創造論とインテリジェントデザインをめぐる米国を中心とする論争・情勢など

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ロシアの創造論(2010)


NCSEによれば、ロシア正教会には、理科に授業で創造論を教えようとする動きがあるものの、正教会の公式的立場にまではなっておらず、ロシア政府が創造論教育を容認するかは、2010年時点では、まだ見えていない。

[ Creationism in Russia? ]

Reuters (2010/06/09)によれば、ロシア正教会の高位聖職者はモスクワでの最近の講演で、ロシアの学校における「ダーウィニズムの独占」を終わらせるよう求めた。Volokolamsk府主教であり、モスクワ総主教庁聖シノド主教であるHilarion Alfeyev(Иларион)は「ダーウィンの理論は理論にとどまる。これは、いくつかの理論の1つとして子供たちに教えるべきであり、子供たちは他の理論についても知っておくべきである。」tpのb得た。

Alfeyevは、ロシア外務省の職員グループに対して講演説したが、教育政策立案者ではなかった。Alfeyevは、国際的にさまざまなエキュメニカル プロジェクトに関与しており、ブリュッセルのロシア正教会を代表していり。Reutersによれば、彼の講演は「宗教に敵対するリベラルの『狂信的な世俗主義』と戦うことに専念し、穏健な世俗主義者との対話と共通の敵に対するカトリック教徒との協力を求めた」

公民権団体メモリアルでの活動により、欧州議会の2009年思想の自由に対するサハロフ賞を受賞したベテラン反体制派のLyudmila Alexeyevaは、Alfeyevの「他の理論」の教えを求める声は「危険な考え」であると述べ、「我々はこの動きを止めるために、できる限りのことをする」と断言した。Reutersによれば、Alexeyevaは「国のカリキュラムで宗教教育がダーウィンに取って代わる可能性は低いが、教会からの十分な圧力があれば、一部の学校に取り入れられる可能性がある」と述べた.

ロシアでの進化の受容に関する世論調査のデータはまちまちである。2005年の世論調査では、ロシア人の26%が進化論を受け入れ、49%が創造論を受け入れていると報告されたが、2003年の世論調査では、44% が「人間は動物の初期の種から発達した」ことに同意していると報告されている。そして2009年の世論調査は、「チャールズ・ダーウィンと彼の進化論について何か知っている」ロシア人の48%が、その理論には十分な証拠があることに同意したと報告した. (対照的に、アメリカ人の41%だけが同意している。)

学校で何を教えるべきかというと、Alfeyevの案が有力になりそうである。同じ2009年の世論調査によれば、ロシア人の53%が「進化論は、インテリジェントデザインや創造論などの他の考えられる視点とともに、学校の科学の授業で教えられるべきだ」と回答し、13%はそのような視点が代わりに教えられるべきだと回答し、「学校の理科の授業では、進化論だけを教えるべきだ」と回答したのはわずか10%だった。

しかし、Reutersの記事の冒頭の文章にもかかわらず、教会がAlefeyevの呼びかけを支持しているかどうかは不明である。Levit et al, (2007)によれば、ロシア正教会は「『科学的創造論』に対して公式に宣言された立場を持っていない。しかし、これは「公式の神学的言説では重要な役割を果たしていないが、非公式には正教会の神学的ランドスケープの重要な部分を占めている。」

Levit et al, (2007)によれば、ロシアの創造論は、公立学校制度に正統派の見解を課すための宗派間のプロジェクトの一部として頻繁に見られる。ロシアではロシア正教が支配的な宗教だが (2007年の報告によると、人口の63%を占める)、相当数のイスラム教徒の少数派 (6%) と、かなりの数の非信者 (16%) がいる。そのため、進化論の教え方を変えるという宗派間の提案にロシア政府が屈服することは現実的にならないかもしれない。


なお、Hossfeld et al(2016)によれば、2016年時点で、ロシアの理科教育に創造論は持ち込まれていない。





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