概要

スレイヴギアとは、レイトンで生まれた兵器である。
レイトンは、他の六界と違い、7400年頃から科学が発達していく独自の文化がうまれていた。
しかし、それらの動力は法術が補っていたため、科学と法術が両立する時代を送っていたが、9200年頃に、太陽光を利用することで半永久的に使用できる新エネルギー「クレイドエネルギー」の技術が完成したことにより、法術は急速に衰退していった。
クレイドエネルギーは当然の様に軍事技術にも転用され、それまで水晶を使うことで動力を得ていた多くの兵器は、クレイドエネルギーによる充電型にさし変わっていった。

こうして、騎士や法術士が戦う時代は終わり、戦車や航空機がエネルギー弾や実弾を撃ちあう時代となった。
しかし、兵器の技術が高まったことにより、一度の戦争での死傷者は増え、都市ごと消滅させる蛮行すらおこなわれはじめ、エネルギー問題が解決する一方で、食料問題、国境問題などの様々な原因から数度にわたる世界大戦がはじまり、人類の衰退がはじまる。

そのような不安定な情勢の中、ビバスク大陸パラスティア国では、9540年頃(資料が紛失しているため正式な年代は不明)に「クレイドエネルギールーナを掛け合わせることで爆発的な膨張を起こす」という実験に成功した。
こうしてうまれたスレイヴギアは、本来なら超大型兵器を用意しなければ出せない火力を、人が身に着ける鎧の様なサイズにまで縮小が可能となり、9547年に実戦投入され、パラスティア国の軍事的優位性は一気に高まった。

利点と欠点

真っ先に挙げられる利点は、破壊力である。
本来なら超大型兵器を用意しなければならない装備を、人間サイズにまで落とし込むことに成功し、ルーナの波動があった者のみ、スレイヴギアの重量を消すことができるため、移動も容易であった。
大部隊を用意しなければならない戦力を、少数の人間で配備可能となるスレイヴギアの登場は、それまでの戦争の常識を覆した。
また、サイズの小ささから1機の生産にかかるコストがそれまでの兵器とは比べ物にならないほど安価であったこともあり、様々なタイプの装備が、まるで開発者の趣味の様に次々と作られた。

スレイヴギア本体は主に戦艦や基地でクレイドエネルギーを充電するが、スレイヴギア本体やオプション自体もクレイドエネルギー充電装置をかねているため、その場で武器へのエネルギー補充を可能にする利点もあった。
ただし、クレイドエネルギーは、水晶と同じく海水の塩気に敏感で、急激にエネルギーを漏洩するため、旧時代に存在したダルスバードと同じく、海を横断するような長距離の海面移動はできない。

弱点としては、装備者であるコアユニットは生身の人間なので、シールドを破られる攻撃を受けると一撃で致命傷となる。
シールドは、エネルギーに余力がある間はある程度自動で展開が可能だが、相手の攻撃が戦艦の主砲や、スレイヴギア同士の戦いといった高エネルギー攻撃は防ぎきれない。
そのため、中には標準のシールドをはるかにしのぐ防御力をもった、専用の盾装備をもつ者もいる。

コアユニット

先述の通り、クレイドエネルギールーナを掛け合わせることが発動の条件であるため、スレイヴギアを身に着けることができるのは必然的に女性兵士のみとなる。
また、ルーナには、全部で20種類に及ぶ波動の形があり、その波動が一致しないとスレイヴギアは起動しない。
その為、軍属はもとより、民間人に至るまで一斉にルーナの適合検査が行われ、スレイヴギアが動かせる女性は強制的に徴兵されていった。
彼女たちは「コアユニット」と呼ばれ、普段は「1人」として数えられるが、スレイヴギアを装備している間だけは「1機」としてカウントされたりと、人道を無視された「スレイヴギアの部品の1つ」として扱われた。
それまでの生活から突然人殺しの舞台に放り込まれたことから、精神的に崩壊していくコアユニットも少なくなかった。

スレイヴギアの分類

スレイヴギアは、任務に応じて様々な種類が存在するが、人間が装備しているという利便性から、武器の持ち換えによりあらゆる任務に対応できる柔軟性を持っている。
また、関節部分はある程度伸縮するため、多少の対格差があってもサイズ調整は可能である。

  • 戦闘型
近接、中距離砲撃攻撃を得意とするタイプ。

  • 支援砲撃型
中距離、遠距離砲撃攻撃による援護を主な任務とするタイプ。

  • 盾形
スレイヴギアには標準シールドが装備されているが、戦艦の主砲レベルの砲撃には耐えられない。
そこで、味方を守る専用の盾装備をもつスレイヴギアも存在する。
護身用の武器をもち、攻撃参加する機体もあるが、エネルギーを盾に集中させるため、実体剣をもつ珍しいタイプも存在する。

  • 偵察・通信型
大戦中、通信機器の機能は飛躍的にあがったが、それと同じくらい妨害・ジャミング技術も上がったため、結果的にかつての時代の様に「人の目で見る偵察」「近距離の通信、または直接口頭で伝える伝令」だけは変化がなかった。
その為、スレイヴギアも偵察に特化した者や、周囲の仲間に充電を中継する機体なども存在する。

  • 飛行型
スレイヴギア自体に高い推力が備わっているため、ほぼすべての機体は一定時間空中を飛ぶことができる。
ただし、高度はそこまで高くなく、一度地上、もしくは母艦に戻らなければ連続使用はできない。
そこで、飛行型と呼ばれる、戦闘機を模したユニットが開発された。
エネルギーの多くを飛行装置に費やす為数時間に及ぶ飛行が可能であり、主に偵察や通信を担当することが多いが、戦闘型に特化した者もいる。

  • AI型
人間ではなく、人工知能で動く人間を模した兵器人形。
その外見は限りなく人間に近く、自らが名乗らなければわからないレベルとなっている。
また、人間と紛れて行動することから、本来は必要としない食事なども形式上のみだが行う事ができる。

スレイヴギアの秘匿性

多くの兵器が、「戦場で鹵獲」されることによって敵国に技術を解析されていった。
その為、スレイヴギアには戦闘不能となると自動的に戦闘に関わる装置が内部から焼き切れる自爆装置が取り付けられた。
それにより、捕虜となっても技術を奪われることはなく、またコアユニットにも必要以上の情報が与えられなかった。

スレイヴギアウィルス事件

詳細はスレイヴギアウィルス事件を参照のこと。


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