皆様、お久しぶりです。>>10です。
今回は遊戯王Rの北森玲子と(分からない方は遊戯王R3巻参照)
城之内で1つ作ってみました。ではどうぞ。

童実野町の駅前、デュエリストにとっての聖地でこの日も
1組のデュエリストがデュエルに励んでいた。
「行くぜ! 『真紅瞳の龍』で『パペット・クイーン』を攻撃!」
城之内が操る真紅瞳がパペット・キングを粉砕しデュエルは終結した。
相手の少女は頭を掻きながら反省点を考え込んでいたが城之内に手を差し伸べられ
素直にそれを受け止める。
「まだまだですね、最近デュエルは楽しくなってきたのですが、
どうしてもいざとなったら私、臆病になって」
「そんな事無いって、玲子ちゃんは始めたばかりだし、
俺が玲子ちゃんぐらいの時は本当に酷かったぜ」
「本当ですか?」
「ああ」
もう一体の神、邪神との戦いが終わっても城之内と北森玲子との付き合いはあった。
玲子の方は城之内をデュエルの楽しさを教えてくれる優しいお兄さんと言った感じであり、
城之内の方は静香と同じ様な感じで新しい妹が出来たと言う感じで2人は楽しい付き合いをしている。
「本当ですか? ルールが固まっていない時代とは言え……」
「それだけじゃねーぜ。バトルシティの時も失敗ばかりでな……」
「オイ、ちょっと良いか?」
話に花が咲いている中、本田が2人の間に割って入り、話を止めた。
「何だよ一体?」
「実はな、最近グールズの残党どもがこっちにも暗躍していてな」
『グールズ』の名を聞いた途端に城之内の表情が引き締まり玲子の方は
何の事か分からず困惑の表情を浮かべている。
「まぁ俺は決闘者では無いから無関係ではあるけど、
お前等に取っては死活問題だろ」
「あ……ああ、そうだな」
「あの城之内さん『グールズ』って何ですか?」
「グールズってのはね……」
城之内は初心者の玲子にグールズの恐ろしさを細かに伝える。
「俺もな、嘗ては真紅瞳を取られて大変だったよ」
「そんな恐ろしい人達が居るのですか……」
玲子はグールズがどう言う物かと言う事を知り恐怖で小刻みに体を震わせた。
城之内は不安がる玲子に優しい言葉を掛け宥めている。
「伝えたからな。気を付けろよ」
「ああ、ありがとうよ」
本田はグールズの事を伝えるとその場から去って、
2人もその日はテンションが下がってしまい、この日は解散となった。
「にしても、まだ居たのかよ……」
城之内は未だに居るグールズの存在に頭を悩ませている。
「こんなんじゃ、アテムに顔向け出来ねーよ……」
王の魂が帰るべき場所に帰り、
3ヶ月が過ぎ様としており城之内のデュエリストとしてのスキルも大分、
向上してはいるがそれでも遊戯、海馬と言ったトップレベルにはまだ1歩及ばない
状態であり、正直な話、城之内は焦っていた。
「全く……」
「城之内克也だな?」
考えに耽っていた城之内は目の前に居る黒いフードを被った男に気付かなかった。
その男がグールズだと言う事を理解するのに時間は掛からなかった。
城之内はデュエルディスクを起動し、グールズと対峙をした。

「貴様の真紅瞳。中々のレアカードだ。貰い受ける」
「ふざけるな! デュエリストの魂を食らうクソ野郎が!」
城之内とグールズのデュエルが路上で始まったが、
城之内は自軍のモンスターを封じられ、攻撃をさせないコンボに苦しめられていた。
起死回生の『人造人間 サイコ・ショッカー』もデュエルから除外され絶体絶命の状態に陥っていた。
「畜生……俺のターンは終わりだ」
「最後までデュエルを諦めない姿勢は素晴らしい。それに敬意を表して教えてやろう」
「何をだよ?」
「これが俺の強さの秘密だ」
グールズがフードを広げるとそこには幾多ものデッキがあり、
その姿に城之内は圧倒される。
「何だよそれ?」
「これは俺が奪ったカードで構成したデッキの数々、
お前のデッキはモンスターを中心にした攻撃型のデッキだ。
だから、それと最も相性の悪いデッキを選び、戦った。
お前が負けるのは当たり前だ。
海馬コーポレーションの徹底したグールズ狩りの中でも俺は生き残った」
「何て事だ……」
「では幕を下ろそう、攻撃!」
グールズの宣言でデュエルは終結し、
城之内は吹っ飛ばされデッキから真紅瞳のカードが抜き取られる。
(クソ! この事を皆に……)
城之内は自分の敗北よりも多くのデュエリスト達の身を案じ、薄れ行く意識の中、
グールズの姿を必死に脳裏に焼き付けて意識を失った。
「オイ! 本当なのか?」
「嘘言ってどうすんだよ」
翌日、城之内はこの事実を本田に伝えた。
なるべく多くの人間にこの事を伝えようとしたが、学校をサボる訳にもいかず、
手始めに本田へこの事実を伝えた。
「俺に話したって何の意味も無いだろ。それにしてもアンチデッキ何て……」
「被害者が増える前に対策を立てないと偉い事だぞ、
特にデュエルの楽しさを知り始めたばかりの玲子ちゃんが狙われたら……」
「その事に付いては大丈夫だ。確か、舞のカジノ船が童実野港に停泊しているから……」
「それだ!」
舞の存在を思い出し、2人は学校が終わり次第すぐに童実野港へと急いだ。
「話は分かった。取り敢えずその子をここに連れて来て」
「分かった!」
船に乗って舞に話をした城之内は玲子を連れて来る為、急いで玲子の学校へ向かった。
残された本田と舞はグールズの対策を練り始める。

「しかし、デュエリストでも無い俺が居た所で邪魔だと思うが……」
「それでも居ないよりはマシよ」
「にしてもアンチデッキってのはそんなに厄介なのか?」
「格闘技ではないけど、実力とは別に噛み合う噛み合わないというのはあるのよ。
それによっては格下でも十分に勝つ事が出来る」
舞の分かりやすい説明により、本田は今回の相手が驚異的な物だと認識し青褪める。
舞も自分のデッキを見ながら考えに耽っていた。
「私も結構、顔が知れている方だからね、
勝つ為には全く新しいデッキを組む以外、方法は無いわね」
「そうだな……」
「連れて来たぞ! 舞!」
神妙な表情をしている2人の間に玲子を連れて割って入った。
玲子の方は城之内が負けた事にショックを受けており気が抜けた表情になっていた。
「その子がそう?」
「ああ」
「城之内から話は聞いているよ。私は孔雀舞宜しく」
「あ……ああハイ……北森玲子です」
舞の差し出された手に対して玲子は気の無い返答をして握手をした。
「それでソイツに対する対策だけどね、
データに無い全く新しいデッキを組む以外、方法は無いわよ」
「そんな! 俺のデッキはこれ1つだぞ!」
「それに関しては大丈夫よ私のコレクションを貸してあげるから」
「お前がそんなの持っているの聞いた事ねーぞ」
「私はハーピー以外のカードは使わない信条だけど、
もしもの場合を考えてコレクションだけはしているの、
レンタル料はあいつの敗北だけどね」
「それならやるぜ!」
(何だろう? このモヤモヤとした嫌な気分?)
玲子は舞と城之内が親しげに話しているのを見て心が暗くなっていくのを感じた。
加熱する2人は止まる事無く話を続けていた。
「それでどうする?」
「1日、遅れたら、それだけデュエリストが傷付けられる。
速攻で作るよ、私のプライベートルームを貸して上げるから、
何アンタがダメでも仇は私が取るからね」
「へ! 舞の出番は無いぜ!」
「ちょっと待って下さい!」
白熱する2人にここで初めて玲子が2人の間に割って入った。
ここで2人は初めて玲子の方を見たが、明らかに怒っている表情であり、
ワナワナと震える姿を見て何事かと2人は思った。
「な、何よ?」
「それって今夜2人っきりになるという事ですか?」
「いや、そんな想像している様な変な事には100%ならないから……」
「そんな事、断言出来ますか?」
「れ? 玲子ちゃん?」

城之内は玲子が声を荒立てる姿を見て驚愕し、間の抜けた表情を浮かべた。
城之内が抱いている玲子の印象は大人しく優しく、その反面、気が弱いと言った物だったので、
この様な行動を起こしたのが城之内には信じられなかった。
「男と女ですよ。そんな……そんな……」
「だから想像している様な事は無いって。もう行こう城之内……」
玲子の相手をするのに疲れた舞は城之内を連れて自分の部屋へと向かおうと
城之内の肩に手を置き連れて行こうとする。
「克也さんから離れろ!」
その瞬間、玲子の手によって舞は突き飛ばされ、その場で尻餅を付いた。
そこに居た一同は玲子が取った行動に呆然としている。
「そんな必要ありません! 克也さんの仇は私が取る!」
そう言うと玲子は自身のデュエルディスクを開き、
船から下りて行ってグールズを求めて町へと出向いた。
呆然としていた一同だが城之内が緊急事態だという事に気付き、
慌てて玲子の後を追う。
「俺は玲子ちゃんを追うから! 2人はここで待機していてくれ!」
「ちょっと待て! あの子はまだデュエリスト登録もしていない子だぞ。
グールズの標的に何て……」
「バカヤロー! 俺のデッキを知っているって事は、
俺と何度もデュエルをしている玲子ちゃんのデッキだって知っているだろ!
玲子ちゃんをグールズの毒牙になんて掛けるか!」
危機管理が甘い本田を一蹴し、城之内は玲子の後を追った。
微妙な静寂が船内を包んだが城之内に言われた通り2人は待機を決めた。
「ではレアカードは頂く」
その頃グールズは人気の無い路地裏でデュエリストからカードを奪っていた。
カードを見ると自分のデッキに加えるべきかどうかを即座に判断し、
合うデッキを選んでフードから出そうとする。
「確かこのデッキが……」
「そこまでです!」
自分のデッキに加える為、デッキを出そうとした時、
グールズの姿を見付けた玲子はグールズに対してデュエルディスクを広げ戦闘態勢を取った。
玲子の姿を見るとグールズは幾多もあるデッキの中から1つを選びデュエルディスクに
セットをして迎え撃とうとしている。
「君の事は知っている。最近、城之内と良くデュエルをしている北森玲子君だな?
私の名は……」
「名乗らなくて結構です! 貴方は私が倒す!」
「ふ……良かろう新人デュエリストにデュエルの恐怖と言う物を教えて上げよう。
デュエル!」

路地裏で玲子とグールズのデュエルが始まった。デュエルが進むに連れ、
グールズは劣性に立たされた。
守備がメインの筈である玲子なのに恐ろしく攻撃的なのである。
それに予定していた戦術も不発続きでデュエルの主導権は完全に玲子が握っていたが、
グールズも意地を見せ様と反撃をしようとする。
「クソ……『ミスティック・ソードマンLv6』で『古代の機械獣』を攻撃!」
ソードマンが機械獣に襲い掛かるが玲子は恐れる事無く3枚ある内の1枚を発動させた。
「リバースカードオープン! 『リミッター解除』!
これにより私の機械獣は攻撃力が倍! ソードマンは返り討ちです!」
ソードマンは倍になった機械獣に返り討ちに合い倒された。
完全に攻撃的な玲子のデュエルに困惑を隠せなかったが、起死回生を図る為、
このターンは終える事にする。
「く……ターンエンドだ」
「このターンで終わらせます。罠カード発動! 『破壊輪』! 機械獣に装備!」
「バカな! そんな事をしたら、お前だって4000のダメージを……」
「更に速攻魔法発動! 『防御輪』! これで私の効果ダメージは無効!
私の勝ちです!」
デュエルは玲子の強気な姿勢が良かったのか玲子の勝利で幕を閉じた。
呆然とするグールズに玲子は凛とした態度で接した。
「私の勝ちです。城之内さんのカードを返して下さい!」
「負けるか……」
「え?」
「お前何かに負けるかー!」
完全に頭に血が上ったグールズは玲子に襲い掛かった。玲子は恐怖の余り目を閉じ、
体を丸くした。恐る恐る目を開けるとグールズは後方に吹っ飛んでいた。
顔を上げるとそこには城之内が居た。
「テメェ……デュエルに負けたからって女に手上げる何て最低な奴だな」
「はが……はがぁ……」
「もう大丈夫だぜ。玲子ちゃん」
城之内は不安がる玲子に対して優しい言葉を掛けて安心させ様としたが、
玲子は終わってから自分がどれだけ無謀で恐ろしい事をしたのかを知り、
恐怖でその場から動けなくなっていた。城之内は玲子の気持ちが落ち着くまで、
その場に止まり玲子に付いた。
その後、連絡を受けた磯野がグールズを連行し、漸く玲子の気持ちも治まり、
城之内と一緒に夕焼けの中、帰っていた。
城之内の後ろを玲子がトボトボと歩く形である。

「何か私、初対面の舞さんにとんでもなく失礼な事を……」
「ああ。さっき舞に話したけど『気にしていないから別に良い』だってよ」
「そうですか? でも会ってちゃんと謝らないと……」
「良いんじゃないの? 舞はあれで結構、忙しいから、このままでさ」
「ハイ」
城之内はどうにか話を盛り上げ様としたが、依然として玲子に元気は無かった。
少し気まずく感じていたが玲子の方は話を切り出し始める。
「でも……今日は本当に……」
「もう良いって、その事は、真紅瞳も戻ったし、明日から又、楽しくやろうぜ」
「ハイ。でもお詫びはしたいです。
私の家近くですので良かったらお茶でも飲みませんか?」
「そうだな……侘びとかそんなんじゃなく。誘いなら普通に受けるよ」
「ハイ!」
城之内が自分の誘いを受けてくれた事に玲子は満面の笑みで応えた。
城之内も玲子に笑顔が戻ったのを見て、一緒になって顔を綻ばせた。
玲子の家はごく普通の平屋であり、城之内は一礼して玲子の家に上がった。
玲子の後を付いて行って、入れられた部屋は玲子の部屋であった。
性格が出ているのか女の子らしくピンクを基調とした部屋であり、
独特の空気に城之内は戸惑いを隠せなかった。
「紅茶とコーヒー。どちらがお好みですか?」
「コーヒーで……」
完全に圧倒された城之内はしどろもどろで玲子に話した。
玲子はキッチンへと向かい2人分のコーヒーを用意して戻って来る。
「ミルクと砂糖はどうします?」
「あ、自分で入れるから良いよ」
城之内は玲子から奪う様にコーヒーを取るとゆっくりと飲み始めた。
玲子の方は城之内を見ながら何かを伺っていた。
「本当にスイマセンでした。勝手な行動をして」
「いや、それはもう良いって。俺は寧ろ玲子ちゃんの勇気に尊敬するよ」
「そんな勇気だなんて……」
「海馬コーポレーションで初めて会った時とは雲泥の差だよ、
あの頃は只、気が弱そうな印象しか感じなかったけどさ、
今ではグールズ相手に勝っちゃうんだからさ、凄いよ本当に」
「どうしても許せなかったのです。城之内さんの大切なカードを奪った、
あの人が、それに舞さんと城之内さんが仲良さそうにしているのを見て……」
玲子は顔を真っ赤にさせながら自分の気持ちを一語一句、丁寧に話した。
城之内に取って、この辺りは似た様な性格の妹で慣れているので特に問題は無かった。
城之内は玲子の気持ちが治まるまで話を聞き続け、
玲子の話を全て聞き終えると城之内はゆっくりと立ち上がり帰ろうとする。

「もう遅いし、俺は帰るよ。玲子ちゃんも戸締りには気を付けてね」
帰ろうと玲子に背を向けた瞬間、城之内の裾を玲子は掴んだ。
「何、一体?」
「えっと、あの……正直に話して欲しい事があります」
「何を?」
「舞さんとはどう言う関係なのですか?」
「ハァ?」
玲子の質問に対して城之内は素っ頓狂な声を上げてしまったが、
真剣な玲子の表情を見て話し始める。
「どうって……普通にデュエリスト仲間だけどさ……」
「男と女の関係は無いのですか?」
「それは無いって! 舞も言っていたけど」
「じゃ……じゃあ、そのスイマセン!」
「何が? ウォ!」
舞と城之内に関係が無い事が分かると玲子は城之内に抱き着いた。
突然の事に城之内はどうする事も出来ず、玲子の成すがままになっている。
「どうしたの?」
「えっと……その好きです……」
「え?」
突然の告白に城之内は目を白黒とさせて驚き、
玲子の方はこれだけで終わらせるつもりは無かった。
「だから、その城之内さんさえ、嫌では無かったら、その……」
「そこまで言われると俺も我慢出来ないよ、良い?」
「ハイ……」
抱いている少し背の低い玲子に対して城之内は顔を近付けて行き、
2人はその場で口付けを交わし、
触れ合うだけの物はそのまま舌を絡ませ合う深い物に変わって行き、
傾れ込む様にベッドへと行った。
互いに全裸となった状態で玲子は城之内の体に見惚れると
同時に自分の体に対して恥ずかしそうにしていた。
「私……胸、そんなに大きくないから恥ずかしいです」
「そんな事無いよ。綺麗だよ玲子ちゃん」
そう言い城之内は玲子の胸に手を伸ばし、そのままやんわりと揉み始める。
初めて触れる女性の胸に城之内の心は弾み、テンションが上がった。
「あ……や……」
玲子も初めて異性に胸を触られる感覚に一喜一憂し、感情を素直に表した。
城之内に取っては玲子の声が嬉しく、
AVで見た物を真似て啄ばむ様に桃色の先端を責めたてる。
「あ……ハァ……声が出ます。ハァ……城之内さん……」
じわりと太腿の辺りに熱い物を感じるのを城之内は見逃さず、体を下に移動させ、
玲子の恥部に顔を埋め、舌で表面と内部を責め始めた。
「う! ハァ……あ……」
城之内の愛撫に対して、玲子の恥部は素直な反応を示し、愛液を出し、
城之内の口内に玲子の味を広げていった。
口の中が玲子で一杯になると頃合だと思い城之内は自分の物を玲子に押し当て、
最終確認を取る。
「本当に良いんだね?」
「ハイ。お願いします」
玲子の意志を感じ取ると、城之内はそのまま物を玲子に押し込んで行った。
「ぐ! あはぁぅ……」
予想通り、玲子は苦しそうな表情を浮かべたが、
ここで止めては玲子の気持ちを踏み躙ると感じた城之内は止める事はせず、
そのまま奥まで物を突っ込んで行き、
自分の物が全て玲子の中に収まると城之内は玲子の顔を見て確認をした。
多少、苦しそうではあるが、それでも玲子は笑顔を浮かべている。

「大丈夫なの?」
「平気です。城之内さんの全部、私の中に入っているのですね今」
「ああ、それでこれからどうする?」
「最後までして下さい、只、少しジンジンするから、
初めはゆっくりでお願いします」
「分かった」
玲子の意志を最優先して、城之内はそのまま腰を動かし始めた。
「あ……ハァ……あぁ……」
初め、その声は快楽と言うよりも苦痛に近い物であったが、
気持ちのお陰なのだろうか、次第に苦痛は消え、快楽の声へと変わって行った。
それは城之内に取っても玲子の表情を見て十分に伝わり、
自身の快楽も手伝って更に腰を強く打ち付けた。
「ハァ……ああ克也さん。気持ち良いです……」
「俺もだよ玲子ちゃん」
「も、もう私……」
「ああ。俺も限界だから出してもいいかい?」
「お願いします。ハァ!」
城之内の熱い滾りが玲子の中へと放たれた瞬間、
玲子は自分の中に城之内が入ってくる感覚を感じ取り、それに酔い痴れた。
物が抜き取られても、未だに城之内が入っている感覚があり、
それに酔い痴れていた。
荒い呼吸で余韻に玲子は浸っていたが城之内と目が合うと2人は自然に顔を近付け、
口付けを交わし互いに欲望とは違う物を与え合っていた。
「ゴメンなさい。『克也さん』何て呼んだりして」
「いや、それは別に良いけど……」
その後2人はシャワーを浴び、タオルを体に巻き付けた状態で話し合っていた。
玲子に言われて、急に城之内は下の名前で呼ばれた事に照れを感じた。
考えてみたら『克也』と呼ぶ奴は1人も居なかった為、
新鮮であると同時に照れを隠せなかった。
「別に呼び方なんて何でも良いよ。只、『凡骨』だけは勘弁してくれよ」
「そんな事、絶対に言いません! でも暫くは『城之内さん』で良いですか?」
「ああ」
「じゃあ! これからも色々、宜しくお願いします。城之内さん」
「ああ宜しくね、玲子ちゃん」

にこやかな笑顔で玲子は城之内の頬に触れるだけのキスをした。
城之内は妹からかわいい年下にランクが上がった玲子を見て大切にして行こうと心に誓う。
翌日、玲子はデュエリスト登録をし、正式なデュエリストとして1歩を踏み始めた。
そして、この日も城之内を相手にデュエルをしており、
城之内の場には2枚のリバースカードがあるがフィールドはがら空きの状態であり、
玲子の場には『パペット・キング』が一体居た。
リバースの存在が気になったが玲子は躊躇する事無く攻撃に出た。
「行きます。パペット・キングでプレーヤーにダイレクトアタック!」
「この瞬間、罠カード発動! 『ヒーロー見参』! 俺の手札は2枚。
選んだカードがモンスターカードなら特殊召還出来る。
さぁどっちを選ぶ玲子ちゃん?」
右手と左手にカードが1枚づつ持たれ、玲子は一瞬、
迷いを見えたが自分の直感を信じ、選んだ。
「左です!」
「よっしゃ! このカードは俺の最強モンスター
『ギルフォード・ザ・ライトニング』召還、成功だぜ!」
「でも、攻撃力は同じ2800。相打ちです!」
「いや、俺の勝ちだ玲子ちゃん。更に罠発動!
『ライジング・エナジー』!
このカードは手札を1枚捨てる事で対称モンスターの攻撃力をこのターンのみ
1500ポイントアップ! カウンターで俺の勝ちだ!」
ライトニングがキングを返り討ちにし、デュエルは城之内の勝利で幕を下ろした。
敗北はしたが玲子に落胆の色は無かった。
「楽しかったです。またやりましょう」
「ああ、でも俺よりも玲子ちゃんと戦いたいってデュエリストは一杯居るぜ」
城之内に言われ玲子が後ろを振り返ると、
多くの少年デュエリスト達がこの辺りでは無敵の城之内に善戦した
玲子を羨望の眼差しで見ていた。
「お姉ちゃん強いね」
「次は僕と戦って!」
「僕とも! 僕とも!」
少年達は玲子の周りに集まって玲子に親しみを持ってデュエルを挑もうとしていた。
玲子は困った様に笑いながら少年達の相手をしていた。
その様子を城之内は父親にも似た暖かな眼差しで見ていた。

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