・クロウ×アキ
・ラグナロク戦前のエキシビションマッチから
・神のカードなんてなかった
・鬼畜ロウさんはBF使いのS




「ご、ごめんなさい」
「いいっていいって。危ないしな。」
エキシビションマッチの相手にジャックが選ばれ、ステージを準備している間、突然照明が落とされて思わずアキはクロウの手を握った。
ライディングデュエルが生まれた街であるここネオドミノシティでは、WRGPの再開に市民達は大いに盛り上がり、会場には前日からたくさんの人が詰めかけた。
今日のエキシビションマッチも参加チームとしての特別席がなければ入場すらできなかっただろう。
本日の目玉であるチーム・ラグナロクの試合を一目見ようと、観客は立ち上がって押し合いへし合いになっていた。
「きゃっ…!」
「アキっ」
はぐれそうになったクロウは彼女の手をとると自分の胸元に強引に引き寄せた。
後ろから抱きしめられた状態になったと気づいたアキは思わず顔を赤くする。
恥ずかしさのあまりもがいてみるが、腰に手を回されて逃げる事はできなかった。
「は、離しなさいよっ…」
「…。」
何も言わないクロウ。アキは不安になって顔を覗きこむが、周りが暗いためよく見えない。
試合が始まれば離してくれると思ったが、準備に手間取っているのか一向に始まる気配がない。
奥の手として残していたピンヒールによるダイレクトアタックでもお見舞いしてやろうと足を上げた瞬間、クロウが耳元で囁いた。
「こんな場所でヤったら、どうなるんだろな」
思わず体をビクリとさせる。“ヤる”という言葉の意味がわからないアキではない。
何度もこの腕に抱かれてきたが、いつもはベッドの上で壊れ物を扱うかのように大事にされてきた。
ぶっきらぼうだが優しいクロウ―――そんな彼だからこそアキは体を委ねられたのだが
「もうすぐジャックの試合が…」
「まだ始まんねぇよ。そういうお前も案外ノリ気なんじゃねぇの?」
「クロウ…お願い、後にして」
「そうやって何度かお預けくらってんだけど?」
言い返せずに口をつぐむアキ。クロウの言う通り、確かに何度か“そういう行為”を忘れて寝てしまった事はある。
しかし、それと今のクロウの行動はアキからすると結びつくはずもない。
「クロウ…」
縋るように訴えてみるが、彼の答えはアキの服に手をかけた事であった。

「もうここは準備万端みてぇだぜ」
後ろからがっちり固めた体勢で胸元を開けさせるのは実に容易であった。
無理矢理服をずり下げると諦めたのかアキは抵抗せずに背中をクロウに預けている。
「もうビンビンになってんじゃねぇか」
乳房に手を沿わせるとまた体を震わせるアキ。
「あっ……」
揉みしだきながらも先端で主張するそれを指で弾く。強すぎもない刺激にアキは何度か声を漏らした。
「相変わらず乳首弱いよな」
「それ以上はだめっ……」
口では拒否しているが、表情と体の反応は明らかに“おねだり”を示している。クロウはにやりと笑うと、手をゆっくりと下ろし、スカートに触れた。
「こっちがどうなってんのか見てからだな。口では嫌がってるつもりでも体は正直だって知ってんだろ?」
「っ―――!!」
口とは裏腹の優しい手つきにアキは思わず震えた。ゆっくりとねちっこく弄られるだけで足元が覚束なくなりそうである。
するりと下着の中に指を滑りこませると、そのまま穴の入口に触れた。
「思いっ切り濡らしておいて、今さら恥ずかしいだか何だか…」
「お願いクロウ…。ホテルに連れてって、そこで続きでいいでしょ…」
アキは必死にねだるが、そう言われる程クロウは反発したくなった。
「そうだな…」

クロウはさすがに、と思ったのか、指を抜いて下着を元に戻した。
アキは思わずホッと息をつくと周りを見回した。他の観客は暗闇の中でざわついており、どうやら彼らの事には一切気づいていないようであった。
「…アキ、ちょっと屈んでみろ」
「え、うん」
背後のクロウに言われて、前の手すりに掴まり上体を傾ける。アキは何事かと思って振り返ろうとしたが、その理由はすぐにわかった。


「ひゃあっ!?」
屈んだと同時に一気に身体の中に押し入ってくる。指ではないその太さと息づかいからこんな事をするのは一人しかいない―――
「いきなり突っ込むなんて」
「お前ん中、すんげえ締めるぜ」
折れそうな細い腰を掴み、引き抜いては一気に貫く。その度に快感の波はアキの理性をさらっていきそうになった。
必死に声を出すまいと口を抑えるが、クロウの動きに合わせるかのように腰も動いていた。
「あっ、あっ……」
「今日はさすがにきついぜ…」
クロウの息も荒くなってくると同時に、スピードもどんどん速まっていく。
「アキ、アキ、」
激しい動きで乱れた服装からはみ出た乳房を弄られる。その容赦ない攻撃にアキも上り詰めようとしていた。
「出すぞ…!」
「い、いくっ!」
一番奥深くに突き刺した瞬間、アキは大きく身体を反らせてそのまま崩れ落ちた。受け止め切られずに溢れた欲はアキの愛液と混ざって床に大きな染みを作った。
「さて、と。とりあえずはこいつを何とかしねえとな。」
後5分ぐらいでおそらく試合も始まるであろう。クロウは休む間もなくアキを抱えると、その場から姿を消した。

無事に始まったエキシビションマッチは、ジャックとドラガンの引き分けによって大興奮のまま締め括られた。はずだったが―――
「何?十六夜は寝てただと?」
「それよりクロウ、頬をそんなに腫らしてどうしたんだ?」
ポッポタイムに帰るなり、いきなりスライディング土下座を見せたクロウとアキ。二人は試合を見ずに会場を後にしたのであった。
「しょうがないわよね、クロウ。あなたがあんな場所で変な事するから。」
「お前だって十分楽しんでたからいいじゃねえか…」
事情を話すと二人は納得してくれた、というより呆れていたが、それ以上は立ち入ろうとはしなかった。
クロウが口を尖んがらせて反論すると、バチン!!と大きな音がガレージ中に響いた。
その音に思わず目を閉じた遊星が、恐る恐る目を開くと、まるでハムスターのように頬を真っ赤に膨らませたクロウがそこにいた。
「痛っ――!」
「今晩は私、龍亞と龍可の家に泊まるわ。あなたはジャックの尻にでも敷かれて寝てなさい。」
クロウはどうにか引き止めようとするが、アキは怒ったまま大股で階段を登っていった。
「いい?今日から一週間エッチはお預けよ。」
「そ、そんなあ」
バタンと大きな音をたてて閉められたドア。ジャックと遊星はため息をつくとクロウの肩に手を置いた。
「今日はお前が悪い。」
「いい加減にしないと、アキに飽きられるぞ」
「くっそー!次はこの二人がいる前でヤってやる!!」
今日もポッポタイムは平和です。

このページへのコメント

神のカードはあるぜ!

0
Posted by 名無し 2013年05月07日(火) 00:09:59 返信

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

Wiki内検索

どなたでも編集できます