93-12-05「続不況についての考察補足の続きの2」
「続不況についての考察補足の続き」を書いたあとさらにすぐに書きたかったのですが、今になってしまいました。まだ不況についての話までにはいたりません。やはり消費税についての話の続きです。
私のクライアントで西荻窪で今年2月から開店したてんぷら屋さんがあります。ご主人は、てんぷらの「つな八」で長く修行されたかたで、いまが一番油がのっているかんじで、お店もかなりはやっています。そのお店では昼のサービスランチで、天丼650円というのを提供しています。他のお店なら、800円といった内容なのですが、それをサービスしています。
まずお店が駅から10分くらい歩く位置にあることのハンディをまかなうのと、それから、美味しいものをたくさんのユーザーに安く提供したいという姿勢の表われです。とはいえ、普通なら700円で提供しても不思議ないでしょう。ここでは、そうした経営姿勢のお話とか、お店の紹介ではなく、消費税のことを考えていく例としてあげていきます。
この天丼にはいくらの消費税が含まれていると考えられるでしょうか。700円で提供したとした時と、実際の650円で考えてみます。
700円の場合 650円の場合
700×3/103=20(円) 650×3/103=18円(円)
本来はこれだけ含まれているわけです。そしてもし課税業者で納税するとすれば、このうちから、仕入れ分はマイナスしますから、仕入率70%とすると、
700円の場合 650円の場合
20×30(%)=6(円) 18×30(%)=5円(円)
となります。しかしこのお店は、非課税業者ですから、この収めるべき5円はお店に入ることになります。ここがよく非難する人のいるところですが、よく考えていただきたいと思います。このお店では、実際には650円で提供しているわけなので、700円の場合よりは、お客さんに50円安くして、結果として5円の税分は自分のところへ入れていることになります。これが非難されることでしょうか。こうしてユーザーとお店の両方でお互いを守っているのではないでしょうか。そして、こうしたお店がいくらでもあるのではないのですか。こうしたことで私たちの周りにある中小零細企業が、消費税分をふところにいれていると非難する連中って何なのでしょうか。
また、先日「週間ポスト」で、簡易課税制度ではどのくらい税分をふところにいれてしまうのかという例が書いてありました。
売上年間3000万円で、仕入れ率が20%のお店がみなし仕入れ率が60%とみなされることにより、240万円収めるべきものが120万円ですんでしまうというのです。このお店は120万円得したこのになります。計算をすればそのとおりです。
しかしよく考えてくださいよ。仕入れ率が20%ですむ商売なんてありますか。ここでいう仕入れとは、いわゆる原価のみではありません。原材料やそのほか経費でも、ボールペンや会議費のコーヒー代等すべて仕入れになります。それが全部で、20%ですんでしまうようないい商売ってなんでしょうか。もしあったとしたら、これが会社なら法人税を莫大に収め、個人なら所得税を莫大に収めているでしょう。こんなうまい商売、うまい話があるわけないじゃないですか。
私はなんにしても、私たちの周りにいるたくさんの中小零細企業を私たちがよく見張れ、あいつらは、みんなから集めた消費税を懐にいれているんだというひどいキャンペーンを張っている、ひどい連中がいくらでも跋扈しているように思います。戦前の大政翼賛会の動きと同じです。私たちが守るべきは私たち自身です。各市民主義者社会党、共産党の言い分にだまされることなく、私たち自身といっしょに素敵なサービスをしてくれるたくさんのお店を大事にしていきましょう。
「無知が栄えた例(ためし)はない」。ついでに「オトシマエには時効はないぞ」。
情況への発言
私のクライアントで西荻窪で今年2月から開店したてんぷら屋さんがあります。ご主人は、てんぷらの「つな八」で長く修行されたかたで、いまが一番油がのっているかんじで、お店もかなりはやっています。そのお店では昼のサービスランチで、天丼650円というのを提供しています。他のお店なら、800円といった内容なのですが、それをサービスしています。
まずお店が駅から10分くらい歩く位置にあることのハンディをまかなうのと、それから、美味しいものをたくさんのユーザーに安く提供したいという姿勢の表われです。とはいえ、普通なら700円で提供しても不思議ないでしょう。ここでは、そうした経営姿勢のお話とか、お店の紹介ではなく、消費税のことを考えていく例としてあげていきます。
この天丼にはいくらの消費税が含まれていると考えられるでしょうか。700円で提供したとした時と、実際の650円で考えてみます。
700円の場合 650円の場合
700×3/103=20(円) 650×3/103=18円(円)
本来はこれだけ含まれているわけです。そしてもし課税業者で納税するとすれば、このうちから、仕入れ分はマイナスしますから、仕入率70%とすると、
700円の場合 650円の場合
20×30(%)=6(円) 18×30(%)=5円(円)
となります。しかしこのお店は、非課税業者ですから、この収めるべき5円はお店に入ることになります。ここがよく非難する人のいるところですが、よく考えていただきたいと思います。このお店では、実際には650円で提供しているわけなので、700円の場合よりは、お客さんに50円安くして、結果として5円の税分は自分のところへ入れていることになります。これが非難されることでしょうか。こうしてユーザーとお店の両方でお互いを守っているのではないでしょうか。そして、こうしたお店がいくらでもあるのではないのですか。こうしたことで私たちの周りにある中小零細企業が、消費税分をふところにいれていると非難する連中って何なのでしょうか。
また、先日「週間ポスト」で、簡易課税制度ではどのくらい税分をふところにいれてしまうのかという例が書いてありました。
売上年間3000万円で、仕入れ率が20%のお店がみなし仕入れ率が60%とみなされることにより、240万円収めるべきものが120万円ですんでしまうというのです。このお店は120万円得したこのになります。計算をすればそのとおりです。
しかしよく考えてくださいよ。仕入れ率が20%ですむ商売なんてありますか。ここでいう仕入れとは、いわゆる原価のみではありません。原材料やそのほか経費でも、ボールペンや会議費のコーヒー代等すべて仕入れになります。それが全部で、20%ですんでしまうようないい商売ってなんでしょうか。もしあったとしたら、これが会社なら法人税を莫大に収め、個人なら所得税を莫大に収めているでしょう。こんなうまい商売、うまい話があるわけないじゃないですか。
私はなんにしても、私たちの周りにいるたくさんの中小零細企業を私たちがよく見張れ、あいつらは、みんなから集めた消費税を懐にいれているんだというひどいキャンペーンを張っている、ひどい連中がいくらでも跋扈しているように思います。戦前の大政翼賛会の動きと同じです。私たちが守るべきは私たち自身です。各市民主義者社会党、共産党の言い分にだまされることなく、私たち自身といっしょに素敵なサービスをしてくれるたくさんのお店を大事にしていきましょう。
「無知が栄えた例(ためし)はない」。ついでに「オトシマエには時効はないぞ」。
情況への発言
2007年01月16日(火) 09:30:46 Modified by kozymemory