目覚めると知らない場所だった。
「……ん…ふあーぁ」
緊張感のないあくびをして、ウィンは寝ぼけ眼をこする。
「…? …?? どこ?」
辺りを見回して見ると、狭い密室の壁といわず床といわず肉のようなものがびっしりと敷き詰められて、
 そこら中から得体の知れない粘液を垂れ流している。まるで臓腑の内側のようだった。
記憶を辿ろうとするが疼くように頭痛がして、うまく思い出せない。
(――あ。そう。確か実技の試験の最中…)
エーリアンタイプのモンスターと戦闘し、追いつめたものの自爆されてしまい、
 さらに体に得体の知れない肉片まで埋め込まれてしまった。
 それから、
『気が付いたカ?』
その時、肉の壁が縦に裂け、その向こうから全身銀色の二足歩行型のモンスターが現れる。
 真っ赤な目に華奢な体躯――エーリアングレイと呼ばれるモンスターだ。
 ウィンはエーリアンタイプとの遭遇に対し、

「えと…おはようございます?」
とりあえず挨拶で応えてみる。
『――』
呆れられた。
「違う? あの、じゃ……こんばんわ?」
『…天然娘メ』
「? 天然って何?」
『そういうところダっ』
エーリアンは何故かカリカリしていた。
『貴様ハ、我々ニ捕獲されたのダ。分かルか? 貴様の命ハ我々のものだ』
「そっかあ、わたし、捕獲されたんだぁ…ふーんじゃあ…エーリアンさんも実技の試験?」
『――』
また呆れられた。的外れな事でも言ってしまったのだろうか。
『一度立場を教えてやる必要があるナ。おい、入ってこイ』
グレイが指示すると、肉壁の向こうからぞろぞろエーリアンが入ってくる。
 先ほど戦ったドクロようなエーリアン――スカル型が一体。青色の胴体をしたハンター型が一体。
 下半身が蛸のように触手を蠢かしているマーズ型が一体。それに白と黒の逞しい体を持つウォリアー型が一体。
 グレイを合わして五体のエーリアンが集結する。
「ふわー。あの初めまして、わたしウィンって――ひゃぁ」

マーズ型にいきなり押し倒される。何をするのかと尋ねるまもなく、服を破り捨てられた。
 びりいっ!
「…っ…、やぁ…っ」
裸に剥かれて女の本能がウィンに警鐘を鳴らす。
 無残に裂かれた衣服の下から現れたのは霊使いの中でも屈指の魅惑的な肢体。
 特に晒された二つの膨らみはウィンの見た目とは裏腹に豊かに育ち、
 ぷりぷりとした弾力を持っているのが分かる。
 その柔らかな二つの果実に、触手が絡み付いた。
「あ、んんっ」
 感触を楽しむように触手に乳房を揉み込まれると、切ないような疼きが込み上がり、甘い声が出る。
(ふわ…なんか、きもちいい、かも)
 べったりと、触手の粘液で胸をコーティングされると、
 今度はウィンの手足を拘束するようにウィンにM字開脚を強要した。
『貴様にハA細胞を繁殖させる為の母胎となっテもらう』
「…A、細胞…?」
『貴様の体に入リ込んだ肉片の事だ。我々の細胞と同種のものデ他の生物を洗脳、変異さセる事が出来る』
(…あの時の…っ)
頬にへばりついた肉片の感触を思い出してウィンの顔が青ざめる。
『スカルタイプの捨て身ノA細胞散布爆弾により貴様の体内にはすでニ四体のA細胞が寄生しテいる。
 後は我々ノ体液を貴様の体内に吸収さセれば、細胞が活性化シ貴様の体を変異サせる』
「そんなのヤダ」
ジタバタとあばれ、抵抗を試みるが、
『抵抗は無意味ダ』
ピカッ――
「っ…ふあ…っ」
グレイから発した光を見ると、身体中から力が抜け、抵抗する気力すら消えてしまう。
 意志の光が薄れる瞳が、マーズ型の下半身から、足の触手よりさらに太い生殖器が生え出る瞬間を見る。
「――あ…」
疣が大量に付いた凶悪なサイズのペニスを目の前にしても、心が壊れたように、恐怖することはなかった。
 それどころか、
(おっきな、おちん○ん)
うっとりとした表情で異形の生殖器を見つめてしまう。
 ウィンの心を代弁するように彼女の花弁も緩やかに咲き誇り、
 触れてもいないはずのそこはすでに潤いを持っていた。
ずぬゅ、ぬぬぬっ!
「っ! ふやあぁぁっ!?」
ぶつんっ。
「ひきっ!?」
処女膜を無惨に散らされ、激痛に身を捩る。だがウィンに構うことなく、マーズ型は容赦無く腰を使い始めた。
ずちっ、ずちっ、ずちゅっ!
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