本来、司令官として最後尾にいる筈のガラ部隊が先陣を切る。
これは、ルナティスが望む「テスト」をガラも理解し、決して自分を過信しているつもりはないが、それでも十分勝てる相手と考えての猪突であった。
サヌア傭兵団は、期待に応えて獅子奮迅の戦いを展開、大軍の中における個人単位の活躍など、本来は大局の中で埋もれていくものだが、そのあまりにも壮絶な戦いは、味方に勇気を、敵に恐怖を与えた。
突出するヴァン・フレイ国軍の先陣を包囲殲滅しようと、両翼から軍勢を包み込む形で動かすアリアス国であったが、それこそがヴァン・フレイ国軍の目的であり、すぐさまガリック、ティアナ、アゼル部隊を初めとする第二陣が逆にアリアス国軍を包囲する。
包囲したはずの敵軍は堅固で、逆に自分達がさらに外側から絶え間なく攻撃を受けたアリアス国軍。
元々ヴァン・フレイ国への侵攻に関しても内部で反対意見が多かった為、義務だけは果たしたと言わんばかりに次々と後退、こうしてマルガランの戦いは終わりを告げる。
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