授業が終わり遊戯が帰り支度をしていると
「遊戯、これから本田と三人でどっか行かねーか?」
城之内に話しかけられた。
「ごめん城之内くん、今日はミホちゃんと約束があるんだ。カプモンのことで」
申し訳なさそうに言う遊戯。
「そう言えばミホの奴ハマってたなー。それなら仕方ないな。っと忘れていた、遊戯これ」
白い箱を渡される。何も書いていないプラスチック製の箱だ。
(何だろ?)
「城之内くんこれ何かな?」
手渡された箱から城之内に視線を戻すと、城之内は何やらニヤニヤしている。
「男のロマンだ!」
自信たっぷりに言い放つ城之内。
「男のロマン…?」
そう言われても分からない遊戯は箱を開けてみる。
すると中にはビデオテープが入っていた。
「ねえ城之内くん、これ何のビデオ?」
「だから、男のロマンだ!とりあえず貸すから持って帰って家で見てみろって!」
何か分からないものの、断るのも悪いと思った遊戯はビデオを借りることにした。
「うん分かったよ家で見てみるよ。城之内くんありがとう」
「いいってことよ!」


「ただいま〜…あれ、じいちゃん出掛けるの?」
遊戯が家に入ると双六が荷物を鞄に詰めていた。
「おお、お帰り。すまんの〜遊戯、急な用事での〜」
「遅くなるの?」
「帰りは明日の朝になりそうなんじゃ」
よほど急いでいるようで、話ながらも次々と鞄に詰めていく。
詰め終わると留守番頼むと言い残して慌ただしく出て行った。
「……ミホちゃんが来るまで城之内くんに借りたビデオでも見るか」
遊戯は部屋に行き、借りたビデオをビデオデッキに入れてリモコンの再生ボタンを押す。
画面に映し出されたタイトルは……「ボッキンパラダイス2」
「こ、これって前に城之内くんから借りたアダルトビデオの続編だー!」
食い入るように画面に釘付けになる遊戯。
映し出される裸の男女。そしてこれから始まるッというところで…ピンポーン!
「うわぁッ!」
遊戯は慌てて停止ボタンを押す。
「い、今からだったのにー…」

下に降りて入り口のドアを開けると。
腰下まで届く薄い紫の長い髪を黄色いリボンで結んだポニーテールが印象的な女の子、野坂ミホが立っていた。
「ミホちゃんいらっしゃい、上がってよ」
「うん、おじゃましま〜す」

「寄るところがあるって言ってたから、もう少し遅くなると思ってたんだ」
「うん、意外に早く買えたの〜」
そう言って鞄から出したのはカプモン。
(カプモン買いに行ってたのかぁ)
「ほらほら、レベル5がこんなに当たったんだぁ」
見事なまでに4と5ばかりだった。
「すごいね、全部レベル4と5だ」
数の少ない高レベルのものをこれだけ当てるのは中々難しい。
そのことを言うと、ミホは今日は運勢が良いのだと言った。
何でも星座占いにそう書いてあったらしい。
(ミホちゃんらしいな)
その後、遊戯はミホにカプモンの細かいルールやモンスターの特殊能力を教えて、実際にゲームをした。
ハンデとしてレベルの低いモンスターばかりの遊戯に全敗してしまったミホは、
弱いモンスターでもその効果と、フィールドの位置関係によって逆転できたりすることを初めて知った。

「まぁ、こんなところかな」
「ありがとう遊戯くんw」
一通り教えられたミホは大満足のようだ。

「ちょっと喉が渇いてきたね。何か飲み物を持ってくるよ。ミホちゃんは何が良い?」
「ミホも喉からから〜。遊戯くんと同じでいいよ」
「わかった」
遊戯は飲み物を取りに部屋を出て行く。

ミホは久しぶりに遊戯の部屋に来たので、どんな物があるのかと立ち上がって部屋を見回す。
しかし以前来たときとそれほど変わっていないようだ。
目に付くのは主にゲーム関係の本や、ミホも見たことのあるゲームから初めて見るゲームといった実に遊戯らしい物ばかり。
「前よりゲームが増えてる…遊戯くんってゲーム以外に興味あるものってないのかなぁ」
遊戯が他に興味がありそうなことを考えながら腰を下ろして床に手を付くと、ビデオが再生された。
「あっ、」
ミホが手を付いたところにリモコンが有って、再生ボタンを押してしまったようだ。
普通ならここで停止させるところだが、ミホはテレビに映し出された映像を見て固まった。
そこに映っていたのは裸の男と女……先程遊戯が停止したところの続きなので、男が女の中に挿れる瞬間をミホはバッチリと見てしまう。
「ゆ、遊戯くんも、こういうの見るんだ…え、エッチ〜…」
そう思いつつも気になって見入ってしまうミホ。
特にこのビデオ、モザイク処理が甘いのか結合部がうっすらとだが見えている。
(こ、こんなふうになってるんだ〜)
尚も絡み合う男女を見ていると、ミホは体が熱くなっていくのが分かった…


「まいったな、お茶もジュースもないなんて…結局自販機まで買いに行くことになっちゃった」
冷蔵庫の中が空っぽだったので、遊戯は近くの自販機でジュースを買ってきた。
「あ、ミホちゃんに声をかけてくるの忘れてた」
ミホのことだから気にしてはいないとは思うものの、遊戯は急いで家に戻り
入り口の鍵を掛けて、足早に階段を上がって自分の部屋に向かう。

「ミホちゃんゴメンッ、冷蔵庫空っぽで外まで買いに……わァァァッ!!」
遊戯が部屋に戻ると、さっき途中まで見ていたエッチなビデオをミホに見られていた。
慌ててリモコンを拾って停止させる遊戯。
「ゆ、ゆ、遊戯くんッ!」
ミホもミホで遊戯に見ているところを見られて慌てている。
ビデオを止めた遊戯は焦りながら言い訳を始める。
「み、ミホちゃんッ、これは違うんだよ、そ、その……」
「……」「……」気まずい空気が流れる。

「あ、あはは〜、び、ビックリしたぁ、リモコンに手が当たったら、あ、あれだったから、」
何か言わないと息が詰まりそうになったミホは手をブンブン振りながらそう言った。
「さ、さっき、入れっぱなしにしてたから、」
ミホと同じように手を振って答える遊戯。
「そ、そうなんだ、あ…ゆ、遊戯くんは……見たの…?」
「ぼ、僕はまだ…」
「……」「……」

「………遊戯くん……見る…?」
探りを入れるように聞いてくるミホ。
「……い、良いの…?…その、ミホちゃんは…」
「ミ、ミホもう見ちゃったし……続き…気になるし…」
遊戯が慌てて停止したので、ミホもまだ最後までは見ていない。
「ゆ、遊戯くん…み、見よ…?」
「う、うん、」
自分が見ていたところまで巻き戻して、遊戯は再生ボタンを押すとベッドに腰を下ろす。
ミホも遊戯の隣に腰を下ろし、二人は絡み合う男と女が映っている画面に見入り始めた……

どんどん激しくなっていく男女の行為を見ている内に、遊戯のズボンの下で肉棒が勃起し始める。
(う、どうしよう…)
そう思って隣のミホを見ると……ミホは脚を擦り合わせてもじもじしていた。
(あ…ミホちゃんもそういうことになってるんだ…)
「ミホちゃん、大丈夫…?」
思い切って声をかける遊戯。
「だ、大丈夫じゃないかも…ミホ、さっきから体が熱くなってる…遊戯くんは…?」
「僕も…ちょっと…」
お互いに何もしないままでいるのは、どうやらできそうな状態ではないようだ…

それから数分の間、遊戯がどうしようかと悩んでいると
「ゆ、遊戯くん……ミホ、もう我慢できないッ、」
ミホはそう言うと、スカートの中に手を入れて、下着を脱いでしまう。
それから隣で膝をくっつけ合って座っている遊戯の手を取る。
「ミ、ミホちゃんっ、」
「遊戯くん、ミホのここ…触って…」
ミホは遊戯の手を自分のスカートの中へと誘導し、股間に押し付ける。
いきなりのことで気が動転するも、自身もまた我慢できなかった遊戯は、片手でズボンのジッパーを開けて肉棒を取り出す。
「ミホちゃんも僕の触ってっ、」
ミホもそそり立っている遊戯の肉棒を手で握る。
二人は回り続けているビデオを見ながらお互いに性器を刺激し始めた。
始めの内は画面を見ながら愛撫をするだけだったが、徐々にエスカレートしてビデオよりもお互いの身体に集中していく…


遊戯はミホの膣を優しく撫でながら(これくらいは良いかな?)と思い指を膣の中に入れてみる。
「あはぁぁッ、ゆ、遊戯く、ん、」
ミホもまた嫌がる素振りは見せないので、遊戯は指で膣内を傷つけないように優しく愛撫する。
そうするとミホの膣から愛液が漏れだして、彼女のスカートを汚していく。
ミホも負けじと遊戯の肉棒をしごいていく……そのとき…
{ガチャッ!}
ビデオが停止した。どうやら愛撫に夢中になっている間に終わってしまったようだ。
二人も同じように一度動きを止めたが……ビデオが終わったからといってやめられそうもない。
ミホは遊戯の肉棒から手を離す。遊戯もミホの膣から指を抜く。
「遊戯くん……ミホ……ビデオの続き、遊戯くんとしたい…」
「うん……僕も…」

服を脱ぎ捨てた二人はベッドの上で身体を寄せ合う。
「ミホちゃん、寝てくれるかな?」
「うん…」
遊戯はミホの脚を広げて肉棒を女性器に宛がうと、最後にもう一度確認する。
「あ、あのさ、ミホちゃん……本当に良いの?」
「ミホ、遊戯くんとなら良いよ……ううん、遊戯くんじゃないとダメかな」
いつもの明るい感じで言うミホ。
「ミホね、ずっと前から遊戯くんのことが好きだったんだ〜」
「えっ、ぼ、僕を…?」
これは遊戯にも不意打ちだった。ミーハーでイケメン好きなミホが、背は低い、運動神経も悪い、かっこよくない、
そんな自分のことを好きだとは思ってもみなかったのだ。
「でもね、杏子に遠慮して言えなかったの……だけど、やっぱり悔しいから」
「……杏子は、好きな人がいるんだよ…それは僕じゃないんだ」
「えっ?ミホ…杏子はてっきり遊戯くんのことが好きなんだと思ってた………そうなんだ…じゃあ…」
一呼吸おいてミホは言う。
「じゃあ、付き合って…って言ったら、遊戯くんミホと付き合ってくれる?」
「あの、さ…本当に僕なんかで良いの?ミホちゃん可愛いからもっと、かっこいい人とか…」
「もうッ!ミホは遊戯くんが良いの!遊戯くんが好きなの!」
余りに煮え切らない態度の遊戯に、いつか童部に対して怒ったときのように捲し立てるミホ。
(ミホちゃん…こんなに僕のこと…)
ミホは真っ直ぐに遊戯だけを見つめる。その目に浮かぶのは拒絶への不安…

遊戯はこんなにも自分を想ってくれる彼女に対し、言葉よりも先に行動で伝えることにして、宛がったままの肉棒を彼女の膣に挿入する。
ズブゥッ、と愛液たっぷりのミホの膣内は抵抗することなく遊戯自身を迎え入れてくれた。
「あぅぅぅ…ッッ!!」
遊戯の返事を待っていたミホは、何も言わずに挿入されたことによって突然訪れた破瓜の痛みに驚くと同時に嬌声を上げる。
「ッ…アッ…ッッ!」
行動で答えるという思いで、ミホは処女だというのに勢い余って一気に挿入してしまった遊戯は、想像以上に痛そうにしているミホを見て
「ご、ゴメンッ!ミホちゃんッ!本当はゆっくり挿れるつもりで…ッ」
「ア…ううッ……いいよ…ミホ、怒ってない……これが遊戯くんの返事で……良いんだよね…?」
痛みで目に涙を浮かべて聞いてくるミホに、遊戯は言った。
「………うん…僕も、ミホちゃんが好きだよ」
「…ミホ、嬉しい…ッ」
「ミホちゃ…んッ、んんッ」
ミホは遊戯に受け入れられたことが嬉しくて、抱きついてキスをする。
下手に動くと膣壁が擦れて痛いのだが、気にしていられない。遊戯と恋人になれたのだから…
「ん、ん、ふむゥッ、んんっ」
(き、キスは気持ちいいけど、ミホちゃん痛いんじゃ…)
遊戯は心配しながらも、目いっぱい愛情を伝えてくるミホが愛しくてたまらない。

「んっ、んっ……ぷはぁっ…はぁ、はぁ、ミホちゃん、キス気持ち良かったけど……痛くないの?」
何分間かキスをして、ようやく口を離したミホに開口一番で聞いてみる遊戯。
「うん…まだ、痛いけど…でも、ミホ嬉しいから……遊戯くん…動いてもいいよ…あ、でも優しくね?」
「それじゃ…ゆっくり動かすよ……」

ズズ…ズブゥ…
遊戯はゆっくり腰を引いて、再び奥へと挿入する。
「あ、ああッ…あッ…!」
喘ぎと共に上体を動かすミホ、それに合わせて腰まで届く長いポニーテールが勢い良く揺れる。
「ミホちゃん、どう…?」
「あ、ん…大丈夫…みたい、ちょっと痛いけど…気持ちいい」
「よかった…じゃあ、このまま続けるよ?」
「うん…」
続けて動かすが今度は止めたりはせずに本格的に抽挿を始めて、ミホの身体を味わっていく。
じゅぶッ、じゅぶッ、と卑猥な音が二人の耳に入ってくる。
「あッ、んんッ、はぁッ、ああンッ、」
同時に経験したことのない快感に満たされて、先程のビデオに映っていた男女がしていたことと同じことを、
今自分達がしているのを実感する。
一つ違うところがあるとすれば、ビデオの男女は演じるための、見せるための行為なのに対して
遊戯とミホがしているのは愛し合う者同士がする睦み合い。

遊戯は不思議な感じでいっぱいになっていた。
ついさっきまで友達という間柄だった自分とミホがセックスをしているのだから。
(ミホちゃんとこんなことするなんて…考えてもみなかった)
考えてもみなかったものの、ミホとのセックスは気持ち良くて、駆け抜けていく快感と彼女の温もりが、これが現実であることを教えてくれている。
と同時に嬉しくもある。
好きな人とするセックスは、こんなにも気持ち良く、幸せな気持ちになれるものなのだということを
遊戯は初めてではあるものの確信を持って実感していた。
色々と考えが巡ってくるが、今はとにかくミホとの性交を楽しもうと思い少しずつ抽挿を早めていく。

「あぁッ、あぁッ、ミホッ…嬉しいッ、遊戯くんとッ…一つになれて…ッ」
「ミホちゃんッ…僕もッ…」
遊戯に肉棒を出し入れされるたびにミホは大きく喘ぐ。
愛しい人との交わりに、唯々幸せな気持ちに包まれている二人は、それだけで満たされていく。
より深く、もっと奥まで、遊戯は根元まで挿れ、ギリギリまで引き、また根元まで挿れる。
そんな抽挿を繰り返す内に、ミホの膣が徐々に肉棒を締め付けてくるのを感じた。
自分の方も限界が近づいている。
「ミホちゃッ…僕…もうッ…」
「ミホもッ、んッ、アアッ…ッ…ミホも…ッ」
もうすぐ出るッ…込み上げてくるものを感じた遊戯は引き抜くために腰を引こうとするが、
ミホが遊戯の腰に脚を絡みつかせてそれを阻止する。
「ダメッ…ッ…中で…遊戯くん…ッ中にッ…」
中に出して…ミホに促された遊戯は躊躇うが、ミホはガッチリとホールドして遊戯を逃がさない。
逃げ道がない、選択肢がない……遊戯は覚悟を決めて、逆にミホの膣内に肉棒全体を挿入する。
先端が子宮口に口付けた瞬間…ドクッ ドクッ ドクドクドク…と脈打ち、ミホの子宮に精液が注ぎ込まれた。
「あァァァァ…ッッああッ…遊戯…くん…ッ」
大きな喘ぎ声を上げて背を反り返させるミホ。
「くッ…ミホちゃんッ…ッ」
遊戯はミホの子宮に精液を出し尽くすと、ゆっくりと引き抜く。
名残惜しそうに白い糸が二人の結合していた部分を繋いでいた…

「遊戯くん…結局このビデオ…最後の方見なかったね」
ミホがビデオを弄びながら言う。結局、遊戯もミホも、愛撫に続いて愛し合う行為に夢中になり最後まで見ていない。
「そうだね、でも…」
「でも?」
「でも、僕にはミホちゃんがいるから…ビデオは必要ないかな」
「うーん…それもそうかな…ミホにも遊戯くんがいるし…」
恋人同士になった二人には、このビデオはもう必要ないだろう。


翌日

「城之内くん、これ…」
「お、遊戯。まだ返さなくてもいいんだぜ」
「いや、あの、僕にはもう必要ないというか…」
そこへ
「遊戯くん何してるのー?」
ポニーテールの少女が元気よく声を掛けてきた。
「や、やべ、こ、こらミホ見るな、」
慌ててビデオを隠そうとする城之内だが、当然ミホはそれが何なのか知っているので意味はない。
「あ、そのビデオ城之内くんのだったんだ」
「………へ?な、な、な、何でミホが知ってんだ〜ッ!」
思わず大声を出してしまった城之内。その声を聴いた本田と杏子もこちらへとやってきた。
「朝っぱらからうるさいわね城之内」
「ミホちゃん、今日のミホちゃんは一段と可愛い!」
するとミホがいつもの五人が集まったので丁度良いとばかりに
「みんな聞いて聞いてー。実はね…」
ミホは突っ立っている遊戯に腕を組むと
「ミホと遊戯くんは付き合うことになったのー!」
「み、み、ミホちゃん!」
いきなりのことに慌てふためく遊戯だが、それが逆にミホの言葉が真実であることを肯定している。
「え、ええーッッ!ち、ちょっと待って、あんた達いつの間にそんな仲になったの!?」
「えへへ、実は…」
止める遊戯に構わず、ミホは全部喋ってしまう。流石にセックスのところは誤魔化してだが…

「というわけなの」
話終えたミホは満足そうだ。
「そういうことだったの…まあ、何にしても良かったわねミホ。遊戯、ミホを泣かしちゃだめよ」
「ぼ、僕はミホちゃんを泣かせたりしないよ、」
「遊戯、ちょっとこっちに来てくれ」
城之内はミホの話を聴いた後、遊戯を連れ出した。

「遊戯…お前ミホとヤッたのか?」
「ええッ、そ、それは、」
「もう分かってるから気にするなって。ミホと恋人になったのと、ビデオがいらない…二つを結び付けると答えは出るってことだ」
「…………う、うん…僕とミホちゃんは…」
遊戯が言いかけた時、真っ白に燃え尽きたような本田が遊戯に近づいてきて、肩に手を置いた。

「ほ、本田くん、」
本田がミホのことを好きなのは遊戯も知っていたので、遊戯は反射的に謝ってしまう。
「本田くん、ごめん…僕…」
だが、本田は謝る遊戯を制する。
「遊戯…ミホちゃんを幸せにしてやってくれ」
「でも、」
「ミホちゃんが幸せなら俺はいいんだ。ミホちゃんを幸せにできるのはお前だけだ」
「…………うん、分かったよ本田くん。……ありがとう」
そのやりとりの後、遊戯たちはミホと杏子のところに戻る。

「三人で何してたの?」
「何でもねーよ」
訝しげに見る杏子に素っ気なく答える城之内。
「あ、そうだ、城之内くんありがとー」
そんな城之内にミホが突然お礼を言った。
「へ?何のことだ?」
「あのビデオ城之内くんのでしょ?あれのおかげでミホと遊戯くん恋人になれたから」
ミホが言ったその一言に、城之内の後ろにいた本田が反応した。
「城之内…そのビデオというのはあのビデオのことだな……」
「お、おい、本田?」
「城之内…貴様はゆるさーんッッ」
いきなり怒り出した本田は逃げる城之内を追いかけ回す。
「お、落ち着け本田、さっきミホが幸せならそれでいいって言ってただろッ、」
「俺はそのことで怒ってるんじゃないッ!あんな、あんな汚らわしいものをよりによってミホちゃんに見せたことが許せんのだーッ!」
「ミホが勝手に見たんだろーッ」

「あ、あははは……」
勝手に見たのはミホだが、切っ掛けを作ったのは自分である遊戯には本田を止めることはできそうにない。
「ねえ遊戯くん」
「どうしたの?」
「今日、一緒に帰ろうね。それでその後、また遊戯くんの部屋で…」
「う、うん…いいよ」

放課後にミホとまた愛し合うことを想像して、今日の授業は終始身の入らない遊戯だった…

このページへのコメント

ミホちゃん可愛い!
そして、懐かしい!

遊戯とミホちゃん、意外にお似合いだと思う♪

0
Posted by 東映万歳 2010年03月15日(月) 22:16:17 返信

ミホちゃん可愛い!
そして、懐かしい!

遊戯とミホちゃん、意外にお似合いだと思う♪

0
Posted by 東映万歳 2010年03月15日(月) 22:16:08 返信

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