19年11月20日 合同分科会 議事録１３
議事録１ ２ ３ ４ ５ ６ ７ ８ ９ １０ １１ １２ ＞１３ １４ １５
○川勝主査 これは総合大学でないと効果がない。ほんの数学部しかないような小さな大学だと割にあいません。総合大学で学部枠を外して入試をする。そして、文理融合的な教育をそれぞれの大学の学長のリーダーシップのもとでやっていくということですが、これが効果あるためにはある程度のレベルの高い総合大学がやらないことにはインパクトはないと思います。東大がそれをやるかということです。
○小宮山委員 東大やるかというか、うちは教養学部というのがあるんです。それに対する入試は、文�機∧賢供∧賢掘⇒��機⇒��供⇒��靴箸い�構造になっていまして、既にかなり大ぐくりに入るんですが。またその中にうちは全学進学枠というのをつくって、相当部分が動けるようにしたんです。その結果、今年なんかは文�気�ら医学部に入ったり、経済学部の相当部分は理系から入ったりしています。大学の構造に、教養学部を残したというのは我々が極めて珍しいケースではありますが。大学それぞれの個性によってそういうのをやるようにすべきで、ガラガラポンで壊すほど悪くないんですよと僕は言いたいんですよ。
○川勝主査 それはよく分かっておりますが。例えば文�靴剖詰楹愽瑤�ある一方、教育学部もあり、文学部もある。そういう教育学部、文学部と教養学部とは性格が違いますね。一方に文�兇篳賢気�ある。そうしたところから違う学問ができるという、中身がそうなっていても受けるときは学部単位で受けます。それを取っ払って、例えば教養学部だけにする。それで文�機∧賢供∧賢靴惑兒澆垢襪函⊆�けるのはいわば教養全体が試される入試になる。学部撤廃といいますか学科撤廃をしてはどうか。
○小宮山委員 入試の問題というのは非常に微妙な問題で、私さっきも申し上げなかったんですが、例えば経済財政諮問会議のどなたかが５回とか６回とかおっしゃっているという話も聞いたけれども、それで何が起こるか。今川勝主査がおっしゃるのでも、川勝主査が考えるように動けばいいけれども、学生が。それが動くという可能性がどれぐらいあるのか。
例えば昭和62年かな、やったんですよ、２回入試というやつ。それで何が起きたかというと、ある大学の合格者が大量に別の大学に来ちゃうということが起こった。我々の思う設計どおりにはならないんですよ。受験を５回も６回もやって自由に受けられるなんて、一番可能性が高いのは序列化が進むことですよ。
要するに、入試を変えようということは、設計者の意図だけでなく学生がどう反応してくるかということが関わって、極めて慎重になるべき問題です。ここで何かを提言するとしたら、今までの経験を持っている人たちがたくさんいるんだから、そういう人たちの話をよく聞いて、そういうことをどんなスケールでやるべきかとか、例えば大学ごとにやるのかとかどういう状況でどんなふうに導入するのか、もう本当に慎重に考えないと社会的な混乱をもたらすだけに終わる可能性が今までの経験からとても多かったということです。
○川勝主査 一方で行き詰っていますので、どう打開するか。
○小野委員 私も今の小宮山委員の意見に賛成なんですが。入試をあれこれ十分な検討もなくいじるというのは私は消極的に考えています。
ここでただ学部を学生の組織として存在させるべきだと私が言っていますのは、その卒業生が、あなたは何なの、第１学部ですね、では、法学部なの経済学部なのか文学部なのかなどと分かりにくいので、学生はやはりある程度、法学系をたくさんやったら法学系ですとか、あるいは化学系ですということがわかるようにしてあげたほうがいいので、教育組織としては学部はあってもいいんじゃないか。ただし、教員はそこから離したほうがいいんじゃないかと。それをやれば私の言っている学部長選挙もなくなる。そのかわり大学院の研究科長選挙ができるかもしれませんが、それはそれであっても、やはりそれも基本的にやめて欲しいということです。
○川勝主査 わかりました。これはすぐに結論が出るような話ではもちろんありません。それでは、時間を大分オーバーしましたので、大変申しわけありませんが、残された時間、第３番目の論点に議論を移りたいと思います。どうぞ。
○張委員 すみません、大学学部教育の充実のところで一言だけ。この２ページの論点１の社会人として求められる基礎的な能力というところで。やはり経済産業省だとか文部科学省、それから経団連も求められる力というものを出しているんですけれども、これらにはかなり共通する部分がございまして、具体的にはやはり自分で行動して情報を集めて課題を設定して、それからしっかり考えて解決策を見い出すと。それで回りの人と協調しながら実際に行動できると、こういう能力を企業は非常に大切に思っていまして、大学である程度、分析力、行動力を身につけてきていただきたいとこう思っております。
いろいろなところでヒアリングしますと、やはり今の学生は入試対策に偏った教育を受けてきているからかもしれませんけれども、与えられたものを学ぶということは一所懸命やるんですけれども、どうも受身の姿勢で、みずから考えて行動するという習慣がちょっとまだ身についてないのではないか、こんなふうに思うわけです。
やはり社会人になる前の学部教育という意味では、今言ったような基礎的能力ということをぜひ修得しておいていただきたいと。そういうような教育をぜひ入れていただきたい。
実際にそういうことをやってらっしゃる大学もいろいろあるということでして、そのやり方は多いんですけれども、学生参加型の授業を行って、それで今申し上げましたように情報収集とか、課題を設定するとか、みんなで考えて力をあわせて行動するといったことは共通だなと思います。これを広く文科省として呼びかけていただくというんですかね、基礎的能力の養成が必要だということを各大学に認知してもらうようなことができないものかと、こんなふうに思うわけであります。それが企業側としてはぜひお願いしたいということです。
議事録１ ２ ３ ４ ５ ６ ７ ８ ９ １０ １１ １２ ＞１３ １４ １５
○川勝主査 これは総合大学でないと効果がない。ほんの数学部しかないような小さな大学だと割にあいません。総合大学で学部枠を外して入試をする。そして、文理融合的な教育をそれぞれの大学の学長のリーダーシップのもとでやっていくということですが、これが効果あるためにはある程度のレベルの高い総合大学がやらないことにはインパクトはないと思います。東大がそれをやるかということです。
○小宮山委員 東大やるかというか、うちは教養学部というのがあるんです。それに対する入試は、文�機∧賢供∧賢掘⇒��機⇒��供⇒��靴箸い�構造になっていまして、既にかなり大ぐくりに入るんですが。またその中にうちは全学進学枠というのをつくって、相当部分が動けるようにしたんです。その結果、今年なんかは文�気�ら医学部に入ったり、経済学部の相当部分は理系から入ったりしています。大学の構造に、教養学部を残したというのは我々が極めて珍しいケースではありますが。大学それぞれの個性によってそういうのをやるようにすべきで、ガラガラポンで壊すほど悪くないんですよと僕は言いたいんですよ。
○川勝主査 それはよく分かっておりますが。例えば文�靴剖詰楹愽瑤�ある一方、教育学部もあり、文学部もある。そういう教育学部、文学部と教養学部とは性格が違いますね。一方に文�兇篳賢気�ある。そうしたところから違う学問ができるという、中身がそうなっていても受けるときは学部単位で受けます。それを取っ払って、例えば教養学部だけにする。それで文�機∧賢供∧賢靴惑兒澆垢襪函⊆�けるのはいわば教養全体が試される入試になる。学部撤廃といいますか学科撤廃をしてはどうか。
○小宮山委員 入試の問題というのは非常に微妙な問題で、私さっきも申し上げなかったんですが、例えば経済財政諮問会議のどなたかが５回とか６回とかおっしゃっているという話も聞いたけれども、それで何が起こるか。今川勝主査がおっしゃるのでも、川勝主査が考えるように動けばいいけれども、学生が。それが動くという可能性がどれぐらいあるのか。
例えば昭和62年かな、やったんですよ、２回入試というやつ。それで何が起きたかというと、ある大学の合格者が大量に別の大学に来ちゃうということが起こった。我々の思う設計どおりにはならないんですよ。受験を５回も６回もやって自由に受けられるなんて、一番可能性が高いのは序列化が進むことですよ。
要するに、入試を変えようということは、設計者の意図だけでなく学生がどう反応してくるかということが関わって、極めて慎重になるべき問題です。ここで何かを提言するとしたら、今までの経験を持っている人たちがたくさんいるんだから、そういう人たちの話をよく聞いて、そういうことをどんなスケールでやるべきかとか、例えば大学ごとにやるのかとかどういう状況でどんなふうに導入するのか、もう本当に慎重に考えないと社会的な混乱をもたらすだけに終わる可能性が今までの経験からとても多かったということです。
○川勝主査 一方で行き詰っていますので、どう打開するか。
○小野委員 私も今の小宮山委員の意見に賛成なんですが。入試をあれこれ十分な検討もなくいじるというのは私は消極的に考えています。
ここでただ学部を学生の組織として存在させるべきだと私が言っていますのは、その卒業生が、あなたは何なの、第１学部ですね、では、法学部なの経済学部なのか文学部なのかなどと分かりにくいので、学生はやはりある程度、法学系をたくさんやったら法学系ですとか、あるいは化学系ですということがわかるようにしてあげたほうがいいので、教育組織としては学部はあってもいいんじゃないか。ただし、教員はそこから離したほうがいいんじゃないかと。それをやれば私の言っている学部長選挙もなくなる。そのかわり大学院の研究科長選挙ができるかもしれませんが、それはそれであっても、やはりそれも基本的にやめて欲しいということです。
○川勝主査 わかりました。これはすぐに結論が出るような話ではもちろんありません。それでは、時間を大分オーバーしましたので、大変申しわけありませんが、残された時間、第３番目の論点に議論を移りたいと思います。どうぞ。
○張委員 すみません、大学学部教育の充実のところで一言だけ。この２ページの論点１の社会人として求められる基礎的な能力というところで。やはり経済産業省だとか文部科学省、それから経団連も求められる力というものを出しているんですけれども、これらにはかなり共通する部分がございまして、具体的にはやはり自分で行動して情報を集めて課題を設定して、それからしっかり考えて解決策を見い出すと。それで回りの人と協調しながら実際に行動できると、こういう能力を企業は非常に大切に思っていまして、大学である程度、分析力、行動力を身につけてきていただきたいとこう思っております。
いろいろなところでヒアリングしますと、やはり今の学生は入試対策に偏った教育を受けてきているからかもしれませんけれども、与えられたものを学ぶということは一所懸命やるんですけれども、どうも受身の姿勢で、みずから考えて行動するという習慣がちょっとまだ身についてないのではないか、こんなふうに思うわけです。
やはり社会人になる前の学部教育という意味では、今言ったような基礎的能力ということをぜひ修得しておいていただきたいと。そういうような教育をぜひ入れていただきたい。
実際にそういうことをやってらっしゃる大学もいろいろあるということでして、そのやり方は多いんですけれども、学生参加型の授業を行って、それで今申し上げましたように情報収集とか、課題を設定するとか、みんなで考えて力をあわせて行動するといったことは共通だなと思います。これを広く文科省として呼びかけていただくというんですかね、基礎的能力の養成が必要だということを各大学に認知してもらうようなことができないものかと、こんなふうに思うわけであります。それが企業側としてはぜひお願いしたいということです。
議事録１ ２ ３ ４ ５ ６ ７ ８ ９ １０ １１ １２ ＞１３ １４ １５
2008年01月25日(金) 11:49:40 Modified by nipponkamoshjka