タグ
アツイ会議
気になる情報
教育再生会議HP?
議事録?
イベント?
学習?
サービス?
挑戦?
ニュース?
Wiki内検索
最近更新したページ
最新コメント

19年11月20日 合同分科会 議事録3

議事録1  >       10 11 12 13 14 15


○川勝主査 大学の話の前に、高校の学力をどう担保するかということで、授業をしっかりやればいいということを置きまして、問題にしたいのは高卒程度認定試験、旧来の大検です。これは17単位前後でよいことになっています。一方、高校に3年間行きますと74単位をとらないと卒業できない。高校卒業程度認定試験をここで提案されているような高校の学力テストに移行させるのか、あるいはそのままでよいのか。

 それから、品川委員から出ていますけれども、高卒程度認定試験、昔の大検を受けても高校卒業者として扱っていただけない、社会はこれを高卒として扱ってほしいという意見がある。これは文科省も運動されていますが、17単位しかとってない者をどうして高卒者として認定できるかが問題になっています。それは一つには、主要科目しか受けさせてないからです。ですから、単位数がふえにくい。この資料の中に高校卒業学力テストについても保健体育、芸術、家庭、情報は除くと書かれていますけれども、これは旧大検、今の認定試験でも一緒です。

 心身ともに調和した子どもを育てると公教育上うたっておきながら、一方で高校卒業における学力といいますか人間力を試すときに、指導要領上の必須科目、すなわち英、数、理、社だけを試験に課して高卒の認定をし、しかも高卒程度認定試験、大検もそこだけを問題にするというのは、公教育について再生会議で提案していることと首尾一貫しないのではないか。

○小野委員 今の点はおっしゃる通りだと思います。ただし、やはり不登校だとかいろいろな事情があって高校に通えなかった人に大学への進学の道を開くということは意味があるわけでございまして、だから今の高卒認定は高卒ではないけれども、大学の試験を受けることができる資格として今動いている、機能しているわけですね。

 確かに74単位に相当するものを高卒認定試験に全部課すということは理論的には可能でございますけれども、やはり中退した人に対してそこまで要求するというのは非常に酷ではないかということがある。

 それからもう一つは、現実問題としていろいろな高等学校では学力が少し足りないけれども、まあしかしここで傷つけたらかわいそうだから卒業させてあげようという配慮を多分しているところがたくさんあると思うんです。そういう人たちのいる中で完全に論理的に74単位分を高卒認定で受けろというのはちょっとやはり酷ではないか。

しかし、一方で矛盾しておりますのは、お話にございましたように、大学は受けられるんだけれども高卒ではないという扱いになって、大学中退だと履歴上は中卒になってしまう。若干就職に不利な気の毒な面があると。

今の大学教育、それから高等学校教育というのはそれぞれ理想は高いんですけれども、現実とは少し離れていることを考えますと、やはりいろいろな議論はあるかもしれませんが、私は高卒認定はすなおに高卒として認めてあげるべきだというふうに私個人としては思っております。

○川勝主査 いかがでしょうか。

○中嶋副主査 大検というのは、私の周辺にもいろいろな家庭の事情その他で大検を経て、やがて高等教育を受けて非常に成功しているというか、頑張っている人たちが随分いるんですけれども。大検がなくなった理由というのは、どこにあるんですかね。

○山中副室長 大検というよりもそれは高卒程度認定試験という形に変えましたから、それはなくしたというよりも高卒程度認定試験という形に変えたということ、大学入試の点では実質同じ内容のものです。大検というのは大学入試を受けられる資格試験ということですから、これは高卒程度認定試験も高卒程度ということで大学入試を受けられるということですから、実質同じになっている。

○川勝主査 しかし、大学入試のためではなくて高校卒業の資格が欲しいということです。基本的にこれは認める企業もおありになる。

○山中副室長 おっしゃるとおりで、高卒認定ということですから高校卒業程度といいますか、高卒を要件としているような資格試験ですとかそういうものについても高卒認定試験というものに合格していればそれで受けられるようにするということを進めているということです。

○川勝主査 社会がそれを受け入れていない。小野委員の意見を受けますと、単科大学がございますね。体育大学とか音楽とか、そうした単科大学ではむしろ体力であるとか、17歳、18歳ぐらいの体力を持っているとか、デザインとか絵画とかファッションとかに特化した単科大学では必ずしも主要5科目ではなくても、他の図工であるとか保健であるとか美術であるとかが単位に導入されてもいいんじゃないか。今の高卒認定試験ではそれらが入っていません。

 だから、知力偏重を改めるという観点から高卒学力テストの科目を広げる。情操教育やスポーツにも広げる。高卒認定試験についても単位数をふやせば、社会の受け入れ方も少し変わるんじゃないか。

○小野委員 今の点は前向きなご意見だと思いますし。今の高卒認定試験そのままでいいというのではないと私思うんです。おっしゃるようにスポーツで頑張っているとか音楽で頑張っている人もそれ向きの科目というのを用意しても私はいいと思いますけれどもね、それは。ただそれは、高卒認定試験をもう少し幅広いものにして受けやすいものにしていくと。ただし、その場合やはり74単位と並べるというのは非常に困難があると私正直思います。それは今の科目と同じ程度で、例えば数学のかわりに音楽にするとかそういうのはあり得てもいいかと思います。音楽系を目指すという人であれば。

 ただ、これはやはり74単位と同じものを課すという意味ではちょっと酷なような気がします。バイパスとしての役割が変わってしまいますので。

○川勝主査 基本的に科目を増やしていいという意見に反対意見が出てないようですけれども。

○土居室長代理 未履修問題がありましたので、例えば単位数自体を74単位にするということとは別に、必須科目については少し科目を広げるのは未履修問題の解決になるんじゃないかという従来の議論があったと思います。

○山中副室長 二つあると思いまして。一つは、今の高卒程度認定試験がありますけれども、これについてどう考えるか、科目をもう少し増やすとかそういう形で変えていくかどうかという点が一つあるかと思います。

 もう一つは、ここで言っておりますようなものは未履修問題とか高校生の学力をやはり大学に進学する人には何かの手段で担保したらどうかという議論から、必ず大学に行く人は、AO入試だろうが推薦入試だろうが、選抜方法を問わず、ここの試験を受けないと大学に進学できないというようなそういう試験として新しく試験を設けるのかどうか。大学に進学したいと志願している70%あまりの人、全員がこれを受けて、必ず合格しないと大学に進学できないといったそういう試験というものを位置づけるかどうかということが大きい点だと思います。


議事録1  >       10 11 12 13 14 15

2008年01月25日(金) 11:42:11 Modified by nipponkamoshjka




スマートフォン版で見る