東方キャラとウフフにイチャつくまとめ

「あれ、切れてる」
いつものように縁側で一服しようと思っていた霊夢は、予想に反して茶葉が切れていた事に眉を顰めた。菓子だけでは物足りない、と言うより口の中が甘ったるくなってしまう。
「仕方ない、か」
ひとりごちると、茶葉を手に入れるべく“いつものところ”へ足を運んだ。

魔法の森の入口に居を構える古道具屋、“香霖堂”。
半妖の店主が営むこの店には、人間妖怪問わず多くの客が訪れる。
博麗の巫女である彼女もこの店の常連客(本人談)である。
いつもの様に茶葉を貰いに香霖堂を訪れると、入口に先客が立っていた。
「よう霊夢。なんか買いに来たのか?」
「茶葉が切れちゃってね。そういう○○は?」
問われた○○は、無言でタバコを吸うジェスチャーをする。
「ふーん。ならこんなとこで突っ立ってないで、中に入れば良いじゃない」
「や、そうしたいのは山々なんだけどな…」
言いながら窓を指差しこっそりな、と○○は言う。
何事かと霊夢が窓から店内を覗くと、

「…すぅ…すぅ…」
「………(ぱら)」
いつものように読書に耽る霖之助とその膝の上で寝息をたてる魔理沙の姿があった。
魔理沙は魔理沙で安心しきった寝顔で時折「…んぅ…香霖…」とか呟き、
霖之助は霖之助でそんな魔理沙の髪をなでながら手元の文字を追っている。

「こんな素敵カップルラヴラヴ空間に割って入れると思うか?」
「…無理ね」
「これで店主にその気が全く無いってのが…」
「鈍感というか枯れてるというか…」
ため息をつく二人。
「で、どうするの?」
「へ?」
不意を突かれた○○が聞き返す。
「私は他所でも調達できるけどあんたは…」
「あー…」
霊夢の言うとおり、○○の求める紙巻きタバコは幻想郷では普及していなく、唯一外の世界の物品も扱うここでしか入手できない。
「いかん、吸えないと思うと余計に吸いたくなってきた…」
「そんなに辛いものなの?」
「これは喫煙者にしかわからない辛さっすよ…」
頭を抱える○○に霊夢は逡巡しつつ、
「…ねぇ、気を紛らわすいい方法があるんだけど、どう?」
「…身の危険を感じるのは気のせいだと信じたい」
失礼な、と霊夢が頬を膨らませる。
「まぁ正直他にあても無いし…お願いできるか?」
「了解。じゃ、こっち来てこっち」
言いながら手招きする霊夢に若干訝しさを感じつつもついていく○○であった。

「ん…ちゅ…」
湿った音が辺りに響…いたりしないのは屋外だからだろう。
「ん…ふ…ちゅく……ぷぁ、どう?気は紛れた?」
「代わりに咥えるものを期待したんだが。噛みタバコ的な」
「喫煙者じゃない私がそんな物持ってるわけ無いじゃない。ん…」
「(だからってタバコの代わりにべろちゅーて…)」
そう考えつつも拒絶せずに受け入れている○○も大概あれである。
香霖堂の壁に背中を預ける○○に霊夢が詰め寄る体勢。片手はお互い腰に回し、空いた手は所謂恋人繋ぎ。
「ちゅ…ん…んぅ…」
互いの舌が互いの口内を犯し合い、舌同士が絡み合う。
結合部の隙間から溢れた唾液が顎を濡らし、淫音がかすかに零れる。
繋いだ手、腰に回した手に力が入る。それに比例してより激しく求め合う。
「んん…ちゅく…ん…ぢゅるっ…んく…んく…んぅ…」
口内の水分を全部持っていかん勢いで唾液を吸い、喉を鳴らす霊夢。
「…ぷぁ、ふぅ…つかさ」
「…ん、なに?」
「こんな軽い女だと思わなかったよ」
予想外の指摘に霊夢は目を丸くする。
「…は?」
「や、ちょくちょく香霖堂で顔合わせる程度の知り合いにこんなことするんだもんよ。
仮にも巫女なんだから控えぶろxhy!?」
言い終わる前に霊夢の平手が○○の頬を捕えた。
「それ…本気で言ってる?」
「痛ってー…え?」
「好きでもない相手にこんなことするわけないでしょ!」
霊夢が声を荒げて叫ぶ。よく見れば目尻に涙。
今度は○○の方が目を丸くする。叩かれた頬の痛みが、これが夢でない事を告げる。
そんな○○の態度に霊夢は大きなため息を一つ。
「呆れた…。霖之助さんの事言えないじゃない…」
「や、だって…え?」
今だ信じられないと言う顔の○○に、霊夢はもう一度ため息をつくと、
「はぁ…じゃあこれならどう?」
そう言って○○の体を両腕でしっかりと抱き締め、
「私。博麗霊夢は、この幻想郷の誰よりも、貴方の事を愛しています」
「………」
○○からの反応は無い。
「…ちょっと、なんとか言いなさいよ」
はっきりと言うのが恥ずかしかったのか、霊夢の顔がほのかに紅い。
その後も霊夢がねぇ、だのちょっと、だのと反応を促していると、突然○○の両腕が
霊夢の体を強引に抱き締める。
「ひゃっ!?ちょっ、痛い!」
突然の反応に素っ頓狂な声を上げる霊夢。
「悪い、嬉しくて思考停止してた」
「それは…OKの返事と受け取っても?」
何を当たり前のことを、と心の中で呟き、腕の力を緩めながら、
「好きでもない相手にあんなことされたら拒否るだろ普通」
○○の言葉に安堵し、
「なによ…お互い気づいてなかったんじゃないの」
「この歳で枯れてるなんて思いたくはないけどな」
言って笑い合う二人。
「じゃあ、さ」
「ん?」
霊夢が言葉を続ける。
「ちゃんとした言葉で聞かせて欲しいな。今みたいな曖昧な返事じゃなくて」
「…やだよ、恥ずい」
照れてそっぽを向く○○に、
「あら、女の私にあそこまで言わせてあんたからは何も無いなんて、
そんな事が許されるなんて思ってるの?」
片手を○○の腰から首に持っていく。
「ぐぇっ!?く、苦し…」
「言 い な さ い」
「…あい」
よろしい。と霊夢が手を離す。喉元をさすり軽く咳き込んだ後、○○は霊夢の両の瞳をまっすぐ見つめ、
「一度しか言わないぞ」
「いいから早く」
深呼吸。
「…愛してる」
「…私も。愛してるわ」
言い終わるや否や、互いの口を自分のそれで塞ぐ。
想いを伝え合った後のキスは何よりも甘く、そして愛しかった。


おまけ

「おっじゃまー。タバコ買いにきたぜー」
「霖之助さん、茶葉ある?」
「ふぁ…○○に霊夢じゃん。二人でなんて珍しいな」
香霖堂の敷居をまたぐと、寝ぼけ眼の白黒魔法使いが出迎えた。
「魔理沙、あんたまたここで昼寝してたの?邪魔になるでしょうに」
「何言ってるんだ霊夢。この店一番の常連客を捕まえて邪魔者呼ばわりなんて失礼極まりないぜ」
などと無駄話をしていると、店主が話に割り込んで来た。
「何も言わずに商品を盗って行く者を客とは言わないよ。
そら、タバコだ。魔理沙、奥の戸棚から茶葉を取ってきてくれないか?」
「りょうかーい」
手のかかる妹分が店の奥に消えたのを確認すると、霖之助は二人に向き直り、
「年長者から二人に一つ忠告を」
何だ急に、と霖之助の顔を見る○○と霊夢。
「止めろとは言わないが、屋外で情事に耽る時は人目を気にした方が良い」
ビクゥッと背筋を伸ばす二人。
「取って来たぞ香霖〜って、どうしたんだ?二人とも」
知らぬは魔理沙ばかりなり。



あとがき

前戯だけで賢者になれる筆者です(早漏
ネチョなんて初めて書いたよこんちくしょー!…え?ネチョなんて言えない程薄い?
…薄いだろ?全力なんだぜ、これ。
いいんだよーイチャイチャできればー!…本番も書いてみたいなー…慣れたら。

それでは偉大な先人達に敬意を表しつつ脱兎!



3スレ目>>46:イチャネチョするロダ_0195.txt

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このページへのコメント

こーりん流石だぜ

0
Posted by (´つヮ⊂)ウオォォwwww 2015年05月07日(木) 05:37:35 返信

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