最終更新: touhou_icha 2012年06月11日(月) 01:58:18履歴
「おはよう、○○」
朝目が覚めたら、鈴仙の顔があった。
鈴仙が俺の布団に同衾していることはよくある事なので、俺は特に何の疑問も抱かず、おはよう、と返した。
鈴仙はそれに対してにっこりと微笑んだ。
なんだが、普段より目が赤い気がするんだが気のせいだろうか。
そこで、ふと違和感に気付く。
身体が動かない。より正確に言うと、首から下が。
「波長を操って、あなたの身体の自由を奪っているわ」
俺の疑問に答えるように、鈴仙は事もなげに言った。
一体なぜだ。
「本来の目的とは違うけど、せっかく身動きが取れないのだから…」
鈴仙はブレザーの胸元を緩めながら俺に擦り寄ってきた。
吐息が俺の頬を擽る。
「ちょっとだけ、私の中の獣を鎮めてもらおうかな…」
アーッ。
「しくしくしく…汚されちゃった…」
「人聞きの悪いことを言わないでよ。たかが粘膜接触ぐらいで」
「たかがって…」
「いつもしてる事でしょう?」
「それはそうだけど」
身動きが取れない状態で、好き勝手に犯られてしまっては、男としての沽券に関わるというか。
「ふふっ。私の名前を呼びながらイク時の顔、凄く可愛かったわ」
もう死にたい。
鈴仙にレイプされた後。
俺は空を飛んでいた。
別にヤバイ薬をキメているわけではない。
鈴仙の能力で身体の自由を奪われた俺は、お姫様だっこされた状態で空を飛んでいるのだ。
飛んでいる方角や見える景色から察すると、永遠亭に向かっているようだが…
なにこの羞恥プレイ。
「なあ、鈴仙」
「なあに、○○」
「いったい、これはどういうことなんだ」
「説明すると長くなるから、あとでね」
「いや、長くなってもいいから説明プリーズ」
「簡潔に言うと、拉致監禁プラス洗脳かしら」
あっさりと凄い事言いやがったよこの娘。
でもちょっとだけ、胸キュンしてしまった俺はもうダメなのかもしれん。
「ねえ、○○。私のこと好き?」
「好きだよ」
「私もあなたが好き。だからいつも私だけを見てほしいの」
「見てるじゃん」
「いいえ。今のままでは不十分なの」
「だから、拉致監禁かよ、おい」
「洗脳が抜けてるわ」
「それが一番ヤバイわ」
「洗脳が完了したら、そんなことすら理解出来ないようになるんだから無問題よ」
「鈴仙、俺は悲しいよ。君はそういう怖い事を言う子じゃ無かったはずなのに」
「わかって、○○。これがあなたの為なの」
「いいえ、わかりません」
俺は鈴仙の顔を見つめる。
目の焦点が合っていない気がするんだが気のせいかな。
「ところで、どうやって俺を洗脳するんだ? 薬でも使うのか?」
「あいにく、師匠のように、精神を支配するような薬は私の知識では作れないわ」
「んじゃ、どうすんの。八意先生にお願いして作ってもらうのか?」
「いいえ。私の能力で、あなたの精神の波長を狂わせて支配するの」
「え」
「半永久的に相手の精神の波長を狂わせるなんて試みは初めてだから、成功するかどうか正直分からない」
「じゃあ、止めようぜ。無理して危ない橋を渡ることは無いさ」
「下手をしたら、貴方の心が壊れて廃人になっちゃうかもしれない」
「よし、落ち着け」
「でも心配しないで、○○」
鈴仙は、いかにも恋する乙女ってカンジに頬を染め、恥じらうような笑みを浮かべた。
こんな状況じゃ無かったら、思わず抱き締めていただろう。
身体動かないけど。
「そうなっても、ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと面倒みるから」
「まてまてまてまて」
「本音を言うなら、壊れてくれた方が私にとっては好都合なんだけど……好きにできるし…」
「はは、はははは…は…」
まずい。これはまずいぞ。
永遠亭に監禁ってだけでも十分死亡フラグだってのに。
必死に打開策を練る俺の視界の端に、こちらに近づいてくる黒い影が映った。
「あやや? これはこれは、○○さんと鈴仙さんじゃありませんか」
影の正体は幻想郷パパラッチこと、射命丸 文だった。
「お二人はいつもラブラブで羨ましいですね〜」
「しゃ、射命丸!! 良い所に…むぐっ!?」
助けを求めようとしたら、鈴仙に唇を塞がれた。
二人きりでなけりゃやらないような、そりゃあもうディープなやつをかまされた。
「んっ、んむっ、んくっ…」
呆気にとられる射命丸を尻目に、鈴仙は俺の口内を蹂躙し、舌を絡め唾液を送り込んでくる。
ぴちゃぴちゃという水音まで聞こえてくる有様だ。
「ぷはっ…」
やがて唇が離れると、鈴仙は射命丸に向かって艶然と微笑んだ。
誰だ、お前。
「お、おお、おお〜。朝っぱらから恥知らずというか恥晒しというか、お盛んですね!! さすが万年発情期の兎だけあります!!」
射命丸は興奮しながらパシャパシャとシャッターを切る。
お前、やめろ。こんなところを写真に撮るな。
「にしても、○○さん。そのお姫様だっこは…新手の羞恥プレイか何かですか?」
「ちが」
「ええ、そうよ。○○って実はこういう趣味があったの」
「な、なんと!」
「というわけで、これから私たちは、種馬でも顔を赤らめるような羞恥プレイに及ぶので失礼するわ」
「ま、待ってください! もうちょっと取材を!! プレイの内容について詳しく!!」
食い下がる射命丸に、鈴仙は苛立たしげに舌打ちした。
……ほんと誰だよ、お前。
「まったく、鬱陶しいカラスね。カラスはカラスらしく、残飯でも漁っていればいいものを」
「あやややや!? 仲間を見捨ててバックレた臆病者のチキン風情から、ものすごい暴言を頂いちゃいましたよ〜!?」
「チキンはあなたでしょう、鳥類」
「むむむ。それは弾幕ごっこのお誘いと受け取って良いのでしょうか?」
「なによ、やる気?」
二人とも口元に笑みを形作ってはいるが、身体から発せられる殺気が尋常じゃない。
その気当たりだけでパンピーの俺は十分死ねる。
「ふふふふふふ。私が勝ったら、○○さんを頂きますね」
「何ですって!?」
「実は、私も密かに○○さんを狙っておりまして」
射命丸が妙に熱の籠った目で俺を見つめた。
「そろそろ、椛だけではマンネリ感が出てきたので、新しいのをもう1匹欲しかったんです!」
匹? 匹ってなんだ。
「スペアの首輪もあることですし、そこの兎よりも素晴らしいプレイを提供できますよ!」
「あなた、○○の意思を無視して、何を勝手なことを言っているの?」
君がそれを言うのかね、鈴仙。
「略奪愛こそ、この幻想郷で最も美しいのですよ」
会話のキャッチボールが出来ていない。
ここの連中って、何でこうなんだろう。
「いいわ。やれるもんなら、やってみなさい!」
「もちろんですとも!」
言うなり、射命丸が弾幕を張る。
俺が居ることを忘れてるだろ、お前。
鈴仙は嘲るように口の端を歪めると、物理法則を完全に無視した超絶機動で、射命丸の弾幕をことごとくグレイズし、霊弾を撃ち返す。
しかし、相手は射命丸だ。
その程度で撃墜できるわけもなく、余裕で回避するとスペルカードを取り出した。
鈴仙も対抗するように、何かのスペルカードを取り出し――。
俺に認識出来たのはそこまでだった。
「―○、○○…」
「ん、んんっ? あれ…?」
「気がついた?」
気がつくと、相変わらず鈴仙にお姫様だっこの状態だった。
強烈なGで気を失っていたらしい。
「射命丸は…?」
「カラスならあそこよ」
鈴仙の示す方向に顔を向けると、そこには激しく動き回りながら、虚空に向けて弾幕を展開している射命丸の姿があった。
「何をしたんだ、鈴仙」
「視覚の波長をちょっと狂わせたのよ。あの鴉天狗は自分にしか見えない私の幻影と闘ってるの。滑稽でしょう?」
「それはまた…」
「いくら、長く生きている妖怪といっても、所詮は鳥頭ね。あっさり引っかかってくれたわ」
憐れ射命丸。
はて。
そういえば俺、なんか重要なことを忘れていないか。
「さて、邪魔者が消えたところで…」
鈴仙は、俺を抱き抱えた状態で地上に降りた。
鈴仙の赤い目が俺の目を覗き込む。
「永遠亭に戻ってからにしようと思ったけど、先に狂わせたほうが良さそうね」
焦点の合っていない狂気の瞳に俺の背筋が粟立つ。
恐怖を感じつつも、目を逸らすことが出来ない。
「あー…あ…ぅ……」
心を犯されている、というのがはっきりと理解できた。
自分の感情や、今までの知識や経験といったものがボロボロと零れ落ち、そこに鈴仙が入り込んでくる。
俺の心を形作っているあらゆるものが、鈴仙に置き換わっていく。
俺という存在がどんどん壊れていく。
自分が自分で無くなっていくのがはっきりとわかる。
これは死ぬことと同じなんじゃないか。
死をはっきりと自覚したその瞬間、俺は何の前触れもなく射精した。
欲情したわけではない。
死ぬ間際の雄が、何としても自分の遺伝子を残そうとする生存本能がさせる最後の悪あがきだ。
だが、それが思わぬ効果を生みだした。
「きゃっ!?」
動けないはずの俺の下半身がびくんと跳ねたことに、鈴仙は目を丸くした。
「○○? まさか…」
鈴仙はあわてた様子で、俺のズボンを脱がせパンツを降ろした。
「や、やだ…○○ったら…」
鈴仙は屹立した俺の一物に頬を赤らめた。
「心を犯されて感じちゃったの…? いやらしい人ね…」
ちがう、と言いたかったが、喉が掠れて声が出ない。
鈴仙は嗜虐的な笑みを浮かべ、精液に塗れた俺の一物を、まるでピアニストのような指遣いで弄んだ。
「ふふふ。いいわ、○○。身体も一緒に犯してあげる」
鈴仙は俺の上に跨り、下着をずらして秘所を亀頭に押し当てた。
「んっ!!」
そのまま一気に腰を下ろす。
俺の一物はあっという間に鈴仙の中に飲み込まれ、亀頭が子宮の入り口を叩いた。
赤い瞳を輝かせながら、鈴仙が規則正しく動き始めた。
「ふあっ! ○○のが奥まで届いてる…っ!!」
ポンプのように収縮する鈴仙の膣に、俺の一物は子宮めがけて2度目の精を放った。
すぐそこに、自分の遺伝子を残すための最適な環境があるのだ。
躊躇う必要などどこにも無い。
「あんっ! 熱いっ!!」
恍惚とした表情で、鈴仙は俺の一物を締め上げる。
「もう…こんなに出して。出来ちゃうじゃない」
出来ちゃう? 妊娠するということか? それは結構だ。
だが、まだまだ、こんなものでは足りない。
俺は鈴仙の腰に手を伸ばした。
「!?」
腰をしっかりと掴まれた鈴仙は目を見開いた。
「ど、どうして動けるの…きゃっ!!」
鈴仙が何か言っているが、俺は気にせず身体を起こすと押し倒した。
騎乗位から正常位の体勢になる。
「そんな…精神の波長が、性欲だけになって……暴走しているの!?」
そんなことは知らない。興味もない。
今の俺に考えられることはただ一つ。
目の前の雌を孕ませること。
ただそれだけだ。
「ひっ! いやあああっ!!」
ブレザーの上着をブラウスと下着ごと引き裂く。
鈴仙は恐怖にひきつった悲鳴を上げた。
先ほどまでの、俺を狂わせよう壊そうなどとほざいていた時とは正反対の、身も世も無い悲鳴に、俺の興奮は高まる。
露わになった乳房はそれほど大きくは無いが、乳首は吸いつきやすい形をしており、全体的には絶妙のバランスを保っていると言って良いだろう。
子を孕めば、さぞかし良い乳が出るだろう。
どれ、少し味見をしてみるか。
俺は舌舐めずりをしながら、鈴仙の乳房に食いついた。
「いっ、痛っ!! 乱暴にしないで…!!」
口ではそう言いつつも、乳首に歯を立ててやると、俺の一物を収めた膣が良く締まる。
乳首を咥えたまま舌で舐ってやると、羞恥に染まった顔で荒い息を吐きながら身体をひくつかせた。
おっといかん。
下がお留守になっていたな。
いくら胸ばかり嬲っても、孕ませることは出来ない。
「んんっ、ひあああっ!!」
俺が動き始めたとたん、鈴仙は身体を仰け反らせ、俺の腰に脚を絡めた。
快楽を貪るように、俺の動きに合わせて腰を揺らし始める。
「ああん! あっ、あっ、あっ……」
叩きつけるように子宮口を突き上げるたび、鈴仙の口から壊れたテープレコーダーのように、途切れ途切れの嬌声が漏れる。
赤い瞳からは狂気の色は消えており、代わりに雄に屈伏された雌の色に染まっている。
「やああああっ、イッ…クゥッ!!」
頂点を極めた鈴仙の膣が、身動きがとれないほどにキツク俺の一物を締め付ける。
しかし、俺は頂点を極めてはいない。
そのまま強引に動き続ける。
「っくあ!? や、やああっ!! イッたばかりなのにいっ…!?」
本来なら一瞬で過ぎ去ってしまう絶頂感が、絶え間なく与えられる刺激により一向に収まらない鈴仙は、俺の一物を締め上げながら、激しく身体を海老反らせて硬直する。
「あ、あ、あ…!! こ、こわれ…!!」
死んだ魚のよな目で鈴仙がうわ言のように呟いているが、俺は全く気に留めなかった。
壊れたところで、俺の子を孕めばそれで良いのだ。
「いくぞっ、飲み干せっ!!」
叫ぶと同時に、亀頭を子宮口に叩きつける。
子宮口に亀頭を潜り込ませた状態で、俺は射精した。
散々出し尽くした後とは思えないほどの大量の放精に、下半身の感覚が曖昧になっていく。
ひとしきり射精を終えた俺は、またすぐに動き始める。
まだだ、まだ足りない。
もっともっともっともっともっともっと。
この雌の中を俺の子種で満たしてやらなければ満足できない。
俺は狂ったように哄笑し、ピクリとも動かなくなった鈴仙を犯し続けた。
「うっ…つつつ…あれ?」
どんよりとした頭を振りつつ、俺は身体を起こした。
「気がついた?」
そのとたん、鈴仙と目があった。
俺は鈴仙を組みふせたまま、意識を失っていたらしい。
慌てて鈴仙の上から身体をどけると、下半身も繋がったままだったらしく、すっかり萎れた俺の一物が、鈴仙の膣から抜け落ちた。
そのとたん、鈴仙の膣からドロッとした俺の子種が溢れ出てきた。
「もう、こんなに沢山出して。お腹がタプタプになっちゃったわ」
「あ、う…すまん」
「まあ、いいわ」
鈴仙はそう言って俺に抱き付いてきた。
「とんだ誤算だわ。狂わせるつもりが、私が狂っちゃうなんて」
俺の胸に身体を預け、鈴仙は上目づかいに微笑んだ。
「狂っちゃったんだから、ちゃんと責任とって面倒見てね?」
微笑みながら、鈴仙は唇を重ねてきた。
さらに数ヵ月後。
「○○ー、お弁当よー」
畑仕事をしている俺に、鈴仙が声をかけてきた。
「おーう」
俺は手拭いで汗をぬぐい、農作業を中断して鈴仙の元に向かった。
隣接する畑で同じく畑仕事をしていた里の男たちから、やっかみの視線を感じるが、それももう慣れた。
「お疲れ様。お昼にしましょう?」
「ああ」
あの一件の後、俺と鈴仙は結婚した。
鈴仙は俺の家に住みこみ、師匠からの呼び出しがあった時のみ永遠亭に通うようになった。
最近は、妊娠して身重な身体になったということもあり、助手の作業は暫くの間免除されている。
(にしても…)
鈴仙の今の服装は、はっきり言って目のやり場に困る。
なぜなら、鈴仙の服装は今までと同じ、まるで外の世界の女子高生のようなブレザーだ。
今までならこれでもよかったが、何しろ今の彼女は妊娠中だ。
見た目女子高生の妊婦が、愛おしそうに自分の腹部を撫でる様子は、恐ろしいほどの破壊力がある。
「○○、どうしたの? 前かがみになって…お腹でも痛いの?」
「い、いや。何でもないよ」
「診てあげるわ」
「ほ、ほんとに大丈―っ!?」
鈴仙の手が素早く俺の下半身に伸び、一物を握りしめた。
「っああっ!?」
「ふふふ…○○ったら、こんなにしちゃって。妊娠してる私に興奮したんでしょう? めちゃくちゃに犯したくなったんでしょう?」
「ち、ちがっ…」
「仕方の無い人ね。いいわ、ここでしましょうか」
「ちょっ、おま、周りに人がいるだろ!!」
「それなら心配無用よ。周りの人間たちの五感を狂わせて、私たちを認識できないようにしたから」
「さ、しましょうか?」
「いや、ま、ちょ、ア―ッ!!!」
その後。
俺たちは、幻想郷でも有数の大家族となるのだが、それはまた別の話。
2スレ>>819 ロダicyanecyo_0169.txt
SS : 鈴仙・優曇華院・イナバへ戻る
朝目が覚めたら、鈴仙の顔があった。
鈴仙が俺の布団に同衾していることはよくある事なので、俺は特に何の疑問も抱かず、おはよう、と返した。
鈴仙はそれに対してにっこりと微笑んだ。
なんだが、普段より目が赤い気がするんだが気のせいだろうか。
そこで、ふと違和感に気付く。
身体が動かない。より正確に言うと、首から下が。
「波長を操って、あなたの身体の自由を奪っているわ」
俺の疑問に答えるように、鈴仙は事もなげに言った。
一体なぜだ。
「本来の目的とは違うけど、せっかく身動きが取れないのだから…」
鈴仙はブレザーの胸元を緩めながら俺に擦り寄ってきた。
吐息が俺の頬を擽る。
「ちょっとだけ、私の中の獣を鎮めてもらおうかな…」
アーッ。
「しくしくしく…汚されちゃった…」
「人聞きの悪いことを言わないでよ。たかが粘膜接触ぐらいで」
「たかがって…」
「いつもしてる事でしょう?」
「それはそうだけど」
身動きが取れない状態で、好き勝手に犯られてしまっては、男としての沽券に関わるというか。
「ふふっ。私の名前を呼びながらイク時の顔、凄く可愛かったわ」
もう死にたい。
鈴仙にレイプされた後。
俺は空を飛んでいた。
別にヤバイ薬をキメているわけではない。
鈴仙の能力で身体の自由を奪われた俺は、お姫様だっこされた状態で空を飛んでいるのだ。
飛んでいる方角や見える景色から察すると、永遠亭に向かっているようだが…
なにこの羞恥プレイ。
「なあ、鈴仙」
「なあに、○○」
「いったい、これはどういうことなんだ」
「説明すると長くなるから、あとでね」
「いや、長くなってもいいから説明プリーズ」
「簡潔に言うと、拉致監禁プラス洗脳かしら」
あっさりと凄い事言いやがったよこの娘。
でもちょっとだけ、胸キュンしてしまった俺はもうダメなのかもしれん。
「ねえ、○○。私のこと好き?」
「好きだよ」
「私もあなたが好き。だからいつも私だけを見てほしいの」
「見てるじゃん」
「いいえ。今のままでは不十分なの」
「だから、拉致監禁かよ、おい」
「洗脳が抜けてるわ」
「それが一番ヤバイわ」
「洗脳が完了したら、そんなことすら理解出来ないようになるんだから無問題よ」
「鈴仙、俺は悲しいよ。君はそういう怖い事を言う子じゃ無かったはずなのに」
「わかって、○○。これがあなたの為なの」
「いいえ、わかりません」
俺は鈴仙の顔を見つめる。
目の焦点が合っていない気がするんだが気のせいかな。
「ところで、どうやって俺を洗脳するんだ? 薬でも使うのか?」
「あいにく、師匠のように、精神を支配するような薬は私の知識では作れないわ」
「んじゃ、どうすんの。八意先生にお願いして作ってもらうのか?」
「いいえ。私の能力で、あなたの精神の波長を狂わせて支配するの」
「え」
「半永久的に相手の精神の波長を狂わせるなんて試みは初めてだから、成功するかどうか正直分からない」
「じゃあ、止めようぜ。無理して危ない橋を渡ることは無いさ」
「下手をしたら、貴方の心が壊れて廃人になっちゃうかもしれない」
「よし、落ち着け」
「でも心配しないで、○○」
鈴仙は、いかにも恋する乙女ってカンジに頬を染め、恥じらうような笑みを浮かべた。
こんな状況じゃ無かったら、思わず抱き締めていただろう。
身体動かないけど。
「そうなっても、ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと面倒みるから」
「まてまてまてまて」
「本音を言うなら、壊れてくれた方が私にとっては好都合なんだけど……好きにできるし…」
「はは、はははは…は…」
まずい。これはまずいぞ。
永遠亭に監禁ってだけでも十分死亡フラグだってのに。
必死に打開策を練る俺の視界の端に、こちらに近づいてくる黒い影が映った。
「あやや? これはこれは、○○さんと鈴仙さんじゃありませんか」
影の正体は幻想郷パパラッチこと、射命丸 文だった。
「お二人はいつもラブラブで羨ましいですね〜」
「しゃ、射命丸!! 良い所に…むぐっ!?」
助けを求めようとしたら、鈴仙に唇を塞がれた。
二人きりでなけりゃやらないような、そりゃあもうディープなやつをかまされた。
「んっ、んむっ、んくっ…」
呆気にとられる射命丸を尻目に、鈴仙は俺の口内を蹂躙し、舌を絡め唾液を送り込んでくる。
ぴちゃぴちゃという水音まで聞こえてくる有様だ。
「ぷはっ…」
やがて唇が離れると、鈴仙は射命丸に向かって艶然と微笑んだ。
誰だ、お前。
「お、おお、おお〜。朝っぱらから恥知らずというか恥晒しというか、お盛んですね!! さすが万年発情期の兎だけあります!!」
射命丸は興奮しながらパシャパシャとシャッターを切る。
お前、やめろ。こんなところを写真に撮るな。
「にしても、○○さん。そのお姫様だっこは…新手の羞恥プレイか何かですか?」
「ちが」
「ええ、そうよ。○○って実はこういう趣味があったの」
「な、なんと!」
「というわけで、これから私たちは、種馬でも顔を赤らめるような羞恥プレイに及ぶので失礼するわ」
「ま、待ってください! もうちょっと取材を!! プレイの内容について詳しく!!」
食い下がる射命丸に、鈴仙は苛立たしげに舌打ちした。
……ほんと誰だよ、お前。
「まったく、鬱陶しいカラスね。カラスはカラスらしく、残飯でも漁っていればいいものを」
「あやややや!? 仲間を見捨ててバックレた臆病者のチキン風情から、ものすごい暴言を頂いちゃいましたよ〜!?」
「チキンはあなたでしょう、鳥類」
「むむむ。それは弾幕ごっこのお誘いと受け取って良いのでしょうか?」
「なによ、やる気?」
二人とも口元に笑みを形作ってはいるが、身体から発せられる殺気が尋常じゃない。
その気当たりだけでパンピーの俺は十分死ねる。
「ふふふふふふ。私が勝ったら、○○さんを頂きますね」
「何ですって!?」
「実は、私も密かに○○さんを狙っておりまして」
射命丸が妙に熱の籠った目で俺を見つめた。
「そろそろ、椛だけではマンネリ感が出てきたので、新しいのをもう1匹欲しかったんです!」
匹? 匹ってなんだ。
「スペアの首輪もあることですし、そこの兎よりも素晴らしいプレイを提供できますよ!」
「あなた、○○の意思を無視して、何を勝手なことを言っているの?」
君がそれを言うのかね、鈴仙。
「略奪愛こそ、この幻想郷で最も美しいのですよ」
会話のキャッチボールが出来ていない。
ここの連中って、何でこうなんだろう。
「いいわ。やれるもんなら、やってみなさい!」
「もちろんですとも!」
言うなり、射命丸が弾幕を張る。
俺が居ることを忘れてるだろ、お前。
鈴仙は嘲るように口の端を歪めると、物理法則を完全に無視した超絶機動で、射命丸の弾幕をことごとくグレイズし、霊弾を撃ち返す。
しかし、相手は射命丸だ。
その程度で撃墜できるわけもなく、余裕で回避するとスペルカードを取り出した。
鈴仙も対抗するように、何かのスペルカードを取り出し――。
俺に認識出来たのはそこまでだった。
「―○、○○…」
「ん、んんっ? あれ…?」
「気がついた?」
気がつくと、相変わらず鈴仙にお姫様だっこの状態だった。
強烈なGで気を失っていたらしい。
「射命丸は…?」
「カラスならあそこよ」
鈴仙の示す方向に顔を向けると、そこには激しく動き回りながら、虚空に向けて弾幕を展開している射命丸の姿があった。
「何をしたんだ、鈴仙」
「視覚の波長をちょっと狂わせたのよ。あの鴉天狗は自分にしか見えない私の幻影と闘ってるの。滑稽でしょう?」
「それはまた…」
「いくら、長く生きている妖怪といっても、所詮は鳥頭ね。あっさり引っかかってくれたわ」
憐れ射命丸。
はて。
そういえば俺、なんか重要なことを忘れていないか。
「さて、邪魔者が消えたところで…」
鈴仙は、俺を抱き抱えた状態で地上に降りた。
鈴仙の赤い目が俺の目を覗き込む。
「永遠亭に戻ってからにしようと思ったけど、先に狂わせたほうが良さそうね」
焦点の合っていない狂気の瞳に俺の背筋が粟立つ。
恐怖を感じつつも、目を逸らすことが出来ない。
「あー…あ…ぅ……」
心を犯されている、というのがはっきりと理解できた。
自分の感情や、今までの知識や経験といったものがボロボロと零れ落ち、そこに鈴仙が入り込んでくる。
俺の心を形作っているあらゆるものが、鈴仙に置き換わっていく。
俺という存在がどんどん壊れていく。
自分が自分で無くなっていくのがはっきりとわかる。
これは死ぬことと同じなんじゃないか。
死をはっきりと自覚したその瞬間、俺は何の前触れもなく射精した。
欲情したわけではない。
死ぬ間際の雄が、何としても自分の遺伝子を残そうとする生存本能がさせる最後の悪あがきだ。
だが、それが思わぬ効果を生みだした。
「きゃっ!?」
動けないはずの俺の下半身がびくんと跳ねたことに、鈴仙は目を丸くした。
「○○? まさか…」
鈴仙はあわてた様子で、俺のズボンを脱がせパンツを降ろした。
「や、やだ…○○ったら…」
鈴仙は屹立した俺の一物に頬を赤らめた。
「心を犯されて感じちゃったの…? いやらしい人ね…」
ちがう、と言いたかったが、喉が掠れて声が出ない。
鈴仙は嗜虐的な笑みを浮かべ、精液に塗れた俺の一物を、まるでピアニストのような指遣いで弄んだ。
「ふふふ。いいわ、○○。身体も一緒に犯してあげる」
鈴仙は俺の上に跨り、下着をずらして秘所を亀頭に押し当てた。
「んっ!!」
そのまま一気に腰を下ろす。
俺の一物はあっという間に鈴仙の中に飲み込まれ、亀頭が子宮の入り口を叩いた。
赤い瞳を輝かせながら、鈴仙が規則正しく動き始めた。
「ふあっ! ○○のが奥まで届いてる…っ!!」
ポンプのように収縮する鈴仙の膣に、俺の一物は子宮めがけて2度目の精を放った。
すぐそこに、自分の遺伝子を残すための最適な環境があるのだ。
躊躇う必要などどこにも無い。
「あんっ! 熱いっ!!」
恍惚とした表情で、鈴仙は俺の一物を締め上げる。
「もう…こんなに出して。出来ちゃうじゃない」
出来ちゃう? 妊娠するということか? それは結構だ。
だが、まだまだ、こんなものでは足りない。
俺は鈴仙の腰に手を伸ばした。
「!?」
腰をしっかりと掴まれた鈴仙は目を見開いた。
「ど、どうして動けるの…きゃっ!!」
鈴仙が何か言っているが、俺は気にせず身体を起こすと押し倒した。
騎乗位から正常位の体勢になる。
「そんな…精神の波長が、性欲だけになって……暴走しているの!?」
そんなことは知らない。興味もない。
今の俺に考えられることはただ一つ。
目の前の雌を孕ませること。
ただそれだけだ。
「ひっ! いやあああっ!!」
ブレザーの上着をブラウスと下着ごと引き裂く。
鈴仙は恐怖にひきつった悲鳴を上げた。
先ほどまでの、俺を狂わせよう壊そうなどとほざいていた時とは正反対の、身も世も無い悲鳴に、俺の興奮は高まる。
露わになった乳房はそれほど大きくは無いが、乳首は吸いつきやすい形をしており、全体的には絶妙のバランスを保っていると言って良いだろう。
子を孕めば、さぞかし良い乳が出るだろう。
どれ、少し味見をしてみるか。
俺は舌舐めずりをしながら、鈴仙の乳房に食いついた。
「いっ、痛っ!! 乱暴にしないで…!!」
口ではそう言いつつも、乳首に歯を立ててやると、俺の一物を収めた膣が良く締まる。
乳首を咥えたまま舌で舐ってやると、羞恥に染まった顔で荒い息を吐きながら身体をひくつかせた。
おっといかん。
下がお留守になっていたな。
いくら胸ばかり嬲っても、孕ませることは出来ない。
「んんっ、ひあああっ!!」
俺が動き始めたとたん、鈴仙は身体を仰け反らせ、俺の腰に脚を絡めた。
快楽を貪るように、俺の動きに合わせて腰を揺らし始める。
「ああん! あっ、あっ、あっ……」
叩きつけるように子宮口を突き上げるたび、鈴仙の口から壊れたテープレコーダーのように、途切れ途切れの嬌声が漏れる。
赤い瞳からは狂気の色は消えており、代わりに雄に屈伏された雌の色に染まっている。
「やああああっ、イッ…クゥッ!!」
頂点を極めた鈴仙の膣が、身動きがとれないほどにキツク俺の一物を締め付ける。
しかし、俺は頂点を極めてはいない。
そのまま強引に動き続ける。
「っくあ!? や、やああっ!! イッたばかりなのにいっ…!?」
本来なら一瞬で過ぎ去ってしまう絶頂感が、絶え間なく与えられる刺激により一向に収まらない鈴仙は、俺の一物を締め上げながら、激しく身体を海老反らせて硬直する。
「あ、あ、あ…!! こ、こわれ…!!」
死んだ魚のよな目で鈴仙がうわ言のように呟いているが、俺は全く気に留めなかった。
壊れたところで、俺の子を孕めばそれで良いのだ。
「いくぞっ、飲み干せっ!!」
叫ぶと同時に、亀頭を子宮口に叩きつける。
子宮口に亀頭を潜り込ませた状態で、俺は射精した。
散々出し尽くした後とは思えないほどの大量の放精に、下半身の感覚が曖昧になっていく。
ひとしきり射精を終えた俺は、またすぐに動き始める。
まだだ、まだ足りない。
もっともっともっともっともっともっと。
この雌の中を俺の子種で満たしてやらなければ満足できない。
俺は狂ったように哄笑し、ピクリとも動かなくなった鈴仙を犯し続けた。
「うっ…つつつ…あれ?」
どんよりとした頭を振りつつ、俺は身体を起こした。
「気がついた?」
そのとたん、鈴仙と目があった。
俺は鈴仙を組みふせたまま、意識を失っていたらしい。
慌てて鈴仙の上から身体をどけると、下半身も繋がったままだったらしく、すっかり萎れた俺の一物が、鈴仙の膣から抜け落ちた。
そのとたん、鈴仙の膣からドロッとした俺の子種が溢れ出てきた。
「もう、こんなに沢山出して。お腹がタプタプになっちゃったわ」
「あ、う…すまん」
「まあ、いいわ」
鈴仙はそう言って俺に抱き付いてきた。
「とんだ誤算だわ。狂わせるつもりが、私が狂っちゃうなんて」
俺の胸に身体を預け、鈴仙は上目づかいに微笑んだ。
「狂っちゃったんだから、ちゃんと責任とって面倒見てね?」
微笑みながら、鈴仙は唇を重ねてきた。
さらに数ヵ月後。
「○○ー、お弁当よー」
畑仕事をしている俺に、鈴仙が声をかけてきた。
「おーう」
俺は手拭いで汗をぬぐい、農作業を中断して鈴仙の元に向かった。
隣接する畑で同じく畑仕事をしていた里の男たちから、やっかみの視線を感じるが、それももう慣れた。
「お疲れ様。お昼にしましょう?」
「ああ」
あの一件の後、俺と鈴仙は結婚した。
鈴仙は俺の家に住みこみ、師匠からの呼び出しがあった時のみ永遠亭に通うようになった。
最近は、妊娠して身重な身体になったということもあり、助手の作業は暫くの間免除されている。
(にしても…)
鈴仙の今の服装は、はっきり言って目のやり場に困る。
なぜなら、鈴仙の服装は今までと同じ、まるで外の世界の女子高生のようなブレザーだ。
今までならこれでもよかったが、何しろ今の彼女は妊娠中だ。
見た目女子高生の妊婦が、愛おしそうに自分の腹部を撫でる様子は、恐ろしいほどの破壊力がある。
「○○、どうしたの? 前かがみになって…お腹でも痛いの?」
「い、いや。何でもないよ」
「診てあげるわ」
「ほ、ほんとに大丈―っ!?」
鈴仙の手が素早く俺の下半身に伸び、一物を握りしめた。
「っああっ!?」
「ふふふ…○○ったら、こんなにしちゃって。妊娠してる私に興奮したんでしょう? めちゃくちゃに犯したくなったんでしょう?」
「ち、ちがっ…」
「仕方の無い人ね。いいわ、ここでしましょうか」
「ちょっ、おま、周りに人がいるだろ!!」
「それなら心配無用よ。周りの人間たちの五感を狂わせて、私たちを認識できないようにしたから」
「さ、しましょうか?」
「いや、ま、ちょ、ア―ッ!!!」
その後。
俺たちは、幻想郷でも有数の大家族となるのだが、それはまた別の話。
2スレ>>819 ロダicyanecyo_0169.txt
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