ジュブナイルポルノ作家「わかつきひかる」さんを、「めたぼdeぽん」が個人的に応援するWikiです。「わかつきひかる」さんご本人をはじめ各出版社とは一切関係はありません。

「応援します! あなただけのチアリーダー」 (美少女文庫)

著者:わかつきひかる 挿絵:あまの・よ〜き 出版社:フランス書院 発行日:2004年2月28日 




本の紹介(公式)

光る汗、輝く笑顔、揺れる乙女の乳房。チアリーダーはみんなの女神。だけど、千夏はあなただけのチアリーダー!ノーパンでのダンシングも、ユニフォーム姿での騎乗位奉仕も、全部、元気になってほしいから…… 私、身も心もあなた色に染まって、応援します! 美少女文庫HP


内容

ヒロイン
日向千夏(ひゅうがちなつ)
亜麻色の髪をポニーテールにまとめた、造作の整った顔立ちの聖フローレンス女学院二年生。
祖母はアメリカ人のクオーターです。身長は150cmでもっと伸びてもよさそうなものですが、祖母からの遺伝は髪の毛の色だけのようで、どうしたわけか背はぜんぜん伸びませんでした。そんなわけで顔だちも、日本人そのものです。
中学までは、アメリカ・カリフォルニアに住んでいました。帰国子女です。アメリカでチアリーディングをやっていたため、聖フローレンス女学院に入って、めきめきと頭目を表してきました。
今では、二年生で一人しかいないチアリーダー部のトップパーソンです。(注)

(注)チアリーディングでは、組体操のようなスタンツと呼ばれる演技を行う事があります。(参考)
参考ページの写真で、上にいる人を「トップパーソン」、下で支えている人のうち後ろに隠れている人を「スポッター」前の2人を「ベース」と言います。
あらすじ
ある日、千夏は電車の中で痴漢にあってしまいます。その電車の中には美術教師の鳴海聡史が乗っていました。聡史が痴漢かもしれないと考えた千夏は、聡史を自宅に誘い、自分に手を出しているシーンをビデオに撮って学校から放逐させようと考えました。そしてある日電車で聡史と乗り合わせた日、計画を実行に移す事にしました。
それから
聡史は、千夏から本当の好意を持たれたと勘違いしていましたが、セットされたビデオを発見して千夏の真意を理解しました。千夏の手を縛り、ショーツを引き下ろす。聡史は千夏を強引に弄びはじめました。
エッチシーン
(電車)痴漢
→(千夏の自宅・リビング)手を縛って愛撫&クンニ&正上位(初体験)
→(千夏の自宅)オナニー
→(聡史の車の中)手を縛って愛撫
→(車外に出て)放置P&フェラ&駅弁スタイル
→(聡史の自宅)パイズリ&アナル
→(教室)ノーパンで授業
→(美術準備室)スパンキング&騎乗位&アナル


感想

聡史は、変態プレーばかり強要している、ちょっと歪な愛を持った男ですが、でもそれは千夏のことをずっと気にかけて好きだからです。誰でもいいわけじゃない。途中で痴漢かもと疑いをかけられますが、いたってそのあたりはノーマルで、痴漢とかする男じゃありません。
まあ、たしかに千夏との初めてのセックスは、半ばレイプまがいですけど、途中で合意はできているし、自分の地位を失わせることもできる(それを立証できる)ビデオテープも千夏にわたしている。自分の欲望を素直に千夏にぶつけて、千夏の判断に身をゆだねているわけです。
千夏に対して強要するアブノーマルな行為(まあ、調教とはそういうものですが)とは裏腹に、内面はナイーブで、千夏をいつも気にかけている。そんな男だと思います。そして、そのことに千夏はだんだんと気がついていきます。
その結果、恋心を募らせ、自分から積極的に男がもたらす快感に身を任せるようになる、そういった物語です。
絵づら的にも、若くて中性的なハンサムな男が、金髪で小柄だけど胸は大きい少女を、あれやこれやで調教する、そんな倒錯的でエロいシーンの連続です。

ところが、他の方の感想を探していると、この作品についてまったく異なる印象を持っているという記述に出会いました。どうもイラストがよくないみたいです。
「めたぼdeぽん」は、本を読む際、美少女文庫だけでなく、ライトノベルでも、一切イラストは見ないのですよね。
(メディアミックスでアニメ・コミックを先に見ている場合は、どうしても絵に引きずられますが)もしかして「めたぼdeぽん」の脳内イメージと、イラストのイメージは、まったく違うものかもしれない。
そう思い、もう1回イラスト中心に読み直してみました。

ええ、それで納得しました・・・

作者も文章中に書いているんですけど、亜麻色の髪は金髪なんです〜(泣)
フラクスン(亜麻色)の項を参照ください

亜麻色の髪の女性の例(Silvia Saintさん)


このイラストでは、栗色の髪ですよね。
栗色の髪の女性の例(Jennifer Love Hewittさん)


相手の聡史も「整った髪とちょっと長めの顔がステキ」って書いているのに、これじゃヤクザもどきのエロ中年教師だわ(泣) メガネなんてかけてないのに;;
イラストレータのホームページを見てみましたが、プロですし、ふさわしい絵を描く技量は十分お持ちの方にお見受けいたします。きっとこれは編集者の発注ミスなんじゃないかと思いました。
(ええ!「めたぼdeぽん」は髪の毛フェチですが、それが何か!?)

「亜麻色の髪の乙女」といったら、有名な曲があるので、とてもよいイメージを皆さん持ってると思うのですよね。
一般的には、こっちのイメージかな? 
亜麻色の髪の乙女(島谷ひとみ)


でも「めたぼdeぽん」のイメージはこっちでした。
亜麻色の髪の乙女(ドビュッシー)


言葉というのは、たった一単語でも、イメージを膨らませることができる不思議な力を持っていると思います。
そういった単語を選って紡ぎ、作者は自分の頭の中のイメージを読者に伝えるためがんばるのだと思います。
一方、本全体を魅力的にして、売れるように出版するのは、やはり編集者の仕事・責任だと思います。
そういった意味でこの本はとても残念。もう出版したのはずいぶん前になるので、担当者さんも代わったかもしれませんが、こういう読者が萎えるような仕事しちゃいけません。
イラストさえ、作品のイメージを補完する絵になってさえいれば、倒錯的だけど、とってもエロくってハッピーな作品として読んでもらえるはずなのに・・・


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