基本情報


略歴

将軍ではなく、蜉蝣時代を生きた民衆の一人。
彼女の冒険と功績は、アルディアが書き残した蜉蝣戦記の原本には存在しないが、同じ時代に起きた出来事であったことから、外伝として後世別の著者が記した物語には加筆されている。

彼女の出身は、ロンドーナ大陸東部に位置するラディオロス国だが、国とは名ばかりの少数民族の集合体であり、彼女もその中の一つの民族の巫女だった。
しかし、故郷は隣国メルシーダに蹂躙され、重税をかけられ、民は奴隷の様に扱われた。
幾度となく反乱を企てるが、少数民族であった彼らには、常に敗北と、それまで以上の過酷な労働が待っていた。
692年、ついに見かねたアルルは、他国に救援を求める為、危険を承知で一人島を脱出し、海を渡りラディオロスと親交のあったシーザルス国へ向かう。

隣国とはいえ、海を越え、追っ手を振り払わねばならない危険な旅であったが、これを成し遂げてようやくシーザルス国首都に辿り着いたアルルは、必死の哀願の末に国主オルリアと会見し、祖国解放を懇願する。
だが、オルリアは面倒ごとに手を染める気はなく、ヴァーグリア国へ行けば何とかしてもらえるだろと紹介状だけ渡してアルルを追い返した。

ただし、これは小説等でアルルの悲壮感を出すために過度に演出された話であり、実際は国を司る者が一人の少女の哀願で軽々しく軍勢を海の彼方へ派遣させるわけにはいかず、オルリアの決断はそれほど非難を受けるものではない。
実際の彼は、ディアルの遠征以後、外交努力によってシーザルス国とヴァーグリア国の関係をかなり良好なところまで持っていった名国主であり、アルルにヴァーグリア国への紹介状を渡したことも、確かに面倒ごとを押し付けたい気持ちもあったのだろうが、同情の心がなかったわけではない。

アルルは再び危険な一人旅を続け、ようやくヴァーグリア国に辿りつくが、心労から病で倒れてしまう。
事情を知ったヴァーグリア国は、レザスボルドリィディの3将軍にメルシーダ討伐軍を授ける。
レザスの看病で、元気を取り戻したアルルは、3将軍と共に故郷へ戻る。

3将軍は直ちにメルシーダ国主力部隊を討つと、軍師ガリアの指導の下ヴァーグリア国と同じ法を与え、国家としてメルシーダ国を再建させると、周辺の民族に今後侵略を行わないこと、同等の条件で外交、貿易を行う事を誓約させた後、本国に帰国する。

その後、アルルは民族の英雄として、そして巫女として故郷の再建に貢献する。
彼女の冒険譚は民族神話の代名詞として、また、互いの故郷へ戻るためついに結ばれなかったレザスとの恋物語は小説として、後々にまで語り継がれていく。

関連項目

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