#4 <<< prev





絵里とれいなは中三の頃からのらぶらぶカップル。
絵里はれいなのこと・・・世界で一番、だ〜〜〜〜〜〜〜い好きっ!


*****


「れいなぁ・・・もう一回しよ?絵里まだイってないよ」
「ごめん絵里・・・。れいなのもう勃たないっちゃん。4回連続は厳しいとよ」
「絵里が手伝ってあげるから・・・」

右手を小さくなったれいなのおちんちんに添える。
あーんと唾液を垂らしながら口をめいっぱい開けそれを一飲み。
ちゅぅぅぅぅぅっと思いっきり吸いながら左手は玉袋を揉み揉みとほぐしてあげる。

「くぅぅっ」
「あむあむ・・・ん・・・もぅ勃ってきはお」
「え、絵里のテクやばい・・・気持ちよか・・・」

顔を上下に揺すりながらスピードを上げる。
れいなのおちんちんから我慢汁が溢れてきた。

「んむ、んむ。んん・・・ぷぁ。・・・もういいよね?ね、早く絵里のココに挿れて?」

れいなに見せつけるように四つん這いになり、濡れそぼったアソコを手で開いて誘う。
と、合図も出さずにいきなりおちんちんが絵里の膣内に入ってきた。

「あぁっ」

4回目ともあってあっさり奥まで到達してきたソレが休む間もなくピストン運動を開始する。
パンパンと肌と肌がぶつかり合う音が部屋中に響いてますます興奮してくる。
はぁはぁ。気持ちいい。そこ、そこをもっとかいてほしい。れいな。れいな。いいよぉ。

「あっあっ。もうちょっと、もう少しで、んっ、イける、かも」
「はぁ、は」
「あああっあっんっれいなぁそんなっそんなとこぉ触っちゃだめぇえっ」

ああ気持ちよすぎて指が勝手にクリトリスをいじっちゃう。我慢できない。
もう、もうイく!

「あっあっあぁあああぁああんっっ!」
「はぁっはぁっ、絵里、イったと?れいなも、もうっ出そ・・・んっ!」

絵里の背中の上にれいなが倒れこんでくる。
背中越しに伝わるれいなの体温があったかくて、気持ちよくて、安心できて・・・。
そのまま目をつむった。


*****


朝。
お風呂からあがって着替え中、れいなから大切な話があると言われた。

「あのな絵里。れいな外国行こうと思う。彫りの勉強したいと」
「ふーん。いつ?」
「卒業してすぐ行くけん、やから・・・1週間後?」
「えー!?急すぎるよ!・・・、どのくらいで帰ってくるの?」
「心配せんでも半年か1年そこらで帰って来るとよ」

手元にあった枕を思いっきりれいなの顔面に当ててやった。

「痛い・・・」
「れいなのばかばかばーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーかっ!ふざけんなよっ!」
「えっ絵里ぃ〜」

泣きそうな顔で縋って来たれいなを振りほどいてれいなの家を後にする。
ムカついたのでそれかられいなが出発する1週間後までメールも電話も全て無視してやった。


*****


れいなが外国に出発する日の朝。
まだ納得も全然してなかったし怒りも治まってなかったけど
しばらく会えないからとさゆや友人達と一緒に空港でれいなを見送る。

「みんなごめんっちゃん見送りなんかさせちゃって」
「バーカ一生帰ってくるな」
「あほちび」
「バカヤンキー」
「ご、ごめんちゃい・・・」
「・・・・・・」

みんなが別れの挨拶?を済ませている中、絵里一人だけが何も言えないままでいた。
本当に行くんだ。冗談なんかじゃなく。・・・絵里を置いて行っちゃうんだ。
ショックでしばらく会えないというのにれいなの顔を見ることが出来ず、ずっと下を向いている。
視界にれいなの靴が見えたかと思うと頭に暖かい感触が。

「絵里、本当にごめん。なるべく早く帰って来るけん待っててほしいと」

顔をあげるとれいなが絵里の頭を撫でながら困ったような顔をしていた。
困るのはこっちだって。

「れいなは・・・自分勝手すぎるよ」
「ごめん・・・」
「待ってるよ。待ってるから・・・早く帰って来てね・・・」
「うん・・・」
「連絡してね・・・?」
「うん・・・」

『行かないで』とも『絵里も一緒に連れてって』とも言えず大人しく送り出すしかない。
好きだからこそあまり困らせたくはなかった。

最後にキスをしてれいなは旅立った。
わりとあっさりした別れだったが今生の別れでもあるまいしと自分に言い聞かせる。

「あーあ本当に行っちゃったよ。こんな可愛い彼女を置いて。・・・本当によかったの?絵里」
「うん。まぁこういうのれいならしいよ。もう慣れちゃった。好きなんだもん待つしかないよね」
「妬けるな〜そういう健気なのさゆみには真似できそうもないわ」

ハハハと笑いあってさゆ達と空港を後にする。
空港の外から飛行機雲が見えて切なくなった。


*****


それから半年が経った。
絵里は大学2年生になって、れいながいなくなった分さゆと過ごすことが多くなった。
大学の友人からは合コンや遊びにも誘われたけどれいなのこと待つって約束したから全て断ってきた。
今じゃもう誘われることもほとんどない。ほんと自分でも健気だなあって思う。

れいなから連絡はまだ来ない。


*****


「あ、今日で1年じゃん」
「うん。時が経つのは早いね」
「れいなから連絡・・・来た?」
「ううん。でもなんか忙しいんじゃないかな。しょうがないよね」

最近さゆは独り暮らしを始めた。
高校のころからずっとバイトを続けているコンビニのマンションに、通うのが楽だからと越してきた。
それから絵里はさゆの部屋に入り浸っている。大学生というのはわりと暇なのだ。

「1年も絵里を放置するのはムカつくけど行った先が日本みたいに発達した国じゃないからなあ。
 難しいのかもね。あんまり深く考えないほうがいいかも」
「大丈夫だよ。わりと平気だから。れいなってこういうの積極的にやる方じゃないし」

ほんとはやっぱり寂しい思いもあったんだけどれいなはあまりマメな方じゃないからこの状況は少しは想像していた。
それでもたびたびさゆが心配してくれて慰めてくれるから思ったよりは平気でいられてる。
さゆはうんうんと頷きながら、

「だよね。あのれいなだし。年に1回とか、ありそうだよ普通に」

あー、それありそうだなあ・・・。
ちょっとぬるくなったミルクティーを飲みながらふと考えた。
やっぱり絵里の方から手紙を出すとかした方がいいのかな?
れいなは向こうで忙しいし、なかなかそういうことしようとしないやつなのでその方が早いかもしれない。
こちらから出せばさすがに焦って返事もくれるでしょ。
それに絵里やさゆの近況報告とかしたら、れいなも喜ぶかもしれないし。

「まぁれいなから連絡来たら報せるよ。お茶ごちそうさま、さゆ。そろそろバイトでしょ?」
「あーほんと。ぼちぼち支度しなきゃ」
「絵里も帰るね。じゃあまた明日」
「はーい」

さゆの部屋を後にしてから、そういえばれいなは1年で帰ってくるって言ってたなぁとぼんやり思い出す。
でもれいなのことだから1年きっかりには帰って来ないんだろうなとは思ってたから期待はしてなかったしあまり気にしていなかった。

翌日、絵里は近況報告としてれいなに手紙を出した。


*****


それからまた1年。れいなが日本を経ってからいつの間にか2年の月日が経過していた。
手紙を出してから毎朝家のポストを確認するのが絵里の日課になっているんだけど未だに返事は来ない。
ちょっとさすがに心配になった。

「いらっしゃいまー、・・・って絵里じゃん」
「お客様に対してその態度はなんだー店長を呼べ店長をー」
「はいはい。何買いに来たの?」
「別になんにも。さゆと話したかっただけだよ」

ひやかしかというさゆのツッコミを華麗に流して真面目な顔を作る。
さゆは絵里の真意をすぐに汲み取ってくれて上司の人に休憩入りますと伝え時間を作ってくれた。
スタッフルームに案内してもらいそこでれいなのことをさゆに相談した。
さゆは顎に手を添え困ったような顔をして、

「んー、返事を返す暇がないんじゃない?タトゥー屋さんってあっちじゃ結構主流みたいだから忙しいんだよきっと」
「なんか事故にあったりとかしてないよね・・・?」
「ないない。そういうのあったらさすがに報せてくるでしょ。それにあのれいなだよ?事故くらいじゃくたばんないよ」
「だといいけど・・・」

本当にそれが一番心配だった。
絵里の見えないところでれいなに何かあったらショックでこの先、生きていけない。
大げさでもなんでもなくれいなが突然死んじゃったりしたら絵里は・・・。

「ところで絵里さ、ちゃんとご飯食べてる?」
「食べてるよ。痩せたように見える?」
「ちょっとだけね。食べてるならいいんだけど。・・・ほら、絵里に暗い顔は似合わないよ。スマイルスマイル」
「うへへ」

ほんとはれいなが心配でここ最近はきちんと3食食べていない。
でもそれを言うとさゆは悲しむだろうからちょっとだけ嘘をついた。
表面上だけ笑顔を取り繕っても心の中は曇り空。
理由は簡単で、2年が経った今もれいなの情報が何一つ絵里の耳には届かなかったから。

そしてそれはれいなが旅立ってから3年経っても変わらなかった。


*****


「今、なんて?お母さん」

母から話があると呼び出され久しぶりに実家に戻り居間に入ってみると、
亀井家家族総出で取り囲まれさすがの絵里もいつものノリとは違うなと思い背筋を伸ばした直後の出来事。
1回聞いただけでは到底意味を理解できないような言葉が母の口から発せられたのだ。

「だから、お見合いの話。昔あったでしょ?あれ復活させたからね」
「・・・え?」

お見合い・・・。そういえば確かにすっごい小さかった頃。絵里がまだ小学校に入学していないぐらいの年の頃。
絵里の両親とすごく仲の良い夫婦がいて、そこの長男と絵里を結婚させようかって話があった覚えがある。
あの頃は絵里も小さかったし許婚の意味もわからず両親に従っていたけれど中学に入ってれいなという彼氏ができて、母が破談にしてもらったんだ。
話自体知っていたってだけで全く意識もなにもしていなかったから今の今まで忘れていた。破談になっていたことすら忘れていたし。

「なんで今更そんな古い話を・・・なくなったんじゃなかったの?」
「あんたに彼氏がいたから保留にしてもらったのよ。完全に破談になったわけじゃないわ」
「だからどうして今更そんな話。勝手に決めないでよ。だいたい絵里には、」
「れいなくんと別れたんでしょ?ならいいじゃない」

ちくり、と。
胸に刺さった。

「そんなこと・・・」

ない、とは言い切れなかった。
現に3年経った今もれいなからはなにも来ない。メールも電話も手紙も何一つ。
遠距離恋愛すら成立していなさそうなこの現状で絵里にはれいなという恋人がいると言っても説得力皆無なのは明白だった。
なにより、絵里自身がれいなの彼女である自信がない。
断る理由がなかった。

「まぁ会ってみて。とりあえず。とっても好青年でいい人よ。会ってから決めても遅くはないんじゃない?」
「・・・・・・」

1週間後に会う機会を設けるから、と言ってその話は終わった。
その後は久しぶりに絵里が実家に帰ってきたということもあって家族で鍋を囲んで宴会を開いた。
絵里、おまえ酒はいける口だろ?何飲む?
おじいさん無理矢理飲ませちゃ可哀相ですよ。
お姉ちゃんゲームやろー!
絵里、大学生活はどうだ?サークルには入ったか?
絵里・・・
絵里・・・・・・


れいな・・・
どうして?
どうして何も絵里に連絡してこないの?
どうして手紙を出したのに返事をくれないの?
どうして一度も会いに来てくれないの?
嘘つき・・・。1年で帰って来るって言ったじゃん・・・。
絵里、このままだと結婚しちゃうよ?
早く帰って来てよれいな・・・。
早く抱きしめて、キスして、絵里をたくさん抱いてほしいよ・・・。

もう一人は嫌だよ・・・
れいな・・・


*****


カコーン、と。
ししおどしが一定のリズムで鳴り響く日本庭園。
その中央にまるで世界から切り離されたかのような、忘れ去られたかのような錯覚を覚えるほど厳かな茶室があった。
着物とプロによる化粧で外見がいつものノリと正反対になっている絵里はそこで足の痺れを我慢しながら姿勢を崩さないように正座中。
対面には、

「初めてお目にかかります亀井絵里さま。私、高橋愛と申します。本日はこのような場を設けてくださり恐悦至極に存じます」

と、スーパー日本語をペラペラ使ってくる頭の良さそうなスーツ姿の好青年、高橋愛がいる。
端整な顔立ちをしていて身長はれいなと同じくらいで小さい。
そしてその高橋愛が、絵里の未来の旦那さまになる予定の方・・・つまりはお見合いの相手、らしい。

「あ、こちらこそ・・・あの、初めまして。私、亀井絵里と申します。今日はよろしくお願いします・・・」

緊張と足の痺れでどもりまくりの挨拶を終えると、ししおどしがカコーンと茶室に風流な空気を運んできてくれた。
高橋愛・・・、高橋さんはその大きい澄んだ瞳を絵里に向けながら、

「と、堅苦しい挨拶はここまでにして。早速本題に入ってしまってもよろしいでしょうか絵里さん?」
「え?あ、はい。どぉぞ」
「ん・・・ああ、すみません。絵里さんとはいきなりでしたね。こう呼んでもよろしかったでしょうか?」
「は、はい。あ、私はなんて呼べば・・・?」
「高橋でも、愛でも、愛きゅんでも。どうぞ絵里さんのご自由に」
「・・・・・・じゃあ高橋さん、で」

言った途端、高橋さんがシュンとした顔になる。もしかしてきゅんて呼ばれたかったのかな。
あえてスルーしてみたけどどうやらちょっと茶目っ気の入った方みたい。肩の力が一気に抜けた。


「こほん。ではお互いの呼び方も決まって1mmほど距離も縮んだことですし、いきなりですみませんが本題に入らせていただきますね」
「はい」

真剣な雰囲気になったので居住まいを正す。
高橋さんは組んだ両手に顎を乗せながら、

「お見合い、といっても昔からあった話とはいえ会うのは初めてなわけですし、
 いきなり結婚というのもそうそう簡単なものではないですよねお互い。絵里さんなんてつい最近まで恋人がいたわけですし」
「・・・・・・はい」
「そこで提案なんですが、しばらく今ある距離を埋めるという大義名分で"恋人ごっこ"というものをしてみませんか?」
「ごっこ・・・」

ごっこ、ということは本当のカップルではないですよってことなのかな?
高橋さんの言うことはいちいち難しくてタイギメイブンの意味もわからなかったが聞く雰囲気でもないのでとりあえずふんふん頷いておく。

「しばらくそれを続けてみてお互いに相手のことを好きになったら・・・正式に恋人となって。そして結婚、と」
「はぁ・・・」
「恋人ごっこの期間中は、まぁあくまで"ごっこ"ですので。・・・そういう行為はしない、という前提で」

"そういう行為"と言った瞬間に高橋さんの顔が赤くなる。
赤くなった顔を覚ますために腕を組んで外を見て誤魔化す高橋さん。ウブだなあ。
カコーンとししおどしが鳴った。

「本音を言えば・・・あまり女性とお付き合いした経験がないので自信がないんです」
「そうなんですか」
「なのでこんな提案をしてみたんですが。・・・どうですかね。
 情けないのですが私を救うと思って了承していただけるとありがたい。初対面で図々しいのですが」

絵里がこのお見合い自体を断るという選択肢を選ぶ可能性は考えなかったのかな。
結構な自信家なのかただドジなだけか、おそらくは後者だろうな。

・・・・・・。

目を閉じれば、まだ目蓋の裏にはれいなの顔が焼きついている。
それはどんなに振り切っても離れることはない、絵里をずっと見つめている。
れいながいない時も、絵里の中にあるれいなの思い出と影が毎夜絵里を慰めてくれた。
この3年間それでかろうじて我慢してきた。ギリギリのバランスを保ってこれた。

でもれいなは違ったんだ。れいなは絵里がいなくてもなんの問題もなくて。向こうでよろしくやっちゃってる・・・と思う。
ずっと絵里になんの連絡もよこさないのも絵里に飽きちゃったからで、俺のことは忘れろってことなんだ。
これは神様がくれたいい機会なのかもしれない。神様まであいつのことは忘れろって。


「その話、受けます。やりましょう、"恋人ごっこ"」
「・・・は〜〜。よかった。ありがとうございます絵里さん。こんなワガママに付き合ってくださって」

今は忘れることなんてできない、でもその想いを封印することくらいなら・・・。

「・・・高橋さんが忘れてくださるんでしょ?」
「? なにをです?」
「元彼の思い出です」
「・・・。もちろん」

時間が解決してくれることを祈るしかなかった。
高橋さんは背筋をピンと張り、深くお辞儀をしながら、

「では絵里さん。これからよろしくお願いしましゅ」
「・・・。こちらこそ」

もしかして噛んだ?
ここぞという時に噛んだりとドジな面があって、お茶目だったり童顔だったり身長が小さかったり。
なんかれいなみたいって。
ちょっとだけ、思った。





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