東方キャラとウフフにイチャつくまとめ

「○○さん今日も遅いですね〜……」

囲炉裏の前に体操座りをしたリリーホワイトは寂しげに呟いた。
年の瀬も迫った師走。
その由来は師――僧侶が仏事で走り回る忙しさから来ていると言われている。
勿論忙しいのは僧侶だけでは無い。
人里に住む人々全員が忙しそうにしていた。
それは一緒に住んでいるリリーの恋人――○○も例外では無い。
人里での作業が忙しいのか、ここ最近彼の帰りは遅かった。
大好きな人と触れ合える時間が減ってしまうのはとても寂しい事だ。
しかし、帰って来たら帰って来たで疲れているのが目に見えてハッキリと分かってしまい、気

を掛けて甘える事が出来なかった。
妖精には子供っぽい性格の者が多い。
リリーもそれに漏れず普段は無邪気で天真爛漫である。
だが、同時に人並み以上に献身的だった。
疲れている恋人に無理をさせるのはどうしても出来なかった。
それでも彼女は人以上に感受性が豊かな妖精である。
きっと感じている寂しさも人以上のものだろう。
それでも、彼女は健気に○○の帰りを待つ。

「早く帰って来て欲しいな……」

膝の上に顔を置きながら彼女はぽつりと呟く。
彼女の呟きは暗くなり始めた外の闇へと吸いこまれていった。
彼はまだ帰ってきそうにない――。


「くあぁ……今日も疲れたぁ……」

作業で凝り固まった筋肉を解す様に手を組み、上に身体を伸ばす。
心地良い感触に思わず溜息と一緒に声が出る。

「それでも去年に比べりゃまだマシかな……」

昔を思い出す様に遠くを見る。
去年の年末の作業は確かにキツイものがあった。
苛烈を極めたと言っても良い。
年末年始の休みの分の作業を年末の数日に圧縮したからだ。
普段よりも早い時間から仕事を始め、昼食も取らずに夜遅くまで働いていたのだ。
思い出して思わず乾いた笑いが出る。
そんな無茶苦茶な労働計画に労働者達の不満は爆発、親方に猛抗議。
親方も流石に度が過ぎたのが分かっていたのか、今年はそんな無茶な作業を強いなかった。
代わりに去年の数日に行った作業を師走の月の後半からやり始めたのだ。
お陰で去年の様な惨状にはならず、帰りの時間がせいぜい半刻遅くなる程度で済んだ。
そして――

「今日でそれも終わったぁ〜……!!」

頭の上で組んでいた手を解き、握り拳を作って全身で嬉しさを表す。
本日を以て今年の勤めが終わったのだ。
これで年末年始はゆっくりする事が出来る。
そういえばまだ年越しの為の買い物をしていなかった。
明日辺りリリーと一緒に買いに行こうか――そんな事を考えている内に家へと着いた。

「おーいリリー開けてくれー」

玄関の戸を軽く叩く。

「は〜い、今開けますね〜!!」

中からリリーのくぐもった声が聞こえた。
その後、トタトタと駆け寄って来る音と、戸の止め木を外す音が聞こえた。

「ただいま〜……ってうお」
「おかえりなさ〜い!!」

戸を開けると突然リリーが抱きついてきた。
身体に顔を擦りつけ、とても幸せそうだ。
そんな彼女の姿に○○は苦笑を浮かべ、頭を撫でてやる。
だが、仕事帰りと言う事もあり正直あまり身体に抱きつかれたくないというのが本音である。
それに家に帰って安心したのか、疲労も込み上げてきた様な気がした。
思わず疲れた様な吐息が出てしまう。
その瞬間、リリーの動きが止まった。
○○が疲れているという事を察してしまったのだ。

「ん、どうしたリリー?」

不審に思って声を掛ける。
だが、リリーはいつもと変わらない笑顔で見上げた。

「何でもないですよ〜。それよりお風呂を先にします?もう準備は出来てますよ〜」
「あ、ああそうだな。先に入らせてもらうよ」

そう言い○○はリリーの頭を撫でてから浴場へと向かって行った。
彼の背を見送るリリーの姿はどこか寂しげであった――。


湯を浴びた〇〇はその後リリーの作った手料理を食べる。
彼の為にリリーが真心を込めて作った手料理に舌鼓を打つ。
湯を浴びてさっぱりしたお陰か眠気は薄れ、代わりに空腹感が出てきていた時だったのであっ

という間に平らげてしまった。

「あー、美味かった。やっぱリリーの料理は最高だなぁ」
「えへへ〜、ありがとうございます〜」

食器の片づけをしながらそんな事を漏らした。
少し照れ笑いを浮かべながらリリーはそれを手伝う。
そして食器を全て台所で洗い終えた。
そのまま歯を磨き、囲炉裏の前に座ってしばらくすると再び眠気が盛り返してきた。
食欲を完全に満たしたからだろうか?
無意識の内に大口を空けて欠伸をする。

「……寝るかな」

しょぼしょぼしてきた目を何度か瞬きする。
どうせ明日からは休みだ。
それに明日は年越しの為の買い物などやる事がある。
ならばさっさと早く寝てしまうのが得策かもしれない。
そう思い布団をさっさと敷いた。
ついでにリリーの布団も一緒に敷いてやる。
どうせ彼女もすぐ寝るだろう。
丁度彼女も浴場から出てきた。

「リリー、俺もう寝るけどいいかー?」
「あ、はい。分かりました〜……」

ほんの少しだけ、寂しさを含んだ声が出る。
だが、〇〇はそれに気づかなかったようだ。
横になり、布団を被る。
リリーも自分の布団に近づき、布団の中に入ろうとしたが――我慢の限界だった。
我慢しきれず〇〇の布団の中に入ってしまった。

「どうしたんだよ、お前の布団はそっちだろ?」
「えへへ〜、たまには良いじゃないですか〜」
「……ったく」

思わず苦笑を漏らしつつ、リリーが布団に入るためのスペースを作るために少し横にずれる。
ついでに灯火に手を伸ばし、火を消す。
明かりが消え、囲炉裏の残り火と窓から入ってくる月光のみがぼんやりと部屋の中を照らす。
布団の中に戻り、仰向けになる。

「おやすみ、リリー」
「おやすみなさい、〇〇さん」

首だけをリリーへ向け、言葉を交わす。
身体の力を抜き、身を完全に脱力させた。
重力に身を任せる事で、筋肉が休まる。
その感覚がとても心地良い。
重力に引かれるように、徐々に〇〇の意識も沈んでいく。
暗い闇に完全に沈むかと思ったその時――

「……んぁ?」

不意に腕を捕まれた。
その腕に引っ張り上げられるように、〇〇の意識が引き戻される。
何事かと、眠い目を開いて腕の方を見る。
見ると腕が掴まれていた。
その掴んでいる手を辿って行くと、案の定やはり隣で寝ていたリリーだった。
目が合うと彼女は少し申し訳ない様な顔をした。

「……どうした?」

どうかしたのかと問いかけてみる。
リリーは少し迷っていたようだったが、決心が付いたのか一つ小さく息を吐いた。
ゆっくりと〇〇へ身体を寄せ、掴んでいた腕を抱きしめる。

「……リリー?」

いきなりの行動に普段だったら多少なりとも動揺はしたかもしれない。
だが、今の眠い状況である。
疑問は浮かびはすれど、変に焦るということは無かった。
だが、その眠い状態でもハッキリと分かるものがあった。
腕を挟む二つの柔らかい感触である。
そう、それは乳房の感触。
全世界の男子が永遠に求める究極の素晴らしき感触である。
それが分かると〇〇の意識が少しだけ覚醒する。
代わりに今まで疲れと眠気のせいで鳴りを潜めていた性欲が首をもたげ始めた。
こんなに豊かで柔らかな物の間に腕を挟まれて劣情を催さない方が無理な話だろう。
そういえば最近忙しくて発散してなかったなぁ――と、ふとそんな事を思い出す。
リリーも分かっているのか、少し顔を赤くしながらいつもの無邪気な笑みを浮かべた。

「どうしたんだよ?」

半身を起こし、身体をリリーと向き合せる。
掴まれていない方の手を彼女の頭に伸ばし、髪を軽く梳いてやる。
さらさらとした髪の感触を楽しむ。
するとリリーが目を軽く瞑り、顔を近づけてきた。
それが何を求めているのか――〇〇にはそれが分かった。
仕方ないなと心の中で苦笑し、髪を梳いていた手をゆっくりと頭の後ろへと伸ばす。
互いにゆっくりと顔を近づけ、唇を重ねた。
柔らかい感触が伝わってくる。
――ああ、この感触は久しぶりだ。
唇を互いに挟み合い、軽く吸う。
ちゅっ、ちゅっ、と弾ける様な音が響く。
それを何度か繰り返した後、ゆっくりと顔を離した。
顔を赤くし幸せそうに目を瞑っていたリリーだったが、顔を離すと少し不満そうな顔をした

「もっとぉ……」

何かをねだるような甘い声。
媚びる様に、求めるように見上げてくる瞳。
そんな物を見せられて男として我慢できるはずが無かった。
お望みのように再び唇を重ねてやる。
すると突然リリーが舌を出してきた。
唇や舌先を舐められ、一瞬狼狽する。
こんなに積極的なリリーは珍しかったからだ。
だが、たまにはそれも良いかと彼女の好きな様にさせてやる。
リリーは何かを求めるように、今まで足りていなかった物を手に入れるかのように口付けに夢

中になる。
舌で歯茎をなぞり、舌同士を絡め合い、唾液を啜る。
満足したのか、顔を離した。
とろんとした瞳でこちらを見つめてくる。

「どうしたんだリリー一体?」

今日はやけに積極的なリリーを変に思い、声を掛ける。
だが、彼女はどこか申し訳なさそうな顔をして押し黙ってしまった。
安心させる為に再び髪を撫でてやり、笑顔を浮かべ顔を近づける。

「……寂しかったんです」

しばらくした後、リリーがポツリと呟いた。

「……どういうことだ?」
「最近〇〇さんの帰りが遅くて……でも仕事で疲れてるのが分かってたから……それでも我慢

できなくて……」
「……」

そういえば最近仕事が忙しいのと、疲れているという理由でリリーに構ってやれていなかった


それでも彼女は今までそれを我慢していたのだ。
妖精と言う人間よりも感情の起伏が激しい種族だと言うのに。
心の中に一気に愛しい気持ちが溢れて来る。
我慢出来ずにリリーを抱きしめた。

「ごめんな、リリー……」
「〇〇さん……」

抱きしめられて安堵したのかリリーは深く息を吐いた。
両手で〇〇の服を掴む。

「安心しろ、仕事は今日で終わったよ」
「え、じゃあ……」
「明日からは休みだ。ずっと一緒に居てやるよ」

リリーはパァ、と満面の笑みを咲かせた。
身を再び〇〇に委ねる。
その後しばらく二人は互いの感触と体温を感じていた。

「――うっ!?」

だが、突然〇〇が呻き声を上げた。

「あっ……こんなに硬くなってます……」

リリーが〇〇の股間に手を這わせたのだ。
彼の分身は先程までの行為のせいか、興奮を具現化していた。
無邪気な笑みから一変、リリーは妖艶な笑みを浮かべる。

「キスでこんなに硬くなってくれたんですね……嬉しいです……」
「ち、違、これは疲れてるからであって……そう、生理現象だ!」

顔を赤くしながら否定する。
実際の所半分は真実で半分は苦し紛れの言い訳だった。
だが、リリーはその『疲れている』という部分を真に受けたらしい。
また申し訳なさそうな顔をした。
しかし、その顔もすぐに消え何かを決心したように小さく頷いた。

「……じゃあ、今夜は私が気持ち良くしてあげます」
「リ、リリー?」
「大丈夫です、私が全部やりますから〇〇さんは寝てるだけで良いですよ〜」
「い、いやあのな……」

あとの言葉が続かなかった。
そんな不安そうな顔を真剣にされてしまうと、黙るしか無かった。
その表情は本当にこちらの事を心配しているからこそ出た物だろう。
彼女の真摯な真心をひしひしと感じる。

「……分かった、頼むよ」

結果、流されるまま承諾してしまった。
いやしかし、愛する女の子にあんな顔をされてしまっては断れる訳が無い。
それに実際劣情を催していたのは事実なのだ。
性欲が無意識の内に肯定を促していた。
それを聞いたリリーは嬉しそうに笑うと、一度軽く口付けをした。
そのまま口を耳に近づける。

「それじゃあ、気持ち良くしてあげますね〜……」

脳を蕩けさせるような優しい声。
そんなものを耳元で囁かれ〇〇は思わず身をゾクリと震わせた。
――ああ、俺今日持つかな……。
一抹の不安を感じる〇〇であった――。


耳に近づけていた口を離したリリーは、まず〇〇の首筋に舌を這わせた。
温かく柔らかでヌルヌルとした物体が首筋に辺り、〇〇の肌が粟立つ。
それが何度か往復した後、唇を当てた。
痕が残らない程度に音を立てて吸い付く。
吸い付く場所は首筋から鎖骨、胸元へと下のほうへ進んでいく。
服がある辺りまで来ると、腰の帯を解き胸を肌蹴させた。
そのまま更に下の方へと唇を這わせて吸い立てて行く。
そして、ある部分へと到達した。

「――くっ……!」

胸にある小さな突起――そう、乳首である。
女性でなくとも十分な快楽を得る事が出来る性感帯を唇で軽く挟んで刺激する。
そして舌先で乳頭を転がし、甘噛みし、吸い立てる。
一方、空いているもう片方の乳首には指を這わし、指先で弄ぶ。
先程までとは違う直接的な快感に、〇〇から思わず苦悶の声が漏れた。

「ちゅっ、んちゅ、れる……んふふ〜」

声を聞いたのか乳首を舐りながらリリーが見上げてくる。
その目は嗜虐心に満ち溢れており、とても楽しげだ。

『こいつ……』

心の中にこれ以上醜態を晒すまいという反抗心が生まれる。
だが、快楽に飢えた身体に与えられる快感によってそれは儚くも崩れ去る。
身体に染み込んだ快感はまるで麻薬のように更なる快感を身体が求めさせる。
結果、漏れ出る声を抑えられなかった。
それに満足したのか、責める場所を乳首からまた下の方へとずらして行く。
鳩尾から腹部、下腹部。
自然な流れで下半身の衣服の紐を緩める。
もはや今の〇〇にはそれに抵抗できるだけの気力は残されていなかった。
何の問題も無く衣服を剥ぎ取られる。
下半身を隠す物が無くなった時、『それ』が露わになった。
『それ』――陰茎は〇〇の興奮を体現して硬く、大きく怒張していた。
大きく鎌首をもたげ、苦しげに鼓動にあわせて震えている。

「わぁ……凄く大きくなってますね……」

怒張した〇〇の陰茎を見て、リリーは嬉しさと感嘆が混じった声を漏らした。
愛しげにそれを見つめた後、頬擦りをする。
その表情は慈愛に満ちていた。
愛しい恋人が慈愛に満ちた穏やかな笑顔を浮かべながら醜悪な性器に頬擦りをする。
そのアンバランスな光景に思わず興奮が高まるのを感じた。
絹の様に肌触りがいい頬に亀頭が擦れ、快感を生む。
もう限界だった。

「リ、リリー……!」

もう楽にしてくれ、そう懇願するように彼女の名を呼ぶ。
その言葉に応える様にリリーは微笑んだ。
陰茎の根元へ、先程と同じように舌を這わせる。
今までとは比べ物にならない快感に腰が跳ねた。
根元から雁首の下まで舌を這わし、それを往復する。
時折、音を立てて軽く吸い立てる。
〇〇は快感に耐えるかのように床に爪を立てるが、殆ど意味を成していない。
リリーの責めは止まらない。
下の方へと向かって行ったと思うと男性の最も重要な部位――陰嚢に舌を這わせた。
男性最大の弱点を舐められ、背筋をゾワリと快感以上に悪寒のような物が走る。

「ちょ、リリーそこは……おふっぅ!?」

素っ頓狂な声が出た。
リリーが陰嚢の睾丸を咥え込んだからだ。
睾丸を痛くしない程度に舌で転がし、唇で挟む。
薄皮一枚隔てているとはいえ、内臓を舐られるという未知の感覚に〇〇はただ翻弄されるしか

ない。
我慢の仕方も分からず、みっともない声を漏らすばかりだ。
満足したのか、陰嚢を唾液でベトベトにしたリリーは再び舌を陰茎の先端へと這わしていく。
今までの快感を我慢していた為か、亀頭の先端の鈴口から先走りが垂れ流れていた。
その先走りをちゅっ、と啜ると、悪戯っぽい笑みを浮かべた。
もう〇〇には今更どうこうしようという気など無かった。
ただ、受け入れる。
受け入れるしかない。
それでも快楽によって劣情だけが肥大化していく。
リリーに懇願するような目を向ける。
彼女も分かったのかふっと小さく笑った。
髪をかき上げ、亀頭を舌で舐る。
敏感な陰茎、その部分の中でも更に敏感な亀頭を舐られるという強烈な快感を与えられ、〇〇

の身体がビクリと跳ねた。

「んちゅ、れる、……んふふ〜。あ〜むっ」

パクリと亀頭を口の中に含んだ。
そのまま、まるで飴玉でも舐めるかのようにペロペロと舌で舐め上げる。
それと平行しながら、ゆっくりと口内へ咥え込んでいく。
正直な話、口の奥まで咥え込んでも劇的に気持ちが良いということは無い。
ただ、その行為をしてくれているという事実とその光景が否応無く興奮を煽る。
しかもリリーは妖精の種族だ。
人間よりも身体のサイズが小さい。
〇〇の陰茎のサイズは平均的といったところだが、それでもリリーからしたらかなり大きな部

類になる。
それにも関わらず彼女はゆっくりと咥え込んでいく。
その彼女の必死さ、健気さで興奮が更に加速する。

「んふ〜、ひもひいいへふは〜?」
「ぐっ、それ、やば……!」

咥えながら喋る事で舌が予測不能な動きをし、物凄い快感を受ける。
それに満足したのか、リリーの顔を上下させる速度は段々と上げていく。
じゅるじゅると淫らな音が立つ。
先程までの責め、そして長い禁欲生活から〇〇はもう限界だった。

「リ、リリー……もう、出っ……!!」

リリーもトドメとばかりに口の奥まで咥え込んだ。
同時に強く吸い立て、舌で舐る。
そして、限界を迎えた。

「うっ、ぐうううぅぅ……!!」

久しぶりの射精、その快感に〇〇は身体を大きく慄かせた。
今までの責め、そして長い禁欲生活で快感に飢えていた〇〇にとってその快感は桁外れのもの

であった。
射精による快感が長く続く。
やがて、その快感も収まり始めた。
〇〇は大きく喘ぎ、息を整えようとする。
射精の感じから、相当の量と粘度を誇る欲望を放出したのではないだろうか。
冷静になり始めた頭でそんな事をふと思う。
欲望を全て受け止めたリリーは尿道に残ったものまで吸い取るようにゆっくりと顔を上げてい

く。
陰茎から顔を離したリリーは、何か思いついたようだ。
悪戯っぽい笑みを浮かべると四つん這いで近づき、顔を〇〇の顔に近づける。
そしてゆっくりと口を開けた。
中の舌の上にはねっとりとした大量の白濁の粘体がへばり付いていた。
突き出された舌先に重力に従って粘体がでろりと滴ってくるが、それが切れて床に落ちること

は無かった。
どうやら相当の粘度があるらしい。

「うえっ……そんなの吐き出して良いから……!」

吐き出す先になりそうなものを探そうとした〇〇だが、それよりも先にリリーが口を閉じた。
少し上を向いたかと思うと、喉が動いているのが見て取れた。
どうやらあれを飲み下しているらしい。
何度にも分け、ゆっくりと飲み下していく。
再びリリーが口を開けるとその白濁の粘体は跡形も無くなくなっていた。
リリーが屈託の無い笑みを浮かべる。

「……別に飲まなくても良かったんだぞ?不味いだろうし」
「別にそんな事無いですよ〜?〇〇さんが私で凄く気持ち良くなってくれたって証拠ですし。

それに……」
「……それに?」
「〇〇さんの愛情が詰まっているような気がして、飲んでいて凄く嬉しいんですよ〜」

その直球過ぎるリリーの愛情表現に〇〇は思わず赤くなる。
照れ隠しにリリーの頭をグシャグシャと強く掻き撫でる。
もっとも、リリーにとってはそれも嬉しいだけのようで笑みを浮かべる。

「それにしても沢山出ましたね〜。でも……」

屈託の無い笑みが一転、妖艶な笑みに変わる。

「まだコッチは元気みたいですね〜……」

リリーの手が一度欲望を放出したにも関わらず硬さを保ったままの陰茎を掴みながら言う。
その手がゆっくりと陰茎を扱く。
欲望を放出したばかりで敏感になっている為、その快感にも思わず呻き声を漏らしてしまう。

「今度はコッチで……」

そう言いながら後ろに下がる。
『コッチ』それが意味するところは一つしかない。
〇〇に覆いかぶさっている時、すでにそこ――秘所からは愛液が滴り、受け入れの準備は整っ

ていた。
手に持った陰茎を、自身の秘所へと宛がう。

「それじゃあ、いきますね……」

ゆっくりと腰を下ろし始めた。

「ん、んぁ……」

リリーの口から嬌声が混じった吐息が漏れる。
腰を下ろし、そして上げる。
腰を動かすたびに結合部からは淫らな粘音が響く。
その速度が上がっていく。
リリーが着ていた襦袢が徐々に肌蹴ていく。
すると露わになるのは先程腕に幸せな感触を与えていた豊かな二つの膨らみ。
リリーの上下に合わせて、その膨らみが魅力的に揺れる。
その光景に〇〇は思わず手を伸ばしていた。
無意識の内に揉みしだく。

「あんっ、おっぱいぃ……」

突然の快感に、リリーが嬌声を上げる。
それに気を良くしたのか、〇〇の胸を揉む勢いが上がる。
久しぶりのその心地良い感触はまるで麻薬の様に更なる感触を渇望する。
揉むだけではなく、先端の桜色の蕾を指先で弄ってやる。
ふと、リリーが自身の胸に伸ばされた手に自分の手を重ねた。
もしかして嫌だったのだろうか――そんな心配をする。
リリーは手を離させると、自身の掌同士を合わせて握った。

「手、握って下さい……」

指同士をしっかりと絡め合う。
まるで決して離れないように。

「気持ち、良いですか……?」

ふと、リリーが問いかけた。
目に涙を浮かべ、だらしなく開かれた口から涎を垂らし、顔を快感に蕩けさせながら。
必死に快感に耐えながらも、それでも相手を思いやる気持ちが伝わって来た。
その気持ちに愛しさが溢れてくる。
もう、限界だった。

「……悪い、リリー」
「え、〇〇さ……って、ひゃん!?」

今までずっと横になっていてされるがままだった〇〇が突然跳ね起き、上に乗っていたリリーを組み伏せたのだ。
思考が完全に獣欲に支配されていく。
その獣欲に身を委ね、疲労の溜まった身体を無理矢理動かし、腰を前後させる。
もはや理性など微塵も残されていなかった。
中出しをしたい、種付けしたい、孕ませたい。
ただ生物としての、雄としての本能に従いその事だけを考える。
いや、それしか考えられなかった。
ハッ、ハッ、と獣の様な荒い呼吸が漏れる。
その激し過ぎる動きに耐える為か、リリーが○○の身体へと抱きついた。

「リ、リー……!!」

僅かに残された理性か、あるいは無意識の内にかリリーの名を呼ぶ。

「んあっ、○○さん……○○さん……!!」

リリーも必死に彼の名を呼ぶ。
ラストスパートを掛けたのか、○○の動きが激しくなった。
その動きに合わせて、彼女の口から嬌声が際限無く漏れ出る。
抱きついている腕や脚に力が入り始める。
どうやら絶頂が近いらしい。

「○○さん……大好き、大好きです……!!」

無我夢中にリリーが口にした言葉。
その言葉が○○の興奮に限界を迎えさせた。
そして――。

「ぐううううあああ……!!」
「ひゃ、あああああぁぁぁ――!!」

互いに絶頂の波に飲まれ、リリーがビクビクと身体を震わす。
○○も身体を支えている腕がプルプルと震えた。
なんとか体勢を保とうとしたが、最近の作業の疲労と無理矢理身体を動かしたせいか、力が上

手く入らない。
カックリと腕が折れ、体勢を崩してしまう。
そのまま倒れ込みそうになるが、とっさに身体を捩りリリーに倒れこむのだけは避けた。
リリーの身体の横に倒れ込む。
今までの反動か、睡魔が一気に押し寄せてきた。
なんとか身体を起こそうとするが、まるで四肢が自分の物で無くなってしまったかのように上

手く動かない。
睡魔は問答無用で○○の意識を暗い闇へ引きずり込もうとする。

「悪いリリー……限界、みたいだ……」

離しながらも自然に降りてくる瞼に必死に抵抗するが、それも叶わない。
段々と夢と現の境が曖昧になっていく。
僅かに残された視界の中で、荒い息を付いていたリリーと目が合った。
彼女が苦しそうにしながらも優しく微笑んだ。
手を伸ばし、○○の頬を掌で撫でる。

「ハァハァ……おやすみ、なさい……」

優しく心地良い感触に身体の力が抜けていく。
そして○○は、意識を手放した。
彼の意識は暗い闇の奥深くへと沈んでいった――。


寒さで目が覚めた。
見ると自分は全裸だった。
これでは寒気を感じるのも当たり前だ。
一体何が――そこまで来て〇〇は昨日の事を思い出した。
そうだ、自分はあの後睡魔に勝てずにそのまま寝てしまったのだ。
この時期に全裸で寝たら風邪を引いても文句は言えないのだが、幸いにも掛け布団が身体に掛

かっていた。
おそらくあの後リリーが身体に掛けてくれたのだろう。
そのリリーは〇〇の身体に身を寄せてすやすやと眠っていた。
――そういえば今はどのくらいだ?
そう思い首だけを動かし、辺りの状況を確認する。
床に窓から差した日の光がある。
その場所からしてどうやらまだ早朝らしい。
これなら今日の予定も狂わずに済みそうだ。
安堵しつつ、再びリリーへと視線を戻す。
リリーは未だに穏やかな寝息を立てている。
〇〇はその寝顔に手を伸ばし、優しく頬を撫で始めた。
そういえば昨日の最後に無理をさせてしまった。
起きたら謝ろうと心に決める。

「ん、んん……」

その時、リリーが小さく声を上げた。
ゆっくりと目を開く。
そして目が合った。

「おはよう。悪い、起こしちまったか?」
「おはようございます〜……」

リリーがふにゃ、と笑みを浮かべた。
頬を撫でてやると気持ち良さそうにしたので、続けて撫でてやる。

「昨日はゴメンな……あんなに乱暴にしちまって……」
「大丈夫ですよ〜、ちょっと驚きましたけどね……」

リリーの背中に手を回して、ゆっくりと抱き寄せてやる。
〇〇の胸板に抱かれ、安心したように目を閉じた。

「お詫びと言っちゃナンだが、今日はずっとリリーと一緒に居てやるぞ?言う事も何だって聞

いてやるからな」
「え、本当ですか〜?」

リリーがパァ、と満面の笑みを浮かべた。

「それじゃあ人里に行ってデートですね〜。買い物をして甘いものを食べてその後……」
「その後なんだ?」

リリーは顔を少し赤くして、それでいていつもの屈託の無い笑みを浮かべながら言った。

「その後家に帰ってきたら……また、えっち……しましょう?」


メガリス Date : 2013/01/01 05:41:16

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