世界の先進地域
(1)個人所得あるいは企業収益のどちらをとっても、所得あるいは収益の半分以上が消費または総支出につかわれていること。
(2)しかも、この個人所得の消費または企業総支出の半分以上が選択消費(択んで自由に使っている消費)あるいは設備投資(あるいは択んで自由に増減できるその他の支出)につかわれていること。
この三地域では、すでに支配の経済学は通用しない。政府または反政府が現在の日本のように不況対策をうち出しても、個人や企業が選択消費または設備投資を中心とする選択支出をひきしめることをやめないとすれば、不況を脱出することはありえないからだ。
(「情況との対話第2回−不況とはなにか」1993.5「サンサーラ」徳間書店に掲載)
隆明鈔--吉本隆明鈔集
(2)しかも、この個人所得の消費または企業総支出の半分以上が選択消費(択んで自由に使っている消費)あるいは設備投資(あるいは択んで自由に増減できるその他の支出)につかわれていること。
この三地域では、すでに支配の経済学は通用しない。政府または反政府が現在の日本のように不況対策をうち出しても、個人や企業が選択消費または設備投資を中心とする選択支出をひきしめることをやめないとすれば、不況を脱出することはありえないからだ。
(「情況との対話第2回−不況とはなにか」1993.5「サンサーラ」徳間書店に掲載)
- この地域とは、アメリカ、日本、フランス(あるいは旧西ドイツ)の3地域である。ここではもはや国民大衆の経済的な潜在実力には、政府反政府の支配の理念は通じない。ただそれが分かっていないだけなのだ。分かっていないのは政府反政府の両方なのだが。そして国民大衆の側も自分の実力には気がついていないのだ。
隆明鈔--吉本隆明鈔集
2006年12月10日(日) 14:45:19 Modified by shomon