「大丈夫、絶対できる………」
 そう自分に言い聞かせるように呟いたのは、快晴の空のような明るい髪色を持つ、可憐な少女だった。彼女は何故か木の陰に隠れるようにして立ち、その表情に不安と緊張が入り乱れさせている。まるで一世一代の大勝負に出る賭博師のようだった。

 少女の名前はエリア。自然の力を自在に操り、強力なモンスターをも従えてしまうという『霊使い』に憧れる、12歳の少女である。現在はそのために魔法学校に通い始め、日夜努力に励んでいる。
 そんな彼女の姿は今現在、学校近くの森の木陰にあった。なぜなら………
「! 来た……!」
 がさり、と草むらを掻き分ける音がした後に、ひとつの水の塊が這い出てきた。水の塊が目指すのは、地面に置かれた花。エリアはその姿を捉えて、表情をいっそう強ばらせた。
 彼女の目的はこの水の塊――通称「アメーバ」と呼ばれる、微弱な力ながらも少量の魔力を持つ、れっきとしたモンスターであった。

 霊使いは、自分の属性と同じモンスターを従えられて、やっと始まるのだと、エリアは教えられた。つまり、彼女は今からモンスターを従える練習をしようとしているのだ。
 そこで、学校近くの森に白羽の矢が立った。のどかで、鮮やかな色合いが楽しめるこの森には、素手でもあしらえるほど脆弱なモンスターしか出現しない。正に練習にもってこいなのであった。
 そして今、目当てのアメーバはエリアが用意した餌にありつこうと草むらの上を張っている。それを緊張の面持ちでじっと見つめながら、エリアは先から自分に言い聞かせていることを再び反芻した。
(大丈夫、絶対できる。魔法式は何回も確認したし、詠唱の練習もしたんだから。同じ水属性だからアメーバとの相性は悪くないんだし)
 そんなポジティブな思考とは裏腹にエリアはびっしりと汗をかいていた。前髪が額に張り付くほどだが、掻き分ける余裕も無いらしく、ただ手に持つ杖を強く握りしめている。
 実は、彼女はモンスターを使役させようとするのは、今回が初めてなのであった。
 というのも実際、モンスターを従える魔法は、学校ではまだ先の術であり、しかし勤勉な彼女は自力で使役の術を作り出してしまったのだ。それは、彼女の類い稀な才能の表れであり、霊使いになりたいがための努力が生み出した奇跡だった。

 アメーバが花に到達し、その身体全体でのしかかるように呑み込む。それがアメーバの捕食方法だった。さらにアメーバは、食事中はその場から動かないという性質を持っていた。当然、エリアがそれを知らないはずはない。
(今だ!)
 エリアはその機会を見逃さず、木の陰から飛び出して、一気にアメーバのところまで駆けていった。緊張で何度か転びかけたが、何とかたどり着いた。
 花ひとつでは少なかったのか、アメーバはすでに食べ終わりかけていた。しかしその前にエリアは素早く、正確に、何度も復唱してきた使役の術を発動させた。
「清廉なる水の霊を持って命ずる! 我が声に従え! 我が僕となりて!」
 呪文を一気に捲し立てたエリアは、走った疲れもあり、肩で息をしながら座り込んだ。当のアメーバは金縛りにあったかのように動かない。エリアは不安げに、そして祈るようにアメーバを見つめた。
(やっぱり、失敗しちゃったかな……。ほとんど独学で作っちゃたし、術に綻びがあったのかも。ああ、もしかしたら逆に凶暴化して襲ってくるかもしれない……)
 沈黙するアメーバに、エリアの不安は次第に膨れ上がる。すると、それを払拭するようにアメーバはエリアのもとに近づいてきた。彼女は一瞬びくりとしたが、アメーバに敵意が無く、どころか親しみを持っていることに気づいてほっとした。術が成功した証だった。
「よしよし。いい子ね」
 嬉しさと達成感の滲む微笑みでアメーバに触れるエリア。アメーバのひんやりした感触に涼しさを覚える。
「じゃあ、今日からあなたは私の使い魔だね。よろしくね」
 その言葉に喜ぶようにアメーバはエリアにじゃれつくように飛び込んできた。
 一瞬、驚いたエリアだが、基本的に僕となったモンスターは主人に害は及ぼさないし、そもそものアメーバ自体に危険性は無かったので、エリアはひんやりした感触で火照った身体を冷やすのも気持ちよさそうだと思い、アメーバを拒まなかった。

 しかし、彼女は知らなかった。僕になったアメーバはその最初に、主人に対して『ある行動」をとることを。それがアメーバにとっては親好の行動であっても、彼女にとっては最悪の行動をされる事を。



「……え? うわっ!?」
 飛び込んできたアメーバが突如として、巨大化した。その大きさはエリアの身長を軽く超えるほどだった。
 アメーバはそのままエリアを呑み込んだ。彼女は不測の自体に回避できない。
「ぷはっ、冷たい!」
 呑み込まれたエリアは、肩から上をアメーバから出した。
 アメーバのひんやりとした冷たさは、エリアの火照った身体を冷やすのに絶妙に涼しかった。水風呂に入っているみたいで心地が良い。
(もしかしたら、このために大きくなってくれたのかな)
 エリアは、呑気にもそう予想した。ありがとう、とアメーバに声をかける。しかし、その考えも、すぐにかき消えることになった。
「あっ、やっ!?」
 水流がエリアを押したかと思うと、服の合間を縫い、するりと彼女の身体を撫でたのだ。しかも、少女にとって敏感な部分、胸の辺りを特に強く。
 突然の刺激にエリアの身体は反射的にびくりと跳ねた。そして、それを皮切りに奔流が彼女の身体を弄くり始めた。
「あんっ、あっ! ちょっ……と! んっ、な……何、これぇっ!」
 もがきながら、エリアは声を絞りだした。しかし、水中に沈んだ身体は重く、いうことをきかない。
 アメーバを流れる水流は彼女の服を無理矢理押し上げ、またはずり下ろし、少女の華奢な身体をあらわにした。彼女の白い肌を撫で、敏感な部分を狙うように水流が殺到していく。
 表面をさらっと撫でるように、身体を強く押すように、絶妙な具合に緩急をつけて少女をいたぶる。
(何で!? アメーバがこんな行動するなんて、聞いたことない! こんな……嫌なこと……)
 12歳であるエリアは、『女の子の身体』については知っていた。しかし、あくまで簡単な知識としてだけで、性的快楽やそれを得る行為については及んだことも無い。
 現在のアメーバの行動も、「嫌な事」といった、ただ抽象的に捉えることしかできないほどだった。
 それなのに、いきなり性感を刺激されたなら、戸惑うのは当然だった。
 むしろ、勝手に反応する身体や、得体の知れない感覚が走ることに恐怖を覚えていた。
「あっ、あっ! や、止めて! 止めて!」
 エリアは暴走する僕に対して必死に命令を下す。しかし、アメーバの勢いは止まるどころか、逆に増していく。
 まだ発達段階にある控えめな乳房をさまざまな角度から撫で回し、揉みしだき、先端を鋭く弾いた。
「ひぃん!」
 このような刺激に慣れてないエリアは、ただ悲鳴をあげてしまう。しかし、その悲鳴には痛みや恐怖とは違う、別の感情があった。
(何で……嫌なはずなのに、どうして気持ち良いなんて思っちゃうの……)
 アメーバに身体を弄くられる感覚は、エリアにとって恐怖であったが、同時に引き寄せられるくらい魅力的でもあった。
 びりっと走る電流が脳髄を痺れさせ、思考を融かしてしまうほどの甘美な快感がじわじわと頭の中を侵食していく。
 そんな官能をくすぐられる感覚に、エリアは知らないうちにその眼をうっとりと細め、その頬は再び火照り始めていた。
 そして水流は胸だけでなく、下半身も蹂躙していく。スカートをずらされ、ショーツを脱がされて、まだ毛も生えていないそこに水流は刺激を絶え間なく与え続ける。その加減は適度に強く、適度に弱く、エリアに快楽を与える。
「ふぁあ! あっ…んっ……んあっ!」
 アメーバの休み無き猛攻に、エリアはただ嬌声をあげることしかできない。そんな状態の彼女にアメーバの行動の理由を考える暇は無かった。



アメーバは力も魔力も蚊ほどの強さしかないモンスターである。そのために安全な部類に適され、よく戦闘訓練などに使用される。
 しかし、使役・契約の練習用モンスターとしては推奨されない。どころか、忌避されていた。なぜなら、アメーバは使役・契約してしまうと、その親しみを表すために主人に性的快楽を与えようとする習性があったからだ。
 もちろん、術を学ぶ時にその事について説明はあるが、先んじて術を研究してアメーバの生態を知らなかったエリアは、自分と同じ水属性で、基本的には安全だというので、アメーバを使役に選んでしまったのだった。

「うぁ、っ! こん、はあっ、あっ、あっ!」
 アメーバの凌辱は過激さを増す。乱暴に胸を弄くり回し、ぴったり閉じられた割れ目をぐいっと押していく。
 さらには水を触手のように伸ばし、アメーバから出ていた肩から上の部分も攻め始めた。うなじをつうっと撫でたり、耳をつついたり引っ張る。予想外の搦め手は、エリアの理性を蝕んでいった。
「はぁぁぁぁぁっ! はあっ、はあっ……やあぁぁ。ふあぁっ、んぅっ、あううう……」
(私、アメーバ何かに好き勝手されちゃってる……そんなの嫌だ……!)
 今にも呑み込まれ怒涛となって押し寄せる快楽をなんとか繋ぎ止めて、エリアは首を振りながら、ひたすら言葉にならない「止めて」という命令を言い続ける。
 しかし、アメーバの動きは止まらず、エリアの身体もその意志に反するように乳首は硬く反り、秘部からは分泌された液体が見えるほどに流れ出していた。無意識に内股を擦り合わせ、艶かしく喘ぐ。

 そんな中で、凌辱は次の段階へと移行する。
「ふぁ……やっ、そんなとこ……広げないでぇ……」
 まるで見えない手があるかのように滑らかに、エリアの秘部が広げられたのだ。自分でも弄ったことすらない、しかもデリケートな部分をあっさりと侵略される。あまりの恥辱に、エリアは消え入りそうな声をあげる。
 もちろんアメーバは聴く耳を持たず行動を開始した。
「ひゃあっ!? んああぁっ!」
 突如、これまでに感じた快感の比ではないほどの刺激が走り、エリアは身体を痙攣させた。割れ目から剥き出しにされた彼女の肉芽に、アメーバは勢いよく水流をぶつけたのだった。
 それに止まることなく、さらに圧迫したり、何度も弾いたりと、弄くり回していく。エリアは息を切らしながらも、悲鳴のような嬌声を発した。その口はだらしなく緩み、唾液を漏らしてしまっている。潤んだ眼は、焦点を合わせていなかった。
「やっ、はっ、あっ、あっ、あっ、あっ! ら…めぇ……、あっ、あんっ!」
(気持ち、良い……。でも、こんなの……嫌。なのに、ほしい……でも……)
 エリアは、アメーバという、下等モンスターに蹂躙されることへの憤りや羞恥を覚える理性と、蕩けてしまうほどの快楽に浸りたい本能の板挟みに遭っていた。
 そんな彼女を後押しするように、アメーバは彼女の突起を引っ張り上げた。
「んひぃぃぃぃぃ!?」
 とてつもない波が理性を呑み込み、頭の中でスパークが炸裂した。思考力は失せ、真っ白になった頭に、求めるものはひとつしか浮かばなかった。
(こんな……気持ち良いなんて……。アメーバでも、なんでも良いや。もっと、気持ち良くして……)
 すっかり肉欲の虜になったエリアは、アメーバの凌辱を受け入れる。アメーバは、それに応えるように、いっそう攻め手を激しくしていった。
「あっ、あっ! いい、いいのぉ! っぅん! はぁん!」
 エリアは恥も外聞もかなぐり捨て、首を振り、恍惚の表情を浮かべた。アメーバは、ラストスパートというように、彼女の身体のあちこちを弄くり回していく。
「ひゃあん! はっ、あぁっ! な、なにかくる、きちゃうぅ!」
 エリアは、迫ってくるそれに、歓喜を覚えた。胸をもみくちゃにされ、クリトリスを苛め抜かれ、被虐心を煽られ――

「――っああああぁぁぁっ! はぁぁぁ………」

 そしてエリアは、絶頂に達した。身体を激しく痙攣させ、股間から大量の愛液が噴き出させた。そして、そのまま気絶した。
 アメーバはその液全てを取り込んで、エリアから離れたかと思うと、森の茂みへと隠れて行った。

このページへのコメント

エリア可愛い、また読みたい

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Posted by FGD 2014年06月28日(土) 04:34:16 返信

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