東方キャラとウフフにイチャつくまとめ

戸をノックする音もなく、扉は開かれた。
陽は落ちて空は暗く、しかし静かに降り積もる雪景色は、蒼銀色のほのかに明るい輝きを放っているのだった。
ランプと蝋で照らされた暖色の灯りの中で、輝いて見えた。
だから、その灯りを塞ぐ人影は、逆光の中にいるようで、それが誰であるかを認めるのに、一拍置いた。

「おかえり」

内に秘める驚愕とは裏腹に、○○の口からは自然な言葉がこぼれ出た。
少し腑抜けた、あるいは間抜けた、でも温かみのある自然な言葉。
たとえるまでもなく、恋人の帰宅を迎え入れる、労いの言葉。

「うん、ただいま」

ずいと、土間に足を踏み出したミスティアの頬を灯りが照らす。
青白い息。橙色の灯りに照らされてなお、ほのかに紅潮する頬。
緩みほぐれた表情から、彼女が急いで――あるいは嬉しくて、舞い上がって――ついつい早足で帰ってきたのだと○○は悟った。

「それと」

彼女お気に入りの、鳥羽をあしらった彼葡萄茶色の衣服は、
原色ド真っ赤のフェルト生地と白雪のようなボンボンであしらわれたコスチュームへと変貌していた。

「メリークリスマス」

クリスマス・イブ。12月24日。この日が恋人達の夜と呼ばれるのは、どうしてなのだろうか。



「こうしてクリスマスを過ごすのは、始めて、だな」

食事もおわり、長椅子の上肩を並べる二人の影法師。
男が女の肩を抱いている。普通の恋人と違うのは、女のほうも男の体を抱いているということだ。
勿論、普通のニンゲンにあるはずのない、○○の大好きな彼女の翼で。

「そうだねぇ、毎年のこの日は書き入れ時だからねぇ」

豪華な食事もケーキもない。○○にとって想定外だし、なにより彼女は鳥の怪だから。
ワインもシャンパンもない。いつも○○とミスティアが愛飲している清酒が、
達筆すぎて、全く何が書いてあるのか分からない文字の描かれた無骨な陶器を、満たしているだけだ。
ただ、その不釣合いな酒器から薄いワイングラスに注がれた日本酒は、
部屋の温かな灯りに照らされて美しいものだなと、○○はひとりごちた。

「今日は……今年は?」
「ん、皆それぞれ恋人とおうちでゆっくり、それに私にも連れ合いがいるからってさ」

『感謝だねぇ』、と彼女は微笑みながらワイングラスに注がれた清酒をくるくると回している。
まわして、回して、そしてグラスを傾けふと○○の表情を水面に映す。
交互に横顔と、グラスに映った顔とをまじまじと見つめ続ける。
○○の表情は、固かった。自分の戯れに気づかない○○に、ミスティアは訝しむこともなく、軽い苦笑をこぼす。

「○○……どうしたの?」
「いや、クリスマスって……どうやって過ごせばいいのかなって」
「ああ、なるほど……ふふ」

ミスティアに声掛けられて、我に返る○○。反動からか呆けた表情に、
またミスティアの可笑しそうな笑いが、今度は○○にも聞こえるほどに響く。
二人一緒になって幾星霜、夫婦の営みも毎日、とはいかないまでも、身も心も重ねあって、とろけあった仲。
それでも始めてのクリスマスに、○○は嬉しさ半分、初々しいものを感じずにはいられなかった。
そんな○○に、ミスティアは妖しく微笑んで、

「夫婦らしいこと、すればいいんじゃない」
「ぇ……」

ずいと、顔を近づけた。そのまま○○に体を重ね、体重をかけて……○○よりずっと軽い体、
ふわりと鳥羽根が体に落ちたかのように軽いのに、まるで○○は動けずに捕まってしまう。
額と額が重なって、吐息と吐息が交わる。温まった体の、温かい吐息。ミスティアの吐息は、人間のソレより熱い。

「っ……」
「フフ……清酒でクリスマスもいいものね、私……酔っちゃった♪」
「嘘こけ……ミスティアが酔ったところなんて見たことねえぞ」
「ん、○○もまだハッキリしてるみたいねぇ、おっけおっけー♪」

陽気におどけ、妖艶に笑う。歌好きな少女の顔とニンゲンの生存本能を励起させる妖怪の顔。
コロコロと変えるミスティアの表情には、長い付き合いだけど慣れないものだなぁと、
○○は心の片隅でひとり自嘲する。

「んー…、ちゅ♪」

そんな○○の思考を霧散させる、口付けの感触。唇と唇が触れ合って、つぶれあって、溶け合ってゆく。
露出した粘膜と粘膜が密着しあって、一つになる。
○○の理性が蕩かされてゆく。味なんてないはずなのに、そもそも唇同士がまだ緩く閉ざされているのに、
甘い味が○○の味覚を支配して行く。

「んん…、ちゅう……んむ」
「ぁ……ん…、ちゅ」
「ぷぁ…、フフフ」

ひとたび離ればなれになる唇と唇。ひっつきかけた粘膜同士が捲れあって、
敏感になった唇に外気が触れて、唾液が乾いていく快感に、○○は体を小さく震わせ、喘鳴に似た吐息を漏らす。

「ねぇ、プレゼント」
「ぁ……ごめん、用意、ないんだ」
「うん、大丈夫だよ……口、あけて」

呆けた表情のまま、ミスティアに促されるまま無防備に口を開く○○。
きっと今、自分はだらしなく情けない顔を晒しているのだろうなと、
○○は蕩けながらどこかに残された、なけなしの理性で顧みる。
○○の心中を知ってか知らずか、ミスティアの双眸は歓喜の色を輝かせつつ、再び唇を重ねた。

「ちゅう♪」
「ん……」
「あむ……ちゅう、ちゅる」

唇同士を斜交いにあわせ、吸い付く。唇を挟むように甘噛みするようにスライドさせる。
弾力のある唇が擦れあう。蝋燭とランプの灯が静かに燃える部屋に、姦濫な粘ついた音が響き渡る。
唇を貪られ、耳を口吸いの音に犯される。ふわふわとした浮遊感にも似た快感が、○○の体を包み込む。

「ふっ…、れる…、ぢゅるる」

柔らかいものが、口蓋を割って○○の口腔内に侵入する。
ミスティアの舌が、○○の舌に絡み付いて、セックスするように交合う。
ざらついた舌がこすれあうたびに、唇の僅かな隙間から、くぐもった甘い声が響き渡る。

「れろ…、はむ…、れる…、ちゅぷ」

敏感な上顎を、ぬるぬると這いずり回るようにして蹂躙してゆく。
頭の裏を這いずり、かき回される快感に○○の体が小刻みに震える。
それでもミスティアの舌は、奥へ、奥へと○○を求めてきて、
ピク、ピク、○○の体が震えるたびに、絡ませあった両手の指を、ぎゅっと握らせ手の甲を滑らせてゆく。

「ちゅるる、ちゅあ…、ん……フフ」
「ぁ…、っ……」
「キス……気持ち、いいね」

名残惜しそうに唇を解放するミスティア。
キスの合間に注ぎ込んだ唾液が、部屋明かりを照り返しながら舌先から棚引いて、○○の口腔内へと滴り落ちる。
蕩け恍惚とした表情の○○に、ミスティアは妖しく満足げに微笑み返す。

「プレゼント、だよ♪ こうして一緒にいてくれて、キスしてくれるの、○○のプレゼント」
「……っ、そういう恥ずかしいこと、言わない」
「んー、結構真面目なんだけどなー」

ミスティアは悪戯っぽく笑いながら、○○の頭を――ときおりぺちぺちと叩きながら――ゆっくりと撫で始める。
虚ろいだ○○の視線は焦点が定まらず、それでも撫でられる快感に目を細める様子に、ミスティアは気づいていた。

「○○はどうかな」
「ん」
「私もプレゼント、用意できなかったから、こういうのは嫌?」

瞳と瞳、その距離はあまりにも近すぎて、お互いの顔がその虹彩に映りこむ。
『嫌?』と訊ねつつ、ミスティアのその表情からは、少しも疑っている様子は見えない。

「嫌なわけ、ないよ。最高の、プレゼントだ」
「あらあら、恥ずかしいこと言うんだねぇ」
「言わせたような……ものだろうに」
「んふ……ん」

半ば組み伏せられた○○の腕が、ミスティアの腰を抱きしめる。
女の子特有の細い越しまわりに、男の野太い腕。
それでも、自然な形で抱き寄せるためには、ミスティアが力を抜いて応えなければならない。

「どうしたの?」
「外で冷えたミスティアの体を、温めてる」
「あら……ふふ、ありがと♪」

突然の抱擁にミスティアは少し意外そうな顔をしたが、やや骨張りつつも温かい○○の感触には、頬を緩ませてしまう。
肢体と肢体が絡み合い、お互いの温もりと重みを感じあう。

「その、もしかしたら言ってなかった気がするし、今更だけど」
「ん……」
「一緒にクリスマスを過ごせて、嬉しいよ」
「うん、私も……嬉しいよ。いいもの、だね♪」

お互いの熱を確かめるように、体を蠢動させ、両の手が互いをまさぐりあう。
少しずつ衣服が肌蹴て、燃える薄明かりに照らされた肌が露になる。

「○○の胸」
「んっ」
「いつもよりドキドキ、してるね……」
「まあ……飲んでいるし」

しなやかな手と獣の耳、ミスティアは交互交互に○○の胸へと当て、その鼓動を確かめる。
高鳴る胸の鼓動は、当然○○自身も分かっていて、それが酒の所為でないことも分かっていて、
羞恥心から、また一段と胸の鼓動を高鳴らせる。

「私の鼓動も、ね」

呆気にとられる○○の手を胸に当てさせ、耳をあてさせる。

「ね、どう」
「ヤワラカイデス」
「あは、そうなるよね……ん、ふふ」

ミスティアの柔らかい乳丘は、○○の手のひらで覆うには少し大きすぎて、
少し力を加えれば蕩けるようにしてずぶずぶ、ぬぶぬぶと○○の食指を沈めてしまう。

「こっちも……ぁ♪」

ミスティアが導いたのか、あるいは○○が手を出したか、
もう片方の手は彼女の秘部を覆う下着を弄りはじめる。
既に湿り始めた綿生地を指がなぞる度に、ミスティアの歓喜に震える声が、部屋に……二人の空間に響く。

「ミスティア……いっぱい、濡れてる」
「うん……キスして、ぎゅってされて……興奮しちゃってる。ふふ……ぁ♪」

表情を恍惚とさせ、しどけない肢体は快感に戦慄く。
○○の骨張った指が、乳丘の中心に聳える乳嘴を弾き、ドロワーズに浮き出た秘裂をなぞる度に、
歌姫の扇情的な嬌声が、二人の愛の巣を満たしてゆく。
それでも、ミスティアは余裕げな表情を崩さず、妖艶な眼差し一つで○○の心身に媚悦を走らせる。

「ね、……シよ♪」

そう口にしたときには、既に○○の下着に手がかけられていて、
その中からは、赤く充血し、磯の薫りにも似た芳香を漂わせながら、透明なエキスを滲ませる肉棒が露になる。
冷たい外気に当てられた肉棒は、雁首をもたげびく、びくと不気味に脈動する。
そのグロテスクな一物も、ミスティアは可愛いものを見る目で見つめ、小さく舌なめずりをする。

「ん……ぁぁ♪」

下着を脱いだミスティアの秘唇が、ぷっくり充血した○○の亀頭を覆うように包み込む。
艶涎滴る媚肉の感触に、青筋立った肉棒がぴくぴく、ピクピク……震える。
敏感な淫唇を刺激する肉のバイブレーションに、ミスティアもまた眼差しに快楽の色を浮かべ、妖艶に戦慄く。

「ぁ、っ……あは、挿入っちゃった♪」

自らの自重に任せ、ミスティアは○○の分身を内奥にまで導く。
震え悦びながら、子宮口を肉槍が小突く感覚に、ミスティアの口から甘く色を帯びた吐息が漏れだす。

「ん、温かぁい♪ ぁ♪」
「ミスティアのナカも……ぁ、熱い、っ」
「ふふ、このまま暖めあいましょう……ね、動いて」

○○の首の後ろに腕を回し、触れて……口付けてしまいそうなほどの距離で、淫蕩に囁くミスティア。
彼女に促されるまま、○○はミスティアの華奢な腰周りを抱えて、腰をゆっくりとゆすり始める。
ぬぶ…、ずぶ…、媚肉と肉棒が擦れあい、蜜液とカウパー腺液が絡み合い、
奸濫な水音が部屋中に、そして体の芯にまで響きあう。穴を、竿を……そして耳まで犯す、犯しあう。

「ぁ…、んっ…、あっは♪」
「はぁ…、ミスティア……っ……」
「ん♪ ねぇ、またキス、しよ」

○○が頷くのが先か後か、ミスティアの唇が○○のを包み込む。
男のよりもずっと小さい口唇が、貪るように○○の唇を覆い隠し、いやらしい音と共に啜りつく。
今度は○○から伸ばした舌に、ミスティアの唇が吸い付き、舌による歓待が待ち受ける。

「ん…、んむぅ…、ちゅる…、ぴちゃ……」

舌と舌が触れ合い、絡み合い、互いの口腔をかき回す。
くちゅくちゅ……頭の中をかき回される体感に、ぴくぴく……反り返った肉棒が痙攣して、
ずぷ…、ずぷ……膣襞がそれを愛おしむように蠕動を繰り返しながら絡みつく。

「くちゅ…、ちゅるる、ん…、ぁ♪ ……ん、ちゅ」

膣奥を肉の冠に突き上げられる度に、ミスティアの体は悦楽に震えて、
口吸いの隙間からは時折歓喜の声がこぼれだす。
それに負けじと……あるいはそれに応えるように、ミスティアは○○に唾液を注ぎ込み、口内を蹂躙する。
くちゅ…、ぬちゅ…、甘いエキスが○○の体を侵してゆく。犯してゆく。
味なんてないはずなのに、とろり……とろり……唾液が注がれ、伝う喉奥が甘い。甘く、熱い。

「ちゅぁ……ん♪ 気持ち、いいね、ぁ♪」

離れ離れになる唇と唇。それを合図として、二人の動きが激しくなる。
子宮口のコリコリとした感触。再奥を亀頭に小突かれる疼きにも似た法悦。
子宮液を分泌を促され、カウパー腺液を膣壁中に撒き散らす。
ピクピク……肉棒の根元が脈動する。キュンキュン……膣襞が辿り着くべき所への予感に剛直を食い締める。

「ミスティア……もう、いく……射精るっ」
「んぁ……はぁっ…、イって♪ いっぱい、射精して♪ ぁ」

精嚢が脈動する。熱い塊が精管を、尿道を上ってゆく。
敏感な膣肉の粘膜を、薄壁を隔てた先でこみ上げる精の塊が押し広げ、ぴくぴく……蠕動させて……

「っ……ミスティア…、ミスティア……」
「ぁぁ、イク…、私もイクっ…、っ…、〜〜、〜〜ッ! ぁぁぁ♪」

とくん…、とくん……
子宮口に食まれるようにして突き上げた亀頭の鈴割れから、熱い白濁が噴出する。
どく…、どく……脈打つ尿道を膣襞に締め上げられながら、子宮内に生命素を注ぎ込んでゆく。
内奥を熱いものが叩き、鶏卵大の子宮を白濁が埋め尽くし膨らませてゆく逸楽に、
ミスティアもまた法悦を極め、絶頂に体を戦慄かせながら更なる吐精をねだるように肉棒を締め付ける。

「はぁ……まだ、射精て♪ ぁん」
「ぁぁぁ、ぁ……」

おなかの中を○○の体温をしたモノが満たしていく快感に、未だ止まぬ絶頂の波頭に体を震わせながら、
ミスティアは全身でその温もりを貪るように、薄らと目を瞑りつつ彼の体を四肢で抱きしめ続ける。
奪われた熱は――抱きしめる肢体から、そして吐き止むことを知らない生命素から奪われゆく○○の体温は、
その代わりとして、全身からミスティアの体温を、○○への愛情を乗せた温もりを注がれ、満たしてゆく。

「ん……ふふ、いっぱい射精た、ね♪」

――はぁ…、はぁ……――溜まりに溜まった欲望を全て吐き出し終えた○○の荒い息づき。
ミスティアもまた絶頂の余韻に肩を揺らしつつも、○○を労うようにその頭を撫で擦る。

「温かくなった、ね。汗かいちゃった」
「ん、風邪引くと、いけないな……お風呂、入ろう」

互いの肩に顎を乗せあい、先程までの交合いは嘘のよう、
雪の音が聞こえるほどの静けさの中、二人は囁き合う。

「お風呂、沸かしておいてくれたの?」
「ん、何時帰ってきても良いように……」
「ありがと♪ 最高の、プレゼントだよ♪」

そう言って、ミスティアは無邪気な笑顔を見せる。先程情事に耽っていたことを感じさせない、無邪気さだけの笑み。

「僕のほうこそありがとう。一緒に過ごせるなんて最高のプレゼントだ。メリークリスマス」

その笑顔に、○○も心地よい疲労感からか、ミスティアを縋るように抱きつつ、
二人だけのクリスマスに、それをくれた彼女に感謝したのだった。


メガリス Date: 2017/12/27 23:30:36

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