ジュブナイルポルノ作家「わかつきひかる」さんを、「めたぼdeぽん」が個人的に応援するWikiです。「わかつきひかる」さんご本人をはじめ各出版社とは一切関係はありません。


「王子が恋した女神姫〜薔薇と陰謀の舞踏会〜」 (ティアラ文庫)

著者:わかつきひかる 挿絵:早瀬あきら 出版社:フランス書院(プランタン出版) 発行日:2009年9月3日





本の紹介(背表紙)

君の魅力に射殺されてしまった。君が欲しい――。王位継承権者レティシア姫とそっくりの町娘マリエは、王宮での仮装舞踏会にまぎれ込み、高貴な青年と恋に落ちた。夜が明けたら町娘に戻るはずのマリエは、王位をめぐる陰謀に巻きこまれる。家族を殺され、身体を奪われる寸前、マリエのなかに眠っていた王家の、そして女神の血が覚醒した! 一夜の恋が、世界の運命を変える――! (ティアラ文庫HP)



登場人物の紹介

書籍の冒頭に掲載されている「メインキャスト」のページをそのままご紹介します。

マリエ
レディシアとそっくりの顔をしているパン屋の娘。困難にもくじけない、気丈な性格。王位を巡る陰謀に巻き込まれてしまう。

レティシア
ラスパイユ王家の王位継承権を持つ姫君。王女となる儀式を前にするも、王女としての条件を満たせていなくて・・・。

アラン
商業国セリカの国主、コンドラヴィル家の第三王子。留学中の19歳。

ダーラント
レティシアの幼馴染みの騎士。レティシアとは恋人関係にあるが・・・。

クレメンテ
ラスパイユ王の弟で、レティシアの叔父。酷薄な性格で、陰謀を企てている。

リラ
わけありの女性が逃げこむ施設『幸いの家』でマリエと会った少女。



ネタばれなしの感想

よく考えたストーリー展開だと思いました。特に登場人物の心理は複雑で繊細な動きをしています。一方、文章は無駄を切り詰めてすっきりとしているので、展開が早く感じるかもしれません。
僕は購入直後にあせって読んでしまったために、重要な部分を読み飛ばしてしまいました。そして後で気付いて戻って読み直すということを、2回繰り返してしまいました。
ゆっくりと丁寧に読むことをお薦めします。
途中、「あれ?よくわからないな」と思う部分があるのではないかと思いますが、それらは重要な物語のあや、伏線です。

そんなわけで、僕は再度じっくりと読み直しをしました。そうすると1度目で見落としたことがわかり「そういうことだったか」と納得がいく。もし1度目でちゃんとそれらをひとつずつ見つけ理解できていれば、もっと面白く読めたかもと歯噛みする思いもありますが、また一方、噛んだ歯の間から「じわー」と旨味が口に広がる感覚も覚えています。

わかつきひかるさんは、ブログの中で「一生懸命書きました、としか言えないです。」と書いています。本当にその通りなんだなと実感しました。この作品は力作です。
このような作品を、本当に書きたかったのでしょうね。わかつきひかるさんの思いが伝わってきます。一読者、一ファンとして、作者が心から書きたいと願って書いたものを読むことができるのは、本当にうれしいことだと思います。僕はそういった作者の思いが詰まった作品が大好きです。

他の読者さんはどう思うのでしょう。実はちょっと予想がつかなかったり・・・ 僕もちょっぴりドキドキしながら、発売日を待っています。
(2009.8.21記述)
※ティアラ文庫は、正式な発売日(配本日)の約2〜3週間前に、「先行試験販売」を一部書店で実施します。僕は幸い「先行試験販売」で手に入れることができたため、またその時点では、大多数の方は未読なのを考慮して、ネタばれなしで感想を記述しました。
このときの「先行試験販売」の情報は、僕のブログ「(ティアラ文庫)9月刊行分先行販売開始!」に記述しています。



ネタばれありの感想

「わかつきひかる」さんも自著解説の中で書いていますが、この作品はジェットコースターのようにめまぐるしく状況が変わっていきます。さらに主人公のマリエの心境も大きく変化し、成長を遂げていきます。みなさん、展開の早さにおいていかれませんでしたか? おいていかれたような感覚を持った方は、もう一度読み直してみてはいかがでしょう?
急展開するストーリーのほんの合間に、実はこうなんですとばかりに巧妙に伏線が隠されているのですよね。
お恥ずかしいのですが、僕は1回目でそれにまったく気づかずに読み進めてしまい、「なんでこうなるんだろう?」ってよくわからなくなることが数度ありました。
でも、なにかひっかかるのですよね。それで2度読みしたのですが、そうしてわかったいくつかの伏線を感想のかわりに記述します。
2度読みすると、また違った見え方になるのが、この作品の特徴と思っています。

※未読の方は、以下の文章を本当に読まないほうがよいと思います。ぜひこの作品をご一読してからお読みください。

ジルのこと(ネタばれ度大)

(2009.9.4記述)

王女レティシアのこと(ネタばれ度大)

(2009.9.4記述)

マリエのこと(ネタばれ度中)

(2009.9.6記述)

陰謀のこと(ネタばれ度大)

(2009.9.6記述)

王弟クレメンテのこと(ネタばれ度中)

(2009.9.6記述)

セリカのこと(ネタばれ度小)

(2009.9.6記述)

わかつきひかるさんは、この作品のために上記のようなとても手の込んだ舞台を用意しました。その上で展開されるマリエの恋と試練の物語。バージンブレイクあり、レイプ未遂ありのジェットコースターシンデレラストーリーを、僕はとてもスリリングで面白いと思いました。
再度書きますが、この作品は、とても精巧に構成されている力作だと思います。
僕のわかつきひかる作品の一番のお気に入りのひとつになりました。



(追記)
「幸いの家」でまずいシチューを食べるシーンがあるのですが、まずい料理はいかにもまずそうで、名人級の記述になってる気がするのは僕だけなんでしょうか(笑)
まずい理由がわかれば、次に美味しく料理するのも簡単だと思います。料理は下手なんていわずに、今度は美味しい料理の記述も書いてほしいなあ。




ご本人の自著解説

物語の冒頭のあらすじと簡単な解説をお書きになっています。

事前情報 ちょうど、HJ文庫の執筆が完了した直後だったようです。この日トップページの2009年度の出版物(HJ文庫)の項が執筆中から執筆完了にかわりました。
わかつきひかる先生、お疲れ様です。期待しています。
そんな時期だったせいか、ブログの記事、なんとなくうれしそうな書きぶりですね。



「王子が恋した女神姫〜薔薇と陰謀の舞踏会〜」以外のティアラ文庫の感想


既刊(6月〜2月発売分)の感想


「わかつきひかる」さんがティアラ文庫で本を出すらしいという情報をみつけて、まずは百聞は一見にしかずともいいますし、ティアラ文庫を全部読んでみました。

まず、お相手のキャラ(男性キャラ)は、いくつかの萌え属性を持つようキャラ設定しています。ホームページには、クール、オレ様、王子様、紳士、ワンこ、熱血、プレイボーイとでていますね。
また、舞台のバリエーションも、美少女文庫と比較すると多いと思います。その中でも、中世ヨーロッパもの、中華もの、現代学園もの、ファンタジーが多いようです。

さて、本の内容ですが、めたぼdeぽんの独断と偏見でいくつかに分類してみました。また、感想もブログに書いてます。感想へのリンクもはっていますので、ぜひご覧ください。

ストーリー重視のおすすめ作品

サービスシーン重視のおすすめ作品  男性向けジュブナイルポルノばりにエロいので推薦しました。
 百合ものに嫌悪感をお持ちでないのでしたら、かなりエロいので推薦です。
 自分を絶対に裏切らず頼りになる執事。前戯の描写がよいと思います。
 女性向け官能小説。女性視点に徹した性的な行為の描写が続きます。
 べたでコテコテのラブコメですが、純情な少女を援助し、好みの女性に仕立て上げていくという玉の輿ものです。
 女性向け官能小説のひとつの方向を現したエポック的な作品と評価しました。

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