東方キャラとウフフにイチャつくまとめ

レミリアとでいうぉーかー番外編7・一週間2の続き


三日目ともなれば、こういった生活にも慣れてくる。
 あまり動かないと今度は運動不足になってしまいそうだな、などと考えながら、青年は用意されていた食事のトレイを持ち上げた。
 この部屋に用意されている小扉に、いつもいつの間にか用意されているのだった。おそらく咲夜が準備してくれているのだろう。
 とはいえ、扉は封じられていて直接入ってくるということはない。何か用件でもあれば別だろうが、この部屋は現在本格的に外とは隔離されている。
 何かあればパチュリーが連絡してくるだろう、とのことであるし、一先ずは何の心配も要らない。
 だからこそ、こうして好き勝手できるというのもあるのだが――

「あれ」

 そういう益体もないことをことを考えながら料理を眺めていると、見慣れない瓶が一つ、トレイに余分に乗っているのを見つけた。
 持ち上げて眺めてみると、レミリア用というのが書いているのが見える。二つ折りのメモ用紙も下にあった。効用などでも書かれているのだろうか。

「レミリアさん」
「ん、どうしたの?」

 しどけなくベッドに横になっていたレミリアが身体を起こした。
 サイドテーブルにトレイを置いた彼が持ち上げたものを見て、目を瞬かせる。

「栄養剤、私にも?」
「……僕が無理させすぎてるってことなのでしょうかね」

 トレイから自分の分の栄養剤を取り上げて飲み干すと、青年は少しだけ苦そうに頬を歪めた。

「貴方が苦そうに飲んでるからあまり飲みたくはないんだけど」
「まあ、確かに多少は苦いですが」

 レミリアはしばらくしかめ面で栄養剤を眺めていたが、やがて観念したようにくいと瓶を傾ける。
 こくこくと嚥下するにつれ、覚悟していたように閉じられていた瞳が、意外そうに開かれた。
 やがて全部飲み干してしまうと、レミリアは小首を傾げて瓶をトレイの上に置いた。

「……こっち甘いわよ」
「……僕のだけ苦くされているのでしょうか」

 憮然を絵に描いたような表情で、彼はため息をついた。まあ確かに無理もないのかもしれない。
 いくら許しがあるとはいえ、レミリアを好きにしているというのは事実なのだから。
 何かの意趣返しかな、と思いながら、他の食事の内容を確認する。

「とりあえず軽くいただきましょうか」
「そうね。紅茶でも飲んで」

 その言葉に頷いて、彼は用意されている紅茶のポットを持ち上げた。





 軽く食べ終わって一息ついた頃であった。急にレミリアが顔をしかめる。

「……何か、おかしい」
「え」
「何だか、胸元が……」

 レミリアは胸の辺りに手を当てた。何か苦しいのだろうか。心配して隣に腰を下ろした、まさにその瞬間――
 劇的、というには少し間が抜けたような音と共に、レミリアの纏っていた、夜着の胸元のボタンが弾け飛んだ。
 何が起こったのか一瞬わからず、二人して茫然としてしまう。

「み、見ないで!」
「は、はい」

 反射的に顔を背けて、レミリアの服から弾け飛んでしまったボタンを拾った。
 全く動転した上での行動ではあったが、それによって少し落ち着きを取り戻す。
 いやしかしあれは、間違いなく、その。胸の大きさが、という話だろう。

「…………みた?」
「いや、あの状況で全く見るなという方が難しいです。すみません」

 むー、というちょっと涙目になっているような唸りが聞こえる。
 可愛らしいそれに背を向けたまま、ふと食事が乗っていたトレイを引き寄せた。
 考えられるのはあの栄養剤くらいしかない。先ほどのメモに何か書かれてないだろうかと考えたのだ。
 少し考えれば、これを用意した者達の性格からしてそれは当然のことだとわかることで、まだ動揺から全部戻ってきていないというのが本当のところであったが。

「……これ?」
「何、それ」

 レミリアは胸元を片手で隠したまま、もう片方の手で彼の手からメモを奪い取る。
 そして一読して――怒りからか身を震わせ始めた。

「何が書いてあったのですか?」

 応えずメモを破り捨てて、レミリアは怒りの声を上げた。

「やーくーしー!!」
「……やっぱり永琳さんですか」

 切れ端を拾い集めて、何となくの内容だけは察する。まあ要するに、普段と違うやり方で楽しめ、ということだった。
 だからといって、胸を大きくする薬とはまたベタというか何というか。いや、そういうベタさを好みそうな気もするが。

「今度会ったら殴る……!」
「程々にですよ」
「大丈夫、あれ死なないし。一回思い切り風穴開けてやる」

 憤るレミリアを宥めながら、自然とその胸元に視線が向かう。今となっては、レミリアは両手で隠してしまっているが。

「ふむ……」

 失礼だとはわかってはいるものの、その腕の下の大きさに思いを馳せずにいられない。男の性である。
 確かに大きくはなっているが、決して不格好というわけではない。
 ただ単に無駄に大きいだけならばそれは魅力を損なうが、それが身体のバランスを損なわなければそれはそれで良いものだ。
 そういう持論を心の中で弄ばせつつ、彼は後ろからレミリアを抱きしめた。

「きゃ、んっ……え?」
「折角ですし、ね?」

 抱きしめたままベッドに腰掛け、膝の上に抱え上げる。レミリアの胸が音を立てそうな程に揺れて、思わず息を呑んだ。
 背中越しに見ても、実に良い大きさである。これは永琳のこだわりなのだろうか。だとすれば諸手を上げて賛成したいところだ。
 流石に口に出したら怒られそうなので心の中だけで呟き、少しじたばたしているレミリアを抱き寄せる。
 そしてそのまま、隠している腕を外させるように、そっと胸元に手を伸ばした。






「あ、こら、ぁ……っ」

 胸に手を伸ばされたのを見て抵抗しようとしたものの、彼の手が肌に当たった瞬間に力が抜けた。
 そのまま、レミリアはくたりと彼に寄りかかる。触れられたところから痺れたようになって、力が入らない。

「……感度も良さそうですね?」
「うる、さ……ぁ」

 甘く声を上げながら、レミリアは刺激に身を震わせる。
 柔らかく揉まれる度に、甘い電流のようなものが身体を駆け巡るような感覚に襲われて、軽く身を捩らせた。

「や、や、だめ……」
「ふむ、これは、なかなか」

 ふにふに、と弄ぶように、彼の指がレミリアの慣れない乳房に沈み込む。ただそれだけなのに、脳髄に甘い快楽が走っていく。

「や、やっ……」

 揉みしだく手が激しくなって、それにつられるようにレミリアの息は甘く荒くなっていく。
 彼が息を呑むような音が聞こえた。この姿は彼を煽っているのだろう。
 それがわかるくらいには身体を重ね、想いを重ねている。けれども、だからといって我慢できるようなものではない。

「や、あっ……ん、ふぁ、あん、ああ……」

 探るようにシーツを掴み、愛撫のもたらす疼きのような快感に耐える。
 それでも脳が痺れるような快楽は、口を閉じて声を出すまいとする意志を弱らせていた。

「ふ、は、うっ……あ、んんっ、あ、や、んん……」

 常に倍するような快感。身体全体が彼の指の動きの一つ一つに鋭敏になってしまったかのようで。
 以前飲んだ薬でもここまではなかった。変に改良でもされたのだろうか。
 そんな現実から逃げようとする思考は、彼の指が責める対象を変えたことで中断させられた。

「だ、だめ、そこは、あ、ああ……ん、あっ……!」

 乳房を弄んでいた青年の指先が、レミリアの胸の先端で蠢き始める。

「あ、あっ、あっ、ああ、あっ」

 疼き、というレベルではない快感が、背筋から脳髄に向かって走っていく。ぞくぞくと震える身体を止められない。
 しどけなく下りた羽が、その快楽に耐えられないように揺れている。どこか強ばりながらも、その快楽を受け止めているように。
 それに目を留めたらしい彼が、耳元で囁いてきた。その吐息が熱くて、思わずぞくりとする。

「気持ちいいです?」
「や、聞かな、あっ」

 口ごたえしようした言葉は、乳首を二本の指で挟まれて揺らされたことで中断させられた。

「あ、っ、んん、ああっ」
「気持ちよさそうで何よりです」

 常の笑みが、とても意地悪く見える。挟んで苛め続ける指先が憎らしくて、レミリアは力ない瞳で彼を睨み上げた。
 瞳の奥に楽しそうな光がある。レミリアをこうして手の中に収めているのを楽しんでいるのかも知れない。

「ふ、ぁ、も、う」

 そんな様子ながらも、指の責めは強くて、身体を捩らせても逃れ得るものでなかった。
 抗議するような視線を向ければ、軽い笑みと共に言葉が下りてくる。

「正直に言わないと止めないですよ?」

 意地悪な言葉の裏に、何が潜んでいるのかなどわかっている。言って欲しい、という強請り。あるいは甘えにも近しいもの。
 そうとはわかっていても、口にするとなると羞恥が先に立つ。

「あ、うう……」

 言いよどんでいると、催促するように指で軽く摘まれる。
 微かな声と共に身を仰け反らせて、レミリアは瞳を潤ませたまま、彼の求めに応じた。その言葉がどういう結果になるのか、それもわかっていて。

「………………ん、は、あ、きもち、いい」

 呟いた言葉には、こちらの背筋を慄かせるような、そんな気配が返ってきた。
 無論、不快なものではない。むしろレミリアが望んだとおりに、彼を煽り立てた結果なのだとも言えた。

「気持ちいいなら、もっと続けましょう、か」
「あ、ん、とめるって、いったのに、ぃ……っ」
「もう少し、可愛い姿を見させてください」

 そんな強請られ方をされて、レミリアが断れるわけがなかった。
 煽ったのはレミリアだったから。それに対するご褒美はあげるべきだった。
 それに何より、レミリアもまた、そうした彼の動きを、望んでいたから。

「も、う! あ、ふ、ぁ……!」

 口では悪態を付きながら、彼のしたいままに――求めるままに、責めを赦す。
 その後、たっぷり三十分ほど、指の責めは続けられた。






 存分に弄んだ後、彼はレミリアの身体をシーツの上に横たえた。
 大きく息をしているその肌に、今度は舌を這わせる。

「ふ、あ、あっ」

 指が離されたことで一息ついていたレミリアだったが、その舌の感覚にまた一つ身体を跳ねさせた。

「あ、え……?」
「折角なので、もっと」

 胸元に口付けるように音を立て、そしてまた舌を這わせる。右の胸に到達して、じっくりと周りを舐めるように進めて。
 胸の先端の周りをなぞるように舌を動かしたとき、レミリアもこれから彼がしようとしていることに気が付いたようだった。
 いや、気が付いてはいたが、思考が追いついてなかっただけかもしれない。

「や、だ、めぇっ!」

 懇願のような声など聞かず、彼はレミリアの乳首を咥える。そのまま、一度二度軽く舌で転がした。

「や、あ、あ……っ!」

 レミリアはシーツをぎゅっと握りしめて、掠れたような声を上げた。
 舌に良い抵抗が返ってくる。その抵抗を楽しむように、さらに執拗に舐めしゃぶった。
 あ、あ、あ、とレミリアの喉は反り返りながら甘い声を漏らしている。

「やあ、あっ!」

 さらに抵抗するように大きく身を捩ったが、胸の先を甘噛みするとおとなしくなった。

「あっ、あ、ああ、やさ、しく」

 請うような声は、同時にもっと求めるような声にも聞こえた。
 無論、それは逆にこちらを煽り立てるものにしかならない。わかっていてやっているのかどうか――いや、わかってはいないだろう。
 だがその求めには従って、労るように舌を絡める。散々先ほどまでも苛めていたのだ、痛がらせては申し訳ない。
 出来るだけ優しく、しかし同時に快感を与えられるように。感じて上気しているレミリアの表情も甘い声も、何より可愛らしく愛おしい。

「あ、ああっ、ん――!」

 強く吸うと同時に、レミリアの身体が震えた。軽く達したのだろうことを確認して、彼は舌を離し、反対側の胸へと標的を変える。

「え、あ」

 まだするの、という視線のレミリアに、曖昧に笑みを向けた。

「ほら、片方だけでは」

 言うが早いか、もう片方の胸の先端を舐め上げる。びくんと跳ねながら、レミリアは困惑したような声を上げた。

「あ、やあ、や、なんで、今」

 軽く達した後だというのに感じてしまったようで、レミリアの声が困惑を帯びていた。
 どうやら、もっと責め立ててもいいらしい。どれだけ感じても辛いと言うことはなく、快感に変化するようだ。
 ならばと、遠慮していたのをやめて、思いきり吸いついた。既にこちらも固くなっている先端を、転がすように舌で弄ぶ。

「や、やっ、も、あ、うう、ん」

 身をくねらせて、レミリアはその責めから逃げようとしているようだった。それを許さないように背に腕を回す。
 背筋から震えている羽の根本を指でなぞると、身体はいっそう強く震えた。

「あ、や、だめ、んんっ」

 抵抗は言葉だけで、手はシーツを握りしめたままこちらを振り払おうともしない。背を愛撫しながら、強く吸い上げる。

「あ、ん、んんっ……!!」

 悲鳴のような嬌声と共に、レミリアの身体から力が抜けた。それを見て、胸から舌を離す。

「すみません、少しやりすぎました。少し休みます、か」
「あ、はあ、ん、うん……っ」

 息も絶え絶えと言った様子で、レミリアは何度も頷いた。シーツを握っていた手を彼の身体に回して、安心したように深呼吸する。
 酷いことをしていたのはこちらだというのに、そうやって寄りかかってくれるのは嬉しく、少し申し訳なく、そして愛しく思うことだった。

「落ち着きました?」
「ん、うん……」

 とろん、とした視線は、言葉とは裏腹にまだ求めているようで、こちらの気分をかき乱す。
 自分にとって都合のよい解釈をしているのだろうか、と思いながらも、口から言葉がついて出るのは止められない。

「続きをしても?」
「あ、う」

 レミリアは少し視線を逸らした後、こく、と頷いた。それを許可ととって、彼は手をレミリアの陰部にするすると伸ばしていく。
 当然それに抗う力などレミリアには残っていない。そのまま受け入れて、指の蠢くに任せる。

「あ、や、あんっ」
「随分濡れてますね」
「あ、いわな……っ、で」

 既に塗れていることを知らしめるかのように音を立てながら、敏感なところをなぞり、撫でる。固くなっているそれを指先で転がした。

「あ、ああ、ぁ、っ」

 それだけで、レミリアの秘部からはとろとろとした蜜があふれ出す。びく、びくと身体を震わせ、口元に手を当てて耐えている。

「声、もう今更なのに」
「や、それで、も、やあっ……!」

 いやいやをするように首を振るレミリアの手を外させ、代わりに口唇を塞ぐ。

「ん、んん、んー……ん、あ」

 瞳が一度閉じて、その後ぼんやりしたように薄く目を開き、口付けを受けいれる。
 舌が絡められて、その身体がぞくぞくと震えているのを楽しんで、指をさらに進める。

「ん、あ、ん、んんっ、ん……は、あっ、は、も、う」

 口唇を離して、空気を求めるように喘ぎながら、レミリアはこちらの腕にすがってきた。
 散々弄ばれた体にはその軽い愛撫すら辛かったのだろう。レミリアは掠れたような嬌声をあげて身体をのけぞらせる。

「は、あっ、はーっ……はあ、ふ、あ」

 レミリアは大きく息をして、蕩けたような瞳を彼に向けてくる。
 ぞく、と背筋に妖しいものが走った。このまま貪ってしまいたい。
 その焦りを抑えて髪を一つかき回す。いくらなんでもそれはあまりに性急すぎる気がして、自分を落ち着けるために彼はそっとレミリアの頬に手を伸ばした。






 頬に暖かさを感じて、焦点の合ってきた瞳でレミリアは青年を見返す。
 彼の瞳の中に、優しい光と凶暴なほどの獣欲が見える。随分とレミリアを悦ばせていたからだろう、彼もそろそろ限界なはずだ。

「ん」

 頬の手に手を添え返して、レミリアは軽く頷いた。そろそろ開放してやらないと辛いだろう。
 だが、このままでは面白くない気もする。そんな思考が、レミリアを動かした。覆い被さろうとする彼を、片手で制する。

「あ、でも、ちょっと、待って」
「どうしました?」
「折角だから、よ」

 そう言いながらレミリアは気怠い身体を起こして彼をベッドに押し倒すと、まずその口唇を塞いだ。

「……まさか」
「そのまさか」

 そう言って、レミリアは彼の服を脱がしていく。何度も口付けを交わしながら、彼自身をそっと撫でた。

「……っ」
「ね、どうせだから」

 そう言うレミリアの視線はどこか妖艶で、彼は思わず息を呑んだ。おそらく彼女自身は気がついてないであろう、種族としての妖艶さ。
 ともかくも動揺したのを見逃さず、レミリアはそのまま身体を下に滑らせた。そのまま下履きを押し上げているものを解放してやる。
 固く反応した彼自身が、目の前に現れた。今まで随分と我慢しているからだろう、狂暴ささえ感じさせるほどの質量になっていた。

「ん、随分我慢させたみたいね」

 軽く口付けをしてやって、舌でちろりと舐める。びくんと彼自身が大きく震えた。構わず、そのまま先端から根本に向けて、そっと舌を這わせていく。

「っ、く、ぁ」
「ああ、折角こうなってるのだから、こちらでしないとね」

 言うが早いか、レミリアは口唇を離し、自らの豊満になっている胸をぴとりと当てた。

「う、わ、これ、は」
「ん、気持ちいい?」

 言いながら、そっと彼自身を挟んでみる、その全身がびくりと跳ねた。
 その感覚が敏感になっている胸から伝わってきて、レミリアの中にも甘い疼きを残す。

「や、ば……」
「ん、いい、みたい、ね」

 そっと上下させながら、レミリアは楽しげに眼を細めた。
 胸の間に埋まり込んだ彼自身が、びく、びくと震えている。それを愛おしそうにみやって、さらに動きを強くしてみた。

「でも、ちょっと難しい……」

 挟み込んだそれが震える度に、するりと出て行こうとする。それを許さないように、レミリアも体重をかけるように上にのしかかった。
 それでも、それはレミリアの胸に大人しく収まってはくれない。

「もう、大人しくなさい」

 ちろ、とその先端に舌を這わせる。にじみ出て来ている何かを舐めとるように、優しく。

「う、あ」

 呻きとともにびくびくと震える彼自身を、今度は口に含み、舌で愛撫する。
 レミリアの身体に対して大きなそれは、咥えるのは少し辛いけれども嫌ではなかった。

「ん、ん……」
「っ、く、う……」

 軽い唸りが、快感によるものだとレミリアには理解できていた。だから、彼の求めるままに。
 舌を絡めるように彼自身の先端を咥える。胸に挟んでいるからそれ以上下には下ろせないが、その分快感を与えられるよう、軽く吸い上げてみる。

「ぐ、っ」
「ごめんなさい、痛かった?」

 彼は首を横に振った。吐く息は熱を持っていて、それが感じてくれているのだとレミリアに教えてくれていた。
 彼の先を舌先で弄りながら、見上げるようにして尋ねる。

「もっと、何かしてほしいこと、ある?」
「あ、ええと、ううむ」

 迷うように視線を彷徨わせた後、彼はぽつりと、胸でもっとしてほしい、と答えた。

「ん、こう?」

 ゆさゆさと強く胸を揺すってみる。揺れるというのは不思議な感覚ではあったが、彼がそれで気持ちよさそうにしてくれるのは嬉しい。

「あ、だめ」

 腰を引こうとするのを抑えて、レミリアは胸で彼自身を遊びながら、舌を出して軽く舐める。舐めながら、舌を絡めて、吸い上げるようにして。
 その間も、胸で刺激するのを忘れないように。

「っ……はっ」

 彼が牙を剥いて耐えている。その感じている表情をみれるのが嬉しくて、レミリアはそのまま強く吸い上げた。
 上機嫌を表すように、レミリアの背の羽は忙しなく上下に動いている。
 レミリアの頭に大きな手が乗せられた。無理矢理に動かしてしまってもいいのに、彼はそれをしない。髪を撫でる手は優しくて、それに嬉しくなって。
 だから、お返しと言わんばかりに、レミリアは出来るだけ根本近くまで、一気に含んで吸い上げた。

「っ……っ!」
「ん、あっ」

 堪えられなくなったらしい彼のものから、勢いよく白濁したものがあふれ出す。
 今まで堪えてきた分もあるのか、レミリアが飲み込むには少し多すぎた。口からこぼれた分が、彼女の胸を白く汚していく。

「く……は、はっ、はっ」
「ん……多い。そんなに我慢してた?」

 息を荒くしている青年に、レミリアは満足の笑みを向けた。一方的に責め立てることができるのは楽しい。
 身体を離して、こぼれたものを軽く拭う。

「ん、拭いきれない……本当にたくさん出たのね」
「いや、まあ」

 言葉を濁しながら、彼はレミリアに視線を向け、軽く息を呑んだようだった。
 白く汚されている彼女の身体は、本人が自覚していないだけで、いや自覚していない分、妙に艶めかしい。
 それによって力を取り戻しかけている彼自身を見て、レミリアは意地悪そうに微笑みを向けた。

「まだ足りない?」
「ああ、いや、その。そういうのを見せられたら、やっぱり」

 彼の腕が伸びてきてレミリアの頬に触れる。それだけで、レミリアの身体はびくりと震えた。

「あ、すみません、その」
「い、いえ、ううん、何でもない」

 レミリアは誤魔化そうとした。自覚はしてなかったが、レミリアの身体は先ほどまでの行為で熱を帯び始めていた。
 そして、彼に触れられることで、唐突にそれを自覚させられてしまったのだった。

「もしかして、レミリアさん、今のだけで」
「そ、そんなこと、は」

 そう言いながらも、レミリアの肌は上気し、息は荒くなる。
 疼く身体を抱きしめて、彼女は目を逸らした。彼のもので白くなってしまった身体が、妙に熱い。
 そういう仕草を見逃す青年ではなかった。くっと身体を押し倒されたのと、逃げられないように腕を押さえられたのはほぼ同時で。

「いいです、か」
「…………ん」

 こくん、と頷くと、彼は優しく労るようにレミリアの頬を撫でてくれる。
 それだけの動作が、レミリアの心をひどく安心させてくれた。






 既に力を取り戻している彼自身がレミリアの秘所に触れる。
 淫らな音が少しだけさせた後、抵抗を感じる中にそっと突きいれた。

「ん、んん……」

 何度繰り返しても慣れないように、レミリアの中は彼を強く締め付けてくる。その圧迫だけで達してしまわないようにするのが、毎度大変なのだ。
 慎重に、辛くないか確かめながら奥の方に進んでいく。

「ふ、ああん!」

 貫かれて、レミリアの身体が震える。それと共に、豊かな乳房が揺れた。それがまた煽情的で、そのまま腰を軽く引いた。

「ん、ああ、ん」

 身体を揺すると、胸がそれに合わせて揺れていく。その動きに誘われるように、両の手をその乳房にのばした。
 両手に心地よい柔らかさを感じる。背筋に、快楽に近いものが走っていった。

「や、や、そ、こ、だめぇ、だめえっ!」

 胸を揉みながら、擦り上げるように腰を動かす。甘い声がそれに合わせるように耳に届いた。
 白い肌を汚したものをすり付けるように、両の手は胸を満遍なく揉み続ける。
 形を変え、好き放題に手の中で形を変える乳房に、ぐらぐらと理性が揺らされるようだった。
 突き上げるように身体を揺らして、それに合わせて激しく上下する乳房を鑑賞する。
 淫靡な空気も持つ癖に、その様子はどこか初々しくて、それがさらにこちらを煽ってくる。わざとではないからこそ性質が悪い。

「や、も、もう、あああっ!!」

 強く一つ締め付けて、レミリアの身体が弛緩する。それでも中はまだ、絡みつくようにこちらのものを刺激してきた。

「あ、ああ、おねがい、いま、はっ、あ、っ!」

 きゅうきゅうと締め付けてくる中が、言葉とは正反対のものを彼に伝えてくる。
 堪えられぬ刺激に腰を引けば、甘やかで掠れた嬌声が漏れる。

「あ、んん、おねが、っ、んっ」 

 自分の中の衝動と何度か戦って、彼は少しだけ動きを止めた。レミリアの頬をそっと撫でる。

「だいじょうぶ、ですか」
「ん、うん……」

 こく、と頷いて、レミリアは熱をもった息を吐いた。強すぎる責めに追いつけなくなっただけで、嫌ではないのだろう。

「ん……」

 今度はレミリアの方から求めるように腰をくねらせた。彼のものが中にあるという、そのこと自体が刺激となるのだろうか。
 そっと、今度は焦らないように身体を引く。レミリアの吐息が甘いものにかわった。
 唸るような、獣のような自分とは対照的だなんて、余計なことが脳裏によぎる。

「だい、じょうぶ」
「レミリアさん」
「ん」

 こちらの想いを見透かしているかのように、今度はレミリアから手に頬を寄せてくる。
 もう耐えられなかった。情欲に、それに勝るほどの愛しさを注ぎ込まれたのだ。

「ふ、あっ」

 腰の動きを激しくする。快楽とレミリアの身体を貪りながら、それでもその小柄な身体を包み込むように体勢を変えた。
 吐息と、体液の音と、身体のぶつかる音が響く中、愛しい恋人の身体をかき抱き続ける。

「あ、ああ、ああっ!」

 再び、レミリアが限界を迎えた。身体がのけぞって、熱い呼気が漏れる。
 それに煽られて、自身を奥まで突き進める。こちらももう限界に近い。こうまでして責めているのに、責められているのはいつもこちら側なのだ。

「あ、や、っ、んんっ、あ」
「愛して、ます」

 掠れた吐息の中で、彼は囁く。自分の息も上がっているのを感じていた。声をかけると、レミリアの身体はびく、と一度震えて、またこちらを締め付けてくる。
 それは中だけではなかった。レミリア自身も腕を伸ばして抱きしめてくる。
 ぎゅうと抱きしめて、すがるように抱きついて、甘く、どこか幼さと怪しさを持った視線を、こちらに向けて。
 求められているのだとそれだけで察した。口唇を塞いで、レミリアを求めて、レミリアに求められて。
 背筋を這いのぼってくる快感と、満足感に打ちのめされるような思いになりながら、彼はさらに腰の動きを強くする。

「あ、も、あ、あっ、ん、ん……!」

 レミリアの胸が二人の身体の間で押しつぶされて、それがまた快感になっているように身を捩らせて。
 無論、彼もまたその柔らかな感覚を思うままに楽しんで。

「んん、んっ……! はっ、あっ、あっ――!」

 辛そうな声を、呼吸を求めるように開かれた口を、蕩けたような視線を、愛おしく思いながら。
 己の求めるままに、レミリアの身体を強く抱きしめる。強くこわばった後、安堵したようにレミリアの身体が弛緩した。
 こわばりと共に、今日の中で一番というほど強く締め付けられ、こちらの限界も訪れる。快楽と強い開放感が全身を襲った。
 自らの欲望でレミリアの中を満たしながら、大きく息をつく。
 自身をレミリアの中から引き抜いて、その陰部から白いものが溢れるのに満足感に近いものを覚えながら、大きく胸を上下させているレミリアに尋ねる。

「大丈夫です?」

 茫然としたようなレミリアの髪を撫でて、彼は静かな声をかけた。
 流石に、理性もだいぶ戻ってきている。若さに任せてと言うのは恐ろしい。

「ん、うん……」

 白く汚されて、肌は上気していて、どこか茫洋とした声で。
 それがまた艶めかしいのだが、そうしたのが自分だと思うと罪悪感も湧いてくる。

「……シャワー、浴びましょうか、汚してしまいましたしね」
「う、ん……」

 身体を起こし、レミリアの軽い身体を抱き上げて、彼は浴室の方に足を向けた。全て揃えられているのは本当に贅沢なことだ。
 まあ、そう何度も使うものではないからこそ、とも言える。
 何度もあってもいいかも知れない、という声はそっと自分の内だけにしまっておいた。

「ね、洗う、だけ?」

 大人しく抱き抱えられてるレミリアの声に、どくんと心臓が高鳴った。それは、何かを求めているのだろうか。

「さて、どうしましょうか」

 諧謔味を帯びたような言葉に、きゅ、とレミリアは彼の腕を掴むようにして頬を寄せた。
 軽く頭をなでて、彼は備え付けの浴室のドアを開く。
 浴室からレミリアの甘えるような啼き声が聞こえてくるまで、そう時間はかからなかった。






 湯浴みの後、少しまどろむことに決めて、二人してシーツをとりかえたベッドの上に横になる。
 風呂から出る頃には、胸のサイズはもう元に戻っていた。そう長い時間続くものでもないらしい。
 だが、その頃からレミリアの様子が少しおかしい。というか、拗ねている。

「……何か?」
「んー」

 そのどこか拗ねたような雰囲気を持ったたまま、レミリアは枕を抱えてごろごろと転がっていた。
 シーツの上に座って、それを止めるように髪を撫でると、大人しく撫でられるままになりながらレミリアは転がるのを止めた。
 羽だけがパタパタと彼の身体を叩いてくる。痛くはない。ただの甘えのような戯れだ。

「どうしました?」
「別に、何も」

 言いながら、身体を起こしてこちらの胸にすり寄ってきた。
 気付け、察せ、と言っているのだが、生憎さっぱり見当も付かないので困っている。

「…………すみません、わからないのです」
「……言いにくいから気付いて欲しいのに」
「それもわかっているのですが。すみません」

 心からの謝罪を述べると、レミリアは大きくため息をついて、少し迷ったように口を開いた。顔は紅い。

「……ねえ」
「はい」
「大きい方が、いい?」
「ああ、もしかしてそれ気にしてらっしゃいます?」

 拗ねたような雰囲気なのはそれが原因かと納得する。
 てっきり、責めすぎたために拗ねられているのかとも思っていたが。

「僕はレミリアさんだから好きなわけであって、大きいとか小さいとか気にしないですよ」
「でも、楽しそうだったし」
「ですから、小さくても大きくても好きなんですよ」
「あ、んっ……!」

 そう、冗談めかしてレミリアの胸に触れると、レミリアの身体が大仰なほど跳ねた。

「レミリアさん?」
「あ、ええと」

 レミリアは赤い顔を逸らしてしまう。と同時に、何となく理解がいった。

「……もしかして、敏感なのはまだ……?」
「……今度絶対薬師一発殴る……」

 唸るような声さえ、どこか潤んでいるように感じる。
 いや、おそらく理由としては、その敏感になった胸を弄り続けているから、なのだろうが。
 それはそれで好都合、と思いながら、彼は耳元に口唇を寄せる。

「疑われてしまったことですし、僕がどちらの貴女も好きだということを証明しましょう」
「う……」

 レミリアは涙目になってしばらく視線を泳がせていたが、やがて彼の方を向き、上目遣いにぽつりと告げた。

「優しくして、ね?」
「………………善処だけは」

 砕け散りそうになった理性を必死にかき集めながら、彼は再びレミリアをかき抱く。
 そして、出来るだけ優しく出来るようにと願いながら、その口唇を塞いだ。


イチャネチョするロダ : icyanecyo_0377.txt


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