるのだ！」
「じゃじゃーん！」
さゆは得意げに野菜やらなんやら入ってるﾋﾞﾆｰﾙ袋をれいな君に見せつけます｡
「どうせさゆは作れないから､がきｻﾝが全部やるっちゃろ｡」
「酷いの！材料費はさゆみ持ちなの！そんなｺﾄ言う子には食べさせてあげないの！」
「まぁまぁ。じゃあれいな君､ｷｯﾁﾝ借りるね｡さゆもちょっと手伝ってね｡」
「ラジャー！」
がきｻﾝとさゆがｷｯﾁﾝへ向かいます｡
「がきｻﾝもさゆもｽｺﾞｲんねぇ｡私はぶきっちょだから料理とかできないんやよ｡」
愛ちゃんが申し訳なさそうに呟きます｡
「れいなもできんし､ここで寝てる奴なんて危なっかしくて包丁とか絶対持たせられんし｡」
「それもそうやね｡ｗ」
愛ちゃんにﾌｫﾛｰを入れつつも､どうにかパンツを取る方法を必至で考えてるようですね？れいな君｡
（………とにかくこの状況愛ちゃんがﾄｲﾚにでも行ってくれれば………）
飲み物を勧めたりさするも､愛ちゃんはそんな気配を微塵も感じさせず､れいな君に話しかけ続けます｡
（くっそ〜…どーにかして愛ちゃんを…………あっ！そーいえば！）
「そーいえば今日は愛ちゃんの好きなK-POPのｸﾞﾙｰﾌﾟがﾃﾚﾋﾞに出演するったい！」
そう言うとﾘﾓｺﾝでﾃﾚﾋﾞを点けます｡
「それならもう録画してあるやよ｡」
「いや､でもせっかくだから生で見る方が良いったい！」
無理矢理ﾁｬﾝﾈﾙを変えるとｲｹﾒﾝが並んでる画面が現れます｡
「おぉー！」
れいな君ん家に来てから１番の盛り上がりを見せる愛ちゃん｡
（よし！今のうちにパンツを……）
「どーしたの？」
愛ちゃんの歓声に触発され兎がﾋﾟｮｺﾝと覗きに来ました｡
（う､兎め〜！）
「なんだ愛ちゃんの韓流好きかぁ｡さゆはあんな男共には興味ないの｡」
そう捨て台詞を吐き､がきｻﾝのもとへ戻ります｡
（興味ないなら出てくんな！…………よーし……今度こそ……）
「れいな君はどの人がｶｯｺｲｲと思う！？」
「れ､れいな！？（今度は愛ちゃんかいな！）」
「うん！」
愛ちゃんが目をｷﾗｷﾗさせてます｡
（か､可愛いと……って､そんな場合じゃなか！ここは慎重にいかないと………）
この間同じような質問をされた時､適当に答えてしまった結果、愛ちゃんのお気にのﾒﾝﾊﾞｰじゃないﾒﾝﾊﾞｰを選んでしまい､
１時間かけて《この人のここが良い》《この人は絶対ｵｽｽﾒだから》などと説教された事が脳裏を過ぎります｡
（確か愛ちゃんのお気に入りはあの右から２番目の黒髪の人だった気が……）
「れ､れいなは右から２番目の黒髪の人が良いっちゃ…」
（当たれ〜〜……ﾄﾞｸﾝﾄﾞｸﾝ）
ﾐﾘｵﾈｱに出たらこういう気分を味わうんだろう感じてしまう程の緊張感に
普段汗をかかないれいな君も自然と額から汗が吹き出してしまいます｡
（ﾄﾞｸﾝﾄﾞｸﾝ……）
「やっぱり！？さすがれいな君！」
とびっきりの笑顔を向けた後､再びﾃﾚﾋﾞの画面にかじりつきます｡
（ふぅ〜……………良かったぁ……あぁ…………なんか疲れたと………いかんいかん！気合い入れ直して次こそは！）
万全を帰す為しっかりと布団がかかってるのを確認し､ゆっくりと体を伸ばして行きます………
「ふぁ〜〜〜…あれ？愛ちゃん？」
「！（えり！？）」
あらら､ｷｯﾁﾝからの良い香りに目が覚めちゃったんですかね｡
ここにきてｴﾛ元帥が復活しちゃいましたよ｡
「えり､おはよー｡やっと起きたんやね｡」
「あっ､おはよーございます｡ってかなんで愛ちゃんがえりの家にいるんですか？」
目を擦りながらいきなり突拍子も無いことを言い出します｡
「えりの家じゃなかと！」
「あっ､れーなぁ！ｗってことはここれいなの家！？」
「人の家と自分の家間違うとか図々しいっちゃんね……」
「今日はれいな君ん家で忘年会と新年会やるんでしょ！？」
「あれ−？そーだったっけぇ−？」
相変わらずﾃｷﾄｰですね｡｡｡
「お待たせ〜♪熱いから気をつけてね｡」
さゆがﾌﾗﾌﾗと危なっかしく鍋を持って来ました｡
「作ってあげるって言っておいて鍋で悪いけど､味には自信があるのだ！あっ､ｶﾒぇ！おっはよー｡ｗ」
「あぁー､がきｻﾝもいる−！ｗおはよーございやーす！」
「酷いの酷いの！さゆみもいるの！なんかこーゆーの今日２回目なの！！」
「さゆ！暴れると危ないやよー！」
そーこーしてる間に､がきｻﾝが取り皿に鍋をよそって配り終えましたよ｡
「それじゃあ皆で､いただきまーす！」
「「「「いただきまーす」」」」
皆お腹が減ってたのか､鍋にがっつきます｡
「おぉ！鍋おいしいっちゃん！」
「さゆみが作ったから当たり前なの！」
「「「「いや､さゆはなんもしてないでしょ｡」」」」
さゆ以外の４人が一斉に突っ込みます｡
「な､なんでそんな息ﾋﾟｯﾀﾘなの！？４人とも酷いの！」
笑い声が絶えること無く､鍋はみるみる減っていきます｡
「はぁ､鍋食べたら暑いちゃんね｡」
完全に気が緩み思わず布団をﾊﾞｻﾊﾞｻさせちゃいました｡
ﾎﾟｰｸﾋﾞｯﾂが３回程視界に入ってきたれいな君｡
（！やばっ！忘れとった！！えりに見られてしまったかも……！）
「こら田中っち！」
（ﾋﾞｸｯ！）
突然の怒声にﾋﾞｯｸﾘしてるれいな君｡
「食事中にそんなﾊﾞﾀﾊﾞﾀしたら埃が舞っちゃうのだ！そんなに暑かったらこたつから出なさい！」
「い､いや！やっぱり外は寒いと！れいなはちょっと暑いくらいの方がしっくりくるったい！」
全力で否定するれいな君｡
「れ−ななんかおもしろーい｡ｗ」
（ﾄﾞｷｯ！……………でもこの反応はﾊﾞﾚて無いっちゃね………うん………
最初はえりに頼んでパンツ取って来てもらお−と思ってたけど､良く考えたらえりにﾊﾞﾚるのはそーとーﾏｽﾞｲったい……
もしﾊﾞﾚたら､こたつの中でいじくり回されてしまうと……いや､もしかしたら…………
おもむろに立ち上がるえりりん｡
れいな君の背後に回り込み､れいな君の腕ごと上半身を抱き抱えこたつから引きずり出し立たせます｡
「えっ！？」
急の出来事に対応できないれいな君｡
ご自慢のﾎﾟｰｸﾋﾞｯﾂをがきｻﾝの目の前に晒してしまいます｡
「あぁっ！……み…見らんでぇ///」
なんとか隠そうとするも､えりりんに自由を奪われｼﾞﾀﾊﾞﾀするしかないれいな君｡
れいな君のｼﾞﾀﾊﾞﾀ16ﾋﾞｰﾄに合わせ､ちびれいな君がﾌﾟﾗﾌﾟﾗとﾌﾞﾚｲｸﾀﾞﾝｽを始めます｡
それを見つめながらさゆみんと愛ちゃんがｺﾞｸﾘと喉を鳴らします｡
その喉の動きに気づいたれいな君｡
これから起こるであろうお祭りがﾌｯと一瞬頭を過ぎります｡
一方がきｻﾝも顔を真っ赤にしてるものの､目の前にある可愛い亀さんから目を逸らせない様です｡
恥ずかしさと開放感でちびれいな君は触る間もなく大きくなってしまいましたよ｡
えりりんはちびれいな君を優しく撫で､いつものシンプルかつ洗練された深みのある手つきで攻めていきます｡
「はっ…………あん…………………え､えり……み…皆の前で……は………」
否定するものの自然と喘ぎ声が溢れてしまいます｡
おや？れいな君の喘ぎ声に愛ちゃんとさゆみんが吸い寄せられてやってきましたね｡
２人とも目を逸らすことも､瞬きさえもすることなく１点に標準をﾛｯｸｵﾝしてます｡
そのまま２人とも手を伸ばし､愛ちゃんはﾄｩﾙﾄｩﾙﾌﾀｺﾞﾀﾏｺﾞに手を添え､さゆみんはえりりんの手に手を添えます｡
……やっぱりさゆみんはﾎﾟｰｸﾋﾞｯﾂよりえりりんの手つきの方が気になるみたいですね｡｡｡
「あっ………うぅ…………ふ､ひゅう……………」
れいな君の男の子とは思えない可愛らしい吐息だけがひんやりとした部屋に響きます｡
すると､えりりんがそっとれいな君の耳元に口を寄せ､れいな君だけに聞こえるように小さく囁きます｡
「こんな大勢の女の子に囲まれてるのに攻められて感じてるなんて､れーなってｴｯﾁ過ぎですよ｡ｗ」
「そ…………そんなこと………」
そうは言ってもﾋﾞｸﾋﾞｸ身体を震わせていて全く説得力がありません｡
相変わらずﾊｧﾊｧと息の漏れる音しかしない閑散とした空間に水を差すが如く､突如新たな効果音が…
「あむ………ずずずずず」
ただ小さな吐息をこぼすだけのれいな君に焦れてしまったのか､愛ちゃんが袋を吸いはじめましたよ｡
「あぁん！…あ…いちゃん………そ､それは……ダ………メ………………あぁ……」
早くも限界が近づいて来ました｡
それを悟ったえりりんは､ちびれいな君ががきｻﾝの目の前５�僂箸い�所までれいな君を押していきます｡
目を閉じ快感に浸っているれいな君はそんな状況を知るよしも無く…………
「あぁ！……ｲ､ｲｸｩ！…………んにゃぁ！……」
ﾄﾞﾊﾞﾄﾞﾊﾞとがきｻﾝの顔面に白ｼﾞｬﾑを吐き出します｡
「……はぁ………はぁ……………え？…あっ！…が､がきｻﾝごめんっちゃぁ！///」
完全にｲｯた後､自分の分身の行方を確認するために目を開けて､
やっとがきｻﾝの顔にﾄﾞﾛﾄﾞﾛのﾌｧﾝﾃﾞｰｼｮﾝを塗りたくってしまった事に気がつきます｡
そんな中､れいな君の声が聞こえてるのか聞こえてないのか､
がきｻﾝはほぼ放心状態でﾎﾞﾙﾃｰｼﾞの収まっていくちびれいな君を凝視しています。
れいな君が恥ずかしさと申し訳無さに顔を俯けていると､耳元で少し大きめの声がします｡
「がきｻﾝ♪れーなのおちんちんｷﾚｲｷﾚｲしてあげてください♪ｗ」
「え､えり！」
先程のれいな君の言葉の時とは打って変わって､えりりんの言葉にﾋﾟｸｯと反応したがきｻﾝ｡
口を半開きにしながらゆっくりと顔を近づけていきます｡
「がきｻﾝ………い､いけんてぇ………………それだけは………」
普段真面目ながきｻﾝにそんなことはさせられないと涙を目に浮かべながら必至に身体を逸らせようとするれいな君｡
しかしがきｻﾝは口を少し大きく開け……
「ﾊﾟｸｯ」
「あああああぁぁぁぁあぁ！！」
…………………………って妄想でどこまでいってん……れいなやっぱ変態なんやろか…………///）
あれ､今のはれいな君の妄想だったんですね｡｡｡（あーぁ残念…）
（………まぁ､でもえりにﾊﾞﾚたら十中八九こーなってしまうと…………絶対ﾊﾞﾚたらﾀﾞﾒったい！[ﾊﾞﾚたいけども！]）
そんな妄想でこたつの中ではﾎﾟｰｸﾋﾞｯﾂが完全に天を向いてます｡
独りﾄﾞｷﾄﾞｷして､視線を落としているれいな君に気づいて､がきｻﾝが声をかけます｡
「大丈夫？もしかして鍋美味しくなかった？それとも私が叱ったこと気にくわなかった？」
少し上目使いで不安そうに尋ねてくるがきｻﾝ｡
不安の現れなのか口が半開きになっていて､さっきの妄想と映像が重なります｡
「ﾄﾞｷｯ！……ち､違うとよ！がきｻﾝの言った通り布団ﾊﾞｻﾊﾞｻしたのは非常識だと思って､反省してたっちゃん！」
少し空回り気味に返答するれいな君｡
あら､珍しく素直なの｡とさゆみんに指摘され､苦い思いを味わいます｡
（なんか､このﾀｲﾐﾝｸﾞでその発言はﾑｶﾂｸったい…）
食事もあらかた終わり､皆でごちそうさまをした後､
特にれいな君を脅かすような事件も起こらず､ﾃﾚﾋﾞを見ながら談笑する平和な時間が流れます｡
「あー､そろそろ【感じてはいけない温泉宿２４時】が始まるね−｡」
相変わらずなんて番組名だと思いつつも､まだそんな時間かとれいな君ははぁ､と息を吐きます｡
れいな君にとっては長く感じた時間も､皆が押し入って来た夕方からはまだ２時間くらいしか経っていません｡
「番組が始まる前にお風呂入ってこよーよ！」
「あっさゆみも行くの！」
いつもと変わらず､鏡のようにえりちゃんの動きについていくさゆみん｡
「どーせなら､先輩方も一緒に入りましょ−よ！れーなん家のお風呂広いから４人くらい楽勝ですよ！」
なぜえりがれいなの家のお風呂の大きさを知っているのかという疑問が生まれるのではないかと､
れいな君は少し動揺しますが､そんな疑問も生まれず､「いーねー皆で入ろぉ！」と
がきｻﾝが愛ちゃんの手を引っ張ってこたつから出ます｡
「れいなも一緒に入る？」
えりちゃんが怪しい笑みを浮かべて堂々と聞いてきます｡
後ろで顔を赤く染めてるがきｻﾝと愛ちゃんにﾄﾞｷｯとしながらも､
明らかに不満げな表情と嫌らしい表情を浮かべる２人に向かって
「入らんし！れいなは食器片付けてると！」と強めに言い放ちます｡
「もう､恥ずかしがり屋さんですね！ｗ」
と言い残しえりちゃんは３人を引き連れてお風呂場に向かって行きました｡
「…もし､入るって言ったら一緒に入れたんかいな……？」
１人取り残されたリビングで思わずそんなことを口走ってしまいます｡
「いやいや………そんなことはいけんったい………今のうちにパンツを…………」
そう言ってこたつから出て立ち上がりま……
ﾊﾞﾀﾝ！！
「着替え持って行くの忘れたのだ！…………ｴｯ！？」
ﾄﾞｱを勢いよく開けて着替えを取りに来たがきｻﾝ､下半身丸出しでこたつから出て来たれいな君と鉢合わせます｡
「が､がきｻﾝ！？」
慌ててしゃがみ込み､こたつの布団を引き寄せます｡と同時に鍋がひっくり返り､
わずかに残っていた汁がぶちまけられます｡
「「あっ！」」
２人とも条件反射で転がる鍋のもとへ駆け寄ります｡
「「はっ！」」
しかしすぐに今の状況を思い出し､れいな君はﾎﾟｰｸﾋﾞｯﾂをﾌﾟﾗﾌﾟﾗさせたて屈み込もうとする体勢のまま…
がきｻﾝは制服とﾜｲｼｬﾂを脱いで来た様でＴシャツにスカートという格好で完全に屈み込んだ状態のまま固まります｡
…気まずい空気が流れます…
「がきｻ−ﾝ！先に皆で入ってるね−！」
乾いた声が別世界の音のように響き渡ります｡
がきｻﾝは返事をせず､倒れた鍋に手を差し出したままﾌﾘｰｽﾞしてます｡
れいな君はもはやどーしよーもないと､前を隠そうともせず全身固めたまま､腰だけを曲げた状態から徐々に腰を立てていきます｡
すると､視線を上げたことによって､屈んでいたがきｻﾝの胸元がﾕﾙﾕﾙなＴシャツの中からﾊﾞｯﾁﾘ見えています｡
ほのかな胸の谷間がﾌﾞﾗに守られています｡
そーなるともはや何も考えられなくなっていくれいな君｡
体の硬直に擬態せるかのようにﾎﾟｰｸﾋﾞｯﾂも硬直していきます｡
がきｻﾝも間接視野でその様子を感じとってしまい､さらに顔が紅潮していきます｡
先に理性が消えたのはがきｻﾝでした｡
おずおずと視線を上げ､鍋に伸ばしていた手をそのまま上へ持ち上げていきます｡
「あっ……………がきｻﾝ……………」
れいな君が発した小さなの声も２人にはとてつもなく大きな音に聞こえてきます｡
手が触れようかという所で､再び風呂場の方から大きな声がします｡
「がきｻ−ﾝ！体洗う順番決めるから早く来てよー！」
その言葉でリビングの２人に理性が戻り､身体の硬直が解けます｡
「わ､わかったー！今行く−！」
「な､鍋はおれが片付けてお､おくと…」
がきｻﾝが返事し終えると同時に､低く小さな声でそう呟くと､がきｻﾝはｺｸｯと頷き立ち上がって､
一瞬目を合わせた後､小走りでやって来た道を戻って行きました｡
つづく...
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