概要

ノーウェイ砦の戦いとは、蜉蝣時代の戦乱の中で、アルファ692年10月、ロードレア国軍とバルド国軍の間に起きた戦いである。
ノーウェイの戦いとは舞台は同じだが、主な戦場が砦の攻略だったため、名称は異なる。

戦闘に至るまでの背景


▲692年8月における勢力図

ロードレア国は、ロー・レアルス国との一大決戦となったレザベリアスの戦いに勝利をおさめ、そのままレイディックの東征へと向かった。
同じ頃、本国の守備を任されていたシルヴァスの元に、バルド国が動くとの報告が届いた。
シルヴァスは、後にロードレアの中枢を担うほどの将軍となるが、ただ言われた任務をこなすだけではなく、独自の判断で動くことのできる将であった。
バルド国の主力部隊が南下を始めた(後に、エィディスの戦いに参戦する為だと判明する)と知ったシルヴァスは、手薄となったノーウェイ砦を攻略するべく動き出す。

両軍の戦力

攻撃側守備側

ロードレア国軍
軍勢
バルド国軍
総兵力6000兵力総兵力2000
シルヴァス総指揮グライン
ミリフォン軍師
主要参戦者

シルヴァス

ミリフォン

アルヴァドス

ハーヴィル


グライン





戦闘経緯



690年5月、リューグ国がバルド国に攻め込み、ノーウェイ砦付近を手に入れているが、砦そのものは陥落できずに撤退している。
その為、この時のノーウェイ砦は、バルド国領内で孤立した存在となっていたため、エィディスの戦い出陣の為に主力が南下したいま、大きな援軍はこないと判断したシルヴァスは、アルヴァドスと共に砦を包囲する。
ノーウェイ砦にはグラインが守将として派遣されていたが、決して堅固な砦ではなかったこともあり、守備兵を率いて必死に抵抗するものの、シルヴァスアルヴァドス、そして戦果を期待して合流したハーヴィルの巧みな攻撃の前に僅か1日で陥落、グラインも戦死する。

あくまでも噂だが、家柄だけで総指揮官となったナルザードに過去二度も負け戦につき合わされたグラインは、「いくら小競り合いで勝利を重ねても、いつもナルザードが自分の出世の道を閉ざすと」愚痴をこぼし、それを知ったナルザードによって、この頃バルド国領土の中で孤立していたノーウェイ砦に危険を承知で配属されたという説もあるが、真相は謎である。

戦いの結末

この戦いは、戦場での戦いは特筆するべき点はないが、シルヴァスがただの将ではなく、独自の情報網を持ち、バルド国軍が主力を南下させたという情報をいち早く察知したこと、国主であるレイディックの命令を待たず、独自の判断で動いたこと、普段は戦場に立つことのないミリフォンを随伴させ、既に戦いの後の戦後処理を視野にいれていたことを表し、彼が方面司令官を任せるに足る人物だということを証明している。

この報告を受けたレイディックは、彼の戦果を褒める一方で、この後彼を国境の激戦区に転戦させ、一ヶ所にとどめることはなかった。
これが、シルヴァスに対するレイディックの絶大な信頼の現れなのか、独断で行動を起こす危険人物と判断して、派閥を作らせない様に転戦させたのかは、後世の歴史家の意見は真っ二つに分かれている。
また、あくまでも状況証拠だが、後者の説が正しかった場合、前年の反乱鎮圧時に情報の行き違いからレイディックに不信をもったアルヴァドスが、この時のシルヴァスを見て、「レイディックの前で手柄を立てても、認められずに疑いをかけられ左遷される」と思い込んだ可能性を指摘する歴史家もいる。

なお、ノーウェイ砦陥落によって、ゼノグリア山地の駐屯軍も撤退したため、ロードレア国の領土は地図上では一気に広がることとなるが、ゼノグリア山地は無人地帯であるため、あくまでも形だけのものである。



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