七里ケ浜の哀歌
歌名 七里ケ浜の哀歌(真白き富士の嶺)
作詞 三角錫子
作曲 ガードン
一 真白き富士の嶺 緑の江の島
仰ぎ見るも 今は涙
帰らぬ十二の 雄々しきみ魂に
捧げまつる 胸と心
二 ボートは沈みぬ 千尋の海原
風も波も 小さき腕に
力もつきはて 呼ぶ名は父母(ちちはは)
恨は深し 七里が浜辺
三 み雪は咽びぬ 風さえ騒ぎて
月も星も 影をひそめ
み魂よ何処に 迷いておわすか
帰れ早く 母の胸に
四 みそらにかがやく 朝日のみ光り
暗(やみ)にしずむ 親の心
黄金(こがね)も宝も 何しに集めん
神よ早く われも召せよ
五 雲間に昇りりし 昨日の月影
今は見えぬ 人の姿
悲しさ余りて 寝られぬ枕に
響く波の おとも高し
六 帰らぬ浪路に 友よぶ千鳥に
われもこいし 失せし人よ
尽きせぬ恨みに 泣くねはともども
今日も明日も かくてとわに
(大正五年)
大正の歌
作詞 三角錫子
作曲 ガードン
一 真白き富士の嶺 緑の江の島
仰ぎ見るも 今は涙
帰らぬ十二の 雄々しきみ魂に
捧げまつる 胸と心
二 ボートは沈みぬ 千尋の海原
風も波も 小さき腕に
力もつきはて 呼ぶ名は父母(ちちはは)
恨は深し 七里が浜辺
三 み雪は咽びぬ 風さえ騒ぎて
月も星も 影をひそめ
み魂よ何処に 迷いておわすか
帰れ早く 母の胸に
四 みそらにかがやく 朝日のみ光り
暗(やみ)にしずむ 親の心
黄金(こがね)も宝も 何しに集めん
神よ早く われも召せよ
五 雲間に昇りりし 昨日の月影
今は見えぬ 人の姿
悲しさ余りて 寝られぬ枕に
響く波の おとも高し
六 帰らぬ浪路に 友よぶ千鳥に
われもこいし 失せし人よ
尽きせぬ恨みに 泣くねはともども
今日も明日も かくてとわに
(大正五年)
- 明治四三年におきた逗子開成中学校の一二名の生徒の鎌倉七里ケ浜でのボート遭難事件の慰霊のために作られた歌です。菊地章子、ミス・コロンビアが唄ったときいています。私があちこちでよく唄う歌でもあります。
- 私の住んでいる千葉県我孫子の手賀沼でも、昭和一九年一一月二二日に我孫子小学校校長ほか一七名の女教師の遭難事件がありました。中里の渡しから、船に乗った彼女たちに、突如突風がおきてこの惨事になってしまいました。我孫子市湖北の手賀沼湖畔にはこの事件の碑が建てられています(ただし、そこは現在はもう湖畔とはいえず、大いなる田園風景になっていますが)私はこの歌を唄うときには、このふたつの悲しい事故を思い浮かべています。
大正の歌
2006年12月21日(木) 16:39:10 Modified by shomon