東方キャラとウフフにイチャつくまとめ

「○○、いるかしら?」
「紫か。珍しいな、こんな時間に」

 昼食も済ませた昼下がり。自室で午睡にでも身を委ねようかと思いのんびりしていた所に、突然紫がスキマから姿を現した。
 夜行性である紫はいつもならこの時間は自室でぐっすりと眠っているはずだ。
 何かあったのだろうか。

「どうかしたのか?」
「あなたに、これを渡しておこうと思って」

 そう言って手渡されたのは一冊の薄い本。
 表紙にはかなり気になるタイトルが刻まれていた。

「『八雲閨指南控』……?」
「幻想郷に増えてきた人妖カップルの夜の営みを円滑にするために私が書いてるの」
「いつの間にこんな事を?」
「つい最近からよ。驚かせちゃったかしら」

 紫が悪戯っぽく微笑む。
 自分の知らない間に紫がこんな物を書いていたというのにも驚きだが、今はそれ以上に気になる事があった。

「この、スキマ妖怪編っていうのは?」
「スキマ妖怪は一人一種族。だからこれは、世界に一つだけの貴方だけの為に書いた本よ」

 そう言って頬を赤く染めた後、恥ずかしそうに視線をそらす紫。
 あまり見たことのないその仕草に、こちらも心を揺さぶられる。
 普段飄々と振舞っているだけに、時折見せるこういった表情はとても可愛らしい。
 できればずっとこの表情を楽しんでいたい所だが、話が進まないのでこちらから感謝の意を示す。

「えっと、ありがとう。紫」
「ふふっ、どういたしまして。それより、これを渡したって事はどういう事かわかるわよね?」
「えっ?」

 先ほどの赤さがまだ若干残る顔で、妖艶な笑みを浮かべる紫。
 その表情は、行為の時に時折見せる女としての顔だった。
 本の説明を聞いた時点でなんとなくそういう事かと思ってはいたが、どうやら本当にそういう事らしい。

「じゃあそういう事だから、私はもう行くわね。夜までにしっかり読んでおくのよ」
「あっ、おい! 紫!」

 それだけ言い残すと、紫はスキマを開いて逃げるようにその中へと入っていった。
 来る時も突然だったが、去る時もまた唐突だった。

「ふう、相変わらず気まぐれだな。そんなに急いで行かなくてもいいのに」

 それとも何か他に急ぐ理由でもあったのだろうか。
 そんな事を考えながら、渡された本に意識を向ける。
 夜までに、と言われたからにはしっかり読んでおかなければならない。
 とりあえず軽く内容を把握するためにパラパラと流し読みしてみる。

「……これ、全部自分で書いたのか……?」

 そこには、読んでいる方も赤面してしまうような情報が赤裸々に綴られていた。
 確かにこの内容なら、渡した後すぐに逃げてしまいたくもなる。
 だが裏を返せばそれだけ紫に信頼され、期待されているという事でもあるのかもしれない。

「しっかり読んで紫の期待に応えないとな」

 決意を新たにし、流し読みを止め最初から読み始める。
 この文量なら夜までには読み終えられるだろう。

 
 こうして昼寝の時間は、夜に備えるための時間になったのだった。






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 夜の帳も下りあとは寝るだけという時間帯、湯浴みを済ませ寝着に身を包んだ紫が現れた。
 湯上り特有のわずかに上気した頬が艶めかしくうつる。

「さっきの本、ちゃんと読んでおいてくれたかしら」
「ああ、大丈夫だ。任せてくれ」

 扇情的な表情でこちらを見つめる紫を優しくベッドに押し倒す。
 そのままの勢いで、妖しく歪む唇にキスをした。








 『八雲閨指南控』
 それは、著・八雲紫、監修・八雲藍の、夜の生活アドバイスメモ!
 種族の壁を越えて離れがたく結ばれたカップルの交わりが
 円滑に進むようにと作成された一口アドバイス集である!


八雲閨指南控〜スキマ妖怪編

◆スキマ妖怪、一文字入れ替えるとキス魔妖怪。
というのはただの言葉遊びですが、キスを好む傾向は実際にも強いです。
パートナーが満足するまでしっかりと応えてあげましょう。

「ちゅ……んっ……はぁ……」
「ん……ふぅ……んむっ、紫……」
「あんっ、○○……もっと……」
「ああ……ちゅっ……んっ」
「んふぅ……ちゅぷ……はあっ」



◆外見上からは分かりにくいですが、長時間の睡眠やスキマでの移動に頼りがちな事により、予想以上に脂肪をためこんでいます。
本人も密かに気にしている事ですので、その事に触れる場合は慎重に。
上手く肯定してあげればパートナーの精神的充足にも繋がるでしょう。

「胸も良いけど、紫はお腹も柔らかくて気持ちいいな」
「……それは、どういう意味かしら?」
「っ、別にそういう意味じゃないから! だから睨むなって!
ただ、すべすべでふにふにで、いつまでも触っていたいなって思っただけだよ。
それに俺は、紫が少し太ったからって嫌いになったりしないよ。むしろ好きになるかも」
「もう、何言ってるのよ……バカ……」



◆スキマ妖怪と言うだけあってスキマ、すなわち性器の感度は良好です。
苦痛にならない範囲で、心ゆくまで攻め立ててあげましょう。

「あぁんっ、いいわぁっ! そこっ、もっとっ!」
「ん、ここか。じゅるり」
「あんっ! だめっ……クリなめちゃ……!」
「いいよ、イっても」
「ああっ!イくっ、イっちゃ……ふあああああああっ!!」
「ふうっ。イっちゃった、かな?」
「うん……すごく、良かったわ……」



◆挿入時はスキマを使った特殊なプレイなども試してみると良いでしょう。
パートナーとのしっかりとした信頼関係があれば応えてくれるはずです。

「はぁっ、はっ、はっ、紫……キスしたい……!」
「あんっ! もうっ、バックでシてる時にキスしたいだなんてっ……贅沢ねっ!」
「はあっ、はぁっ! 駄目、かなっ……んむっ!」
「んちゅ……ん……はぁっ! いいに決まってるじゃない……」
「紫……ちゅ……ん……」



◆元来妖怪は人間と比べて子を孕みにくい存在ですが、一人一種族のスキマ妖怪はその傾向も顕著です。
このような種族の壁を乗り越えて子を成すためには、粘り強いアタックが必要でしょう。
なお、パートナーはこの様な事実を気にしている場合もあります。
その辺りも上手くフォローし、あなたの愛情で身も心も満たしてあげましょう。

「んんっ! んあぁっ! そこっ、良いっ!」
「くっ……紫! もう、そろそろ……!」
「ああっ! イくのっ? イっちゃうの……? 私もっ……!」
「はあっ、はあっ、イくよっ! 紫っ!! 紫っ!!!」
「私もっ、イくっ! 中に……中に出してえっ! ああああああーーーーーっ!!」
「ふう……紫……」
「ああ……中に、いっぱい……」
「紫、愛してるよ……」
「私も……愛してるわ、○○。ちゅっ……んっ、はぁ」

「○○……ねぇ、その……」
「? どうした紫」
「ごめんなさい……私のせいで、なかなか子供ができなくて……」
「なんだ、そんな事か」
「っ! そんな事って」
「絶対にできないっていうわけじゃないんだろう? なら大丈夫さ、それに」
「それに?」
「子供が出来たら、紫とこうやってゆっくり愛し合うのも難しくなるかもしれないじゃないか」
「やんっ、もう、また……あぁん」



◆行為の後のメンタルケアも忘れずに。
表には見せなくても幻想郷の管理という重責で精神的に疲弊している時もあります。
こういう時にはやはり添い寝をしてあげるのが一番でしょう。
強く抱きしめてあげるとなお良いです。

「今日も良かったよ……紫」
「ええ、私も。凄く気持ち良かったわ……」
「あの、さ。紫」
「? 何かしら」
「今日は、抱きしめたまま寝ても、良いかな?」
「ふふっ♪ もちろんよ!」
「おわっ、と。なにも抱きついてこなくても」
「いいじゃない。ん……気持ちいい……」
「紫……」
「おやすみなさい、○○」
「うん、おやすみ。紫」


ロダicyanecyo_0346.txt

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このページへのコメント

スレの方に評価をしていなかったので
例の台詞を呟いてネタ作りを放棄した者です

読みたいな、と思っていた姿以上の力作にうち震えています
GJ

0
Posted by 例の台詞の名無し 2012年09月16日(日) 08:44:28 返信

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