インテリジェントデザイン概説>フロントローディングをめぐって
「何かがデザインされた」と主張し、その何かへの進化経路が見るかると、「進化するようにデザインされた」と言ってデザインという主張を守ろうとするインテリジェントデザイン支持者たち。しかし、それは介入をフロントローディングに変えてしまう。
フロントローディングと介入は、機械論で記述できたら神の予見・できなかったら神の介入という17世紀のメルセンヌに遡る考えである。
フロントローディングまでしか許容しない理神論と敵対して、神の介入を主張するインテリジェントデザイン ニュートンと同様の論理でマックスウェルは分子に神を見出した。
しかし、「進化するようにデザインされた」という表現のもと、ふらふらとフロントローディングに引き寄せられるインテリジェントデザイン支持者たち
フロントローディングに傾き過ぎると、有神論的進化論に帰着するので、踏みとどまろうとすることも。
「宇宙はデザインされた」という宇宙版が存在する。ただし、こっちは、フロントローディングなのか介入なのかわからないままである。
インテリジェントデザイン理論は、「生物はデザインされた」という反進化論と、「地球はデザインされた」というファインチューニング論から構成される。といっても主眼は反進化論であって、ファインチューニング論はもののついで程度である。インテリジェントデザイン理論家の中心メンバーであるDr. William A. DembskiやDr. Stephen MeyerやDr. Michael Beheたちはほとんどファインチューニング論を述べたことがない。
インテリジェントデザイン運動で、このファインチューニング論に唯一取り上げたにがGuillermo Gonzalezの"The Privileged Planet"である。
一般的なファインチューニング論は以下のようなものを証拠として、宇宙がデザインされたと主張する。
Guillermo Gonzalezのオリジナルアイデアは、宇宙は科学的発見ができるようにファインチューニングされているというものである。
生命がほとんど存在し得ない宇宙を創造したデザイナーは、さらに介入を続けて生命を創造する。顔の見える神を求めれば、その神は技量の低い職人になる。
インテリジェントデザイン支持者にも受けない宇宙版インテリジェントデザイン
若い地球の創造論との互換性を取り損ねたGuillermo Gonzalez
その後、あとが続かない宇宙版インテリジェントデザインだったが、アマチュア天文家がそれらしい本を書いた。しかし、内容が意味不明だったため、Dr. William Dembskiを含めて混乱に陥るインテリジェントデザイン支持者たち
もはや、宇宙版インテリジェントデザインはフェードアウトするしかない状況。
「何かがデザインされた」と主張し、その何かへの進化経路が見るかると、「進化するようにデザインされた」と言ってデザインという主張を守ろうとするインテリジェントデザイン支持者たち。しかし、それは介入をフロントローディングに変えてしまう。
名称 | フロントローディング(Front Loading) | 介入(Intervention) |
意味 | 世界創造時点での初期値や物理法則の形での実装。 進化するように設定するとか。 | 世界創造後に、世界の物理法則の一時的 あるいは恒久的改変、惑星軌道の修正、 新種生物の持ち込みなどを行うこと。 奇跡もこれに含まれる |
対応 | 神の予見 有神論的進化論 | 神の介入 インテリジェントデザイン |
科学との 関係 | 神様がいてもいなくても、 科学上の説明には影響しないので、 余計なものとして、 オッカムの剃刀の原則に従って、 神様は説明用には不採用となる。 | "God of the gaps"論として、 神の介入を主張する |
フロントローディングと介入は、機械論で記述できたら神の予見・できなかったら神の介入という17世紀のメルセンヌに遡る考えである。
フロントローディングまでしか許容しない理神論と敵対して、神の介入を主張するインテリジェントデザイン ニュートンと同様の論理でマックスウェルは分子に神を見出した。
しかし、「進化するようにデザインされた」という表現のもと、ふらふらとフロントローディングに引き寄せられるインテリジェントデザイン支持者たち
- 進化するようにデザインされた
- 「進化するようにデザインされた」の位置
- Dembskiは言った「ナイロンを食べるバクテリアは進化の証拠ではない」と
- ID is not anti-evolution
- フロントローディングに走るインテリジェントデザイン
フロントローディングに傾き過ぎると、有神論的進化論に帰着するので、踏みとどまろうとすることも。
「宇宙はデザインされた」という宇宙版が存在する。ただし、こっちは、フロントローディングなのか介入なのかわからないままである。
インテリジェントデザイン理論は、「生物はデザインされた」という反進化論と、「地球はデザインされた」というファインチューニング論から構成される。といっても主眼は反進化論であって、ファインチューニング論はもののついで程度である。インテリジェントデザイン理論家の中心メンバーであるDr. William A. DembskiやDr. Stephen MeyerやDr. Michael Beheたちはほとんどファインチューニング論を述べたことがない。
インテリジェントデザイン運動で、このファインチューニング論に唯一取り上げたにがGuillermo Gonzalezの"The Privileged Planet"である。
一般的なファインチューニング論は以下のようなものを証拠として、宇宙がデザインされたと主張する。
- 強い相互作用が2%弱ければ陽子が2個以上の原子が維持できなくて、宇宙には水素原子しか存在しない。1%強ければ、水素原子はほとんど存在せず、鉄原子より重い原子もほとんど存在しない。
- 弱い相互作用がわずかに強ければ、中性子はもっと速く崩壊し、ビッグバンではヘリウム原子はほとんど生成されない。弱い相互作用がわずかに弱ければ、ビッグバンで水素原子はの大半が燃え尽くす。
- 電磁場の結合定数が違えば、原子や分子は大きく異なる。
- 電子と陽子の質量比が違えば、電子の軌道特性も大きく異なる。
- 宇宙にはバリオン1個あたり10億個のフォトンがある。これよりエントロピーレベルが高ければ、銀河系は形成されない。低ければ、銀河系は分裂できず恒星を形成できない。
- 重力は電磁力よりも10^40倍も弱い。電子と陽子の数の比が1/10^37よりも違っていれば、重力よりも電磁力が卓越し、恒星や銀河や惑星は形成されない。
Guillermo Gonzalezのオリジナルアイデアは、宇宙は科学的発見ができるようにファインチューニングされているというものである。
生命がほとんど存在し得ない宇宙を創造したデザイナーは、さらに介入を続けて生命を創造する。顔の見える神を求めれば、その神は技量の低い職人になる。
インテリジェントデザイン支持者にも受けない宇宙版インテリジェントデザイン
若い地球の創造論との互換性を取り損ねたGuillermo Gonzalez
その後、あとが続かない宇宙版インテリジェントデザインだったが、アマチュア天文家がそれらしい本を書いた。しかし、内容が意味不明だったため、Dr. William Dembskiを含めて混乱に陥るインテリジェントデザイン支持者たち
もはや、宇宙版インテリジェントデザインはフェードアウトするしかない状況。
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