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「歌劇団プリンセス ふたりは一緒!」 (美少女文庫)

著者:わかつきひかる 挿絵:あきら 出版社:フランス書院 発行日:2005年2月28日 




本の紹介(公式)

元気いっぱいのお嬢様・安藤悠里。清純可憐な公爵家令嬢・井川環。ふたりは、帝劇女優をめざすお姫様! そして……あなただけの、Mドレイ。ドレス姿の悠里が尽くすパイズリ奉仕に、袴をめくって環が捧げる大切なバージン。身分が違う華族令嬢の私たちだから、今夜もご主人様にイジメられたい…… 美少女文庫HP


内容

ヒロイン
安藤悠里(あんどうゆうり)
時は大正時代、東京。悠里は玻璃聖歌女学院本科菫組の三年生。三年間、歌と踊りの勉強を重ねてきました。
あとは、間近に迫った卒業発表会を経て、玻璃歌劇団に入団、劇団員として帝都劇場の舞台に立つ日を夢みながら、日々の練習に汗を流しています。悠里は男役です。胸は大きく体系こそ女性ですが、髪型はショートボブ、りりしい顔立ちで背が高く堂々としています。ちょっと線が細い感じですが、姿勢がよいせいか肩幅もあるような感じをうけます。新華族である安藤財閥のお嬢様です。

井川環(いがわたまき)
井川公爵家の次女というお嬢様。井川公爵家は、下総の井川大名家の直系という由緒ある家系です。背は低く胸も小さい(Aカップ)のですが、少女めいていてかわいらしい長い髪のお嬢様です。娘役の環は、悠里と寮の同部屋で暮らしています。悠里とは姉妹関係(百合関係)で毎日のように愛し合っています。
あらすじ
悠里と環は、朝から百合関係に耽ります。毎夜毎朝、これは悠里と環が同室になって姉妹関係を結んでからの習慣でした。皆が認めるカップルだった悠里と環ですが、卒業発表会の配役発表で悠里が娘役主役となり、環は娘役からもれてしまったことから、疎遠になっていきます。同級生たちの嫉妬まじりのいじめにあう悠里。
それを見咎めたドイツ語教師、皐月誠司が悠里を保健室へ入れていきます。
それから
学校の生徒たちには隠していましたが、誠司は悠里の実家の書生です。寮に帰りたくないという悠里を誠司は自分のアパートへつれて帰ります。そこで豹変する誠司。悠里の手を縛り、レイプしました。
レイプされた悠里ですが、そんな異常な状態に感じてしまい、それ以来、誠司の脅しに屈し、M奴隷調教をうけていきます。
エッチシーン
(寮の部屋/悠里と環)レズ
→(誠司の部屋/悠里)ペッティング&手を縛られてクンニ&レイプ(初体験、正上位)
→(待合茶屋/悠里)フェラ&パイズリ&騎乗位
→(校舎の中庭/悠里)フェラ&クリッピング&(乳首&ラビア)&失禁&アナル&立位
→(寮の部屋/環)オナニー
→(誠司の部屋/悠里と環)悠里が環にみせつけるように、フェラ&パイズリ&アナル
→(そのまま誠司の部屋/悠里と環)環が決心して初体験(正上位)
→(そのまま誠司の部屋/悠里と環)悠里が参加して3P&クリッピングしてレズ&3P
→(帝都ホテル、卒業謝恩会会場を抜け出して/悠里)クリッピング&後背位


感想

誠司は悠里を好いてはいません。悠里の実家の書生ですが、自分の勉学を中断させられたことを逆恨みして、復讐めいた気持ちで悠里を貪っていきます。一方、悠里も女学校の中で孤立してしまい、誰かにすがりたいという気持ちを持っていたのだと思います。誠司は手を縛り、無理やり悠里の処女を奪いますが、そういった理由で悠里の体はそれに応えてしまったのでしょう。そして、奴隷調教からうける快楽に、いつしか悠里は心を奪われて、心から誠司に奉仕するようになっていきます。

たしかに悠里は、誠司とセックスすることで、女性としての感覚を取り戻し、舞台度胸がついていきます。
悠里は誰かを必要とした、そしてそれを誠司が与えてくれた。なので愛し始めた・・・
うーーん、でもちょっとしっくりこないなあ。そう考えるのには、誠司の気持ち・態度に対して、ひっかかりを持ってしまうからなんですが・・・(注)
ということで、この作品はあまり難しいこと考えても仕方ないかなと思うことにしました。
超弩級Mの悠里が、途中から目覚めて求めまくる、そういったストーリなんだということで・・・


とはいえ・・・
微妙にではありますが、誠司の悠里に対する心境が徐々に変化しているような気もします。言葉には出していないですが、(もし悠里が離れていったときの喪失感の大きさを考えると)誠司はもう悠里なしではやっていけないかもしれません。(やってることは、依然として調教プレイですけどw)
もしかして、このストーリーは、征服していると感じている男ではなく、征服されている女のほうが実は二人の関係を支配している? そういったことを表したストーリーなんでしょうか? それ(誠司が悠里を放せないほど心の一部となっていること)がわかっているので、言葉に出さなくても誠司の愛情を感じ、悠里は誠司に惹かれはじめた? こう解釈するのは、考えすぎかな?


ところで、わかつき作品の代名詞のひとつともいえる「子宮頸管粘液」がついにこの作品に登場します。
前作、生徒会長はお嬢様 Dear my princessでは、子宮感覚(快感)の描写がかなり書き込まれていましたが、それをさらに極め、満を持しての登場です。
(「子宮頸管粘液」の初出を探していたのですが、この作品でした!)

また、「わかつきひかる」さんの初めてのハーレムものでもあります。この作品以降、わかつきさんは、 と概ね2作品に1つの割合で、ハーレムものを書いていきます。
その記念すべき第1作です。

さて、まだ「キュンキュン」という表現は出てきません。初出はどの作品でしょうか?


(注)
わかつきさんは、ブログで「私は、「私がヒロインだったら」と考えて小説を書くのですが、それは私の強みでもあり限界でもあると思います。だって、これが売れ線だと頭ではわかっていても、私がヒロインだったらこれはイヤだ、と思うものは書かない。というか、書けない。」と書いているのですが、(流行りすたれについていけるか?)こういった展開は、イヤではないのかな?
特に、この作品は、ハーレムものだったりするものだから、正直「めたぼdeぽん」には、よくわからなくなっています。


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