19年11月20日 合同分科会 議事録4
議事録1 2 3 >4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
○川勝主査 つぎは大学受験資格について、高校卒業学力試験をしていくということですが、先ほど中嶋委員からセンター試験をそういう資格試験に変えてはどうかと言われています。これはなかなか難しい議論になるかと思いますが、いかがでしょうか。
○町村官房長官 ちょっと議論を混乱させるようなことを言って悪いんですが、高校1年生でものすごく優秀で高卒学力テストに受かっちゃったら、すぐ大学に行っていいんでしょう。
○川勝主査 いいわけですね。
○町村官房長官 そういうことになりますね。
○小野委員 それは飛び級を進めようという中でつながっていく。
○町村官房長官 今の大学センター試験なんかはね、高校1年は受けられないんですよね。極端なこと言ったら中学を卒業したら、数は少ないがね、ポンとこの高卒学力テストに受かっちゃうような、そして、すぐ大学に行けると。
○川勝主査 そういうことですね。
○町村官房長官 それも認めるということですね。
○川勝主査 そういうことですね。ただし、それを大学が認めるかどうかは別です。そういう青年を受験させるかどうか、認める大学がどれぐらいあるかということになる。
○町村官房長官 それは認めてもらわなきゃ困るじゃないですか。
○川勝主査 そうなんです。ところが、現実は21校ぐらいしか認めていないのです。
○町村官房長官 いやいや、だからそれは大学側が狭量であるだけのことであってですよ、大学側はそれだけのちゃんと学力があるんだったらどんどん認めると言えばいいだけのことで、それは素直に認めない大学が悪いんですよ。
○川勝主査 私もそう思います。どうでしょうか。
○小野委員 ただ一方で、やはり高等学校3年間の授業をきちんと真面目に受けてほしいという気持ちはあるんです。それはそれで友達づくりもできるし、やはりいろいろなスポーツもできるし人間関係もできる。やはり高校教育は大事ですから。もし仮にこのやさしい試験で、フリーパスでこれさえ受かればすぐ大学を受けられるというふうにしてしまうと、それ専門の予備校のようなものができて、1年で大学に行ける資格ができますよというのでまた受験をあおる危険性もなきにしもあらずだと思うんです。
もちろん、最終的には大学を受け入れるかどうかなんですが、今は大学が飛び入学を認める場合にちゃんとチューターがついているかどうか、博士課程をもっていて指導がちゃんとできるかどうかなど非常に厳しい条件を課していますから、それが進んでいない理由でございますから。だから、大学のその条件をもう少し緩やかにして、飛び入学がもっとできるようにしようということは、この前の会議でも近い、ほぼ一致しているのでございます。
ただそれが、どんどんいくときりがない。
○町村官房長官 そんなに低レベルの学力テストなんですか、想定しているのは。
○小野委員 今の高卒認定試験というのはそんなにレベルは高くないことは事実だと思います。
○町村官房長官 そうなんですか。
○小野委員 この試験を受ければですね。かなり一生懸命やっている子であれば高校1年でも受かる可能性はあると思います。優秀な学生であれば。
○川勝主査 したがって、ここで新しく提案されている高校卒業学力テストに変えるということですね。
○小野委員 いや、変えてしまうとすぐ大学に行けることにはなりますから。それを進めるのが、本当に良いかどうかはちょっとあると。
○小宮山委員 ちょっとよろしいですか。その背景として、まず高校にはほとんど入るような時代に入ったということと、それから大学にも20年前には20%、5人に1人しか大学に進学しなかったのが、今では4年制の大学でも2人に1人に近いという状況になっているわけですね。そのような全入に近い状況にあるうえに、AO、推薦という学力試験を問わない、学力を問わない選抜で入学させていますので、やはり勉強しない子がものすごく増えている、というのが今日本にとって大きな問題です。かたやものすごく勉強するのと二極化している。今議論しているのは非常に勉強しない方の問題に対してどうやって高校程度の学力の認定をするかとかそういう議論ですよね。だから、これを画一的に日本全体で高校卒業の認定試験をやろうと。
今町村官房長官がおっしゃったように、センター試験だってそんなに難しいものではない。大体60点ぐらいが平均点になるような設計をしているわけで。だから、それよりずっとやさしい試験を全国統一で本当にやるのかどうか。すごい負担ですよ。センター試験だって100億ぐらいかかってるでしょう。それをまた本当にやるのかどうか。
それで、試験したからどうなるのか。試験するとどうなるんですか、よくなるんですか。入れなくするというだけでしょう。むしろ僕は全国で一律の試験をやるよりは、本来あるべきレベルに達しない学力の子が入学しても、卒業時に企業が採用しないというような自然の仕組みに任せるほうがいいんじゃないかなと思います。
18歳人口の50%、120万の中の60万人の議論ですよね。さらには高校の資格というと120万人全体。学力にものすごい幅がある中で、本当に画一の試験をやるということが、日本にとってとても大事なことなのかどうか。例えば民間の漢字検定だの英検だのいろいろなものがありますよね。そういうところがニーズがあっておやりになってそれを利用する大学や高校があるということになるのは全く問題ないと思うんですが。国が音頭とって本当に全国的にやるのが正しいのかどうか。私は疑問を感じますね。
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○川勝主査 つぎは大学受験資格について、高校卒業学力試験をしていくということですが、先ほど中嶋委員からセンター試験をそういう資格試験に変えてはどうかと言われています。これはなかなか難しい議論になるかと思いますが、いかがでしょうか。
○町村官房長官 ちょっと議論を混乱させるようなことを言って悪いんですが、高校1年生でものすごく優秀で高卒学力テストに受かっちゃったら、すぐ大学に行っていいんでしょう。
○川勝主査 いいわけですね。
○町村官房長官 そういうことになりますね。
○小野委員 それは飛び級を進めようという中でつながっていく。
○町村官房長官 今の大学センター試験なんかはね、高校1年は受けられないんですよね。極端なこと言ったら中学を卒業したら、数は少ないがね、ポンとこの高卒学力テストに受かっちゃうような、そして、すぐ大学に行けると。
○川勝主査 そういうことですね。
○町村官房長官 それも認めるということですね。
○川勝主査 そういうことですね。ただし、それを大学が認めるかどうかは別です。そういう青年を受験させるかどうか、認める大学がどれぐらいあるかということになる。
○町村官房長官 それは認めてもらわなきゃ困るじゃないですか。
○川勝主査 そうなんです。ところが、現実は21校ぐらいしか認めていないのです。
○町村官房長官 いやいや、だからそれは大学側が狭量であるだけのことであってですよ、大学側はそれだけのちゃんと学力があるんだったらどんどん認めると言えばいいだけのことで、それは素直に認めない大学が悪いんですよ。
○川勝主査 私もそう思います。どうでしょうか。
○小野委員 ただ一方で、やはり高等学校3年間の授業をきちんと真面目に受けてほしいという気持ちはあるんです。それはそれで友達づくりもできるし、やはりいろいろなスポーツもできるし人間関係もできる。やはり高校教育は大事ですから。もし仮にこのやさしい試験で、フリーパスでこれさえ受かればすぐ大学を受けられるというふうにしてしまうと、それ専門の予備校のようなものができて、1年で大学に行ける資格ができますよというのでまた受験をあおる危険性もなきにしもあらずだと思うんです。
もちろん、最終的には大学を受け入れるかどうかなんですが、今は大学が飛び入学を認める場合にちゃんとチューターがついているかどうか、博士課程をもっていて指導がちゃんとできるかどうかなど非常に厳しい条件を課していますから、それが進んでいない理由でございますから。だから、大学のその条件をもう少し緩やかにして、飛び入学がもっとできるようにしようということは、この前の会議でも近い、ほぼ一致しているのでございます。
ただそれが、どんどんいくときりがない。
○町村官房長官 そんなに低レベルの学力テストなんですか、想定しているのは。
○小野委員 今の高卒認定試験というのはそんなにレベルは高くないことは事実だと思います。
○町村官房長官 そうなんですか。
○小野委員 この試験を受ければですね。かなり一生懸命やっている子であれば高校1年でも受かる可能性はあると思います。優秀な学生であれば。
○川勝主査 したがって、ここで新しく提案されている高校卒業学力テストに変えるということですね。
○小野委員 いや、変えてしまうとすぐ大学に行けることにはなりますから。それを進めるのが、本当に良いかどうかはちょっとあると。
○小宮山委員 ちょっとよろしいですか。その背景として、まず高校にはほとんど入るような時代に入ったということと、それから大学にも20年前には20%、5人に1人しか大学に進学しなかったのが、今では4年制の大学でも2人に1人に近いという状況になっているわけですね。そのような全入に近い状況にあるうえに、AO、推薦という学力試験を問わない、学力を問わない選抜で入学させていますので、やはり勉強しない子がものすごく増えている、というのが今日本にとって大きな問題です。かたやものすごく勉強するのと二極化している。今議論しているのは非常に勉強しない方の問題に対してどうやって高校程度の学力の認定をするかとかそういう議論ですよね。だから、これを画一的に日本全体で高校卒業の認定試験をやろうと。
今町村官房長官がおっしゃったように、センター試験だってそんなに難しいものではない。大体60点ぐらいが平均点になるような設計をしているわけで。だから、それよりずっとやさしい試験を全国統一で本当にやるのかどうか。すごい負担ですよ。センター試験だって100億ぐらいかかってるでしょう。それをまた本当にやるのかどうか。
それで、試験したからどうなるのか。試験するとどうなるんですか、よくなるんですか。入れなくするというだけでしょう。むしろ僕は全国で一律の試験をやるよりは、本来あるべきレベルに達しない学力の子が入学しても、卒業時に企業が採用しないというような自然の仕組みに任せるほうがいいんじゃないかなと思います。
18歳人口の50%、120万の中の60万人の議論ですよね。さらには高校の資格というと120万人全体。学力にものすごい幅がある中で、本当に画一の試験をやるということが、日本にとってとても大事なことなのかどうか。例えば民間の漢字検定だの英検だのいろいろなものがありますよね。そういうところがニーズがあっておやりになってそれを利用する大学や高校があるということになるのは全く問題ないと思うんですが。国が音頭とって本当に全国的にやるのが正しいのかどうか。私は疑問を感じますね。
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2008年01月25日(金) 11:43:07 Modified by nipponkamoshjka