東方キャラとウフフにイチャつくまとめ



――――貴方との出会いは突然で、

――――貴方と過ごした日々は楽しくて、

――――貴方と過ごした時間は本当にあっと言う間で、

――――初めて妖怪と人間の垣根が悲しいと思ったの。








「―――もう、○○と出会って二年になるのね」


燦々と初夏の太陽光が降り注ぐ中、洗濯物を手分けして干していると幽香が何の前触れも無く呟く様にそう言った。
いきなりの発言にどう答えたら良いか分からず、妙な事を言うもんだと敢えて何も言わずに洗濯物を次から次へと取り込んで行く。
幽香の方もそれから何も言わずに黙々と洗濯物を干していく。
アレは独り言だったのかと思っていると、視界の端に懐かしい物を発見して思わず注視してしまう。


「なぁ、あの如雨露…まだ残してたのか?」


それは俺が幻想郷に迷い込み、太陽の畑で行き倒れていた時に彼女に出会い、手に持っていた物。
今は鈍い赤褐色の錆に所々覆われているが、その時には綺麗な若草色を日光に晒していたものだった。

――序に盛大に水が顔面目掛けて来た訳だが。


「嗚呼、それね?中々捨て切れないでいるのよ…やっぱり、思い出の一品だから」


そう言って洗濯物を干す手を止め、地面へと屈み込み愛しげとも見える手付きで如雨露を撫でる姿は二年前とは比べ物にならない程に柔らかだ。
横から僅かに覗く横顔から読み取れる表情は草花を愛でている時とはまた違った、別種の美しさを醸し出していた。
俺も直ぐ隣へと屈み込み、如雨露をながめながら“アノ時の事”をまざまざと思い出す。


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『そこの愚図、さっさと退いてくれる?』
『………………』
『アナタがそこで寝てる所為で、そこの向日葵に水をやれないの。分かる?』
『………………』
『どうやらその二つの耳は飾りのようね。それとも只の空洞と化してるのかしら』
『………………』
『いずれにせよ、肥料にもなりそうにないわね。食べようとも思えない』
『………………』
『―――いい加減、起きなさいっ!』
バシャッ!
『グぉワブッ!?』


見知らぬ土地へ何日も迷い続け、遂には疲労困憊で仰向けに倒れていた俺に対し、彼女の洗礼はあまりに酷かった。
水を思い切り且つ無造作に水を注ぎ入れる口の方から顔面への集中放水。
危うく気管へと水が浸入を成功させ、即行で逝ってしまうところだった。

激しくえずくも声を出す事さえも億劫な状態だった俺はグッタリと横たわったまま。
そこでようやく彼女も巫山戯ている訳では無いと悟ったのか慌てて木陰へと俺を運び、膝へと頭を乗せる。
持参していたのか水筒を取り出すと、先程とは打って変わって丁寧に水を飲ませ始めた。


『まさか本当に動けない状態なんて、これっぽっちも考えてなくて…』


口唇の隙間から水がゆっくりと入ってくる。
それは今の俺には甘露にも等しく、まさに命の水だった。
口の中に微かに広がる檸檬と蜂蜜の香りが嗄れかけた身体に活力を呼び戻しているのを感じる。
散々な仕打ちだったが感謝はするべきだろうと、俺は僅かな活力を掻き集めて弱々しく口を開いたのだった。


『……あり、が…と…』
『無理に喋らないの。今はゆっくり休むことね』
『…あ…、名前…』
『名前?私は風見幽香よ、名も知らない人間さん』


その言葉を最後に俺の意識は漆黒の闇へと転落した。
意識を失う刹那、彼女…幽香からは、

―――温かな陽だまりと、青々と萌える若草の香りがした。


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「確かに思い出深ーい如雨露だよなぁ?満身創痍の相手に水をぶっ掛けたありがたーい奴だ」
「だから、アノ時も謝ったでしょう?ちゃんと看病だって…」
「…途中で放り出したのに、か?」
「うっ」


そう、あの後に俺が目を覚ました時には幽香の姿は無かった。
代わりに傍らに居たのは白髪に眼鏡を掛けた“森近霖之助”と名乗る男だった。
彼の話によれば何時の間にか玄関先に俺が放置してあったそうだ。
女の身で良くもまぁ運べたもんだと感心するも、その時に初めて知ることとなる。

ココが、俺の元居た世界とは違う事を。

それから身体が完全に回復するまでは専ら幻想郷の知識を吸収していく事に専念した。
彼は外の世界の話が知りたかったらしく、それと引き換えに宿代等は免除、と云う事に。
そして身体が動く様になってから風見幽香と云う名前を出し、会いたいのだと言った時は本当に驚いていた。
…まぁ、今となってはその理由も分かるが、アノ時の俺は何分知識が付け焼刃状態だったから仕方ない。

そこからすったもんだの末に友人となり、恋人となり、夫婦になった。
毎日毎日が刺激的な生活を送って、二人で一緒に過ごしてきた。

だからこの皮肉も本心では無い。挨拶の様なものだ。
何度もこの遣り取りはしてきただろうに、未だに同じ反応を返す幽香は可愛らしいと素直に思った。


「…ぷっ」
「――何よ?」
「いや、幽香は相変わらずだなって」
「はぁ?意味が分からな――んぅっ!?」


今一分かっていない幽香に向けて緩やかな流れで片腕を伸ばし、頬へと添えて完全にこちらへ顔を向けさせる。
そのまま意図を汲み取らせぬ内に互いの唇を重ね合わせ、暫しの感触を楽しむ。
ようやく何をされたか分かった様子の幽香から唇を離すと、柔らかに頬を撫でて行く。


「…ほら、相変わらず可愛い。過去の話に狼狽えちゃってさ」
「ッ、○○の馬鹿っ」
「男は惚れた女の前では馬鹿なんだぞ?」
「それ、何回も聞いた…ん、はぁ…やッ…」


再びの言葉を遮るキス。
今度は幽香も予期していたのか硬くなることもなく、自然と受け入れていた。
触れ合わせるだけでは物足りなくなったか、向こうの方から吸い付く様なキスへと変えて来る。
こちらもそれに合わせる様に時折首の角度を変えて行く。


「ちゅ、ぅ…はっ、んん…○○…っ」


キスの合間に漏れる幽香の声は微かに甘く、艶を含んでいた。
洗濯物が風に翻る音に混じって響く声に、微かに情欲を煽られ確認する様に幽香の唇を舌先で軽く舐める。
流石に刹那の間身体を硬直させたが、おずおずと口唇を開いて行く。
それを確認した瞬間には俺の舌は幽香の口腔内へと浸入を開始する。


「んっ…ふ、ちゅ…ッはぁ…あ、ん…」


歯列をなぞらえる様に舌先を這わせた後に幽香の舌を掬い上げ、絡ませる。
幽香も負けじと舌先を動かし、自分のペースに持ち込もうと俺の舌を絡め取って行く。
時折開く唇の合間からは熱い吐息が漏れ、双眸は潤み始めていた。俺から流し込まれる唾液もコクコクと嚥下している。
その様子を可愛いと思っている辺り、俺も大概だとつくづく思った。




そうやって互いに唇を堪能し合ってか暫くして、こちらからゆっくりと唇を離す。
幽香は明らかに惚けた表情で頬も紅潮させており、足元を見てみると微かに震えている程だ。
まさに“夢見心地”と云った感じである。矢張り可愛い。
自然な流れで頬を撫でる動作を再開する。

幽香の肌は外へ出て草花を弄ったりしている割にとても綺麗だ。肌理細やかであり、まるで白磁の様に白くて滑らか。
かと言って肌に気を遣っているのかと思えば平気で傷だらけになって帰って来たりする。
まぁ、強大な妖力をもつ彼女であるから自己治癒能力も相当なものなのだろうが。
それでも毎回“綺麗だ”と思って触れてしまうのは男の性なのだろうか?

そんな風に一人思考の世界へ埋没していた折に、幽香がこちらをじっと見詰めている事に気付く。


「―――の?」
「…は?」


唇が動いた事で何かしら喋った事は理解出来たがあまりに声量が乏し過ぎてよく聞き取れず、
思わずすっとんきょんな声で聞き返してしまう。
仕方がない。そこで聞いていた振りをしたとしても後々悪い方向へと転じるだけなのだから。

だが、幽香が次に口にした言葉で思考は真っ白になった。


「―――ッ、だから続きよ!…まさかアレだけ絡ませておいてそのままって事は無いわよね?」












「―――で、家の中に入った訳だが…まだ陽は真上にさえ来てないんだぞ?」
「問題無いわ」
「是非ともその根拠を聞こう」
「はるか昔、人間は朝方に子作りに励んでいたそうよ?」
「…何と云う、事だ」


そうやって言葉を交わしているが、実はもう布団の上だったりする。
何て事はない、幽香に一気に引っ張られて寝室へと連れ込まれ押し倒されただけの話だ。

断っておくが決して身体を重ねた事がない訳ではない。
人並み程度には愛を育んでいると思う。

ただ――こう陽がある内にした事が無いので戸惑っているのである、ぶっちゃければ。


「…花に水遣りは?」
「とうに済ませたわ」
「…畑の世話」
「○○が張り切って遣ってたわね」
「…洗濯物」
「はもう干し終わったと思うけど?」
「……………」


逃げ場はない。
大体幽香にマウントを取られた時点で勝敗は決している。
元より拒否する理由は――少ししかない。ならば何の問題があろうか。


「返答は、○○?」
「……あんまりはしゃぎ過ぎない事が条件だ」


こうやって釘を刺しておかねば幽香は底無しだ。
一度凄まじい事態に陥った事があるのだが…あまり思い出したくない。

そんな事を考えている間に幽香は嬉気に頬を擦り寄らせて来る。
柔らかな頬の感触が先程まで戸惑っていた自分を瓦解させて行くのを感じた。


「幽香のほっぺた、柔らかいのな」
「○○のは…張りがあって、少しだけ硬いかしら?」
「仕方ない、それが男と女の違いだからな」
「ふふっ、可愛いヒト…んっ」


頬擦りし、額を合わせ、微笑を浮かべた後に軽く口付けを交わす。
相変わらず幽香に覆い被された状態だが、別段苦しくはないので放っておく。
何より柔らかな胸が服越しとはいえ当たっているのだ…その感触は酷く官能を刺激する。

そのまま幽香の癖のある緑髪へと五指を絡ませ、梳く様に撫でる。
それに反応するかの如く双眸を細め、笑みを深める幽香は何処か幸せそうだ。


「…本当、キスしてる時に髪を撫でられるの好きだな?」
「好きなヒトに触れて貰ってるんだもの…好きに決まってるでしょう?」
「…さいですか」


急に恥ずかしくなって顔を背けてしまうと、幽香の唇が首筋へと落ちて来る。
軽く薄皮を吸い上げられ、唇を離すと幽香は可笑しそうに、だが嬉しそうに笑う。
以前言っていた――○○の首筋に残る紅は荒野に咲くリコリスのようだ、と。
その言葉を言われてから毎度の様に思い出してしまう。

それでも俺は動かない。
マウントを先に取った方がまずは好きに出来ると、暗黙の了解で決まっていたからだ。

そのまま幽香は紅い舌先を覗かせ、首筋へと這わして行く…ゆっくりと。
時折思い出したかの如く首筋へと吸い付き、新たな花を咲かせては又舌先を這わせて行く。


「く、あっ…」


唇の隙間から、声が漏れる。
身体が一々震えて反応を示す。
それを愉しむかの様に口元を歪ませながら俺の浴衣を肌蹴させて行く。
肌を滑る浴衣の衣擦れの音さえも何処か淫靡だ。
そうして露わになった鎖骨に幽香は吸い付く。

――身体が、意思に反して跳ねる。

その様子を上目遣いに眺める幽香は嗜虐的な笑みを浮かべていた。


「ん、ふっ…相変わらず、ねぇ?」
「うる、さい…っ」
「意気地になって…そこが可愛いんだけど」


鎖骨へと吸い付きながら胸板を撫でられ、乳輪を指でなぞられる。
背筋を這い上がる何とも言えない感覚に背筋が粟立つ様な錯覚を覚える。

更に幽香の片手は既に勃起し始めていた陰茎を裏筋から緩やかになぞり上げていた。


「ゆ、幽香っ」
「もうこんなになってる…何故かしらね?」


悪戯な笑みを浮かべながら“何故か”と問う幽香に頬に熱が宿るのを感じる。
その様子を見て更に笑みは深まりを見せ、陰茎をなぞり上げる指は軽く亀頭を撫で始めた。
浴衣越しの微かな刺激だけで陰茎は勃起を続け、苦しげに幽香の指と布を押し返している。


「ほら、何故かしら…○○…?」
「そ、それは…」
「良いわよ○○、私は根競べでも…でも、貴方はどうかしらね?」
「くっ…!」


幽香はわざと微妙な刺激を与えて愉しんでいる。
そして情けない事に身体は勝手に反応し、震えを伝えながら更なる刺激を欲しがっている。

そう――直に触って欲しい、と。


「幽香の…胸が最初に当たっていて…」
「ウン、それで?」
「首筋とか、鎖骨とか弄られてたら何時の間にか…っ」
「ふふっ、恥じ入りながらも告白する○○は本当に可愛らしい――御褒美をあげないと」


そう言って幽香は浴衣の帯を解き、完全に俺を全裸に剥く。
露わになり期待に震える陰茎を大切な物でも扱うかの様に片手で包み込まれた。


「こんなにも大きくして…」
「っ、はぁッ…」
「しかも私で感じてくれた…本当に愛しいヒト」


ゆっくりと手が滑り始める。
上下に、やんわりとした力で陰茎を刺激する。
直に触られた事で陰茎は悦びに更なる震えと成長を見せ、口からは快楽の調べが漏れる。
幽香の手は毎日の様に土を弄っているにも関わらずスベスベとして気持良く、張りがあって心地良い。
それがまた陰茎に新たな悦びを与えてくれる――知らず雫が鈴口から滲み始めていた。


「もう、汁が出て来ちゃったわ…○○」
「仕方が、ないだろっ」
「…何が仕方ないのかしら?」
「お前の手が、幽香の手がっ…スベスベで、気持良いんだからよッ!」


その言葉を聞いた幽香は双眸を陶酔と若干の嗜虐に潤ませながら指先を鈴口へと添える。
滲み出るその雫を指腹で捉えると先ずは亀頭に満遍無く雫による滑りを広げて行く。
それが終わると今度は裏筋を辿る様に指先を滑らせ根元まで到達させ、徐に五指で陰茎を包み込んで行く。
そして全体に馴染ませるべく、再び上下に手を滑らせ始めた。


「○○があんまりにも可愛いから、下腹の辺りが疼いちゃうじゃない」
「っ、はぁッ…」
「こうして愛しい○○の顔が私の手で快楽に歪むのを見て…」
「ゆう、か…っ?」
「もう狂おしい程にキュンキュンと…キちゃうのよ…」


徐々に上下に滑らす手の動きを速めて行きながら、空いている手は幽香の下腹部を陶然と撫で回している。
確実に嗜虐に口角を歪ませながらも瞳に輝く明らかな被虐の光。
明らかに方向性の違う匂いを同時に醸し出している幽香に陰茎は異常な興奮を見せ付ける。
その興奮に中てられた様に幽香も吐息を荒げて行き、更に陰茎を扱き上げて行く。


「はぁ、ハァッ、幽香っ」
「何、もう出そう?出ちゃうんでしょ?」
「く、ったりまえだ…そんなにされたら…!」
「嗚呼、良いわぁ…○○っ、ほら、ほらッ」


興奮も露わに扱き上げる五本の指先は的確に陰茎に快楽を刻み込んで行く。
一往復する度に喉奥から勝手に熱い吐息が漏れ、悦び故の苦悶の調べを漏らす。
既に陰茎はヌルヌルになる程に興奮を示し、限界を報せる様に震え始めていた。

――そして、


「も、出るっ…――ッ!」
「あ、きゃッ……○○……」


臨界点を突破した陰茎は最後に大きく震え上がってその欲望を爆発させた。
脈打つリズムに合わせて熱い白濁の粘液を幽香に向けて迸らせる。
鼻や口元、果ては服を汚す様にして胸元まで飛ばす様を眺めながら幽香は微笑する。

絶頂により呼吸を乱す○○を見下ろしながら自らを汚す粘液を指先で丁寧に掬い取り、見せ付ける様に舐め上げ、嚥下する。
そして全てを舐め取り終えると、今度は萎え始めた陰茎へと頭を沈めて行き優しく口腔内へ迎え入れた。


「ッ、幽香っ…」
「んんっ、動いちゃ駄目よ…?」


そうして吐き出した粘液で汚れた陰茎を丁寧に舌で舐め取って行く。
鈴口から裏筋、そして吸い取る様に口唇を窄めて尿道の中に残っていたモノまで吸い上げて綺麗にしてしまう。
そして幽香が口を離した時には当然の様に陰茎は萎えを忘れ、再び天へ向かって聳え立っていた。


「本当、強引なんだから…」
「あのまま放っておいても回復した癖に良く言うわね?」
「……否定出来ない自分が憎い」


一頻り終わった所での軽い言葉の交わし合い。
それでもマウントは取られたまま、情欲の炎は消えぬままだ。
悪戯っぽく笑みを口元に湛えたままで服のボタンを一つ一つ外して行く。
下も脱いでゆっくりと脱いで行き、下着だけの姿が何とも扇情的だ。
毎日の様に陽の下に居ると云うのに肌は白磁の様に白いから尚の事目に眩しい。
そして下着さえも脱ぎ捨てると豊満な体付きが一糸纏わぬ姿で眼前へと曝け出される。

日々の生活で引き締まった二の腕や腹部。
なのに豊かに実る乳房を惜し気もなく揺らし、臀部も柔らかに育っている。
それだけで下半身は大変な事になっていると云うのに…

――幽香の秘所は、既にしとどに濡れていた。


「…幽香」
「ええ、もう濡れているわね…貴方が可愛いから」
「あんまり男は『可愛い』って言われても嬉しくないんだけどな」
「事実だから仕方ないじゃない…○○の声、反則よ?」
「それを言うなら幽香の体付きの方が――」


――反則じゃないか。
そう言おうとした時には既に幽香が陰茎を騎乗位で膣内に迎え入れていた。

陰茎を包み込む優しい温もりに柔らかな締め付け。
揉みほぐすが如く動く膣壁にまだ動いてもいない内に背筋に快楽が走り抜ける。
幽香も頬を上気させながら、恍惚とした様子で自らの中に感じる温もりを味わっているようだった。


「っはぁ…いきなりは、ナシの方向で」
「残念な事に、ハァッ…もう実行の後よ?」
「本っ当、良い性格してるよ…」
「褒め言葉と、受け取っておくわ…ねっ」


言葉の応酬を続けながら幽香は陰茎を支点に大きく円を描く様に腰を動かして行く。
亀頭に当たる子宮口の感触や膣壁の的確な締め付けに所々で熱い吐息を漏らす。
走り抜ける快感は幽香も同じなのか益々頬は上気し、双眸も情欲に潤んでいる。


「っとに、良い性格だ…!」
「こんな私は…ぁ、んんっ…嫌、かしら?」
「馬鹿野郎…ッ、だったら傍に居ないっての」


幽香の腰が上下に踊り始める。
リズミカルに、具合を確かめる様に。
結合部から漏れる水音は控え目に聞いたとしても粘着質で卑猥な音を辺りへ響かせている。
それと同時に豊かな乳房も合わせるが如く揺れ動き始めていた。


「下から見てっ…」
「んっ、ふ…な、何ッ…?」
「下から見て、凄ぇ眺めだなって思って…なっ」


今まで動かしていなかった陰茎を初めて突き上げる。
同時に揺れ動く乳房を下から鷲掴む様にして両手で揉みしだいた。


「あ、はぁんっ…ちょっと、いきな、り…ッ」
「幽香の胸…やっぱ柔らかくて良いなっ…」


揉みしだく五指が簡単に乳房へと沈み込んで行く。
柔らかいだけでなく、しっかりと返して来る張りも弾力もある幽香の胸。
力の強弱を付けて揉みしだいている内に、掌に硬く自己主張する物体が当たっている事に気付く。

“ソレ”を巻き込む様にして乳房を捏ね繰り回しながら、ゆっくりと上体を起こす。
そして幽香の耳元に口唇を寄せてそっと囁いた。


「……乳首、もう勃ってるな」
「――――ッ」


幽香が息を呑んだと同時に突如として収縮する膣内。
今の幽香の表情は見なくても分かる…羞恥に真っ赤になってる筈だ。
何せ耳がもう既に真っ赤に染まっている…本当に分かり易い。

そのまま乳房と乳首を弄り続けながら耳朶の熱を取り去る様に舌先を這わせて行く。
勿論陰茎を動かす事も忘れずに、だが気持ち浅目に突き上げる。


「あ、やんっ…○○ッ!」
「耳と胸弄られながらは…気持ち良いんだ?」
「そんなっ、こと、な…ああんっ!?」


素直に成り切れてない幽香を解きほぐすべく耳穴に舌先を滑り込ませる。
わざとらしく音を立てながら、執拗に、念入りに犯して行く。
もう乳房と乳首は丁寧には弄らずに少しばかり乱雑に揉みしだく。
指と指の間からは豊満な乳房が零れ落ちんばかりにはみ出していた。


「コレでもまだ…素直になれない?」
「ぁ、はんっ…や、んんっ」
「俺はこんなにも“気持ち良い”って自己主張してるのに…」
「はぁっ、はぁ…ぁんっ、ッぅ…」
「幽香は、認めてくれないの?」


舌先を抜き取り甘い響きを以て囁きを入れる。
そしてそのまま浅く突き上げていた陰茎の動きを強く、深いモノへと変えて行く。
最奥部にある子宮を揺らす様に、何度も、何度も。
幽香の反応を窺う様に亀頭が子宮口をノックする。

それに応える様に幽香の膣内もキュッキュッと締め付けて来る。
そして幽香も遂には素直な反応を返し始めた。


「――ち、良い」
「ん…何だって?」
「――気持ち良いって、はぁッ、言ってんのっ!」


嬌声を上げながらもしっかりと快楽を示してくれた幽香に嬉しさが込み上げる。
幾度も幾度も最奥部を穿って行く内に速度は自然、上がって行く。
最初は緩やかだった律動も、今では粘着質な水音が結合部から部屋に響き渡る程になっていた。


「あぁ、やっぱり幽香は可愛いな」
「ぁんっ、何…言ってんの、ッよ!?」


思わず口を吐いて出た言葉に恥ずかしげに身を捩る様がまた可愛い。
皆が知っている様な恐い一面も勿論ある…だがそれはほんの一面でしかない。


「や、はぁッ…んんぅ、ああんっ!」
「幽香、幽香、幽香、幽香っ…!」


――花を見ている時の優しげなアノ表情。

――土を弄っている際に見せる一所懸命な眼差し。

――朝、起こしに来てくれる時のアノ笑顔。


「やぁ、あッ駄目、ダメッ!私、わたし……もうっ」
「俺も、もう、無理だ…!」
「膣内に、膣内に頂戴っ!全部、全部…!」


その全てを可愛く、愛しい思いながら子宮口へと抉り込むが如く陰茎を突き上げる。
腰に絡む幽香の脚のしなやかさを感じながら熱い奔流が駆け上がって行き、そして…、


「幽香っ、で、る……っッ!」
「あ、ひゃ、や、ああああああぁぁぁんんンンっ!」


――灼熱と見紛う程の子種を、子宮から膣内に掛けて迸らせた。


「ぁ、はぁッ…や、ナカに…出てる…熱いの、いっぱい…」


ドクン、ドクンと脈打つ様にして陰茎からは子種が吐き出されて行く。
幽香の方もそれを歓迎するかの様に子宮は下がって亀頭に吸い付き、膣壁は搾り取る様に締め付けて来る。
共に荒い吐息を漏らしながら互いの絶頂の余韻に浸って行く。


「……幽香、誰よりも、愛してる」
「私も、誰よりも貴方を……○○を愛してる……」


愛の言葉を互いに紡ぎ出しながら、意識は微睡みへと沈んで行く。
完全に沈み込む前に鼻孔を擽ったのは、


――昔と変わらぬ温かな陽だまりと、青々と萌える若草の香りだった。








――――時は流れて、



太陽の畑の一角に一人の日傘を差す緑髪の女性が佇んでいた。
周りには向日葵が咲き誇っているというのに、そこだけは違った。
彼女の足元には何か大事な場所であるかのように白いカーネーションが円形状に植えられている。

その女性は腰を僅かに降ろし、その花へと楽しげに何事かを話し掛けている。
しばらく話し続けていたが、風に乗って聞こえて来た彼女を呼ぶ声に言葉を終えた。

遠くから手を振って呼んでいたのは彼女に良く似た女性――彼女の子供だった。
彼女は微笑とも苦笑とも取れる笑みを浮かべながら腰を上げると、最後に一言、足元のカーネーションへと声を掛ける。

「愛してる」

そう言ってその女性は子供の元へとゆったりとした足取りで向かったのだった。


――白いカーネーション。

――花言葉は“私の愛情は生きている”。




(了)



3スレ>>701 ロダicyanecyo_0220.txt

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このページへのコメント

とても良い話しで感動しました!

3
Posted by 匿名希望 2018年07月09日(月) 11:58:10 返信

・・・ええ、話や・・・(;▽;)

1
Posted by 名無し 2016年11月14日(月) 20:09:47 返信

清冽な読後感。泣いた

0
Posted by 無名 2016年05月02日(月) 03:25:24 返信

○○…お前の遺志は俺等が継ぐ。
(;_;)ゝ

0
Posted by 虚無の神ーKー 2016年03月20日(日) 00:25:28 返信

すげえ泣いた…

0
Posted by ☆ 2016年03月13日(日) 08:41:06 返信

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