私がその美女と出会ったのは、まさに偶然だった。
静かな森に染み入るハープの音色に誘われた私は、森の木々に囲まれながらハープを奏でる美女を見つけたのだ。
声を出すことも憚られるような音色に包まれながら、上手く行かないことばかりでイライラしてばかりの心が癒されて行くことに気付いた。

やがてハープの音色が止むと、その美女は私に微笑みかけてくれた。
その笑みの優しさと温かさに、私は思わず胸をときめかせた。
かような美女が独り身であるはずなどないのに、である。
私が上手く言葉を出せないでいると、彼女は、私は毎日ここでハープを奏でています、と笑顔で言い、去って行った。
翌日から、私が毎日森に通いつめて彼女のハープに聞き入ったのは言うまでもないことだ。

彼女のハープの音色を聞き始めてから、私は自分がひどく優しくなっていくことに戸惑いを感じていた。
普段ならば激怒したり、激怒せずとも不快感を他者に解るように見せたりしていたことすら、笑って許せるようになっていたのだ。
彼女にそれを話すと、彼女は私の頭を撫でてくれた。
ある日そんな他愛ない会話の繰り返しの果てに、私は彼女に、私が彼女に抱く劣情をさらけ出した。
彼女はそれを嘲ることなく、私に口付けをくれた。
彼女の裸体を隠す薄布を彼女は脱ぎ捨て、魔族による凌辱を受けた傷を晒したが、私はその傷すらもいとおしく感じる。
聖女然としていた彼女が貪欲に快楽を求める様は、それすらもが私の心を高鳴らせた。

それから毎日、彼女のハープの音が森に奏でられた後に、彼女の喘ぎ声が森に響き渡った。
淫語を叫びながら種付けを懇願する姿も、けして豊満とは言えない乳から白濁を噴き出す様も、私の肉棒に奉仕する様も、絶頂した時の蕩け顔すら、私は愛でた。

それからしばらくの後、森にハープの音色が奏でられることはなくなった。
代わりに我が家に淫声が響くようになり、時折ハープの音色が私の心を癒すようになった。


終わるん


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