「よし…。インストール完了っと。」

パッチ更新作業の終了を確認すると、俺はマウスを数回動かし、パソコンとデュエルディスクの接続を切った。
デュエルディスクは、デュエルデータの管理や、新しいカードのデータ追加パッチをインストールするためにパソコンと接続できるようになっている。
公式のパッチは勿論、海馬コーポレーションHPで無料配布されている。
が、中には公式のものに飽き足らず、モンスターや魔法のエフェクトにオリジナルのモーションをさせるための『非公式パッチ』を作るデュエリストも存在する。
BMGを水着姿にする程度の簡易なものから、荒野の女戦士と一緒に出すと女戦士に抱きつくグレファーといった手の込んだものまで存在する。
それらの『非公式パッチ』は、ネットで無料配布されていたり、同人系のサークルが販売していたりと、様々だ。
ちなみに今俺があてたパッチは、何種類かのカードのモーションパターンを追加・変更する、非公式のものだ。

「えーっと…まずは…」

俺はパッチに添付されていたテキストファイルを開き、デュエルディスクをトレーニングモードで起動し、『モンスターはカードの効果によっては破壊されない』という特殊ルールを設定した。

「まずは、エリアを召喚…っと」

手札のカードをディスクにセットすると、俺の前に蒼髪の霊使い少女が現れた。まだ何も知らないエリアは、いつものように俺の方を向くと、「がんばろうね!マスター!」と笑った。

「次に、こいつを伏せて…ターンエンド」

二枚のカードをセットしてターンを終了する。もっとも、相手のいないトレーニングモードなので、すぐにまた自分のターンがくる。

「『シエンの間者』でエリアを相手フィールドに送りつけ―」

普段は使わないカードにキョトンとするエリアを相手フィールドに送りつけ、俺はモンスターを一体召喚する。

「『ライオウ』を召喚」

「?…どういうことですか…?マスター…?」

さらに怪訝な顔をするエリアを尻目に、俺は一つのコンボを決める。

「そして罠発動!『雷の裁き』!」

伏せていた罠をオープンすると、召喚されたライオウの体から電撃が放たれた。そして、裁きの光は凄まじい音を発しながら相手フィールドにいるエリアへと向かっていき―

「え?うそ…?なんで…マスター…ぁあ、いあ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁぁぁっ!」

華奢な少女の体躯に直撃した。
全身を貫く雷に、少女の絶叫はこだました。
しかし、『破壊されない』設定のおかげで、エリアが破壊されることはない。

「ぁぁ…あ…っ…」

罠の効果処理が終わった後も、エリアは小刻みに痙攣していた。彼女には墓地へ行くことすら許されない。ただ、わけがわからないといった風に、虚ろな瞳でこちらを見つめていた。
だがその様子は、俺のサディスティックを満足させるにはまだ足りなかった。

俺は続けてバトルフェイズに入ると、エリアを対象としてライオウに攻撃命令を下した。攻撃宣言を聞いたエリアが、すがるように俺を見ていた。

「ぇ…?そん…な…マスター…たすけて……ますたぁ…ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあっっっ!!!」

必死の哀願も虚しく、ライオウの攻撃により少女は再び電撃のシャワーを浴びさせられる。彼女にできるのは、絶望したその目で主人たる俺を見つめながら、自身の約4倍の威力の雷撃をただ耐えることだけだった。

ライオウの攻撃が終わると、俺はターンを終了した。すると、魔法の効果が切れ、エリアは俺のコントロールに戻る。

「うっ…く…ひどい…よぉ…こんなの…ひどいよぉ…」

信頼する主人に裏切られた哀れな少女のため、俺は最後にとっておきの罠を用意していた。

「この瞬間、罠カード発動!『水霊術―葵』!」

伏せてあったもう一枚のカード…それはエリア自身の術だった。

「ひっ…そんな…いっ…いゃぁぁっ!たすけてぇ!」

葵の字を中心に、水の精霊の加護による文字が環となって、一つの術へと変化する。環は小さく5つに分裂し、エリアの四肢を拘束した。

「やだぁ!やだよぉ!マスター!マスターぁっ!!」
そして、残った環が足下からゆっくりと少女を穴に通し、死の空間に送り、生け贄とする。

「いやぁ!痛っ!足がぁっ!!わたしの足がぁっ!!やだぁ!いたいよぉっ!あぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

環は徐々にのぼってくる。もう、胸のあたりを越えるだろう。

「ゔぁ゙ぁ゙ぁ゙っ゙!!!!!ますたぁぁぁ!!ますたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

痛みのためか、エリアはもはや人とは思えないような声で絶叫していた。
だらしなく涎をたらしながら半狂乱で唸り、白目をむき、叫ぶ…。可憐だった少女の姿はもうそこには無かった。

「まスたあ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁぁぁーっ!!!」


文字式の環が消えて罠の効果処理が終わった頃には、すでに俺の頭にエリアのことはなく、代わりに手札のウィンに何をしようかということだけを考えていた…。

「…ねぇヒータ…。これどう思う?」
「いや、俺はなんとも…。こういのはアウス、お前の方がわかるんじゃないのか…?」
「いやぁ、わたしもここまでは…。いって和姦BLだし…。」
「とりあえず、みんなに報告するか…」
「しかし…。闇属性とはいえ…。これは…」

パソコンのテキストファイルを開いたまま、ヒータとアウスは部屋を後にした。。
後日、団結の力にデーモンの斧まで装備したエリアやウィン、巨大化して神剣を持ったダイ・グレファー、さらにはダークモンスターを従えたダルク達含む数名によって、D・ナポレオンは墓地でも異次元でもないところへ送られた…とさ。


END


684 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2008/08/29(金) 02:25:33 ID:wktHDiMN
流石の俺もお前にゃ負けるぜ…
ところでオチがよくわからんのだが。D・ナポレオンの仕業なのかこれ?
685 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2008/08/29(金) 02:29:34 ID:0amJoiId
>684

うん。そう。
わかりづらくてごめんなさい><

最後まとめると、
ナポレオンが妄想を書きなぐり→それが一目に出た

にしたかった。ごめんなさい

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