94-03-21「新聞の折込チラシを見て」
ずいぶん前に書きました文章ですが、今でも通じる内容ではないかなと思いましてUP致します。
きょう新聞の折込の中にあったあるファミリーレストランのA5版のチラシについて、長女と話しました。内容は、「ドリンク無料サービス券」がついていて、新メニューの紹介がしてあります。即効性を追及した販促チラシですね。メニューは、「かつとじ定食880円」「オムライスセット780円」「スパゲティ&ドリア880円」「中華定食880円」が写真入りでのっています。
これで少し話合いになりました。私は最初「やっぱり醤油がかけてない感じだからいけないのだ」なんて、いいかげんなことを云っていましたが、だんだん真面目に話し出しました。妻も「なんだか食べたくないな」といい、次女も「おいしくなさそうだな」という印象をいいます。さてこれはどうしてなのでしょうか。
私はそこでいろいろ解説しだします。私は、このチラシが魅力ないのは、メニューの写真がいけないのだと思うのです。どうみても、写真をとる側の情熱が感じられなのです。はっきりいって、お店のメニューをそのまま撮っているだけに見えます。無理やり考えれば、店でお客に心をこめて出しているものなのだから、ただそのまま撮ればいいというようなコンセプトしか感じられません。その商品をいかにエンドユーザーに訴え、ひきつけていくのかには、かなりな努力が必要なのです。この写真をみて、「あ、美味しそうだな、みんなで食べにいこうか」というところまで訴えられる情熱が必要なのです。
ただ、その商品をそのまま撮っている、しかも大事な照明の効果なんて何一つ考えていない、だから、少しも見る側に「食べたいな」という欲求を起こさせないのです。
私も昔仕事で、何度か広告写真で食べ物を使ったことがあります。ただ象徴としてのゆで卵を使うだけで、いったいいくつの卵を茹でたことでしょうか。りんごを背景に使うだけで、いくつの果物屋をさがしたことでしょうか。そして、その果物なんか撮影が終る段階ではもう食べられはしないのです。ワインをそのまま使ったって、ワインの感じは伝わらないものなのです。
なんだかそんなまず最初の基本から無視しているような写真だから、まったくこのチラシには魅力がないのだと思うのです。
カメラから被写体を覗いたときに、いったいそのものをどう表現しようかとということが自在にできるのが、優れたカメラマンだと思います。その表現したいコンセプトはもちろんクライアントの提出すべきものですが、それを明確なものとしてつくりあげていくのが、何人かのクリエーターであり、制作者だと思うのです。このチラシにはその制作する側の情熱が感じられないのです。
そんなことを家族で話してしまいました。何事ももっと真面目に取り組むべきなんだと思うのですね。
情況への発言
きょう新聞の折込の中にあったあるファミリーレストランのA5版のチラシについて、長女と話しました。内容は、「ドリンク無料サービス券」がついていて、新メニューの紹介がしてあります。即効性を追及した販促チラシですね。メニューは、「かつとじ定食880円」「オムライスセット780円」「スパゲティ&ドリア880円」「中華定食880円」が写真入りでのっています。
- 私「なんだ、これはどうにも食べたくない感じだな」
- 長女「そんなことないよ、おいしそうじゃない」
これで少し話合いになりました。私は最初「やっぱり醤油がかけてない感じだからいけないのだ」なんて、いいかげんなことを云っていましたが、だんだん真面目に話し出しました。妻も「なんだか食べたくないな」といい、次女も「おいしくなさそうだな」という印象をいいます。さてこれはどうしてなのでしょうか。
私はそこでいろいろ解説しだします。私は、このチラシが魅力ないのは、メニューの写真がいけないのだと思うのです。どうみても、写真をとる側の情熱が感じられなのです。はっきりいって、お店のメニューをそのまま撮っているだけに見えます。無理やり考えれば、店でお客に心をこめて出しているものなのだから、ただそのまま撮ればいいというようなコンセプトしか感じられません。その商品をいかにエンドユーザーに訴え、ひきつけていくのかには、かなりな努力が必要なのです。この写真をみて、「あ、美味しそうだな、みんなで食べにいこうか」というところまで訴えられる情熱が必要なのです。
ただ、その商品をそのまま撮っている、しかも大事な照明の効果なんて何一つ考えていない、だから、少しも見る側に「食べたいな」という欲求を起こさせないのです。
私も昔仕事で、何度か広告写真で食べ物を使ったことがあります。ただ象徴としてのゆで卵を使うだけで、いったいいくつの卵を茹でたことでしょうか。りんごを背景に使うだけで、いくつの果物屋をさがしたことでしょうか。そして、その果物なんか撮影が終る段階ではもう食べられはしないのです。ワインをそのまま使ったって、ワインの感じは伝わらないものなのです。
なんだかそんなまず最初の基本から無視しているような写真だから、まったくこのチラシには魅力がないのだと思うのです。
カメラから被写体を覗いたときに、いったいそのものをどう表現しようかとということが自在にできるのが、優れたカメラマンだと思います。その表現したいコンセプトはもちろんクライアントの提出すべきものですが、それを明確なものとしてつくりあげていくのが、何人かのクリエーターであり、制作者だと思うのです。このチラシにはその制作する側の情熱が感じられないのです。
そんなことを家族で話してしまいました。何事ももっと真面目に取り組むべきなんだと思うのですね。
情況への発言
2007年01月19日(金) 12:30:07 Modified by shomon