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「占星術は科学か?」by UCB


Science in disguise

いくつかの点で、占星術は科学のように見えるかもしれない。占星術は天体についての科学的知識や、星図のような科学的探究のツールを使っている。科学的アイデアが予測(期待)を生成するように、占星術を使って「未来の出来事や人々の性格についての予測」を生成する人々もいる。「占星術は当たっている」という人々の経験という証拠によって、占星術は支持されていると主張する者もいる。これら科学の象徴があるとしても、占星術は本当に問いに答える科学的な方法だろうか?

科学チェックリストを使って、占星術が共通して使っている方法を評価する。キミは占星術が科学だと考えるだろうか?

自然界にフォーカスしているか?
占星術の基本的な命題は「太陽や月や惑星や星座など天体が、地球上の事象に影響を与えるか、相関している」というものである。

自然界を説明することを目指しているか?
占星術は、天体との相対位置と移動についてのルール群を使って、地上の事象や人間の性格特性について予測や説明を生成する。たとえば、ある種の占星術は「春分直後に生まれた人物は、企業になる可能性が特に高い」と予測する。 検証可能なアイデアを使っているか?
制戦術によって生成される、ある種の予測は、あまりに一般的過ぎて、いかなる結果も予測に合っていると解釈できる。このように扱えば、占星術は検証不可能になる。しかしながら、占星術を使って、自然界の帰結に対して検証可能な、非常に特定された予測を作る者もいる。たとえば、占星術によれば、尊厳と権威を勝ち取る能力に影響する。これらの特性は政治において重要なので、占星術師が人間の性格を本当に説明できるなら、「科学者の星座は、占星術師が科学に有利だという星座である場合が多くなるだろう。」[1] 占星術を使って、このような予測を生成するなら、占星術のアイデアは検証可能になる。

証拠に基づいているか?
占星術を使った検証可能な予測と結果の生成を行った幾つかの例では、証拠は占星術の有効性を支持しなかった。[2] 科学者が検証したアイデアが誤りであることが示されるのは、科学ではよくあること。しかし、科学の特徴の一つは、証拠に従い修正されること。占星術は、それに反する証拠に対して、アイデアを修正することがない。

科学コミュニティに参加しているか?
自分の知見を共有し、他者の結果を批判的に評価することは、占星術の実践の一部となっていない。自分の知見を学会発表や論文掲載することなく、占星術師はそのキャリアを過ごせる。占星術師が、査読付き論文誌への計算や、科学界から批判を受ける場で発表することはない。

進行中の研究をリードしているか?
占星術のアイデアの有効性を確立しようとして失敗して以降、占星術に関する科学的研究は進んでいない。科学的発見へ貢献した占星術の確認された例はない。

研究者は科学的に振る舞っているか?
科学者は自分の提唱したアイデアを支持あるいは否定される研究を誰かがやってくれるのを待つことはない。自分で自分のアイデアを検証し、対抗議論と代替仮説を考え、最終的には、証拠に基づきアイデアを放棄する。これに対して、占星術師は、自分たちが受け入れている占星術のアイデアを厳密に検証しようとはしていないようである。占星術分野の最低レベルの研究を反映して、占星術師がフェアな方法で持論を検証しようとすることは、ほとんどない。さらに、占星術のコミュニティはおおよそ、自分たちのアイデアに反する証拠を無視する。

次はキミの番だ。占星術は科学だろうか?

我々の見解は:
占星術は、問いに答える科学的方法とはまったく違っている。占星術は自然界の説明を探求しているが、その説明が有効か否かを批判的に評価しようとはしない。それは科学の基軸である。科学界は、自分のアイデアを自然界の証拠に照らして、証拠に支持されない場合は、そのアイデアを放棄あるいは修正する。占星術師は自分たちの占星術のアイデアに対する批判的見解を取り入れることはない。

[1] In fact, physicist John McGervey did this study and found no bias towards particular signs. Hence, the results did not support the validity of astrological explanations. You can read about this study in McGervey's book "Probabilities in Everyday Life."
[2] For example: Carlson, S. 1985. A double-blind test of astrology. Nature 318:419-425.


学会発表(scientific conference)

科学の学会や研究者のグループによって実施されるイベント。そこで科学者は自分の研究成果についての短いプレゼンを行う。学会は科学者がアイデアと結果と研究方法を科学界と共有する機会である。
仮説(hypothesis)

フェアに限定された現象群に対する提唱された説明であり、先行実験や科学的背景知識や初期的観察や論理に基づく。
受け入れる(accept)

証拠に基づき、最良の説明として、取り入れること。科学界では、多くのラインの証拠によって支持され、その他の規準(関連分野の確立されたアイデアと一貫している等)に合致している場合、その考えが受け入れられる。
科学的な論(Scientific argument)

科学的アイデアの論理的記述及び、それを支持あるいは否定する証拠。日常会話では「論」は論争を意味するが、我々は別の意味で使う。すなわち、ある見解を支持あるいは否定する、理由を付した事例。科学的な論は、いくつかの基本的要素を持っている。そのアイデアは何か? その愛出が正しいなら、所与の条件の下で何が観察されると予測されるか? その予測は実証されたか? アイデアが正しいあるいは間違っているという可能性に対して、どう対処するか?


UCBの「科学とは何か?」



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