あらゆる架空国家が併存するモザイク世界

万国会議
colloquium universale

会議旗

会議章
会議の標語:争えば足らぬ、分け合えば余る
会議歌:おお、偉大なる万国会議
公用語アルカディア語
議場所在地人工島アルカディア第一街区
人工島アルカディア

島の様子
面積約440平方キロメートル
人口約380万人
経済力豊穣
通貨コングレス・アルマ

万国会議〈グランド・コングレス〉は、世界中の国が参加する国際会議と、その議決執行機関の総称である。会議の主たる目的は国際平和と安全の維持、経済・社会・文化などに関する国際協力の実現である。

概要

 現在国際社会に存在するほぼ全ての国家が参加している国際会議で、その議決はそれぞれの国の主権を上回る力を持つ。国際会議の中では最も広範な権限と普遍性を有する存在であり、いわばこの機関の議決は世界の総意なのである。会議の参加者は首脳や外相などではなくそれぞれの国で選出された専任の代表議員で、常に議場のそばに常駐していつでも会議が行えるようになっている。そのため会議は極めて頻繁に行われ、議題も戦争や経済に関する重要な内容から文化遺産や記念日の制定に至るまで多岐にわたる。
 議決結果を間違いなく執行するため、災害や都市問題に対処する「環境理事会」、経済や安全保障を扱う「社会理事会」、文化や宗教の問題に取り組む「文化理事会」、万国会議の統治地域を管轄する「統治理事会」という4つの主要機関と、国際司法裁判所や難民支援委員会など多くの付属機関、補助機関が置かれている。加えて、数多くの専門機関と関連機関が万国会議と連携して活動しており、全体として広範かつ高度な国際機関を形成している。
 万国会議の議場は、中立性を保つためどの国にも属さない公海上の人工島「アルカディア」に置かれている。アルカディア島は維持や防衛まで全て議決執行機関によって行われ、諸国の出る幕はない。また議長と各理事会の理事長、付属機関や補助機関の長は、中立性を保つため就任と同時に国籍を捨てる。彼らのために万国会議の名義でのパスポートの発行や社会保障の整備が行われており、こうした超国家的な「万国会議国民」とも言うべき人々は国際政治の重要な担い手となっている。

主要人物

万国会議議長:エルネ・マクガフィン
万国会議のトップを務める少女。ぱっつん黒髪ロングに赤いジト目の、ロリータファッションを着こなす10歳の少女で、その外見はまさしく愛玩人形のような可愛らしさだ。物静かで無口な彼女は、会議中も常に黙って座っているだけで、発言をすることはほとんどない。しかし彼女の発言権は各国代表の中でもっとも強く、彼女がいざ反対すれば誰も逆らうことはできないのだ。5年前に突如万国会議の議長に就任したが、それ以前の経歴は誰も知らない。
万国会議副議長:アイリス・アテトリア
無口なエルネに代わり、万国会議の司会進行を担う男性。20代後半くらいに見える青年で、眼鏡をかけた知的そうな人物だ。非常に落ち着いた性格をしており、感情的になることもなく淡々と会議を進める。しかし彼は実を言うと、万国会議で議長に次いで強い発言力を持つと言われる副議長なのだ。彼が司会として万国会議に出席するのは、議長であるエルネを守るためだと噂されている。つまりボディーガード兼任と言うことで、副議長でありながら護衛官も兼ねているのだ。
万国会議筆頭書記官:リリヘナ・ククリヒメ
褐色肌のエキゾチックな雰囲気を持つ美女。艶やかな長い銀髪を背中まで伸ばしたスタイル抜群の女性だが、胸元が大きく開いた扇情的な衣装を着ており、どこか退廃的で妖しい雰囲気を感じさせる。彼女もまた一切喋らず、微笑を浮かべて静かに佇むだけなので、何を考えているのか全くわからない。万国会議の議事録を付ける書記官達のトップを務め、議事録の編纂や管理を行っている。実は彼女の正体は、遥か昔に存在したとされる伝説の魔女であるという噂もある。
万国会議事務局総局長:木下 権三郎
禿頭の老人。白衣を着た小柄な男で、鼻の下に髭を伸ばしており、まるで仙人のようにも見える。彼は万国会議事務局に所属する事務員達を取り仕切っており、主に予算関係の書類作成を担当している。万国会議では毎年膨大な経費がかかるのだが、その大半は事務局によって管理されており、彼の仕事は非常に多い。ちなみに万国会議の3理事会の人事も総局の担当で、万国会議職員の立身出世を握っているため、彼に対する局内での人気は高いらしい。
万国会議歴史編纂室室長:セフィ・イリエエ
金髪碧眼で、性別不詳の中性的な人物。年齢は20代半ばほど。すらりとした長身で、手足が長くモデル体型をしている。顔立ちは整っていて美しいが、目つきは鋭くやや近寄り難い印象を受ける。服装は白シャツにネクタイを締めたスーツ姿で、いかにもエリートといった感じの格好だ。また腰には剣を携えているが、これは飾りではなく実際に使うことが出来る魔法武器であり、普段は服の中に隠しているようだ。万国会議の歴史を編纂するという部署の室長を務めているが、彼が何者なのか知る者はいない。

地理

  • 第1街区 - 政治の中心であるため、島の行政や政治、行政機関が集中している。
  • 第2街区 - 交通の要となる街区で、主要な道路や公共交通機関の拠点がある。
  • 第3街区 - 商業地区で、多くの店舗や商業施設が立ち並んでいる。
  • 第4街区 - 住宅地区で、一般的な住宅地として利用されている。
  • 第5街区 - 観光地として知られる街区で、ホテルやレストランなどの観光関連施設が多数ある。
  • 第6街区 - 文化・芸術の拠点となる街区で、博物館や美術館、劇場などが集中している。
  • 第7街区 - スポーツの拠点となる街区で、スポーツ施設やスタジアムがある。
  • 第8街区 - 教育の拠点となる街区で、大学や学校、図書館などが集中している。
  • 第9街区 - 医療・健康の拠点となる街区で、病院や医療機関がある。
  • 第10街区 - 工業地区で、工場や工業団地が立ち並んでいる。
  • 第11街区 - 自然公園や保護地域として保全されたエリアで、自然に親しめる施設がある。
  • 第12街区 - テクノロジーの拠点となる街区で、IT企業や研究施設が集中している。
  • 第13街区 - マリンスポーツの拠点となる街区で、マリーナやダイビングショップがある。
  • 第14街区 - 農業地区で、農場や畑などがある。
  • 第15街区 - 鉱業地区で、鉱山や採掘場がある。
  • 第16街区 - 環境保護の拠点となる街区で、リサイクル施設や環境保護団体がある。
  • 第17街区 - 経済の拠点となる街区で、企業本部や金融機関が集中している。
  • 第18街区 - 宗教・信仰の拠点となる街区で、寺院や教会、モスクなどがある。

万国会議の歴史

草創期

万国会議では、整暦という暦が使用されている。これは万国会議が作られた都市を整暦1年とした暦で、現在は整暦323年となる。この年表を見るとわかる通り、万国会議の歴史は古く、今からおよそ300年以上前まで遡ることができる。当時世界中に存在した国々は、領土拡大のため頻繁に戦争を繰り返していた。そんな中、ある時突然現れた一人の賢者が、あらゆる戦争の停止を訴えた。しかしその声は届かず、やがて人々は争うことをやめなかった。そして遂に全ての国が武力をもって相手を制圧しようと動き出した時、争いを止めたのはその賢者だった。彼は全ての国の首脳が集まる国際会議の開催を提案し、それによって世界平和を実現したのだ。こうして始まった国際平和会議が、万国会議の前身である。以後、万国会議は世界中の国家が参加する国際会議として機能し続け、現在まで続く国際機関となったのだ。国際平和会議が設立されてから10年後、万国会議が正式に設立された。

初期

万国会議は設立初期には、主に自然災害や都市問題などに対処するための国際機関として活動していた。当時の万国会議は、各国が自国の利益を優先して活動しており、各国の利害調整が上手くいっていなかった。そのためある国にとって不利な決議が下されることも多く、また各国の意見の対立が激しくなりすぎて、会議そのものが機能不全に陥ることもあった。そんな状況を打開するために、万国会議に新たに4つの主要機関が設置された。それが万国環境理事会、万国社会理事会、万国文化理事会、万国司法裁判所だった。現在の4主要機関である。これにより万国会議の運営は大きく改善され、万国会議は国際機関として安定的に機能するようになった。しかしその一方で、万国会議は各国の思惑が入り乱れるようになり、各国の利権と欲望を満たすためだけの場へと変質していった。その弊害により、万国会議は国際社会における影響力を失っていき、万国会議への信頼は失われていったのだ。

中期

万国会議は、かつてない危機に直面していた。それは万国会議の信頼の低下によるものであり、このままでは万国会議は存在意義を失うことになる。それを防ぐために立ち上がったのが、当時の議長ディオゲレジハム・キンタロウを始めとする一部の者達だ。彼らは万国会議の正常化を目指し、万国会議の抜本的改革に乗り出すことにした。その第一弾として、まず万国会議の議長になる者は国籍を捨て、どこかの国では無く世界全体の利益を最優先するべきだと訴えたのだ。しかしこれは各国からの反発を招き、万国会議の主流からは外されることになった。しかしそれでも諦めず、彼らは万国会議の腐敗の元凶である当時の3理事会の解体を主張した。その結果、3理事会は解体されることになり、当時の環境理事長であったアイリス・アテトリアが新たな理事長3人を指名して退任し、3理事会は人も制度も入れ替わって一新された。彼女は退任演説で、3理事会を解体したことで万国会議の腐敗が無くなったと言い切った。

後期

新体制となった万国会議で力を握ったマリーナ・ゴッチャンデスは、議長に就任すると更なる改革を推進した。彼女は、各国の権力闘争によって万国会議が翻弄されないためには万国会議が独自の軍事力を持つ必要があると考え、万国会議内に軍事委員会を設置した。そして世界各国の紛争解決のために、万国評議会直属の部隊である万国軍隊を創設した。さらに万国会議の予算配分についても見直しが行われ、より公平な予算分配が行われることになった。こうして万国会議は生まれ変わり、万国会議は再び国際社会の中心的役割を担えるようになった。万国軍隊はやがて国際平和維持軍と名前を変え、規模や戦力はどんどん増強されていった。万国会議の腐敗が完全に一掃されたわけではなかったが、万国会議はかつて無いほど安定して国際機関として機能するようになっていた。一方で国際平和維持軍は世界中で万国会議の議決に反対する人々を武力で弾圧するような任務もこなしており、批判も寄せられた。しかし国際平和維持軍の活躍のお陰で世界の治安が徐々に回復しているという評価が圧倒的で、国際平和会議の支持も徐々に高まりつつあった。

現在

現在の万国議会は、最高にして唯一の全世界的意思決定機関だ。主な仕事は、国際平和の維持、万国会議の事務的な運営、そして万国議会の承認によって決定される条約の締結などである。エルネの先代の議長であったミスライム・ミナイネンが提唱した万国会議の非軍事化は未だに議論されているものの、既に万国議会で否決されているため覆ることは無いだろうと言われている。最近の問題は理事会や国際平和維持軍の組織が肥大化し、要する費用が毎年膨れ上がっていっていることだ。万国会議の運営予算は加盟各国による負担金、通称「天献費」によってまかなわれているが、年々その額は増大している。この現状を憂いた万国議会の議員達は、万国議会による公営企業を設立し直接財源を確保する体制への移行を主張している。この提案に反対を表明しているのが、巨大な万国会議関連機構の存在で甘い汁を吸ってきた万国会議幹部と大国たちであり、彼らの中には毎年定額の「天献費」と違い、公営企業設立を認めれば万国会議の財政が不安定になると懸念している者もいるようだ。

万国会議〈グランド・コングレス〉

世界中の国から1名ずつ選出された議員によって構成される、最高議決機関である。
国力などに関わらず1国1票の原則の下、全加盟国の投票によって裁決される。ただし例外規定として、紛争などに関する議決の場合は当事国の投票権を剥奪し第三国のみで裁決をとることもある。
通常、万国会議には毎年3月、9月、12月に開催される定期会議と、緊急総会がある。それぞれ開催日時は各国に通知され、議題も事前に公表される。しかし、戦争や国家間の重大な問題については、事前通告なしに臨時総会で決議されることもある。

三理事会

万国会議の執行機関として、災害や都市問題に対処する「環境理事会」、経済や安全保障を扱う「社会理事会」、文化や宗教の問題に取り組む「文化理事会」が存在する。
これらの理事会は基本的には議決結果をもとに行動するだけだが、万国会議で可決された案件について審議を行い、必要があれば修正案を提出できる権限を持つ。
さらにこれら三理事会の下に、以下のような下部組織が設けられている。

環境理事会の下部組織

  • 地球環境問題に対応する専門機関: 気候変動委員会(Climate Change Commission)
  • 核エネルギー問題を担当する機関: 原子力安全委員会(Nuclear Safety Commission)

社会理事会の下部組織

  • 難民支援を行う機関: 万国会議難民高等弁務官事務所 (Grand Congress High Commissioner for Refugees)
  • 国際犯罪を各国警察と共に取り締まる機関:犯罪人引渡条約機構(Convention of the Benign Occupation, Export and Import Treaty Organizations)

文化理事会の下部組織

  • 文化交流を促進する機関: 万国芸術連盟(Artistic Alliance on International Coexistence)
  • 文化保護のための機関: 万国文化財保存連合(Alliances for Preserving Cultural Heritage)

国際司法裁判所

国連の主要な司法機関である。所在地は〇〇の〇〇である。15名の裁判官で構成され、そのうちのいずれの2人も同一の国籍であってはならない。
管轄権は世界全域に及ぶため、その判決は国際裁判の中では極めて強力な拘束力を持つ。
そのため国際司法裁判所は、通常の裁判所のように特定の国に有利になるような判決を下すことはない。あくまでも公平な判断を下すべく、常に中立的な視点から審理が行われる。

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