創造論とインテリジェントデザインをめぐる米国を中心とする論争・情勢など

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Claim CB121:
J. B. S. Haldane calculated that new genes become fixed only after 300 generations due to the cost of natural selection (Haldane 1957). Since humans and apes differ in 4.8 × 107 genes, there has not been enough time for difference to accumulate. Only 1,667 nucleotide substitutions in genes could have occurred if their divergence was ten million years ago.

JBS Haldaneは、自然選択のコストから、新しい遺伝子が定着するのに300世代しかかからないと計算した[Haldane 1957]。人間と類人猿の違いは4.8x10<sup>7</sup>なので、それだけの差異が定着する時間が十分にはない。もし、種の分岐が1000万年前だとすると、遺伝子のたった1667ヌクレオチドしか置き換わりえない。
Source:
ReMine, Walter J., 1993. The Biotic Message, St. Paul Science, Inc.
Response:
  1. Haldaneの自然選択のコストは、彼の計算の無効な単純化仮定によって生じたものである。彼はフィットネス定数での除算を、集団サイズ一定という仮定を無視した方法で行っており、彼の自然選択のコストは、集団の個体数の変動による数字である。彼はまた、2つの突然変異の定着には、1つの突然変異の定着の2倍の時間がかかると仮定している。しかし、生殖の再結合により、同時に選択され、両方がすぐに定着することも可能である。正しく計算すると、コストは消滅する[Wallace 1991; Williams n.d.]

    Haldaneの論文は1957年に掲載されたもので、Haldane地震が「私の結論が、おそらくドラスティックに修正する必要があるとわかっている」と述べている[Haldane 1957, 523]。彼の論文が掲載されてから、40年間に行われた結果の修正について考慮しないことは無責任である。

  2. ReMine[1993]は、この主張を宣伝したが、無効な仮定を幾つか設定している。彼のモデルは以下と矛盾する:
    1. 変異の大半は選択ではなく、遺伝的浮動によって起きていると考えられる。
    2. 多くの遺伝子は、選択された遺伝子とリンクされており、したがって、いっしょに定着する。
    3. 均等でない染色体交差などによる突然変異は、ひとつ以上のコドンに影響する。
    4. ヒトと類人猿の遺伝子はともに共通祖先から分岐し、差異を倍加している。
    5. Haldaneのジレンマのネガティブな影響を示していると称するReMineのコンピュータシミュレーションは、集団の個体数を6と仮定していた。
References:
  1. Haldane, J. B. S., 1957. The cost of natural selection. Journal of Genetics 55: 511-524.
  2. Musgrave, Ian, 1999. Weasels, ReMine, and Haldane's dilemma.
  3. ReMine, Walter J., 1993. The Biotic Message, St. Paul Science, Inc.
  4. Wallace, Bruce, 1991. Fifty Years of Genetic Load - An Odyssey. Cornell University Press. See particularly Chapters 5, 6, 8, and 9.
  5. Williams. (See above)


オリジナルページ

これはIndex to Creationist Claims, edited by Mark Isaakの和訳です。




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