東方キャラとウフフにイチャつくまとめ

※ここのリグルは妖怪でかつ、幻想郷の住人です。
現世に住んでいるように見えるのは訳ありです。
残念ながら、学園モノではありません。
口調についてはすまんかったと思ってます。
自 己 満 足 も 甚 だ し い で す。



師が走り回る季節。

俺の職業は忙しい。

平日はひたすらPCデスクの前で年末調整をやり、子供手当ての所為で還付額が減っただのと、

何度言っても同じ事をのたまう連中に丁重に説明し、土日はプラン立てたり、旅行に必要な物資を買いに2人で走りまわる。

平日が忙しいのは俺がこの職を選んだからだ。仕方がない。

土日忙しいのは、完全にあいつの所為だ。

所長が嬉しそうにamazonでゴルフクラブを見ているのを他所に、俺は静かにため息を吐く。

11月に税務署に提出する2つの法人を両方やり終えて、ほっと一息つこうとしている時に、奴から電話があったのだった。





『という訳で今年の冬はスキーをしに行きます。返事は聞いてないからいいわよ』


数日前、コーヒーを啜りながらPC前で眼鏡っ娘の画像スレを見ていると携帯電話が震えた。

脳内に流れていた『エリーゼの為に』が途絶える。

電話に出るなり、彼女はこう言ってくれたのだ。

『なにさ、2人きりだし、嬉しいでしょ?』

「そういう事を言ってるんじゃない。法定調書やら確定申告で忙しくなる前に寝溜めするんだよ。」

『あぁ、なるほど。知ってる?キャンセル料って結構馬鹿にならないわよね?』


この時期はため息が多くなって本当に嫌になる。

「中2の時から毎年冬休み旅行連れて行かれる身にもなってくれ」

『もう、そんなにはしゃがないでよ』


電話の向こうでリグルはくすりと笑うと電話を切った。

good bye my winter vacation.

†  †


俺とこの子が出会ったのは俺が中1から中2に進級する春休みのこと。

黒縁の眼鏡に、若草色の髪の毛に黒い触角、クリーム色のカーディガンに上下紺色の制服を着た彼女は、俺を見るなりこう言った。

「5組の○○君よね?ちょっといい?」

見た事のない女生徒だった。

先輩か、転校生か?

俺はあまり興味なさそうに目の前の女の子を一瞥する。

この時の俺の行動は今考えても腑に落ちない部分が残る。

まず、俺は知らない奴には付いて行かないように教育されている。

名前を知られてはいるが、俺は目の前を歩く女生徒の事を露程も知らない。


「ここの教室なら……誰もいないよね」

一考していると、誰もいない教室に入れられる。

歴史準備室のようで、俺はまだその敷居を跨いだ事はない。

「あの……なんでしょうか?」

怪訝に思いながらも、俺は眼前の頬を仄かに染めている女の子に問う。

その子の"用事"は俺の予想を遥かに超えていた。

「私、3年のリグル、リグル・ナイトバグって言うんだけどね。あの、私と付き合ってもらえませんか?」

「4コマ漫画の1と4しか見れないのがどんだけ意味不明か分かった気がします」

「?」


勿論最初は断った。

端整な顔立ちに幼さを残しながらも、眼鏡をかけて理知的に見えるそれは、それはもう、俺の理性をかき回してくれた。

それでも怪しすぎた。

綺麗で可愛い相手に対し、俺は特に目立った所はない、普通の男子生徒。

そんな俺の後をついてくるリグルが怪しく、少しだけ鬱陶しくて、同じくらい嬉しくもあった。

だが、そんな俺も愛妻弁当やら、登下校を共にしたり、休みの日に一緒に出かけたりするようになると、後はもうなし崩し的に事が進んでいって、この様である。


† † †


そんな訳で俺たちは公園の、いや、スキー旅行にやってきたわけである。

外は極寒の寒さと言ってもいいものの、旅館内はそれに対抗してか、割と蒸し暑かった。

旅館の入り口には、雪が少しだけ入ってきており、その暖かさの所為で滑りやすくなっていた。

滑らないようにして進み、フロントで鍵をもらい、自室に移動する。

リグルの服装が、タンクトップの上からパーカーを羽織って、ショートパンツ、ニーソに変わり平静を装いながらも嬉しくなったのは秘密である。

しかしこのタンクトップ、何かの拍子に、例えばリグルがしゃがんだ時とか、胸元ががっと開かれるんだが……。

リグルにはちょっと挑発的な所もあるし……確信犯か?

別に嬉しくない。

股間のダグトリオがハガネールになってハイドロポンプ覚えたりなんてしない。

胸元にチリチリとした痛みなんて感じてない。俺は正常だ。

せっかくの休みを取られたんだ、ここはもうちょっと機嫌悪そうにしてた方がいいはずだ。

それにしても、脚の白さには毎回やられる。

それを知ってか知らずか、リグルはショーパンを穿くときは高確率で黒のニーソもはく。

好みを網羅されているようで少し悔しい。

最早、俺にはそれしか考えられなくなっていた。

男って奴はまっこと馬鹿な生き物である。

渦中の人物であるリグルはさっきから俺にお尻を向けて、荷物を押入れに放り込んでいる。

全体的に華奢、スレンダーな体型だが、腰周りだけは妙に引き付けられる。有体に言えば、エロい。

「人間は春夏秋冬問わず、春だよな」

俺はテーブルの上に腰掛けて、そんな事を言ってみる。

馬鹿なのは重々承知の上だ。

「え?なぞなぞ?」

俺の言ってる事が分からないのか、リグルは首を傾げた。

「荷物なんて、後で俺が全部やっとくから……お布団を敷くんだ」

「……今更過ぎるけど、見事にシチュエーションガン無視の○○らしい言い方だよね」

なんて言えばよかった?と聞こうとしたら、歩み寄ってきたリグルに座ったまま抱き締められる。

控えめな胸が顔に当たり、リグルの香りが鼻腔をついた。

その香りだけで頭がふらふらとしてきて、リグルの背中に思い切り爪を突き立てたくなる衝動に駆られる。

乳飲み子か、俺は。

暫く顔をスライドさせて、胸の感触を堪能する。

胸と太ももは、色や太さに拘泥する程度には、俺は好きだ。

胸の大きさはやや小さめで、太ももは太すぎず、細すぎず、白玉みたいな色だと嬉しい。

「……っ、相変わらず、そこばっかりだよね」

照れ笑いしながら、彼女は言った。

俺は返事をせずに、香りと形を覚えるようにして顔を這わせ続ける。

服の上からでは我慢出来なくなったので、パーカーのチャックを口でお腹の部分まで下げる。

同時に両手を下ろしていって、太ももを撫で始める。

顔は顔で、タンクトップの上から乳首を探し出して軽く齧っていた。


「……っ」

頭上で少し声が漏れた。

股間に居座るそれが、辛抱たまらんと言わんばかりに声に反応してまた大きくなる。


「下、脱がせていい?てか、脱げ」

リグルはそれに答える事なく俺の頭を胸に押し付けている。

―――まぁ、yesでもnoでも脱がす事に変わりはないんだけど。




ショーパンを脱がせて、薄緑の下着を脱がせようとした時だった。


コンコン、と扉をノックする音が聞こえてきた。


「……誰か来たみたいね。」


頬を染めて、はぁはぁと肩で息をしながら欲情した女の子が言った。



……。

まぁ、いいでしょう。ここは1つ許してあげます、寛容な心で。


俺は一旦リグルから離れると扉をあける。


『お休みの所申し訳ございません。お風呂の準備が出来ましたので、どうかごゆっくりお寛ぎください』

「ありがとうございます」

俺はとって作ったかのような笑顔で、邪魔物に答えてやった。

ゆっくり寛いでた所にお前が来たんだろうが!いい加減にしろ!とか言ってやりたい気分である。


部屋に戻ると、パーカーもショーパンも全部綺麗に穿いてしまっているリグルがいた。

さっきまでの発情しきった表情も鳴りを潜めてしまっている。


あのババア……Go to hell!


「お風呂沸いたの?なら、一緒に……どう?」


ありがとうおばあさん、僕は最初から分かってたよ、貴女がいい人だってこと。


†  †  †  †


部屋を出て、右に歩いていくと大浴場がある。

黒い暖簾に赤い字で男湯、赤い暖簾に黒い字で女湯と書かれており、中から行ける露天風呂は混浴となっている、オーソドックスなタイプの風呂だった。

風呂でするとなると、混浴なら尚更人目につくというリスクが発生しがちだ。

なら、それを避けて部屋のユニットバスでやった方がいいのではないか?という質問をよく受け付けるが……

全く以って素人の発想である。

リスクのあるセックス、誠にいい事じゃないですか。主に人に見られるかもしれないというリスクに限るが。

AVにありがちな電車や映画館、図書館でのセックスは以前に試した事はあった。

行為が終わると大抵リグルに顔に1発もらってブスッとした表情のまま罵られるが、必要経費と割り切るしかない。

簡単な話だ。利益を得るにはまず経費を立てなければならない。それと同じ事。

何が言いたいかというと、人前で見られるかもしれないという状況のもと、セックスがしたい。

「さっきから物凄く寒気がするんだけど……」

「情欲に塗れてやりたいことをやりたいようにやりたいだけやるっていうのは素晴らしいことだと思わんかね?お嬢様」

「……なんでこんなの好きになったんだろ」

風呂でやるであろう行為が楽しみすぎる所為で"こんなの"呼ばわりされても全く気にならない。

「じゃあ、後で」

「……うん」


渋々、といった感じでリグルは首を縦に振った。

可愛かったので、暖簾の前でキスしてやった。

唇と唇が触れ合うだけの軽いキス。

濃厚なキスをすればするほど、俺もリグルも周りが見えなくなる。最早パブロフの犬である。

離れ際に、惜しむかのように唇の周りを舐められる。

リグルは一頻り舐めまわすと、そのまま暖簾の向こう側に行ってしまった。

「……俺のパルキアさん」

これがリグルの仕返しだった事に気付くには、ちょっと俺は冷静さを欠いていたかもしれない。

どうでもいいが、パルキアの頭部はアレにしか見えない。


† † † † † 


男湯で早々に身体を洗った俺は、露天風呂に来ていた。

人が全く居ないわけではなかったが、まぁ子連れの夫婦の多いこと。

それ以外はじーさんが数人いるだけだった。

彼女にキスされ、股間に血液が集まったどこぞの馬鹿の如く邪な理由でここに来ている人間など皆無だろう。

そんな奴いたら俺ならドン引きだね。

結局あの後、フェイスタオルやら洗顔液やらで股間を不自然でない程度に隠して事なきを得た俺は社会的に殺されずに済んだ。

あとはあの緑髪娘に仕返しするだけである。


露天風呂は全部で3種類あった。

俺が目をつけたのは、そのうちの1つ……。

中央に大きな岩が置いてある風呂だった。

岩陰に隠れてさえしまえば、向こうからは死角になり、声を出さない限りは見えてしまうこともない。

その風呂自体は隅の方にあるので、後ろから盗み見られる事もない、というのもこの風呂を選んだ理由の1つだ。

「賢すぎるって本当に罪だよな」

「……少なくとも○○はその罪に問われることはないと思うけどね」

胸から太ももまでタオルで隠したリグルが女湯から出てきた。

元々夜ということもあり、照明の少なさと相俟って、周りと比較して身体全体が白く光っている様だった。

今回見るのが初めて、という訳では決してないが、やはり女体を見るとどぎまぎしてしまう。

感情を表現する為の言葉が紡げなくなる。

「ジロジロ見すぎ……」

目の前まで歩いてくると、手のひらで目を塞がれた。

「……悪いね。何回見ても見慣れない」

俺がそう言うと、リグルはそのまま空いている方の手の人差し指で俺の唇を軽く撫でる。

それから、そっと俺の目から手を離した。

そして、そのまま俺の手まで這う様に動かすと、手を握る。

「あそこの大きな岩のあるお風呂に入るの?」

……何か、もう既に考えが読まれてるようですごく居辛いです。

いや、カマかけられてるって事だってある。ここは逆にカマかけ返してやれ!

「なんで?」

「○○の事だから、どうせ岩が死角になって見えないとか頭の悪い事考えてるんだろうなーと思ってね」

「心を読まれるって不愉快っすね」

ちゃぷ、という音とざぶん、という音を立てながら、俺達は風呂に浸かった。

湯加減は丁度いい熱さで、湯気で胸元も隠れて、いい感じだった。

さっきから俺はそればっかり意識してる……。

「いや、○○の目が本気過ぎるもん。見れば分かるよ」

道理で通勤電車で女子高生が俺の周りから遠退く訳だ。

くっく、と1人で気味の悪い笑い声をあげると、リグルが肩に頭を預けてきた。

「変態」

「……今更気付いたのか?」

触覚に触れないようにして、リグルの頭を撫でると、気持ちよさそうに目を細めた。

「可愛いよ、リグル」

「……えへへ、面と向かって言われるとアレだよね、うん」

顎を指でそっと上げると、頬に口付けする。

「それはそうと、」

ぷにっとした頬に少しだけ上気した俺は、リグルの耳を軽く齧った。

「……っ、な、なによ?」

顔を赤面させながら、上目がちにこちらを覗き込むようにしてリグルは問うた。

「おっぱい大きくなったね」











リグルはその位置のまま、視認出来ない速さで右ストレートを放ってきたのはやっぱり俺の所為なんだろうか。




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